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(短編集)

幻坂



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【この小説が収録されている参考書籍】
幻坂 (幽BOOKS)
幻坂 (角川文庫)

幻坂の評価: 4.08/5点 レビュー 26件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.08pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全26件 1~20 1/2ページ
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No.26:
(3pt)

心温まる幻想的なホラー。

9つの短編からなる本書。 大阪のにある天王寺七坂を舞台に描かれた、ジャンルとしてはホラー小説。 ホラーといっても全然怖くはなく、心温まるお話ばっかり。 個人的には天神坂というエピソードが好きでした。 終盤の詩人に焦点を当てた話はちょっと難しかった。
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No.25:
(4pt)

大阪に行ってみたくなった

怪談と言うよりは幻想的なダークファンタジーという感じでした。とても良かったです。こういった視点で大阪にスポットを当てた作品って珍しいですね。私は大阪は行ったことありません。関西に行くなら京都で今まであまり大阪に関心はありませんでしたが、本作品を読んでから大阪に行ってみたくなりました。京都とはまた違った文化と歴史がありそうですね。
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No.24:
(5pt)

是非とも現地を歩いて

この小説の題材である天王寺七坂は、私自身が自分の足で巡った経験があるので、景色を頭に浮かべながら楽しく読むことができました。特に人の往来が多いわけでもないけど、どの坂も独特の雰囲気があって味わいがあります。そんな坂から発想しての短編はどれも決してホラーではなく、実際にあったことのように感じられて作家さんの腕前は本当に凄い。良い作品に出会えました。
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No.23:
(3pt)

坂で怪談

あとがきを読むまで、怪談を扱った短編集だとは気付かなかった…。明らかに幽霊と書いてある作品は、さすがに、わかったが。私の読解力の乏しさか、作者の上手さか。
大阪に住む者として、確かに、大阪の歴史と言うと、太閤さん以降を思い描いてしまう。海が間近に迫っていた時代に想いを馳せ、上町台地を散策してみたくなる。
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No.22:
(4pt)

歴史も勉強でき面白かった。

図書館で借りてよみました。自分で買って持って置きたかったので購入しました。天王寺七坂の近くに住んでいますが七つの名前を
暗唱出来なかったのにこの本で覚えました。歴史がわかりとても楽しいです、又七坂をこの本の文章を思い出しながら歩いています。
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No.21:
(5pt)

文章も良かったけれど

小説も読みましたが、2014年にNHK-FMの青春アドベンチャーで
全10回にわたって放送されたラジオドラマが、これまた絶品でした。
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No.20:
(3pt)

大阪の坂を巡る怪談

2013年にメディアファクトリーから出た単行本の文庫化。
 もともと雑誌『幽』に発表された短篇が中心となっており、すなわち怪談集である。
 大阪の天王寺七坂を舞台にした「清水坂」「愛染坂」「源聖寺坂」「口縄坂」「真言坂」「天神坂」「逢坂」と、松尾芭蕉を扱った「枯野」、さらに夕陽丘の地名のもととなった「夕陽庵」の9話が収められている。
 怪談としては新味に乏しいような……。
 心霊探偵も出てくるけれど。
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No.19:
(2pt)

無難な小説

坂にまつわる短編集。有栖川有栖というとミステリーの印象が強いですが本作はホラーです。全体的に奇妙な話が多いですが話ごとに雰囲気が違うので、ホラーで締めている話もあれば切ない余韻を残した恋愛話もあります。
それぞれの短編に繋がりはなく、坂の歴史を絡めながら進行する構成のみ共通しています。あと関西弁(笑)坂マニアならたまらないものがあるはずですが、坂にさほど興味のない私は起伏に乏しいストーリーがやや退屈に感じました。
文章にも話にも癖がなく、よく言えば万人向けですが悪く言えば没個性。短編なので個々の話にある程度突き抜けた部分が欲しい。じゃないと印象に残りにくい。全体的に無難にまとめられているので、数ある小説に埋もれてしまい明日には内容を忘れそうです。
どうにも当たり障りのない小説という印象。刺激が少なくとも読ませる小説というものは一応存在しますが、本作にはそれは当てはまらず、尖った部分がなくてはあくびの出る内容だった。まあ☆2が妥当でしょうね。
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No.18:
(4pt)

