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ロボットと帝国



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ロボットと帝国の評価: 4.36/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(5pt)

グラディア大活躍!

グラディアの活躍が見られます。ソラリアの彼女がこんなに活躍するとは思っていませんでした。ベイリとの仲も色々あった感じで、『はだかの太陽』の続編が読めて良かったです。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
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No.10:
(5pt)

R・ダニール・オリヴォーが背負ったもの

『夜明けのロボット』から200年後の世界――イライジャ・ベイリは160年前に死去し、ハン・ファストルフ博士も昨年亡くなり、グレディアにロボット・ダニール・オリヴォーとロボット・ジスカルド・レベントロフを遺した。
地球人は再び宇宙移民を開始し、植民国家連合(セツラー・ワールド)を形成し、宇宙国家(スペーサー・ワールド)を凌ぐ勢いとなった。そんな中、宇宙国家で最も新しい惑星ソラリアからの音信が途絶えた。ソラリア出身のグレディア(『はだかの太陽』参照)は、イライジャの7代目の子孫を名乗るD・G(ダニール・ジスカルド)・ベイリとともにソラリアを訪れる。

そこで、一行は監督ロボットに襲われる。ロボット工学三原則があるのに、なぜ人間であるD・Gが襲われたのか。三原則に改変が加えられたという疑念は、ダニールとジスカルドに混乱をもたらした。
一行はソラリアを脱出し、ベイリ・ワールドへ帰還した。グレディアは、大勢のセツラーを前にスピーチを行う。

惑星ソラリスをめざし、グレディアがロボットたちとともに旅立ったころ、惑星オーロラのロボット工学研究所長ケルドン・アマディロが、2世紀にわたる恨みを晴らすべく、グレディアの子孫でアマディロに自らを売り込んだレヴュラー・マンダマスとともに陰謀を巡らしていた。一方、ロボット工学研究所の所員で、死んだハン・ファストルフ博士の娘でもあるヴァジリア・エイリアナ博士は、ロボット・ジルカルド・レベントロフの特異な能力に気づいていた。

惑星オーロラに戻ったグレディア一行は、ヴァジリア博士と対峙するが、ジルカルドの能力を使って危機を脱する。
ジスカルドとロボット・ダニール・オリヴォーは、アマディロらが核反応増強装置を使って地球を危機に陥れようとしている陰謀に気づくが、どのような危機が訪れるのか見当もつかなかった。グレディアはロボットを連れて地球を訪れるが、この時代の地球のエネルギー源は太陽光が主流で、核融合エネルギーはほとんど使われていなかったのだ。
そんな中、ダニールは、ロボット工学三原則を補足する第零法則を考えだし、それに基づいた行動をしていこうとする。

グレディアは、ベイリ・ワールドで行ったように、ニューヨーク・シティで演説を行おうとする。だが、暗殺ロボットがブラスター銃を撃ってきた。狙いはグレディアではなく、ジスカルドだった。

ダニールとジスカルドは、グレディアをD・G・ベイリに託し、アマディロの行方を追った。そして、ついにアマディロとマンダマスを追い詰める。だが、自体は思わぬ方向へ展開する。
ダニールは立ちあがった。彼はひとりぽっちになった――その肩に、銀河系を背負って。

本書は、アシモフのロボット・シリーズと銀河帝国シリーズを結ぶ橋渡しの役割をしている。本書の翌年に刊行された『ファウンデーションと地球』は、1万年以上未来の話であるが、ここで、われわれはR・ダニール・オリヴォーに再開することになる。
アシモフが描く人型ロボットは、欧米の小説によく見られるフランケンシュタイン・コンプレックスとはまったく無縁な、どちらかと言えば、日本の漫画やアニメに出てくるロボットに近い――。
ダニールの名は、旧約聖書に登場する賢者で守護聖人のダニエルに由来するという。

ベイリ・ワールドでグレディアは、「すべての人間に敬意をはらうだけでは充分ではない、知性ある存在にはすべて敬意をはらうべきです」とスピーチしたが、これは作者であるアシモフの祈りに等しい言葉のように感じる。アシモフは、高IQ団体「メンサ」の副議長を務め、同じ会員だった人工知能学者マービン・ミンスキーを尊敬していた。ミンスキーはプログラミング言語LOGOを開発し、ニューラルネットワークの基礎理論「パーセプトロン」を著した。これは、現在のディープラーニングの祖先とも言える情報工学理論だ。もう一人、アシモフが敬意を表していたのは、天文学者で作家のカール・セーガンだ。
アシモフは飛行機嫌いで、残念ながら、生でお会いすることはかなわなかったが、ミンスキーとセーガンの講演会には足を運んだ。知性のある人のする話は楽しい。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
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No.9:
(5pt)

