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(短編集)

万華鏡 ブラッドベリ自選傑作短編集



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万華鏡 ブラッドベリ自選傑作短編集の評価: 4.79/5点 レビュー 14件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.79pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(5pt)

ブラッドベリの多様性がよくわかる自選の傑作短編集

SFにとどまらずホラー、幻想小説、寓話など、レイ・ブラッドベリの多様性がよくわかる自選の短編集。これ1冊読めば、ブラッドベリという作家をかなり理解できるのでは。読み手によって好みはいろいろ分かれるだろうが、どの小説もクオリティが高く満足度は高い。知名度の高い表題作「万華鏡」のほか、「霧笛」「草原」、「火星年代記」からの3編など名作ぞろいだが、個人的には永遠の少年を描いた小品「歓迎と別離」が強く印象に残る。また、やや暗いトーンの多い作品集のなかで、「国家演奏短距離走者」「すばらしき白服」などはコミカルなタッチが大いに楽しめた。
万華鏡 (ブラッドベリ自選傑作集) (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:万華鏡 (ブラッドベリ自選傑作集) (創元SF文庫)より
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No.13:
(5pt)

厚くても一気に読める

ブラッドベリ―の傑作がびっしり詰まった文庫本です。読む前は厚さにちょっと圧倒されますが、一気に読めます。
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No.12:
(5pt)

ジャンルを超えた巨匠の自選短編集

ブラッドベリが手ずから選び抜いた傑作集ということで、入門用にも愛蔵版にも打ってつけの一冊。
ただし、「“SFの叙情派詩人”ブラッドベリのすべてを1冊に。」と銘打たれてはいますが、原著が出版されたのは1965年であり、当然のことながらそれ以降に執筆された作品は収録されていません。
個人的には後期の少し丸くなったブラッドベリも好きなので、もう一冊選ぶなら、『とうに夜半を過ぎて』(河出文庫)をお勧めしたいです。

ところで……、
こんなところで愚痴っても仕方ありませんが、よりにもよって表題作「万華鏡」のクライマックスに誤植があります。(p435「みんががひとりぼっちなのだ」)。どうして出版社はまともな校正をしないのでしょうか。別に珍しいことでもありませんが、素晴らしい作家の素晴らしい作品集であるだけに本当に残念に思います。
万華鏡 (ブラッドベリ自選傑作集) (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:万華鏡 (ブラッドベリ自選傑作集) (創元SF文庫)より
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No.11:
(5pt)

ジョー、きみはどこに落ちたい…?

タイトルの元ネタとされる表題作をはじめ、様々な色合いを見せる珠玉の作品群はダブルミーニングで万華鏡のようです。少し値は張りますが愛蔵すべき一冊。
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No.10:
(5pt)

この本の著者について

この本の著者の素晴らしさを、再確認しました。本当に、素晴らしい!
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No.9:
(4pt)

自作に対するブラッドベリさんの好みがわかる?

「メランコリィの妙薬」や「霧笛」はまさにブラッドベリ節ですし、「たんぽぽのお酒」と言われてブラッドベリを想起しないSFファンはいないでしょう。個人的には「歓迎と別離」や「夜の邂逅」などのちょっと寂しくて、でも読後感がとてもよい作品が好みですけどブラッドベリといえば怪奇ものもはずせません。

この本はそのような幅広い作品が収録されていますが、特に「メキシコもの」が目立ちます。ブラッドベリさんが好きなのでしょう、なにしろ自選ですから。私がそうであるようにファンであれば既読のものばかりでしょうが、ブラッドベリさんの作品に対するご本人の好みがうかがい知れるところがこの本の面白さなのでしょうね。
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No.8:
(4pt)

ブラッドベリ初心者に最適、幅広い作風の作品を集めている

ブラッドベリはあまり読んでいないな、と思い本書を手に取った。すると、いくつかの短編に既視感があり確かに読んだはずだ。おそらく、サンリオ文庫版で大昔読んでいたのだった。それは、さておき、ブラッドベリ自選短編集であるので、いわゆるSFの枠に収まる作品が少ないのは、彼自身が自らをSF作家とは思っていなかったという事だろう。火星年代記から3編とられているが、枠組みこそSFだが本質はそうではない。この本に納められている他の一般小説や怪奇譚を通じて、主人公たちが内的にあるいは外的に極限状況に追いつめられ、そこでどうするか、を焦点にした作品が多い。その極限状況のひとつにSF的枠組みがあるのだと思う。いろいろの感触の作品が多く収録されているので、評者も含めたブラッドベリ初心者に最適と思う。
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No.7:
(5pt)

