ドクター・スリープ
評判
ドクター・スリープの評価:
4.03/5点 レビュー 58件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全111件 61〜80 4/6ページ
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初期最高傑作と言われる名作「シャイニング」から30年か40年振りに続編が登場という事でこの人の長年のファンには嬉しい作品ですが、前作ではあどけない少年だったダニーが中年になり、父親みたいなアルコールの問題を抱えているという設定は、結構衝撃的ではあります。デヴィッド・ボウイの曲である曲では宇宙に行ったヒーローのキャラが別の曲ではヤク中の妄想で衝撃を受けましたが、それに匹敵する様な再登場で、私みたいに驚いた方も少なからずいるかも。前作の最初でホテルの面接を受けるシーンと本作でダニーが仕事の面接を受けるシーンがダブる、或いはダブる様に書いているのが巧いし、ファンサービスみたいで嬉しいですが、こういう遊び心を忘れない所も流石だと思います。
ただ、「シャイニング」がダニー少年が主人公であると同時にあのホテルが人格を持った主人公っぽい小説だったので、あのホテルが再建されて、ダニーが戻るという展開ではないので、厳密な意味での続編かどうかは微妙に思ったのも真実でした。でかいお屋敷が舞台のフィクションの場合、そのお屋敷が圧倒的なプレゼンスを持つ物が多いので(日本の「黒死館殺人事件」とか)、その続編でまた同じお屋敷を舞台にするのは事実上不可能だとは思いますし、「シャイニング」の終わり方を考えれば、あのホテルをまた登場させるのは無理だとは納得できますが、その辺に少し微妙な物を感じた事を告白しておきます。
とは言え、こうして過去の作品の続編と言える物を書いてくれたのは単純に嬉しいです。アートの場合、過去のネタを使うと、創作に煮詰まって、表現者として後退したと思われ易いという事で、敢えてそういうリスクを抱えながらも、あの名作の後日譚をものしてくれたのはただ感謝です。「呪われた町」も続編の噂が過去にあったけど、私の知る限り実現していないので残念ですが(キャラハン神父だけ意外な所で再登場しますが)、その他にも「スタンド」とか再建後のアメリカがどうなったか知りたいので、機会があったら書いてもらいたいですね。
色々な所で個人的な事を書いて恐縮ですが、最近のこの人の作品にあまり楽しめない事が多かったので、久々に楽しめて嬉しかったです。キング先生の筆力が鈍った訳ではなく、私の方の問題や加齢で時事ネタを扱った謀略小説等がリアリティを増したので(特に人間として向上した訳でもないので所謂「成熟と喪失」とかではないですが)。
何でも、ミステリの小説でも賞をとったとかで、ミステリ、ホラー、ファンタジーの三ジャンル制覇はアブラム・デヴィットスン以来の快挙かも。日本の年末のベストテンでも一位になったそうで、年をとっても活躍しているのがファンとしては嬉しいです。このままこの好調が続く事を期待したいです。
色々書きましたが、初期からのファンには嬉しい作品でした。是非ご一度を。
蛇足ですが、この人がよく27という数字に拘ることが多いと指摘されますが、ロックが好きでロックのミュージシャンで27歳で亡くなる方が多いので、その影響かも。本書もウォーレン・ジボンの思い出に捧げられてますし。欧米の人は日本から想像しにくいくらいロックとかポップスが生活に密着しているらしいので。