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魔女と思い出と赤い目をした女の子: サクラダリセット2
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【この小説が収録されている参考書籍】
魔女と思い出と赤い目をした女の子: サクラダリセット2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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早く先が知りたい!と思いながら読んでいます。 超能力を持つ高校生達。 会ってみたい。 | ||||
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この巻における話で最も印象に残ったのはスワンプマンの話だった。 一巻における偽善から作られる善と対になっている話であるが、突き詰めると人間の存在は本ら偽善的であるべきで、善であることが不自然だというところまで来るかもしれない。 偽善たれ、と言っているのではなく、それが人のなすものである以上、いかなる善にも偽善は含まれてしかるべき、という話。 死体からかき集めた灰と沼の泥。作り上げられた物質が違ってもその内容、つまりソフトが同じであれば、それは同じ人間と言えるか。 そもそもが非現実の話である故に意味のない問いでもあるが、答えだけをいうのならば同じではない。 この巻において当然この問題は解決されないどころか、おそらくこのお話において最後まで付きまとって来るだろう問題。 奇妙なことだが、ダンジョン飯で単行本では5巻で入って来る、これから主人公たちが直面している問題に非常に酷似している。問題が蘇生に関わっているからなのでしょうね。 石を愛せるかという話は非常に興味深かった。記憶がそこにこもっているのならばそれは当然ただの石ではなくなる。ましてやそれがいわばかき集めた灰そのものであれば。 あなたは、会いたい人がいるだろうか。 そう問われているような気がした。 たとえそれが偽者の花びらであるとしても、それが固定化できるのならば、そこにそれを再生させたい。 妄執だ。だが、それはどこか造形の美術に似ている。スワンプマンは、たとえ構成している塵が違うものでも、限りなくその人に近い。 だけど、私が会いたいのは、本物のあなた。 読み進めるごとに胸がチリチリと痛む。会いたいのか、会う自分が昔の感情と思っていたものが本物でなかったとすれば、自分がすがってきたものはなんだったのか。むしろ自分の人生はなんだったのか。 あるはずのない記憶を追体験しているような錯覚を覚えるのは、初恋の原風景がこの巻に描かれているからなのでしょうね。 もちろん、石を愛することはできる。だけど、やはり私が会いたいのは本物のあなた。 なんだかこれが、暗示になっているんだろうなという予感がある。 浅井ケイは諦めない。 おそらくこれがのちの巻で鍵となるのでしょうね。 | ||||
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今回の巻でサクラダリセットの本質、根源部分にある面白さに触れられた気がします。 いうならば直接的ではなく、もっと広範囲で、それぞれの思惑や事象が絡み合い、そして収束に向かっていく。 透明感、緻密さ、さらには鮮やかさが混じり合い、読み手をより奥から翻弄する。 ある種の静かな高揚感と共に、湧きあがる謎が更なる深みへと誘う。 正直、実際に読まないと理解できないだろうと思います。誰かにこの面白さを伝えることが正直自分には難しいです。 さて、2巻では「未来を知る能力」と「過去を再現する能力」を持つキャラクターなどが出てきます。 これらの能力と、主人公の記憶保持、ヒロインのリセット、さらには前巻で登場したキャラクターの能力が複雑に絡んできます。 正直難しいので頭の中で上手くまとめる必要があります。特に時間軸の整理は大事です。 こういうのが好きな人には合うと思うのですが、ダメな人は本当に合わないと思います。 そうして読んでいくうちに、様々な伏線が明らかとなり、またさらに次巻以降に謎を残していきます。 前巻での世界観が合うのなら、おそらく2巻を読んでも楽しめると思います。 合わなかった人が2巻を読んで、それでもダメというのならば多分この作品自体無理なのでしょう。 少なくても前巻が楽しめた方は2巻もぜひ読んでいただきたいです。きっとサクラダリセットの面白さが見えるでしょう。 | ||||