大阪の天王寺七坂にまつわる怖くない怪談集

大阪市内の天王寺近くにある七つの坂にちなんだ作品集です。作中の作家アリスが住んでいるのもこのあたりだという設定で、そして有栖川氏自身も、現在この近辺在住だったと思います。きっと大阪人としてとても気に入っておられる場所なのでしょう。あとがきでご本人が「大阪に住んでいてもさっぱり知らない方もいるだろう」と書いておられるように全然観光名所ではないですし、私自身大阪在住でありながら、やはりこのあたりには行ったことがありません。梅田、ミナミ、道頓堀、天王寺など大阪の派手めな有名所に比べると地味というか、大阪のイメージと違うというか、そんなことであまり知られていないのではと思います。お寺が集まっていて緑が多く静かな地域だそうですね。そしてこのあたりは上町台地といって、大阪市内ではめずらしく高低差がある所です。大和時代から江戸の昔まで、このすぐ近くまで海だったので(つまり、現在の大阪平野はかなりの範囲で埋め立てられた土地ということです)、この台地の上から海に沈む夕陽が見られたという観光名所でもありました。そして、この高低差は実はもろに活断層なのですよ(^^;。地震の際は要注意です。

「清水坂」は「怪談列島ニッポン」に書き下ろしで収録されたもので、先に読んでいました。ホラーめいた不思議で悲しいお話。「愛染坂」は愛しているのに気持ちがすれ違ってしまった亡妻を偲ぶ話。「源聖坂」は絵にまつわるホラー。「口縄坂」は坂に生息する猫たちと少女同士の愛情を描いたどこか妖しい雰囲気漂うお話。「真言坂」も亡くした恋人を偲ぶ話。「天神坂」は、坂の途中にある小粋な割烹と不思議な幽霊のこと。「逢坂」も心をこの世に残した幽霊と演劇にまつわる話。最後の2編は有栖川氏にはめずらしい歴史小説です。「枯野」はあの松尾芭蕉が主人公。句会を舞台にした弟子たちの勢力争いをからめて、大阪で死期を迎えた芭蕉を描いています。そして「夕日庵」は鎌倉時代、四天王寺のすぐそこまで海が迫っていた頃のお話。

  個人的には、物悲しい「清水坂」、作家夫婦の愛憎を描いた「愛染坂」、猫たちが登場する「口縄坂」、絵画ホラーの「源聖坂」が気に入りました。有栖川氏ご本人が書いておられるように大阪にまつわる「怖くない怪談」を集めた短編集といっていいでしょう。しっとりしたいい作品集に仕上がったと思います。
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No.17:
(4pt)

買ってよかった☆

どのお話も少し恐ろしく、でもキレイに感じました。文調を各話で変化させていて飽きません。奇怪な話の集まりであっても、読み終わった後に嫌な感じがしない、さすが有栖川先生だと思いました。
時代物があって、短編だと背景や言葉遣いにのめり込めなかったことが個人的に星を一つ減らした理由です。
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No.16:
(5pt)

大阪以外でも売れているのか?小説界の山下達郎が放つ異色作!

大阪の書店では平積みされてます。
先日、テレビ番組「ビーバップハイヒール」でも1時間特集され、本人が七坂を解説してました。
内容的には、時代物に転向した宮部みゆきものという感じです。
ただ文章が彼女よりも美しい。

有栖川有栖、パイセンなのでデビュー当時から知っていましたが、
実はこの作品が私にとっての有栖川有栖デビューです。
もちろん外見が山下達郎なのも知っていたので、
それが今まで手に取らなかった理由かも。

とはいえ、「小説界の山下達郎」は、褒め言葉ですよ。
作品のクオリティーが山下達郎の歌同様クオリティーが高いという意味での。

解説でも触れられていますが、大阪は不思議な街ですね。
江戸時代の「商」のイメージが強すぎて損しています。
本当の大阪は、作品にも出てくる大阪一の進学校である星光学院のグランドから見る夕陽に収斂されると思う。
OBでは俳優の内藤剛志、音楽家のヒャダインが有名(ちなみに内藤剛志の頃はそこまでの進学校ではなかったけれど)。
ここまで書くと、お前OBやろと思われるかもしれませんが、
違います。
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No.15:
(4pt)

