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熱い絹
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熱い絹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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常夏の国マレーシアの避暑地キャメロンハイランドが舞台で、実際に起こった事件を軸に思いがけない展開が次から次へと繰り拡げられます。マレーシア赴任中に当地に旅行した際に同僚に教えてもらい、電子版で読みながら登場するコテージやホテルや茶畑を巡りました。作者の取材力・構成力に圧倒されました。写真はホテルスモークハウスです。 | ||||
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ありがとうこざいました。 | ||||
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ありがとうこざいました。 | ||||
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記憶に残るほど同じフレーズが繰り返し登場、冗長感も否めないか。 | ||||
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タイ旅行に行った際にジム・トンプソンについて知り、興味が湧いて読んだのですが残念な感じは否めません。 上巻は旅行記としても楽しめ、ワクワクして読めたのですが、下巻の途中からガッカリの連続でした。 謎解きが安直過ぎると思うのは私だけでしょうか。 断片的な事実を組み合わせただけなのに、まるでずっと横で見ていたかのよう具体的に説明できてしまう。 しかも現地の警察官はずっと以前から捜査していたにも関わらず何にも気づかず、 ただただ頭脳明晰な日本人警察官の説明を『なんと!』『素晴らしい!』『それで、どうなった?!』と、 絵本を読んでもらう子供のように夢中になって聞く、という設定もちょっとどうなのかと思いました。 | ||||
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素晴らしい!松本清張の作風がよく出ている。カメロンハイランドの描写と作品の展開が素晴らしい! | ||||
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「上」もよかったが、さらにドラマチック、そして予想外の展開で大いに満足。 | ||||
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とても引き込まれました。 かなりの長編ですが面白いので一気に読めます。 | ||||
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マレー半島の中部に2000メートル級の山岳地帯がある。そこにイギリス人が開いた高原リゾート地、キャメロン・ハイランドがある。高温多湿の下界と違い、一年を通じて20℃前後の「常春の地」だ。2017年3月に行ったマレーシア旅行の途中で、そこへ立ち寄った。高原のホテルに長期滞在している日本人の老紳士から「あなたは松本清張の”熱い絹”を読んだことがありますか?」ときかれた。「その本は知りません。」と答えると、「キャメロン・ハイランドへくるならあの本は必読ですよ」と言われた。帰国して入手し、一気に読破した。この高原の瀟洒な別荘(ムーンライト・コテージ)で1967年3月に実際に起こったアメリカ人実業家トンプソンの失踪事件とその5か月後にアメリカ・ペンシルベニア州で起きたトンプソンの姉の不可解な殺人事件を下敷きにして、松本清張が書いた推理小説だ。作者はこの事件の背後に当時のヴェトナム戦争をめぐるアメリカと北ヴェトナムや中国、マレーシアの共産ゲリラの暗闘があった可能性を示唆している。キャメロン・ハイランドに広がる美しい茶畑は日本の風景を連想させたが、清張によれば、この高原の山麓で太平洋戦争初期に行われた日本軍とイギリス軍の激戦で捕虜となった日本兵(静岡出身で茶の栽培技術をもつ)が脱走して山岳地帯の先住民にかくまわれ、日本軍の占領政策によって荒廃したこの地域の茶畑を戦後、よみがえらせたという。私が現地で見た美しい風景の背後に太平洋戦争やヴェトナム戦争という20世紀の歴史が重い影を落としていたことを初めて知った。この本は一つの衝撃であり、また読書の面白味を深く感じさせてくれた。 | ||||
