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ハイペリオン



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ハイペリオンの評価: 4.30/5点 レビュー 91件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全75件 61~75 4/4ページ
No.15:
(4pt)

SFというジャンルを集大成した究極のパロディ小説

聖遷と呼ばれた人類のオールドアース脱出から約800年が経過した28世紀、銀河系に散らばる200以上の惑星を居住可能な環境に改造し、それらへ移住した人類は、宇宙連邦〈ワールドウェブ〉を形成していた。連邦は数多の保護領をも抱え、1500億の人口を誇っていた。〈ウェブ〉内の諸惑星は転移ゲートと呼ばれる物質転送技術によって結び付けられ、人々は一瞬にして惑星間の移動ができた。またFATラインによって遠く離れた星との即時データ通信が実現した。更にデータスフィアとインプラントの活用によって、人々は〈ウェブ〉内のあらゆる情報を簡単に手に入れることが可能になった。これらの技術を人類に提供した独立AI群〈テクノコア〉は超演算能力により数世紀先の未来まで正確に予測することが可能で、連邦政府に様々な助言を行い、〈ウェブ〉世界の繁栄に寄与してきた。
けれども〈テクノコア〉にも予測できない変数があった。その名は〈ウェブ〉に属さない辺境の惑星、ハイペリオン。ハイペリオンには古来から人々の畏怖と信仰を集める未解明の建造物群〈時間の墓標〉があった。〈時間の墓標〉は時間を逆転させる力場たる「抗エントロピー場」を持ち、未来から時間を遡行する形で存在しつづけており、時を超越する伝説の殺戮者シュライクを封じこめている、と信じられていた。

しかし〈墓標〉周辺の抗エントロピー場が突如膨張し〈墓標〉が開き始め、封印の緩みに乗じてシュライクの動きも活発になってきた。時を同じくして宇宙の蛮族・アウスターがハイペリオンへ大挙侵攻を開始。連邦は敵よりも早く〈墓標〉とシュライクの謎を解明するため、7人の男女を選んだ。そして「シュライク教団の信者たちの巡礼」という名目で彼等を森霊修道会の聖樹船〈イグドラシル〉に乗せてハイペリオンへ送り出したのである。初めて顔を合わせた7人。しかもその中にアウスターの工作員が紛れ込んでいる可能性もあるという。7人は〈墓標〉へ向かう傍ら、巡礼行に参加するまでの経緯や目的をそれぞれ順番に語っていく・・・・・・

枠物語(メタフィクション)の形式を用いて、SFのあらゆる要素を詰め込んだ大作。各回想潭ともオチのつけ方が鮮やかで、独立した短編としても楽しめる内容である。個々の物語を読み進むことで、世界観が示されハイペリオンとシュライクに関する真実が少しずつ明らかになっていくが、同時に謎も深まっていく。

面白さが加速し始めるのは下巻からなので、ライトノベルに馴らされた現代っ子には辛いかもしれませんが、我慢して読み進めましょう。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.14:
(4pt)

どっしりとした大作

詩人ジョン・キーツのサイバークローンを主人公にした

どっしりとした大作で、ストーリーが散漫しないので、焦点が絞られて、没頭出来る。

ラストの方の小松左京や光瀬龍ぽい

高次元の宗教がかった存在との対話は、これぞSFやねと感動した。

オーバーロードにより、マゼラン星雲に作られた偽地球に、

たった一人で住むことになるジョン・キーツのイメージは印象深い。

キーツの為だけに、19世紀の地球を創造するのだ。

神が無限の能力を持つのなら、個人の希望の世界を、

気前よく創造してやればいいのに、

私が認めた人しか天国には入れませんと、差別して入場拒否する神って、

心の狭い存在だと思います(藁
ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113483
No.13:
(4pt)