口縄坂の猫総出演

口縄坂を下って菩提寺に墓参に通う。年来の通い道を取り上げられているのを知り、嬉しくなって買いました。
テーマが上町台地の七つの坂ということで、作品自体は怪談、ミステリー、幻想小説を人情話でくるんだような作りです。落語のような感じです。どの話も軽い読物なので通勤通学の暇潰しには良いでしょう。ただ、不倫もので強く感じたのですがいささか人の恨み辛みが浅くしか描かれていない。本全体のテーマが七つの作品を連結していないのが残念。
ただ、口縄坂の猫の皆さん総出演なのはいいですね。
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4041038065
No.14:
(3pt)

美しい文章

大阪府民なので手に取って読んでみました。
9つの話からなる短編集です。
怪談ではありますが「めちゃくちゃ怖い」というわけではないです。
難しい言葉や硬い表現が多かったですが、名の売れている作家さんの作品だけあって「読ませる力」のようなものが感じられました。
個人的には愛染坂がよかったです。
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No.13:
(4pt)

長年の謎がいろいろすっきり

四天王寺は聖徳太子創建といわれてるけど、奈良からずいぶん離れてるなーとか、
折口信夫の身毒丸と蜷川幸雄の舞台、内容違うなーとか、
漠然と「?」と思っていたことが題材になっていて、ほんとに読んでよかったです!
秋深し…の句が効いてる『枯野』、
こんな舞台がみてみたい…とおもう『逢坂』が好きです。 
有栖川有栖さんのほかの小説も読みたくなりました。
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No.12:
(5pt)

学園坂は入ってません!

大阪市民でも、まっちゃまち(松屋町)周辺に住まうものでない限り、「天王寺七坂」って、よく知らないんじゃあないだろうか。歴史的なネーミングからすれば今の七つのままでいいんだろうけど、個人的には「学園坂」も加えてもらいたかったな。で、八坂になるけど、「逢坂」だけは、他の七坂に比べて、幅が広すぎて、「天王寺七坂」には相応しくない!って、勝手に決め込んでる。異端な寺テンプル・一心寺なんかも近所にあるし・・・

 まあ、いい。個人的にこの七坂にこだわるのも、その一つ、愛染坂を中学・高校の6年間上って、またある日には、左側にある大江神社への101段の階段を上って、その上にある中高一貫校に通っていたからだ。

 織田作之助の大阪モノの中にこの辺りの坂、橋、筋、通りを描いたものがあるけど、それくらいかな…小説になってるのは。で、有栖川がこんなものを書いてくれたので、まあ、個人的にはうれしい。出身高校も何度かお話に出てくるし…

 有栖川には、もっとメジャーな文学賞をとってもらいたいけど、村上春樹の新作を読んだ直後にこの本を読んだので、見劣りするのはやむを得ない?・・・・まだまだかな?って、気にもなるのは相当残念。でも、この短編集はめっちゃ&むっちゃ面白かった。大阪ファンには、大阪ガイドにもなってるのでおすすめ!
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No.11:
(3pt)

郷土史とソフトな怪談

天王寺七坂を巡る新作怪異譚である。
馴染みのある土地なのに、坂のことは知らなかった。たぶん何度も知らずに通過しているな。
桂米朝「米朝ばなし」のような雰囲気で、ためになった。

切なくもの悲しい幽霊話が多く、まったく怖くない。
「口縄坂」異種族の愛に同性愛が絡む?妖しげな異色作で、本書の白眉だ。
「源聖寺坂」は心霊探偵が謎を解く。
「逢坂」にも同じ探偵が登場するが、謎解きではなく人情話だ。
七坂以外に二篇短編が収録されている。「枯野」は松尾芭蕉の臨終がテーマだ。
超越的なわびさびの世界と生臭い組織の内紛劇が対照的で、文学的な味わいだ。

軽くて手ごろな作品集だった。郷土史マニアや純粋文系の人は大喜びするだろう。私はそうではないが、けっこう楽しめました。
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No.10:
(4pt)