長いけれども損はさせません。

ページ数の多さに愕然としましたが
いったん読んでしまうと面白くて
結局最後まで読んでしまいました。
それぐらい、この作品には
読者を放さない「力」があるのです。

今回はイライジャではなく
イライジャが恋した女、グレディアが
メインの作品です。
それだからといってもがっかりしないように。
彼女もイライジャに負けないほどの活躍をするのですから。

忘れてはならないのは2体の「たくましい」
ロボット、ダニールとジスカルド。
どちらもグレディアの守護者にふさわしい
大活躍をしていますからね。

そして最後は意味ありげな最後ですね。
おそらくある作品に
つながりがあると思うのですが…
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.8:
(5pt)

天才の作品

アイザック・アシモフがどれほど博識で、どれほど天才であったかを痛感する一作。普通のSF3〜4本分のアイデアがこの中には詰まっている。
一つの例としてはしては、何故、地球のみがこれほど豊かな生態系を持っているかの理由にまで言及しているのである。もちろんその理由は、証明する方法が現在では存在しないため、単なる空想(=SF)にすぎない。だがこれほど説得力のある”空想”を私はまだ読んだことがない。何千年か後、このひとりの作家の空想が”真実”であったと証明されたとき、その事をはるか昔に予見していた一人の作家がいたと誰かに述べてもらいたい。これは永遠に語り継がれるべき物語である。クラークなどの作家が行っている現在を基にちまぢまと書かれたものではない。どのような人間にも追いつけない飛翔がここにはある。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.7:
(5pt)

もっと早く読んどくんでした

この作品には正直偏見を持っていました。あの、グレディアが主人公なのかと。
違いました。主人公はダニールだったのです。確かにヒロインとしてグレディアは登場します。また、なんとなくカンに障る行動をしてくれます。でも、それらを帳消しにしてくれるイライジャの臨終や、ラストのジスカルドの機能停止のシーン。そしてやっぱりダニールがかっこいいです。ダニールとジスカルドの会話シーンは正直疲れましたが。
私と同様に、グレディアが嫌いでこの作品を読んでない人(特に女性の方)は、是非偏見を捨てて読んでください。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.6:
(5pt)

超感動の大傑作。涙なしでは読めない。

世界3大SF作家、アシモフ珠玉の傑作。
ファウンデーション+ロボットの雄大なシリーズの一つの完結編(いま一つはファウンデーションと地球)。
本作品はロボット+ミステリの前二部作を読んでおかないと、やや分かりにくいが、逆に読んでいると、エピソードの一つ一つが涙なしでは読めない。
「感動」という意味では、アシモフの作品の中でも一番である。
ベイリは既にこの世界を去り、グレディアも中年に差し掛かっている。その側には、彼女を守り、人類を見守る二人のロボットがいる。
本作はその活躍を描くのであるが、地球人を憎む、オーロラの一派は、地球人の転覆を図っており、彼らは、その計画に立ち向かう...そして、物語は意外な収束を迎え、「魂が震える」ラストのフレーズにて、「ファウンデーションと地球」へバトンを渡します。
ベイリの最後、二人のロボットの地球への訪問等、感動のシーンが目白押し!この大シリーズの素晴らしさが凝縮された名作。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
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No.5:
(5pt)

そして…帝国が始まる…

ファウンデーションシリーズには一貫した不思議がある。ロボットシリーズよりも後の世界のはずなのに、ロボットがほぼ全く存在しないのだ。いや、ロボットだけではなく、人工知能といえるようなものすら存在しない。
# いや、ここでは「ロボットシリーズの方が後に書かれたから」という現実は
# ちょっと脇に置いて下さい。

ロボット工学をはじめとする学問はどこに消えてしまったのか?
それにもかかわらず超空間飛行を成し遂げ、銀河帝国を打ち立てることに成功するとは、一体どういうことなのか??
人類は銀河進出において、なぜ致命的な『他の生命体』に会うことなく帝国版図を広げることが出来たのか???

