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機巧のイヴ
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機巧のイヴの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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押井守の「イノセンス」を観たあとも同じような気持ちになったことを覚えている。 小説で言えば、ディック、ギブスン、伊藤計劃など、偉大なSF作家達が残した作品と同じような熱を秘めているように思える。 SFが好き!という方は是非 | ||||
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独特の設定と世界観が楽しめた。平行世界の江戸時代で、小説全体にある種の情感が漂っていた。忍者が出てきて少し山田風太郎のような雰囲気があった。トリックも使われていてどんでん返しもある。面白かった。 | ||||
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伊武が主人公の話かと思ってたら、ちょっと違っていて 読み辛い漢字も多くて、時系列も前後する。 物語的には期待外れ。 | ||||
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本書は5つの短編からなり、それぞれ異なる主人公が登場。幕府精錬方手伝・釘宮久蔵と機巧の伊武の二人が彼 らを陰からバックアップする役どころである。 現代科学でさえASIMO(アシモ)を創るのがせいぜいなのに、ましてや江戸時代、ゼンマイと振り子を利用した 自動巻き腕時計のような動力源で、人間そっくりの機巧人形(アンドロイド?)を作るなんてそんな無茶な・・・ しかし読み進んで行くうちに、スチームパンクの何とも言えない時代錯誤的感覚が妙にSFっぽさとマッチしてく る。 特に秀逸だったのは第一話「機巧のイヴ」(★★★★★)。遊女羽鳥と藩士仁左衛門が主人公として登場。自分 の命と引き換えても失いたくない人なのに、ほんの小さな誤解や思いもよらぬ心の動揺がどうにもならないカタス トロフィを招く。機巧人形に心はあるのか?生命とは何かを問いかけながら男女の機微を繊細な筆致で描いてい る。しかも驚くべきどんでん返しも用意しており、サスペンスとミステリーを併せ持った,秀逸な時代SF作品でし た。 | ||||
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ラノベの範疇で、重くありません。 攻殻みたいなアンドロイドでもないし、風俗業社会の中の生活だけでそのものはあまり出てきません。ライトジーンとか、マルドゥックのようなvs犯罪者という設定もありません。 江戸時代にアンドロイドを作れるとしたら、その存在を人々があっさり受け入れるとしたら、という前提から始まっています。短編としては、楽しめます。 | ||||
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短編なので読みやすく、短編だけど物語がつながっているので先に読み進む気になりました。 | ||||
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久々に凄いのを読まさせていただきました。続編もあるようなので早期のキンドル化を希望します。 | ||||
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これは面白い時代SFです。 非常に小気味よくて、読んで楽しい。 AI&ロボットの時代を期待させる一冊です。 | ||||
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難しい漢字がふりがな無しにどんどん登場するが、多少読めなくても内容は良くわかった。 まるで映画にする事を前提に書かれた小説の様で、素直にぜひ映画化して欲しいと思った。 しかし、機巧の天帝を一体誰が作ったのかまでは書かれておらず謎のままである。超古代文明人なのだろうか? 70年代にこの小説が登場していれば、SFマガジン誌上で光瀬龍らと共に時代物SFとして人気を馳せたかも知れない。 P.S.私も断然単行本の表紙絵の方が好きですよー。 | ||||
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新潮文庫の新刊として書店に並んでいた文庫本。『機巧のイヴ』というタイトルにも惹かれたのですが、文庫本の表紙のイラストがなんだか好きになれず(イラストレーターの方ごめんなさい)、結局書店で文庫本を購入しませんでした。 ところが、Amazonで単行本があったのを発見し、表紙を見たのですが、単行本の表紙のほうが断然いい!好みです。 だから、文庫本よりは割高だけど単行本を購入しちゃいました。 好みはもちろんそれぞれにあるし、文庫本のイラストのほうが好きという方もいると思います。 でも単行本の表紙の女性も何となく機巧人形っぽい雰囲気を醸し出していて、作品の雰囲気に合っているように思います。 新潮社も文庫本化するときになんでこの単行本の表紙をそのまま文庫本でも使わなかったのでしょうか…。 単行本が文庫化されるときに、単行本と同じ表紙にしている場合もあるのに。 作品も独特の雰囲気があります。どれもよいですが 『箱の中のヘラクレス』が個人的には好きな話ですね。 | ||||
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乾録郎さんの作品は「決戦!シリーズ」などが大好きで、こちらも深く考えながら読みました。哲学的な問いが柱に据えてあるため、単なる時代小説やSF小説という枠を越えて読者に訴えかけるものがあります。おすすめです。 | ||||