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1967年3月にマレーシアの避暑地、キャメロンハイランドで忽然と姿を消したシルク王。いまだ手掛かりさえ見つからないジムトンプソン失踪事件だ。この失踪事件をモチーフに松本清張なりに事件を解決に導いたセミフィクション。 一見、何の関係もなさそうな軽井沢で起きた米国人女性殺人事件とキャメロンハイランドでのジムトンプソンの失踪事件。このふたつの「天然の密室」で起きた事件をマレーシアの風光明媚な景色を上手く描写したストーリーを楽しみながら一気に読める秀作。 実際に起こった未解決事件を題材にしていることもあるが、とにかく興味深い作品に出来上がっていると思う。 マレーシアや東南アジアが好きな人にもぜひお勧めの一冊と言えるだろう。 私自身、出張先で、旅先で何度となく読み返した作品だ。 | ||||
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丁寧でスムースな配送ありがとうございました。今回は何日で読み終えるでしょう…文庫本なので、文字が小さい以外は問題ないです。 | ||||
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第二次大戦からまだそれほど時を経ていないという時代背景、ベトナム戦争に対する日本や東南アジア諸国の立ち位置など国際関係の枠組み、共産ゲリラや政府に帰順しない山岳民族が跋扈する当時のマレーシアの内政事情、キャメロン高原で起こったタイのシルク王の失踪や日本人観光客の惨殺、軽井沢で起こった別の殺人事件、別荘に飾られた1枚のスナップショットや蝶の標本、赤坂の骨董屋の店先に飾られた古代クメール美術のレリーフ、そして日本の舞踊団のマレーシア巡業…。物語が進むにつれ、小説に登場する、一見何の関係もなさそうなこれら大小様々なパーツに少しずつ接点が生じ、それが次第に組み合わさって、読み始めからは想像もつかないようなスケールの大きな物語へと組み上がっていく。 上巻は主に「仕込み」の部分で、物語を構成する登場人物や上述のようなパーツが次々に登場しては、読者に謎をかけながら通り過ぎてゆく。古代クメール美術のように日本人にとってあまりなじみのないようなものも含め、個々のパーツの内容や位置関係を一つひとつ丁寧に描写し、読者の頭に刷り込む作業が淡々と進められていくといった感じで、いくつかのトピック的な事件を除けば、全体で450ページほどあるストーリーの中には劇的な展開といったような場面はあまり登場しない。次々と与えられる謎に想像力を働かせるといった楽しみはあるものの、全体的に抑揚に欠ける分どうしても冗長さが加わってしまうので、読者によっては下巻の最後の方で登場する全体の組み上げに至る前に途中で少々飽きがきてしまうかもしれない。 なお、この作品は推理小説に加え、日本人にはあまり馴染のないキャメロン高原(カメロンハイランド)を描いた良質な旅行記としての顔も持ち合わせている。小説の舞台となった1967年からは既に半世紀近くを経ているため、キャメロン高原からイポーに向かって北に抜ける道が整備され高原自体が「密室」ではなくなっていたり、あるいはタナラタのメインストリートにスターバックスなど今風の店が数多く建ち並んだりといったように、当時とは大きく変わった点も多分にある。しかし、物語の随所に登場する、著者自身の綿密な取材旅行に基づく描写と思われる、タナラタやブリンチャンなど高原内の町全体の様子や、その周辺に広がる茶畑の景色などは当時とそれほど大きくは変わっておらず、今でもこの小説をガイドブック代わりに高原内を歩き回ることができるほどである(特に上巻の後半部分には、物語の基礎的な部分を形作っていく過程でそれら高原内の詳細な描写が多く登場する)。 キャメロン高原を実際に訪れたことがある人なら、小説の中で各自が旅の中で見聞した事柄を追体験するような感覚も覚えて面白く読み進めることができるであろう。また、海外旅行好きでこれまでここを訪れたことのない人であれば、小説を読み終えた後で実際にキャメロン高原へと足を運び、舞台となった数々のスポットを訪ね歩くのもまた面白いかもしれない。自分自身も訪れたことのある土地だけに、上巻に関する限り、推理小説としてのストーリー以上に、1960年代のキャメロン高原内の様子を描いた描写の方に個人的にはより強く惹かれた。 | ||||