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人と人とのつながり方が独特で面白い。 たとえば、それは今回初登場の岡絵里とケイのことや、もちろんケイと春埼の間にある<リセット>の意味だったり。 よくあるステレオタイプのものとは違って、オリジナリティに溢れているように思います。 佐々野宏幸と魔女との恋物語はとっても切なくロマンチックで美しいものでした。 この2人は間違いなく善人と称される部類の人達で、そんな彼らが他人を犠牲にしてまでもお互いの約束を優先させるというその思いには、決して許すことのできない憤りを覚えましたが、それでいて強く共感して、胸を打たれました。人の業の深さを思わずにはいられません。 相変わらず能力の設定も使い方も面白いですし、緻密な構成には流石の一言なのですが、一巻目のお話と読み口が似すぎているように思いました。(同じシリーズなので、当たり前と言えばそうなのですが・・・・・・) まあ、流石にないと思いますが、ずっと、このままだとやや飽きがきてしまうかもしれません。 次回はお話がメインになるようで、死んでしまった例の少女が出てくるようです。ワクワクしますね。 あとがきのスコール事件には腹抱えて笑いました。 いつか、この人のコメディも読んでみたいです(笑) | ||||
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題名のとおり「サクラダリセット」の第2弾であり、 主人公のケイ、ヒロインの春埼だけでなく、前作で活躍したメンバに 再会することが出来ます。 今回は「魔女」と自称する初老の女性と佐々野という老人の話を軸に、 管理局、2年前の出来事、未来を知る能力、といったものが絡み合い、 話が進んでいきます。 (前作同様、あらすじの単語だけを見ると中高生向けの作品に 思えてしまいますが、いくつもの伏線を張った上で回収していく ストーリー展開が巧みであり、読みながら世界に嵌まっていきます。) 前作に比べるとラストが予想しやすかった点と、次に繋げるストーリー 展開という点を勘案し★を一つ減らしましたが、面白い作品であり、 一日も早く第3弾が読みたくなりました。 | ||||
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前巻は微妙だったが、面白くなってることを期待して購入 うーんあんまり変わってない・・・ 伏線を大量にばら撒いて、ストーリーを複雑化するという手法を取っていますが それを面白さまで昇華できていない 話の複雑さと、読者に掲示する話の筋の均衡が取れていないため グチャグチャのソースコードを見せられて ああ・・・確かに動くよねという感覚に陥る 文章もえらく淡泊で描写はただただ薄っぺらい まだまだ実力不足でしょうが、蔓延する萌えラノベとは一線を画しているのも事実 今後の期待を込めて★2 | ||||
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第1巻では穏やかな雰囲気と滑らかな文体に引き込まれたが、第2巻では更に物語としての緻密さ・力強さが加わった。 「世界をリセットする能力」 「世界の未来を知る能力」 「写真の世界に入る能力」 3つの能力が絡み合うストーリーは複雑だが、それをまとめあげる手腕は実に鮮やか。 河野裕が決して「雰囲気だけ」の書き手ではないことを見せつけてくれる。 また頻繁に時系列が飛ぶストーリーについて整理したり、様々な性質の能力について説明したりするのを、分かりやすくかつコンパクトにやってのけるのが地味に凄い。 第1巻よりも確実にストーリーは複雑になったのに、むしろ読み易さは上がったように思う。 テクニックもさることながら、読者への配慮が感じられるところだ。 この第2巻ではサクラダリセットシリーズ全体の物語が垣間見え、同時に登場人物たちの成長物語としての側面も強く表れてきた。 あとここまでストーリーに関してばかり書いたが、もちろん「穏やかな雰囲気と滑らかな文体」も健在だ。 いやが上にも続巻への期待が高まる。 | ||||
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八月九日水曜日。マクガフィンが欲しい、という突然の電話を受けた浅井ケイは、佐々野宏幸という人に会うために出向いていた。マクガフィンはただの黒い石にしか見えないが、それを手に入れたものは咲良田中の能力を支配できると言われており、彼はそれを利用して自分の能力を取り戻したいという。彼は、ある少女に能力を封じられていた。その少女の名は岡絵里と言い、ケイが二年前に利用した少女でもある。 そして時を置かずしてケイと春埼美空の前に現れる、未来を見通す能力を持つ女性。ケイを咲良田に導いた存在でもある彼女の目的はどこにあるのか。 作中に物語の道筋を表すキーワードがつかわれるのが特徴。前作ではマクガフィンだったし、本作ではスワンプマンがそれに当たる。意味深長に語られるその単語に、読者を引き込む以上の意味はないのかと思いきや、きちんと次の次の展開まで含めて準備されているのがニクい。今回の話を読むと、なぜマクガフィンが咲良田中の能力を支配できるのか、その理由が分かる。 こう見ると、最低でも3巻まで行かなくては構想を実現できない展開スピードなので、そこまで続けられる自信があったということなのだろうか?また、見方によっては、能力で命を簡単に扱いすぎるという批判も受け得るかも知れない。 | ||||
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