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殺意・鬼哭
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殺意・鬼哭の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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とにかく同じことの繰り返し。あらすじ的には殺した、殺されたというものだけで、その中に殺した側と殺された側の気持ちがずっと続いている感じです。動きも何もあったものではなく、じっくりと人の気持ちをああでもない、こうでもないと行ったり来たり。そういうのが好きな方に向いていると思いました。 | ||||
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普通に綺麗でした | ||||
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気持ちが重くなる、作品でした。でも、さすがに彼女の文章力と人間を描くものは奥が深く感銘いたします。素晴らしい作家さんです。 | ||||
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非常にユニークな作品だと思いました。 殺意の方は、羊たちの沈黙、などを思い起こさせられました。 殺人者たちも、色々な状況に陥るのだと思います。 こんなこともありえるかと… 怖いです。 鬼哭の方も…怖い… 殺される一瞬を200ページにしてしまうんですね… 怖いです… | ||||
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ミステリー小説で、特に殺人事件などを扱った作品で大切なものは、「動機」だと思う。 人が人を殺すということはどういうことなのか、そこに至るまでの経緯、背景がしっかりしていること。 それを読み、やっぱり人は殺してはいけないということや、自分にあてはめて考えてみて、例えば自分の周りの人にそこまで考えさせるだけのことをしてはいないか、などを考えてみることが大事なのだと思う。 そういった意味で言うと本作は、外れといってもいいかもしれない。 だが違った意味で考えさせられるものがある。 それは「人はどんなことで殺意を持つのかは本人以外解らない」ということだ。 殺人事件などが起こるとニュースなどでコメンテーターが、犯人の動機を分析したり意見を言ったりする。 だが私はこう思う。 そんな、極限にまで追い込まれた状態なんて誰にもわからない。 解るとすれば本人だけだ。 だから、一部の人を除いて、殺人の動機なんていうものは読もうとしたって意味がない。 そんなことをするくらいなら、自分はそんなことをしないように心掛けることや、周りの人をそこまでの状態まで追い込まないことだ。 ちょっと今まで読んだミステリー小説とは違うので星は3個にした。 だけど読む価値はあると思うので、一度は目を通しても良いかもしれない。 | ||||
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かわった、書き出しで最小少し戸惑いながら、読み出したが、さすが著者の筆力はすごい、鬼哭後半から、グイグイ読ます、最後ナニカ、驚くような展開があるのかとおもったが、すんなりおわってしまったのが、少し残念。 | ||||
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題名をみると短編が2つ入っているような感じがするけれど、加害者と被害者の独白でつづられたミステリー。 外からみているのと心の中は全然違う。 そんな行き違いで殺人にまで発展してしまうこともあるんだなぁ・・。 | ||||
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他愛もないことがきっかけで、真垣という男が凡人には理解できない無差別な殺意を抱いてしまうということを、それらしい説明をつけてなにも異常はない、つまり人間(おそらく一部の)にはもともと生理現象のように殺意が存在するのだと真垣が主観で認識する「殺意」。 「鬼哭」は、刺した本人が自分にはもとから殺意(人間に対する)というものが存在しているのだと認識するほどれっきとした理由が無い殺人を、結果的にはきっかけを作ってしまい、これを受け入れるしかない的場が残り少ない余命で、自身の人生を振り返っていく。それも結局最期まで後悔していくという、人生に意味を持たせたかった男のとりかえしのつかない話。 この話は的場の生きていた3分間だが、鬼哭というと「霊が生きていた頃の不遇を訴えるかのように泣く声(こと)」、だそうで奥が深い。 読む価値は多いに有ると思うし、珍しい。 | ||||