創元SF文庫で読む「レイ・ブラッドベリ」

本書は The Vintage Bradbury (Vintage, 1965)の全訳だ。

1978年にも The Vintage Bradbury を訳したサンリオSF文庫版の『万華鏡』が出されたが、本書はその新訳版である。創元SF文庫にブラッドベリの小説が収められるのはこれで5冊目となる。

サンリオSF文庫は1987年に廃刊したので、それ以来『万華鏡』は絶版になっていたけれども、約30年の時を経て、また日の目を見ることとなった。本書には、ブラッドベリの他の短編集に収められている作品も多く収録されているため、この1冊が手元にあると翻訳の読み比べをする際に便利である。

収録作品・全26編は以下の通り。

「アンリ・マチスのポーカー・チップの目」
「草原」
「歓迎と別離」
「メランコリイの妙薬」
「鉢の底の果物」
「イラ」
「小ねずみ夫婦」
「小さな暗殺者」
「国歌演奏短距離走者」
「すると岩が叫んだ」
「見えない少年」
「夜の邂逅」
「狐と森」
「骨」
「たんぽぽのお酒」
(イルミネーション・たんぽぽのお酒・彫像・夢見るための緑のお酒)
「万華鏡」
「日と影」
「刺青の男」
「霧笛」
「こびと」
「熱にうかされて」
「すばらしき白服」
「やさしく雨ぞ降りしきる」
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No.6:
(5pt)

20年以上探していた本に再会できた。

30年近く前、毎日新聞の書評を読んで気に入っていた自選短編集を他人にプレゼントして以来、表題作の手に入りにくさを痛感していた。 再読して、改めて詩人だなぁと感じ入る。 翻訳物は、訳者によって印象が変わるが川本三郎の訳もイメージに合っていると思う。
万華鏡―ブラッドベリ自選傑作短編集 (サンリオSF文庫)Amazon書評・レビュー:万華鏡―ブラッドベリ自選傑作短編集 (サンリオSF文庫)より
4387861657
No.5:
(5pt)

ずっと探していた本

絶版だと聞いて、もう書店で購入できないのが残念です。 大切にして、子供が大きくなったら読むように薦めたいです。
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No.4:
(4pt)

他の短編集と被るものも少なくないが、何と云っても作者の自薦集。

一般文芸の叢書に収録された著者の自薦短篇集。 SF、ホラー、ファンタジーなどバラエティ豊かで盛り沢山。 表題作はこれが本邦諸訳だが、この本が出る以前、大学時代、わたしが受けた英語の講義でテキストに使われた事がある。 今にして想えば、あの先生、ブラッドベリのファンだったのだろう。
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No.3:
(5pt)

なぜ、このような傑作が再販させないのかがなぞである。

ページ数616ページ。裏表紙には何故か表題をはじめ22の短篇とあるのですが目次を数
えると26タイトルあります(序文、たんぽぽのお酒のだぶり、訳者あとがきをのぞく)。

目次
序文 7 ギルバート・ハイエット氏による解説と評論。
(本書の評価ではなく、ブラッドベリと作品全般に対しておもうこと)。

アンリ・マチスのポカー・チップの目 13
草原 33
歓迎と別離 63 
メランコリイの妙薬 79

鉢の底の果物 101
イラ 123
小ねずみの夫婦 149
小さな殺人者 161
国歌短距離ランナー 197

すると岩が叫んだ 221
見えない少年 265
夜の邂逅 285 夜のかいこう
狐と森 303
骨 333 

たんぽぽのお酒 365 タイトル
イルミネイション 367 
たんぽぽのお酒 380 
石像 385
夢みるための緑のお酒 401

万華鏡 427
日と影 447
刺青の男 463
霧笛 489
こびと 505

熱にうかされて 531
すばらしき白服 545
優しく雨そ降りしきる 593
訳者あとがき 606

万華鏡のラストページより抜粋。

みんな孤独だった。彼らの声は、星の深淵にひびいていく神の言葉のこだまのように消えていった。
隊長は月に落ちていく。ストーンは流星群と一緒だ。あそこをいくスチィムソンとアプルゲイトは
冥王星の方向だ。あそこのスミスとターナーとアンダーウッドの三人は、子供のころ、
これはなんの形だろうと長いこと考えて遊んだ、あの万華鏡のかけらのように遠くに散らばっていく。

