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殺人者たちの王



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【この小説が収録されている参考書籍】
殺人者たちの王 (創元推理文庫)

殺人者たちの王の評価: 3.00/5点 レビュー 7件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

完結してない。

「殺人者たちの王」は次の「ラストウィンターマーダー」と合わせてワンエピソード見たいですね。
こういの三部作って言わないんじゃないの?
次の話単体ではわけわかんねになりそう。
コニーといい、捜査官といい「サイコパス設定」の主人公すら全く合理的な行動をしていない。
「ラストウィンターマダー」でうまく話がまとめてもらえるといいんだけど。
そういうわけでこの作品単体では評価はそう高くできません。
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
4488208045
No.6:
(4pt)

青春ものからサスペンスものへ

ジャスパー・デントシリーズ第二弾。
今回はジャズがニューヨーク市警に協力を要請されて現地に飛ぶ。

相変わらず面白い!……田舎町ロボズ・ノットで猟奇的な生い立ちのジャズの恋や友情、将来や学校生活、地元の人間関係に主軸を据え、悩み多き青春を描く路線でいくと思ってたら、突然ニューヨークに舞台が飛んでのっけからサスペンス色が強くなったのでびっくり。
やっぱり犯罪捜査のメッカはNYなのか。

個人的にはYA青春路線のほうが好きだったので残念。
今回から完全にジャスパーVSビルの親子関係メインというか、親子対決にテーマがシフトしちゃった感じ。
一巻の雰囲気が好きだったので、ジャスパーの日常と並行して事件が展開していく話運びのほうが好みだった。

ガールフレンドのコニ―や親友のハウイーも大活躍。一巻よりさらに出番が増えて、積極的に動いてる。
とくにコニ―はジャスパーに付き添ってNYに行ったりアクティブすぎる。
大人しくしていてほしいジャスパーの気持ちも彼氏の力になりたいコニ―の気持ちもわかるからむずかしい……。

ビリーの存在感の不気味さは健在。
けれどジャスにだけ聞こえるビリーの囁きがうるさすぎて「シャラップ!」と叫びたくなる(笑)
終盤判明するある事実には、ぶっちゃけそこまで意外性はない。
冒頭もとい、前巻からずっと引っ張っていた伏線なので、スレた読者には予想が付きやすい。

事件の鍵となるあるゲームだが、日本人には馴染みがないので、ちょっと想像しにくいかも?

残虐なシリアルキラーが多く登場するが、その生い立ちは深く掘り下げられずドライに描写されるので、「殺人鬼の不幸な生い立ちは耳タコだよ!同情なんていらねーよ!」って人にはおすすめ。
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
4488208045
No.5:
(4pt)

オススメ

評価低い方も多いですが、ジュブナイルとして楽しめました。評価気にせずに試して見て、最終刊で、興奮してください。
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
4488208045
No.4:
(3pt)