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「殺意」は途中で実は読むのを止めようかしら・・・と思うぐらい疲れました。途中裁判でややこしい言葉がいっぱい出てきて、もうなんなんだ~!と思ったのだけれども最後まで読むと「傑作だ。最後まで読んで良かった」と思いましたねぇ。「鬼哭」は、違う面から同じ事件を書いているのですが、2作続けて読むと面白いと思います。私は乃南アサさんの作品は「殺意」が初めて でしたが、これにはまりボツボツと他の作品も読み始めたぐらい、お気に入りの一冊です。 | ||||
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男同士で20年以上も続いている親友の的場と真垣 その的場を真垣は殺害した 殺された的場が、刺されて息絶えるまでを描いた『鬼哭』 殺人を決意して実行した真垣を描いた『殺意』 この2作品はハードカバの時から、併せて出版してほしいと切に想っていました 男同士で、20年以上も続いていると周囲には親友に見える その関係が崩れるとき 対照的な二人だったからこそ続いたのだし、殺意にも至った この双方を併せて読むことで、 人間関係の難しさに恐怖を感じる それは、この二人が特殊ではないから・・・ こういう人間関係の繋がりって沢山ありそうなだけに考えてしまう 個人的には、的場が走馬灯のように息絶えるまでの『鬼哭』が圧巻 自分に起きた事が理解できず戸惑う感情から 真垣との関係を想う微妙な心の展開が旨い 昨今長編が多い乃南アサ氏ですが、短編でも全く無駄が無い逸品 | ||||
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殺人事件の加害者と被害者、双方の視点からつづられる対の物語。 『殺意』は加害者・真垣の視点から。 ふとした所から誕生した「殺そう」という決意。殺したことは認めても、動機に関して語らない彼に警察、医者、弁護士はあらゆる方法でその理解を試みる。そして、その鑑定を聞き、また、刑務所の人々を見て、自分がなぜ殺人に及んだかを鑑みる。 殺人を犯す動機は色々だろう。でも、どんな殺人者でもその瞬間に思っているのは「殺したいから殺す」の一言になってしまうのでだろう。そんなことを思った。 一方、『鬼哭』は被害者・的場の視点から。 こちらは『殺意』とは対称的に、「なぜ親友と信じていた者に殺されたのか?」という回想で構成されている。家庭教師と生徒、という立場から始まった関係。やがて対等となり、逆転されているにも関わらずそれを認めることができない男の悲哀。「前向きに」と言いながら、結局出てくるのは、愚痴でしかな男の悲哀。愚かで、痛々しい人間の姿ではあるが、一方で物凄く人間味あふれる男の姿がそこにある。 両方は全く対称的だが、だからこそ上手く行き、一方でだからこそ悲劇となったのだろうと思う。単行本は別だったようだが、やはり対となり、両方読んでこその作品だろう。 なお、構成について賛否両論のようだが、私はこの順番で良かったと思う。情感たっぷりの鬼哭の後に、殺意では不気味過ぎる・・・。 | ||||
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読む順序として『殺意』『鬼哭』で正解だったと思いました。 『殺意』は加害者視点で、『鬼哭』は被害者視点での物語構成です。 片や親友と思い込んで付き合ってきた男、しかし実は相手にどう思われていたか…。 これは男女年齢に関係なく、誰もが一度は触れる問題のような気もします。 かと言って、どちらの男にも同情できないものがあり…。 これは好みに寄ると思いますが、私は『鬼哭』より『殺意』のほうに読み応えを感じました。 乃南さんは男性の心理を描くのも巧い作家だなあと改めて思わされました。 | ||||