人類の壮大な叙事詩である

SFの代表作といえばウェルズの「宇宙戦争」に代表されそうな、侵略物や、星間戦争物(手近なところでは宇宙戦艦ヤマトやガンダム)など色々あるが、ダンシモンズのハイペリオン・ハイペリオンの没落・エンディミオン・エンディミオンの覚醒は、ハイペリオン4部作といわれる名作で、敢えて言うならば、宇宙進出後の人類の叙事詩とでも言えようか。地球進出後の人類が、旧来の宗教観に基づいて生きる人類Aと、移民後の世界に合わせた進化を遂げる人類B、そして人類Aに規制しながら進化を遂げるコンピュータ内部の人工知能との戦いが中心となって、物語は進行してゆく。
アイザック・アジモフの「ファウンデーション」シリーズが、一人のファウンデーション創設者と、銀河帝国のその後を記している歴史絵巻的なのに対して、ハイペリオンは、極めて哲学的な色彩の濃いストーリー展開である。
物語は時の門といわれる古代人の遺跡への巡礼からスタートする。時あたかも人類と、アウスターなる異星人(元は人類で、環境変異種)
その後の展開からすると、結果的にはサブストーリーになるわけだが、ハイペリオン単体でも、充分楽しめる。ハイペリオンの時の門とはいったい何か。その廃墟に出没する謎の殺人機械「シュライク」の真の目的は、息をもつかせぬストーリー展開は見事だ。
そして、シリーズの中盤から登場する宗教的観点は、SFファンでなくとも、一読の価値がある。(ちなみに個人的に理解しがたい部分があるため、禅宗の僧侶にも読んでもらい、感想を聞こうとしている)久々に寝るのを忘れた一冊である。多分読んでしまうと、結果的にエンディミオンまで、手が出てしまうこと間違いない。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.12:
(5pt)

フーガ

前作の六人の話が今作によって

フーガのように連関をなしていく。

穏健派AI「運門」との禅問答。

映画「トロン」やギブスン作品を思い出すAI界描写。

素晴らしい古典的なアクションシーン。

思わず涙してしまった親子物語。

体調が悪い時に読むと、

こっちまで気が滅入ってくる詩人の臨終描写。

転位ゲート○○&惑星蹂躙シーンに何故か感じる快楽的興奮。

行きあたりばったりでは絶対に書けない構成にもびっくり。

これだけの量を書けるというだけでも凄い。

解説ではエヴァンゲリオンとの比較もされているのですが、

納得するところもあります。

あらゆるネタを詰め込みまくり

オリジナルに昇華させてしまうとこなどは

JSバッハ、マーラー、フランク・ザッパの音楽や

映画「キルビル」も思い出す
ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113483
No.11:
(5pt)

まるで最上のコニャックのようなSF

自他ともに認める活字中毒の私が、無人島に流されるときに持ってゆきたい本は迷わずこれ、ハイペリオン。50年に一度の傑作です。領事が宇宙船の漆黒のバルコニーでラフマニノフを演奏する冒頭から、ダン・シモンズの巧みな語り口に乗せられ、気づいたら7人の巡礼とともに恐るべきシュライクの待つ惑星ハイペリオンの「時間の墓標」へと旅立っていきます。千の刃が人の形を取った怪物、空間と時間を超越する「シュライク」とは? そして「時間の墓標」で彼らを待つものは?わくわくしませんか?じっくりと味わってください。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.10:
(4pt)

まずは我慢して読んで

最初、その分厚さ、4部構成(つまり全部で8冊!!)ということでしり込みしていましたが、このハイペリオン(上)のあたりだとはっきり言って話もつかみきれずにストレスがたまることもありますが、ハイペリオン(下)そして没落、エンディミオンまでつながるともう大変です!!!
当代指折りのスペースオペラによってください。長さなんて関係なくなります。そして幸せになりましょう(笑)
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.9:
(5pt)

これを読まきゃモグリだぜ!!

面白い。現代SFの最高峰、本書に止めを刺すと言っていいでしょう。何も言わずに読め、とこれだけでもいいのですが…。
読み始めると、どちらかというと(面白いが)地味な『ハイペリオン』に比べ、本作では一気に銀河規模の宇宙大戦が始まる、そのスケール感に圧倒されます。しかもそれは単に規模が大きいだけでなく、『ハイペリオン』で既に提出されている要素(FORCE、アウスターなど)を使って、というところが巧いところ。それが<ウェブ>規模の危機へと繋がって行くのですが、それが楽勝ムードから次第に脅威へと変わっていく段取りなども実に計算されています。
良質の(ミステリ・エッセンスのある)SFの条件ともいえるますが、世界観を構築するのに使われたガジェットの存在理由を全て明かしてくれる、ということもポイントです。確かに残された謎(それも結構重大な)もいくつかあるものの、それ以外の数々の謎解きによって帳消しになるくらいの迫力です。
翻訳者の功績も大きいですが、ネーミングが格好いい、という要素も大きいです。ゴッズ・グローブ、FORCE、マーレ・インフィニトゥス、デスウォンド、テクノコア、オールドアース、マイナ・グラッドストーンなどなど…。
文庫の上下巻に比べると高価ですが、ハードカバーで持っておきたい傑作です。
ハイペリオンの没落 (海外SFノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:ハイペリオンの没落 (海外SFノヴェルズ)より
4152020822
No.8:
(5pt)