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第二次大戦からまだそれほど時を経ていないという時代背景、ベトナム戦争に対する日本や東南アジア諸国の立ち位置など国際関係の枠組み、共産ゲリラや政府に帰順しない山岳民族が跋扈する当時のマレーシアの内政事情、キャメロン高原で起こったタイのシルク王の失踪や日本人観光客の惨殺、軽井沢で起こった別の殺人事件、別荘に飾られた1枚のスナップショットや蝶の標本、赤坂の骨董屋の店先に飾られた古代クメール美術のレリーフ、そして日本の舞踊団のマレーシア巡業…。物語が進むにつれ、小説に登場する、一見何の関係もなさそうなこれら大小様々なパーツに少しずつ接点が生じ、それが次第に組み合わさって、読み始めからは想像もつかないようなスケールの大きな物語へと組み上がっていく。 下巻では、上巻で蒔かれた数々の種が次第に芽を出し、物語の中での役回りが次第にわかっていく中で、個々のパーツの接点が少しずつ強くそして大きくなり、その過程で起こる新たな事件をさらに織り込む形で後半あたりから一気にドラマの全体像の構築へと進んでゆく。それらパーツのどれ一つが欠けても全体が組み上がらないという点でとても緻密に練られた物語であり、最初のスローなテンポからは考えられないくらいのペースで最後は一気に壮大な物語が姿を現す展開がエンターテイメント性にも富んでいて、特に最後の方は楽しんで読み進むことができた。 ただ、それらパーツの一つ一つの内容や位置関係を丁寧に描写して読者の頭に刷り込みながら物語を組み上げていかなければならない分、どうしても分量が嵩んでしまうのだろう。文庫で上下巻合わせて900ページのうち、下巻の最後の150ページくらいがストーリーの組み上げと仕上げで、そこに至るまでのほとんどの部分は仕込みといった感じになっており、そちらの方が圧倒的に多い分、どうしても全体的に冗長さが加わってしまう。このため、上巻のレビューにも書いたが、読者によっては最後の組み上げに至る前に途中で少々飽きがきてしまうかもしれない。 | ||||
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最初から最後まで、ずっと犯人は誰なのかと考え続けさせてくれる、とても面白く飽きさせない展開で、一気に読むことができました。マレーシアのカメロンハイランドという高原・避暑地で起こった、大富豪の失踪というほんとうにあった未解決事件を題材にしており、さまざまなマレーシアの文化、風景などとともに、とても緊張感を持続してよむことができました。おもしろかった! | ||||
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この本は何度も読みました。18年前に初めてマレーシアを訪れる時読んで以来、機内でホテルで何度も読みました。今回は自宅でじっくり読みましたが、一見なんの関係もないような軽井沢で起きた殺人事件とマレーシアで起きた失踪事件が、様々な偶然とも必然とも思われる出来事に翻弄され導かれて真実に迫るこの下巻が、何度読んでもエキサイティングで食い入るように読んでしまいます。 | ||||
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ジムトンプソンの姉の殺害、クメール美術、蝶の蒐集、、軽井沢、ストーリーの早い展開、スケールの大きさ、さすがの語り口です。 | ||||
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実際に起きたジムトンプソンの失踪事件を、納得のゆく結末で描いてくれました。 来週タイへ行きます。ジムトンプソンの家、店に行くのが楽しみです。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算235作品目の読書完。1985/05/01 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算235作品目の読書完。1985/05/20 | ||||
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東南アジアに10年住んでいたので、ジム・トンプソンのタイシルクには馴染みがあったものの、彼が謎の失踪を遂げていたとはつゆ知らず、清張のこの作品を読み始めすぐジム・トンプソンとピンときて「もしや、まさか・・・」と思って実在の事件だと知った。ジム・トンプソンの謎の失踪に、清張なりの読みと結論を提示したのがこの作品『熱い絹』だ。たしかにほかのレビュアーの方が指摘しているように、最後の長谷部の推理に少々無理はあったかもしれないが、それでも私は清張の、キャメロンハイランドをくまなく調べ、それでいて日本との共通点をいくつも見出した力作だと思う。レビュアーのどなたかが、編集者の誤植について指摘していたが、「八百屋」じゃなくて「野菜屋」のままで正しいのだと私は思った。キャメロンハイランドとか、それ同等のマレーシアのいなか(カンポン)へ昔行ったことがある人なら、それが日本人が思い浮かべる「八百屋」でないのがわかると思う。現地調査へ出向いた清張の鋭い観察眼には、頭が下がるものがある。上巻・下巻ともにバティック調の柄が表紙になっているのも、非常にこの本にふさわしい。すばらしい作品だった。 | ||||
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