ジャズら若者三人の活躍は良いのですが著者にもう少し人間性への配慮を望みたいです。

ニューヨークを騒がす連続殺人鬼ハット・ドッグ・キラーの捜査への協力依頼を受けて大都会へと旅立つシリアル・キラーの息子ジャズと彼を助ける親友ハウイーと恋人コニーの若者三人の活躍と成長を描く大型青春ミステリー3部作の第2弾です。今回は「ゲームへようこそ、ジャスパー」という殺人鬼からのメッセージが謎を投げ掛ける非常に遊戯性の強いストーリーになっていますが、さすがにこれだけ徹底的に冷たく無慈悲に描かれると読んでいて辛いものがありますね。著者はきっと現代社会の人間関係の希薄さをリアルに描こうとしているのだとは思うのですが、でも犠牲者の無念さや家族の怒りといった人間の感情や刑事が被害者の家族に訃報を告げる辛い場面等々が全く省略されている点や残虐の限りを尽す殺人者のやりたい放題で後追い捜査しか出来ずにもはや諦めの気配さえ漂う刑事達の無為無策振りを読むと誠に遣り切れない思いが込み上げて来ますので、著者には主題である少年達の成長のドラマの面以外の部分でもせめて何とかもう少し人間性への配慮を望みたいですね。
NYから来た刑事に頼まれて連続殺人鬼ハット・ドッグ・キラーの捜査の手伝いをすべく同行したジャズは新たな被害者の遺体に残された「ゲームへようこそ、ジャスパー」のメッセージを知る事となる。一方、親友ハウイーはジャズの祖母の面倒を見る手助けをし、恋人コニーは強引にNYのジャズの元へついて行き独自に謎の言葉「みにくいJ」の落書きを突き止めるのだった。
本書は500頁を越える大分の小説ですが、最後まで読んでも明らかになるのは必要最小限の事実だけで、結局は完結編への繋ぎの役割を果たしているだけの作品になっていますね。もはや犯人が誰なのかに全く意味がなくなっているのは寂しいですが、無理もなく動機も全くない無差別殺人であれば人間関係の面で捻りを効かせる余地も皆無なのでしょうね。それでも目玉であるこの趣向殺人の真相は巧く考えられていると思いますね(但し警察の誰かが先にその意味に気づいても良さそうな気はしますが)。それから別の面で「みにくいJ」のおそらく元の英語「UGRYJ」を日本語の手紙の文面に上手く当て嵌めた翻訳者の方の器用さに感心しましたね。さて、本書での三人はそれぞれ離れ離れになってしまい十分に心が通っているとは言えないのが残念ですが、でも困難に直面しながら良く頑張って奮闘している方だと思います。ハウイーは殺人鬼ビリーの姉サマンサに随分の年の差があるのに惚れ込んで不届きにもちょっかいを出そうと企む相変わらずのとぼけたズッコケ振りですが、最後にまたまた早とちり(?)して思わぬピンチになりますね。黒人の美少女コニーはジャズとの初体験を決意したのに拒否されて傷つきますが、両親に二人の仲を反対されても退かない強さも見せますし、一人で謎の怪しい輩とやり取りして即座に決断してみせる勇気が見事でしたね。そして我らがジャズは自分が殺人鬼に変貌する事を恐れてコニーとの行為に踏み切れないジレンマに陥りますが、父ビリーに鍛えられた影響で殺人者の心がわかる鋭い分析力を駆使して誰よりも早く真相を突き止める手際が流石の鮮やかさでしたね。でも今回はまさにクライマックスで絶体絶命の大ピンチを迎えてしまい、またコニーとハウイーも程度の差はあれ別な意味でのピンチに陥り、しかも気になる結果はそのまま次巻に持ち越しですから殺生だよなと著者を怨みたくなりますね。そして冒頭に書いた思いに戻るのですが、本書に登場した最も印象的な大人であるFBIの特別捜査官の女性モラレスの何て呆気ない無情な運命には哀しみが込み上げますし、もう若くはない私には容易く「単なる非情な殺人ゲーム」と割り切る事が出来ずに長く後を引いて心にずっしりと重くのしかかり堪えましたね。まあフィクションに対して過度に感情的になるのは大人気ないかも知れませんが、完結編となる次巻では何とかこの悪が大手を振ってのさばる状況にピリオドを打って鬱憤を晴らし溜飲を下げる事が出来る素晴らしい結末が読めます様にと心から祈りたいですね。
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
4488208045
No.3:
(1pt)

サイコな父親を持つよりいかれた仲間に囲まれた主人公の不幸

主人公は21世紀最悪の連続殺人犯ビリー・デントを父に持ち、しかももの心つく頃からその手ほどきを受けて育った。本作は殺人者の内面を知る彼が連続殺人事件の捜査に協力することで、忌まわしい過去と父親を乗り越えようとする物語である。

敵役のサイコパスの王、ビリー・デントのキャラ立ちが素晴らしい。往年ののレクター博士を彷彿させるが、彼よりやや品位に欠ける。しかし彼の悪のカリスマ性はそれをしのぐ魅力がある。本作はむしろビリーの物語とも言えるのではないか。

