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名探偵の証明 密室館殺人事件



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名探偵の証明 密室館殺人事件の評価: 2.56/5点 レビュー 9件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.56pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(4pt)

様々な意味で今までの本格と少しトーンが違う…後半の急展開が魅力

設定は「キューブ」や「ソウ」、「12人の死にたい子供たち」などと同じで、自分の意思外で監禁された8人、脱出の課題は主催が行う殺人事件のトリックを暴くこと。
犯人も殺人が起こることもわかっており、そのなかで起きた(密室)殺人の謎を解くこと、というのがミソ。

しかし、中盤からは次々と話の様相が変わり最後の最後まで意外な展開が続く。

一気に読めるが、残念ながら前作と同じでキャラが凡庸(作り物めきすぎ)なのが弱点で、肝心の探偵にも魅力が欠ける。
とは言えロジックの構成といい、謎のひねり方といい文句ない展開なのでシリーズの次回作にも期待。
名探偵の証明 密室館殺人事件Amazon書評・レビュー:名探偵の証明 密室館殺人事件より
4488027423
No.3:
(4pt)

この作者は長編向き

前作の事件・登場人物に対して言及(=間接的ネタバレ)があるので
未読の方はそちらからのほうが良いと思います。

視点人物に様々なベクトルのバイアスがかかっているので、
偏見まみれの記述が多いのですが、かえって(?)仕掛けが理解しやすい展開になっています。
「事件そのもの」の構造・展開は派手さはないものの探偵の推理は手堅く、逆に
「枠の外の仕掛け」は反則スレスレというか都合がよすぎるというか・・・・・・

執筆時期や作中時系列の関係上、短編集のメインキャラである「中葉悠介」は登場しませんが
いずれ刑事として登場することを期待したいです。
名探偵の証明 密室館殺人事件Amazon書評・レビュー:名探偵の証明 密室館殺人事件より
4488027423
No.2:
(4pt)

トリックは物足りなくても物語としては面白い

探偵に恨みを持つ人物の視点で書かれていて、探偵のせいで事件が起きるという理屈は受け入れられない内容だったから中盤まではかなり抵抗あったけど、ラストにはしっかりとどんでん返しが用意してあって読後の気分としては、それなりに満足感を得られた。
名探偵の証明 密室館殺人事件Amazon書評・レビュー:名探偵の証明 密室館殺人事件より
4488027423
No.1:
(4pt)

21世紀に名探偵を復活させる儀式としての作品

前作「名探偵の証明」は80年代に始まった新本格時代の探偵へのレクイエムともいうべき作品でしたが、
今作は若き探偵蜜柑花子が名実ともにメインです。
作中に「ヤフコメ」やネットスラングが出てくることに嫌悪感を抱くかもしれませんが、これらの描写は終盤への伏線となっています。
メインストーリーが年老いたミステリ作家が人々を「密室館」と呼ばれる建物に閉じ込め、
殺人ゲームを繰り広げるというもので設定を聞くと顔をしかめる向きもあるかもしれません。
しかしこれらの設定にもちゃんと必然性があります。

前作から言われていた「ミステリとして弱い」「トリックが小粒」という指摘は今回にも当てはまります。
ですが作者にとっては承知の上で書いていることが今作で分かります。
作中で何度もフィクション作品やキャラに言及される事も含めてメタ視点ではなく
「この作品が現実だと思って読む」ことへのネタフリだと思います。
ラストで浮かび上がるのは読み手が無意志のうちにミステリに求めているキャラクターがもっとも恐ろしい形で現れたもので、
ある特定の名探偵像への一種の批評にもなっています。
ただそれでも本格ミステリとしては弱いのは事実なので、次回作以降このテーマを掘り下げつつトリックかプロットを
深化させればミステリファンをうならせる傑作が出来るかと期待します。
名探偵の証明 密室館殺人事件Amazon書評・レビュー:名探偵の証明 密室館殺人事件より
4488027423

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