そして俺は? とホリスは思った。俺に何ができる? 
ぱっとしない、むなしい人生をつぐなうためにいま何ができるのか? 俺が長年かかって集めてきて、
それでいて自分のなかにそんなものがあるとは気がつきもしなかった、あのいやしい心。

それを償うために、なにかひとつでもひとによいことをすることができたなら! だがここには自分しか
いない。ひとりきりで、どうしてひとによいことができる! だめだ。明日の夜、俺は地球の大気圏に
ぶつかるだろう。

おれは燃えるだろう、と彼は思った。燃えつきて灰になり大陸にばらまかかれのだ。その時、
おれは役に立つだろう。小さな灰でも灰には変わりない。大地の一部になるのだ。

彼は、弾丸のように、小石のように、鉄のおもりのように、勢いよく落ちていった。もはや彼は
一個のものだった。悲しいとも嬉しいともなんとも思わない。ただ、すべてが終わったいま彼は
ひとつでもいいことをしたかった、自分ひとりにしかわからないいいことを。それだけが願いだった。

大気圏にぶつかったら、俺は流星のように燃えるだろう。
「ああ」と彼はいった。「だれか俺を見てくれるだろうか」

田舎道を歩いていた小さな少年が空を見あげて叫んだ。「お母さん、見て! 流れ星だ!」
輝く白い星がイリノイ州のたそがれの空を落ちていった。
「願いごとをするのよ」と母親がいった。

「願いごとを」

万華鏡―ブラッドベリ自選傑作短編集 (サンリオSF文庫)Amazon書評・レビュー:万華鏡―ブラッドベリ自選傑作短編集 (サンリオSF文庫)より
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No.2:
(5pt)

まちがいなくお気に入りの1冊に殿堂入りしました!

約600ページもあり文庫本にしてはかなり厚みがあります。ここにブラッドベリ氏の短編が26編収められているのですが、どれも傑作です!
これらのうち、実はいわゆるSFと呼ばれるような短編は意外に少ない、否、彼の書くSFは、一般的に想像されがちな、奇想天外な道具や宇宙での非現実的な生活などをフィーチャーしたものというよりは、もっと人間の内面、こころをフィーチャーした普遍的なお話たち。SFとか幻想小説とか、ジャンルではくくることのできない奥深さ。
だから驚くべきことに、2009年の今になって読んでもまったく古びていない!どころか今に至っても、ときには人間のこころの奥底のブラックホールを開け放ちもうれつな嵐を呼び起こして新鮮な流れを呼び込み、
ときには深くあたたかい毛布をふんわりかけてこころの氷を溶かしてくれるのです。
60年代から21世紀の今まで、人間はどれほど進歩したでしょうか?
便利な道具もたくさん発明されたけど、その代わりに失ったものも多い
という実感は今の世でこそだれにでもあるとは思います。
が、彼は半世紀も昔から、するどいメスのような目で移ろいゆくものとそうでないものを見極め、
詩的で美しい普遍的な言語のなかで、小さな物語たちをつむいでいます。
時代の移り変わりや老いなど、時の流れとともに失われていくもの、なにかを得るかわりに失われていくもの、そういうものに彼は焦点をあてているのかもしれません。それゆえの儚さ、悲しさ、そして、やさしさ。
こんな芸当が人にできるものなのか?!まちがいなくお気に入りの1冊、殿堂入りしました!
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4387861657
No.1:
(5pt)

どこへ落ちたい?

サイボーグ009の「どこへ落ちたい?」の元ネタは レイ・ブラッドベリの万華鏡だと聞いた。 とても高価なので図書館で借りようかな。
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4387861657

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