一方で、主人公を含む17歳の高校生たちの魅力が乏しい。17歳といえば当然未熟で間違いを犯すのが常であるが、彼らが本能のままに行動する子供であるのが残念。行動やその動機がどれも幼稚で自分勝手な所が興覚めしてしまう。血友病の持病を持つ主人公の親友は明るい三枚目として暗くなりがちなストーリーの清涼剤になる位置づけだが、血友病であることが生かされていないし、何かをすることとバーターで、自分の代わりに友人にタトゥーを入れさせるといういかれ具合に思いっきり引いた。主人公のガールフレンドは、父親からジャズとの交際を反対されているが、それが偏見によるものだとしても、親の愛情を利用したブラフで自分の欲求を通す姿は打算的でヒロインにほど遠い。単なるウソつきで、親に依存しているにもかかわらず「自分は大人だ、自分のことは自分で決める、自分の行動を制限するのはフェアではない」と主張する姿は共感できなかった。

本作は「さよなら、シリアルキラー」の続編で、三部作の中編にあたる。三部作といっても通常各巻は独立してある程度の結末があるのが通常であるが本作は完全に「次巻につづく」で次を読まざるを得ない。それをはっきり示さずに続編として1冊買わせるのも心証が悪い。
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
4488208045
No.2:
(2pt)

滅茶苦茶な尻切れトンボ

殺人事件はそれなりに解決されるものの、肝心の疑問はすべて次の巻に持ち越し
相当の欲求不満になります
「青春小説」としての側面も少し鼻に付くようになったかなぁ
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
4488208045
No.1:
(4pt)

ビリーを中心とした大きな輪の中の『ゲーム』という趣向に満ち溢れていて、三部作の最終作に期待感を抱かせる出来の佳作

「さよなら、シリアルキラー」に続く三部作(の由)中の二作目。前作よりもミステリ風味が濃くなっており、主人公のジャズがニューヨークに出没するサイコ・キラー<ハット・ドッグ>の捜査に加わるという趣向が加わっているが、青春小説の味も色濃く残っている。表題の「殺人者たちの王」とはジャズの父親ビリーを指すのだろうし、その意味において、ジャズはさしずめ「殺人者たちの王子」という事であろうか。

本シリーズの核を成すテーマ(ジレンマ)は、稀代のサイコ・キラーであるビリーが息子のジャズを溺愛し、何時しかジャズが自分を凌ぐサイコ・キラーとなる事を渇望している(あるいは信じている)一方、ジャズが殺したい程にビリーを憎んでいるという状況の中で、もし本当にジャズがビリーを殺してしまった(殺すだけの能力を持ってしまった)ら、それはビリーの望み通りの結果となってしまうという点である。この点が本シリーズ特有の魅力とも言えるし、通常のミステリ・ファンが素直にサイコ・キラー・サスペンスを楽しむ事を阻害しているとも言える。また、ジャズのガールフレンド等、これ程までに青春小説風味を織り込む必要性があるのか否かチョット疑問に感じた(リーダビリティは良いが)。ちなみに、作者は「リンカーン・ライム」シリーズを意識しているらしく、科学的捜査を批判している(あの<ロカールの交換原理>さえ否定している)。

それでも、本作は<ハット・ドッグ>が現場に残した<みにくいJ>(原文の(多分)「uglyJ」を訳者は巧みに邦訳している)という落書きが、前作の<ものまね師>が残したメモ中の<みにくいJ>という暗号と一致する、即ち、作品全体が<ものまね師>や<ハット・ドッグ>を含む、ビリーを中心とした大きな輪の中の『ゲーム』という趣向に満ち溢れていて中々読ませる。特に、<みにくいJ>の正体には意外性がある。三部作の最終作となる次作は「ジャズvsビリー」の最終対決となると思うが、その最終作に期待感を抱かせる出来の佳作だと思った。
殺人者たちの王 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:殺人者たちの王 (創元推理文庫)より
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