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(短編集)

ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜



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【この小説が収録されている参考書籍】
ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜 (新潮文庫nex(ネックス))

ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜の評価: 2.33/5点 レビュー 3件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

著者による、新☆青春ミステリ始動!

恥ずかしいとは思わないのだろうか?
演劇部ならではの不可解な事件が起こり、主人公がそれを解決していくような物語だろうと思って読み始めたが、
ぜんぜんそんなことなかった。

この作品で起こる「事件」とは、単なるハプニングの域を出ていない。
提示された「謎らしきもの」は特に誰が推理するでもなく解決され、その結末にもなんら意外性はない。
たとえば舞台の火事の一件でも、疑わしい人物や部――容疑者をいくつか出して、誰が原因で起こった火事なのかを推理するといったやり方もあったのではないか?その事件を解決するのに、演劇部、舞台監督の知識が役立ったとか。
言うのは簡単だ、と著者は腹を立てるかもしれない。でもそれを考えるのがプロの作家というものではないのか。

学園ものの日常ミステリにも、『氷菓』シリーズのような傑作は存在する。
魅力的な謎と、精緻な推理と、意外な結末とがなければ、日常ミステリは成立しない。
地味な謎を地味に解決し、時には事件の真相を地の文(作者の言葉)で説明してしまう『ブタカン!』は、日常ミステリとして成立していないばかりか、ミステリと謳いながら、その部分をおろそかにしている気配さえある。

かといって、演劇部の小説としても中途半端なのである。
では青春小説としてはどうか?誰もが自分の高校時代を思い出すような、切なさや、甘酸っぱさ、苦々しさはあるか?
残念ながら、ひとつもない。

誰にも失敗作というものはあろう。
この作品は、新人賞に応募すれば、まず間違いなく一次で落とされるレベルの内容だ。
もし、作者がこの作品の内容に問題を感じていないのなら、断言してもいい、あと数年で文壇から消える。
プロの作家なら、演劇なら演劇、ミステリならミステリで、やることをはっきりさせて、それに真剣に取り組むべきだ。
取材を徹底し、長期間、毎日のように思索をめぐらせ、一級でなくとも、作品の質をそれに近づける努力を、血反吐が出るくらいにするべきだ。

計算ノートだかなんだかは、売れたのかもしれない。
でもこの『ブタカン!』はどうやっても売れないだろう。
なぜなら、決定的に面白くないからだ。
ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜 (新潮文庫nex(ネックス))Amazon書評・レビュー:ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜 (新潮文庫nex(ネックス))より
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