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一つの殺人事件を起点に、犯人と被害者になった二人の男の心情が「殺意」と「鬼哭」としてそれぞれの目線で二編に語られる構成になっている。 対比された二人の人生を読み、私は真垣と的場の二人の性質は逆だったのではないかと思った。家庭環境とお互いの人生にもっとも影響をもたらした相方のせいで、真垣は人当たりのよい堅実で忍耐強い人間に、的場は感情的で激しく身勝手な人間になった。ただこの先、真垣が目指すのは本能のままに生きる孤高の殺人者であり、殺された的場は薄れ行く意識の中で不器用な自分の人生を振り返り家族や親友だと疑わなかった真垣との関係を回顧する人間味を見せる。最後に人との隔絶を望む者、人のぬくもりを求める者。この対比がすばらしいと感じた。 私は「鬼哭」の的場に感情移入し読み返しては泣いてしまった。憎しみより、信じきっていた真垣の拒絶に対する悲しさ、自分の真垣に対する甘えからでた暴言が殺意をおこさせた理由ではないかと自分の過信による惨めさが強く感じられた。的場がその強烈な個性のゆえに理解されにくく傍若無人にふるまっていても、真垣を頼りにしたった一人心を許し彼なりに真垣を大事に思っていたことを知るたびに胸が痛くなる。「鬼哭」のラストで的場が真垣に残す一言がすべてを物語っていて悲しい。 | ||||
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乃南さん作品は好きでよく読んでいるが、読後「面白かった」だけではなくなんとも言いようのない気持ちにさせられたこの「殺意・鬼哭」。周囲には「親友」と思われていた中年の男二人が殺人者・その被害者として道を分かつ。2話とも完全に二人の男が「主人公」で、彼らの目を通して綿々と心理が語られているというのに、どちらにも共感できない話だった。 殺人に至った心理の独白である「殺意」。 そうエグい表現があるわけでもないのに、読んでいて吐き気がした。理解できなくもないが納得したくない。なんとなく主人公の将来が感じられるのに、それを見たくないと思いつつ先を読み進んだ。予想通り主人公が再び大輪の「花」を咲かせたという結末を知らされた時、全身を寒気が襲ってきた。 一方、被害者となった男が、親友に裏切られた瞬間から生への執着を失うまでの「走馬灯のようによみがえる半生」を断片的に追っていく「鬼哭」。「殺意」である程度「殺られた方の男」のイメージが出来ていたので(そういう意味では殺人者の方に近い視点で終始読んでいた気がする)、被害者が哀れに思えたものの、どこか冷ややかで非難がましい思いを抱いたまま、彼の思いを受け入れてあげられないまま読んでいった。彼の気持ちにも共感は出来なかったが、彼の肉体や魂の状態が息苦しいほど伝わってきた。命の火が消えていくのはこういう感じなのだ、とまるで我が事のように思えてしんどかった。 この作品は私にとって、謎解きを楽しむものでも主人公の成長を見守るものでもなく、2人の男の人生が交わるとある部分(ただし特異な部分だった)を切り取り、その両面を遠いところから覗かせてもらったものだった。 遠いところから見ていたはずが、人間の抱える弱さ・ずるさ・勝手さ・脆さ・危うさ、そういった気付きたくないものすべてが次から次へとつきつけられ、目をそむけたいのに背けられない、そういう感覚だった。2人の男を通して、「見たくなかった自分」も見つけてしまった、そんな気分だった。 歳を重ねるごとに「磨かれる部分」と「失われる部分」がはっきり分かれてくるように思えるこの頃。読後、私に「失われていた部分」が多くあると知らされハッとした。 親友と思える人たち、家族、関わりの深い人物、私が彼らにどう対応してきたが、そして彼らが私をどう思っているのか、そんな事を久方ぶりに考えさせられた。何事にも鈍感になってはいけない・・・。自戒をこめて。 | ||||
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題名をみると短編が2つ入っているような感じがするけれど、加害者と被害者の独白でつづられたミステリー。外からみているのと心の中は全然違う。そんな行き違いで殺人にまで発展してしまうこともあるんだなぁ・・。 | ||||
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新聞やテレビで知る殺人のニュースはあまりに日常的で、僕らは眉一つ動かすことはない。では、人を殺した者は何を考えるのか。殺された者は薄れゆく最期の意識の中、何を思うのか。 乃南アサは、本書でその質問に対する一つの回答をだした。本書は動機が不明のまま、兄弟以上の付き合いの親友を殺した男の独白でつづられた「殺意」と、その、殺された男の死に至る数分間の意識の流れがつづられた「鬼哭」からなっている。 殺人とは、非日常なことだ。しかし、日常のすぐ隣に非日常は潜んでいる。乃南アサは、それを伝える伝導師みたいなところがあると僕は密かに思っている。 本書でも、彼女は見事にその役割を果たしている。 ずっしりとした重量感のある文章は、観念的でありながら非常に映像的でもある。映画化したら、面白いかも。 | ||||
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