幻想的なナインストーリーズ

本書は本格ミステリではない、ということはまず明記しておかなければなるまい。広義ではミステリといえないこともないけれど、決して推理小説ではない。作者自身によると「大阪を舞台にした怪談」とか「リアリズムを担う街が秘めてきたファンタジー」であり、帯の惹句によれば「人情味溢れるジェントル・ゴーストストーリー」ということになる。それらに倣って僕は、本書を「あやかしの世界を描いた幻想的なナインストーリーズ」とでも呼びたい。

舞台になっているのは、大阪の〈天王寺七坂〉というエリアだ。七坂をそれぞれタイトルに持つ現代物が7編、プラス時代物が2編、で計9編。すべてに共通しているのは、幽霊が登場すること。その趣向はさまざまだが、個人的には「清水坂」と「真言坂」が感動的だった。どちらも一人称で語られる物語で、何とも切ない気持ちにさせられる。もともと有栖川作品にはこういうセンチメンタルな要素が多かれ少なかれあるけれど、それがまさにベストな形で昇華された2編である。

ある意味、もっともミステリ作家らしい作品といえるのは、心霊専門(!)の探偵が登場する2編「源聖寺坂」と「天神坂」だ。この年齢不詳の摩訶不思議な心霊探偵・濱地健三郎は、今後ももしかしたら有栖川作品にひょっこりと登場するのでは…と思ったりもする。例えるなら、アガサ・クリスティーにとってのハーリ・クィン氏ぐらいの位置づけにはなっていくのではないだろうか?(マニアックな例えですが、ミステリファンにはきっとご理解いただけるものと信じて…)

「枯野」と「夕陽庵(せきようあん)」は時代小説、というより歴史小説といった方がいいかもしれない。前者は俳聖・松尾芭蕉が主人公だし、後者は歌人・藤原家隆に私淑する男が主人公。いずれも重厚な筆致で綴って、新境地をひらいている。が、これはあくまで小説家としての余芸の範疇だろう。わざと小難しく書いてあるのも、普段のペダンティズムの深化ヴァージョンという気がする。とにかく作者の地元愛がぎっしり詰まっていることは間違いない『幻坂』、いつか僕も本書を片手に大阪をゆっくり散策してみたい。
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4840151652
No.9:
(5pt)

こんな顔もあったんだ!!

有栖川有栖作品は大好きだが、この作品はかなり毛色が違う。ミステリーというよりホラーか。ホラーというより恋物語か。それらが混じり合った不思議な短編集だ。
いずれの作品も好きだ。とりわけ「愛染坂」がよかった。最後の一言で胸が詰まった。切なくて、思わず涙ぐんでしまった。個人的にはこの一編を読むためだけにでもこの本を購入する価値があったと思っている。
火村シリーズの大ファンであるが、いつか有栖川先生が恋愛小説を書く日が来たならば、それも必ず読ませていただきます。
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No.8:
(3pt)

現代の大阪の怪談

有栖川有栖の連作ミステリ、なのだが、いわゆる推理小説ではなく、どちらかというと怪談に近い話。
ちなみに、宮部みゆきに同系統の一連の著作があるような気もする。

舞台は原則として、大阪の天王寺にあるという「天王寺七坂」。
大阪の地理にはうといのだが、上町台地くらいは聞いたことがある。その西の縁の部分、崖地にある坂が舞台である。

読んでみると、いずれのストーリにもその坂にまつわる歴史やら言い伝えやらその地の雰囲気などが色濃く出ていて、やはりアウェー感いっぱい。
情景にうまく思いがめぐらせられないまま、淡々と読み進めてしまい、松尾芭蕉のお話を経てそのまま読了してしまった。

ちょっとこまったなという感じである。続編はもし出ても読まないかな。
幻坂 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:幻坂 (角川文庫)より
4041038065
No.7:
(5pt)

ちょっと怖い気がするものの、自分の足で散策してみたなった、不思議な気持ちになりました。

私の知っている他の作品とは、少し違う風合いの素敵な作品でした。 一気に読んでしまいました。
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4041038065

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