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ブエノスアイレス午前零時



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ブエノスアイレス午前零時の評価: 3.24/5点 レビュー 17件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.24pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

日常に倦んだひねくれた男が主人公なので、そこに入り込めれば面白いかもしれない

雪深い山中の温泉宿で働く男と認知症の老女のお話。芥川賞選考委員の評価は高かったが僕の読解力では難しかった。表題作と併録されている『屋上』も、日常に倦んだひねくれた男が主人公なので、そこに入り込めれば面白いかもしれない。
ブエノスアイレス午前零時Amazon書評・レビュー:ブエノスアイレス午前零時より
4309012337
No.2:
(3pt)

ソフトボイルド。

世の中に「ハードボイルド」という言葉がある。
男が男らしく、強く、モテモテな感じの奴だ。
この本の文面、作者の他の作品から判断するに、「ハード」とは行かないが「ソフト」位に止めたと思われる。
表題どおりの「ブエノスアイレス午前零時」。有名な旅行小説「深夜特急」のような、旅が舞台と思わせておきながら、実は日本の雪国にあるしがない旅館の従業員と上品な耄碌ばあちゃんのお話。
他に収録されているのは「屋上」。これはそのまんまで、デパートの屋上にあるさびれたゲーセン従業員のお話。
上記二つに共通するのは、
「どこかエリート意識を持ちつつ、冷めた視点で世の中を眺める男の主人公がいること。」
「情景描写が多いこと」
であろう。
影を背負っている男のイメージから来るのか、斜に構えた印象。文章のほとんどが、人物の特徴だったり独特の比喩。集中して一時間位かけ、ガッと読み通してしまえば面白いかも。
ブエノスアイレス午前零時Amazon書評・レビュー:ブエノスアイレス午前零時より
4309012337
No.1:
(3pt)

温泉といえば半熟の温泉卵

『ブエノスアイレス午前零時』と聞くと、南米を舞台にした壮大な物語か、と思ったのですが、実際には作品の舞台は辺鄙な雪国のはやらない温泉旅館です。
そういう舞台設定なのでどうしても、川端康成『雪国』のイメージと抒情が先入観となって頭を離れない、という状況で読んでしまいました。ただ、読了後もそのイメージは壊れることがなかったので、この作品自体にも、先入観と期待を裏切らない雪景色の情緒と日本語の描写の旨さがあるということだと思います。
作品には美しい芸者は登場しません。主人公の冴えない孤独な青年と、ヒロインの盲目の物忘れの激しい老女が踊るのですが、どう考えたって美しくはないはずのその場面が、ブエノスアイレスの雪とあいまって、どうしても醜い場面とは感じられないのです。
温泉卵の黄身の半熟加減のような、つかみどころのない味わいです。
ブエノスアイレス午前零時Amazon書評・レビュー:ブエノスアイレス午前零時より
4309012337

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