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(短編集)

アンダーリポート/ブルー



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【この小説が収録されている参考書籍】
アンダーリポート/ブルー (小学館文庫 さ 4-7)

アンダーリポート/ブルーの評価: 3.63/5点 レビュー 8件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.62pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

結末から書く、という技法について

結末、クライマックスといえば、
全ての謎が解き明かされて盛り上がる場所として
一般的に認知されていると思う。

アンダーリポートも、そんなクライマックスシーンスタートで幕が上がる。
ここについて書いてみたい。

技法だけに着目すると、古畑任三郎のドラマシリーズだったり、
最近では100日後に死ぬワニにだって使われている。
いわば、スタンダードな代物だ。
それが、この物語では、どのように活かされていたのか。

大きく感じたのは、「緊張感」の存在だった。
休憩中のバー、女性の登場、会話の流れ、そして言動...といった
一つひとつの要素が、登場人物それぞれの覚悟や執念を滲ませている。

一人は明らかにしたいという覚悟。
一人は明かさずに生きたいという執念。

この平行線を辿る緊張の糸が、
物語の骨組みとして全編を支えていく。

二人の会話が持つこの緊張は
何から生み出されているのだろう?
そんな疑問符を頭の片隅に抱えたまま
読み進めさせられる。

古畑もワニも、アプローチは違えど
どちらも緊張感を作っている。

すなわち、「結末を書くこと」によって得られる効果は、
物語に緊張感という骨組みを生み出すことなんだと思う。
アンダーリポート/ブルー (小学館文庫 さ 4-7)Amazon書評・レビュー:アンダーリポート/ブルー (小学館文庫 さ 4-7)より
4094062092

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