今世紀最高の傑作4部作

最高のsfロマンスです。sf小道具も何でもあり。原作で最低5回は読みました。ようやく翻訳の文庫本を手に入れ、ほかのsfを読むのが億劫になりそうです。覚悟してしっかり最後のエンディミオンの覚醒まで読み通してください。決して後悔はしません。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.7:
(4pt)

久々に興奮した

以前から書店で見かけて、興味はあったのだが、あまりのブ厚さにやや尻込みしていた。文庫になったのを機に、意を決して読んだのだが、これが面白い。久々に夜更かししてしまったではないですか。仕事あんのに。「エンディミオン」に連なる長大な物語だが、途中でやめる事は不可能に近い。様々なSF小説からイメージを少しづつ借りてきて、最後に「あぁそうか」とニヤリとさせられるのが、この一巻目。そういう意味で、ある程度SFを読み込んでいる人(あとは映画か)の方が、より楽しめるかも。まずは短編集と思って読みましょう。それが二巻目以降に生きる。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.6:
(4pt)

物語は一気に加速する

いきなりこれを読んじゃいけません。まず、そんな人はいないと思うけど。「ハイペリオン」で提示された謎の数々が、同時進行で展開される作品。従って、ちゃんと予備知識を得ておきましょうね。しかし、あまりに謎が多い。それらが連鎖し、絡み合って物語は進む。シモンズはホラー作家としても有名だが、そちらの要素もちらほら感じられる。結構痛そうな場面が多々。登場人物がまた、よく描けているので、感情移入もしやすい。つまり、身を案じてしまうのだ。この辺が甘いと、面白さも半減なのだが。しかし、つくづくこの作品は「メタSF」なのだなぁ、と思う。他のSF作品からの借用がやたらと上手い。
ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113483
No.5:
(5pt)

愛が宇宙を救う

間違いなく私のオールタイムベストSFです。デカメロンのように、スタイルも立場も違う語り手の話が、糸をよりあわせるように、すこしづつ核心へ、核心へとちかづいていく。そうそして、これはすばらしいラブストーリーなのだと気づく。作者の力量がいかんなくはっきされた作品。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.4:
(5pt)

この作品に出会えた人は幸せです

はじめに言っておきますが「ハイペリオンの没落」は続編ではありません。「ハイペリオン」の後編です。最初から4巻のつもりで読んでください。
戦争と平和級の大長編でありながら、ぜんぜん飽きさせないでぐいぐい読ませてしまう化け物みたいな作品です。
かといって中身が決して薄いわけではなく、詰まっていながらストーリーは面白く、読んでいる最中はSF好きには至高の時間を与えてくれます。読後感も最高。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.3:
(5pt)

究極の傑作

SFが好きでない人も、本の分厚さにためらう人も、本代がもったいない人も絶対にはまる作品です。作者の圧倒的な筆力に驚嘆。長大な抒情詩でありながら各人物が語る物語は傑作短編小説を凝縮したよう。蟻地獄のように引きずり込まれ、謎が解明されないまま続きは、次作へと、、。始めから下巻も頼まなければ後悔します。本当は「ハイペリオンの没落」も、ついでに頼んだほうが、、、。充実感まちがいなし。
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)より
4150113335
No.2:
(5pt)

現代への警告

前作「ハイペリオン」で張りめぐらされた様々な伏線の意味が、人工知能(AI)対「連邦」の宿命の対決という構図の中で徐々に明らかにされる。もはやAIなしには考えられない「連邦」の人類文明は、果たしてAIにどう挑むのか? IT革命の中、予想もつかないネットワーク社会の到来を迎えようとしている現代文明への警告とも理解できる異色作。
ハイペリオンの没落 (海外SFノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:ハイペリオンの没落 (海外SFノヴェルズ)より
4152020822
No.1:
(4pt)

SFの集大成

続編の「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」へと続く4部作の記念すべき第一作。作家椎名誠が「10年に一度の傑作」「90年代のベスト作品第2位」と絶賛したいわくつきの作品。 最近はSFというジャンルそのものがハリウッド映画に取って代わられた印象が強いが、なんのなんの、このシリーズほど読者の脳細胞を蹂躪し、想像力を限界まではたらかせることを要求する作品を私は知らない。映画化不可能。
ハイペリオン (海外SFノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:ハイペリオン (海外SFノヴェルズ)より
4152020792

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