その全ての謎の端緒がここにある。

人類の永遠は終わった。しかし、人類の無限が始まるには、もう一人…犠牲が必要なのだ…
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.4:
(5pt)

人間とロボット

ジャンダー破壊事件から200年が過ぎた。ベイリのオーロラでの活躍をきっかけに、地球人たちは地球を離れて大宇宙へと進出していき、植民国家連合を形成した。今や植民国家連合の隆盛は宇宙国家連合を凌駕するほどになっていた。

 この状況を苦々しく思い、植民国家連合を銀河系から一掃したいと考える男がいた。彼の名はケルドン・アマディロ。オーロラのロボット工学研究所所長で、200年前に地球人イライジャ・ベイリに自らの野望を叩きつぶされた人物である。彼は植民国家連合打倒とベイリへの復讐のため、植民国家連合の<故郷>であると同時にベイリの生まれ故郷である地球を滅ぼす恐るべき陰謀に着手した!

 イライジャ・ベイリは既に亡く、ハン・ファストルフもこの世を去った。アマディロの陰謀を阻止し、全銀河を救うという大使命は、ファストルフが作った高性能ロボット、ダニール・オリヴォーとジスカルド・レベントロフの2体に託された!!

 「ロボット」シリーズと「トランター・ファウンデーション」シリーズを繋ぐという離れ業をやってのけた力作。特に完全無欠と思われていた「ロボット3原則」の欠陥をわざわざさらけ出すという力技には驚かされる。しかし、この作品は「橋渡し的」作品としてだけでなく、単品としても十分に優れている。ベイリとダニールの「別れ」をはじめ、感動的なシーンが随所に散りばめられているし、「3原則」に縛られながらも、その範囲内で最大限に努力するダニールとジスカルドの姿は、「人間」として理想の姿と言えよう。

 ロボットを描くことで人間の特質・美徳を際立たせるというのはアシモフのロボットものの1つの傾向である。早川文庫版の解説にもあるが、「友情」や「愛」といった人間的特質=人間性は元々人間に備わっているものではなく、自らの手で獲得していくものというアシモフのテーゼがひしひしと伝わってくる。必読の傑作。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.3:
(4pt)

ジスカルドよ永遠に

~ダニールにもジスカルドに対しても愛着が強くなり、もはやロボットとは思えなくなる位ですが、どんなに外見が人間に近づいても、心を読み取れても、人に類似する反応をしても三原則に縛られジレンマに陥ってしまいます。”ロボットと帝国”はベイリ亡き後の世界を描いていますが、ソラリアの女性グレディアとベイリの子孫の物語も見逃せません。ラストの思い~~がけない別れはその後2万年の孤独と大きな使命をより痛切に感じました。~
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.2:
(5pt)

三原則を前向きに否定して拡張再構築した非常に巧みな作品

アシモフといえばロボットである。カレル・チャペックの戯曲「RUR」で登場したロボットを陽電子頭脳と三原則で再定義したのがアシモフであり、彼こそがロボットの生みの親であると言えると思う。(もちろん鉄腕アトムや鉄人28号でロボットに親しんだあと、アシモフを読んでそう思った訳だが) そのアシモフには「銀河帝国興亡史」という別の看板シリーズがあって、この二つを橋渡しするのが本書である。しかし、別に前提知識は何もいらないので安心して読むことができる。
 本書で特筆すべきは、自らの生み出した「ロボット工学の三原則」を前向きに否定して拡張再構築している点だ。これは衝撃であり、作者の深い洞察力に改めて敬服した。ロボットSFものを読むのであれば、本書は必読であろう。
 主人公であるロボットたちは、設定はやや無理を感じるものの、人間の行動をいかに理解するかという描写は非常に工夫されているし、彼らが三原則を理解してそれに基づく使命を全うして、いかに人類を正しい方向に導いていくかという部分はその展開に目が離せない。非常に巧みな作品だ。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541
No.1:
(5pt)

ロボット作品完結編

まず、これ以前のロボット作品。鋼鉄都市、はだかの太陽、夜明けのロボットをあらかじめ読んでおくことをお勧めする。続編とは言うものの、以前の作品共通の刑事・イライジャが解決するスペース・ミステリーではない。夜明けのロボットの200年後の世界という設定のため、主人公はマダム・グレディアとロボット達になっており、ミステリー色は薄くなり、ロボット世界の推移と未来を描写した説明が多くなっている。それもそのはず、本作はファウンデーション作品群とロボット作品群とをつなぐ目的で書かれた作品だからだ。
 あなたはイライジャ・ベイリのその後を知っているだろうか? R・ダニール・オリヴァーがパートナー・イライジャをどれほど特別視しているか知っているだろうか? マダム・グレディアのその後の恋模様を知っているだろうか? それらを知りたいのであれば、買いの作品。ロボット同士の会話が少々長ったらしいが、それを抜きにしても十二分に面白い。必ず泣けます。
ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ロボットと帝国〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150112541

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