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こりゃあ傑作ですよ、あなた。読まなきゃ損です。 帯にあるSF+時代劇というよりはファンタージー、おとぎ話のようです。 線でつながる5編の本書です。1編のサイドストーリーが次編のメインストーリーに なり登場人物が新たに現れ事件や謎が紐解かれていきます。 それはまるで推理小説のようでもありますね。 舞台の時代背景が文化風習、政府皇室の事情が綿密に考えられているから、 首をかしげるような表現がありません。説得力があるんですね。 何より登場人物がとても魅力的です。ちなみに伊武は表紙の絵のような姿を 想像させますがもっと滑らかで限りなく人間に近い。 「どうか人になれますように」とお百度参りをするような可憐さ切なさをもった機巧人形です。 そしてラストがとてもいいのです。この後読感はとても良い。 その前の封印されていた「神代の神器」とよばれる伊武に似た機巧人形の狂乱の 大殺戮にも戦慄しますが・・ SF、時代劇、推理小説風、アクション、ホラー、恋愛、謀略満載で一気読み間違いありません。 されど5編では足りない、上下二巻の大長編にしてほしかったなあ.。 私は正月休み中に二日で読んでしまった。 個人的には、伊藤計劃の屍者の帝国、山田風太郎の魔界転生に影響を受けているのかな? とも感じました。 とにかくもっともっと多くの人に読んでもらいたい傑作ですよ! ラメズナムの「ネクサス」に続き大傑作の連続で幸せです♪ | ||||
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こんなに面白いなら単行本で読んでおけば良かったと後悔したほどの傑作。 5編の連作短編で文体は漢字が多めの時代小説(江戸時代風味)なのだが、一つ一つの短編にジャンルの違いのようなものがある。 最初の話では「世にも奇妙な物語」っぽいSFかと思いきや、次は普通な感じの時代小説で人間とは何ぞやみたいな哲学的な内容 になり、さらにはスパイ小説や謀略小説的な内容と短編ごとに変化していくのだが、話は繋がっており違和感も全くない。 表紙は冷酷で悪だくみでもしていそうな花魁みたいな絵になっているが、作中のイブというキャラと全く一致していないし、 イブが主人公とも言えない。この小説はイブという機巧人形(オートマタ)に直接または間接的にかかわる人間やたちの物語で あり、イブ自体がなにか活躍するということもない。そしてイブが機械と気づいていない人がほとんどである。 裏表紙にはSF伝奇小説と書いてはあるが、全体的に見ればジャンルはミステリーだと思う。本物の人間にしか見えないイブ というオーバーテクノロジーの機巧人形の謎に迫るSFミステリーである。 ミステリー要素があるSF、またはSFやファンタジー設定のミステリーが好きな方は是非とも読んでもらいたい。 | ||||
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新潮文庫なので、危うく見逃すところだった。池澤春奈の書評で教えてもらった。 架空の日本における江戸時代が舞台だ。江戸は天府で、天皇は天帝と呼ばれる。 人間そっくりの美人アンドロイド伊武(いヴ)を巡る物語が展開する。 第一章「機巧のイヴ」は、将軍家主催の闘蟋(コオロギのバトル)が舞台となる。 異国情緒ならぬ異界情緒抜群で引き込まれた。アンドロイドSFの王道である。 第二章「箱の中のヘラクレス」相撲が題材だ。天府の相撲は蹴早相撲といって、四角い土俵で行われる。 中央で投げ飛ばしても勝敗は決しない。寝技でギブアップさせる展開もある。プロレスですな。伊武が売り出し中の力士天徳を愛する。 第三章以降はお庭番甚内と天才機巧師・釘宮を中心として、貝太鼓役という聞きなれない役職や忍者集団や無宿者たちが暗闘を繰り広げる。 伊武はいかな天才でも単独で作れるものではなく、古代の超テクノロジーが基盤にあるらしい。 異界の時代劇ならではの奔放なストーリーを堪能させてもらった。 アクションの迫力は傑作ハードボイルドもかくやと思わせる。陰謀や策謀も読みごたえがある。 通常の時代小説ではまず不可能な御所が舞台になるのも感心した。 伊武の描写はあっさりしているが、このくらいが適量なのかもしれない。 「人間になりたくてお百度を踏んでいる」のが可愛らしい。ぜひ続編も読みたい。 | ||||
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あらすじや解説のSF伝奇小説というワードに魅かれて購入。伝奇小説のサイドはケレン味のある舞台と説得力ある設定で面白く読めた。絢爛の巨大遊郭やそこを囲む堀にまつわる文化、巨大な橋を参道に中州がまるごと仲見世と寺院というスケールのでかい空想の江戸は、是非アニメで見たいようなビジュアル的な面白さがあった。そこが一番面白くて、短編としての叙述のトリックや、幕府と天皇家になぞらえた権力の駆け引きもそれなりに読みごたえがあった。ただ読み終わってからSFサイドの設定や考察にはものたりなさが残る。ロボは歯車やゼンマイだけでは動くわけがないので、ビジュアルイメージはそれでいいとしても、なにか機工や動力に関してアイデアがあると思ったら、ない。機械に心は宿るのか、というロボ物の宿命的命題についても考察が浅い。攻殻機動隊原作や戦闘妖精雪風を読んだ時のようなSF体験をいくらかでも期待したのでそこは残念だった。イブおよび作中の人型ロボ達の存在が、飛びぬけて完璧なオーパーツ的存在過ぎて、そこに至る過程的な存在が鳥と虫だけというのもちょっと唐突な気がした。もっと試作機的なやつ、量産型的なやつとの対比があると画面もSF的になるし、機械の心がいかに発生するかの考察になったのかも。アニメ化する時は是非、優秀なSFの監修をつけて設定を盛り、インコをマスコットキャラにまで掘り下げて欲しい。後、人の脳を箱に詰めて維持できるようなテクニックがあるなら、イヴ達ロボ勢はもうお互いにメンテできて人間は不要なのではとか、なんならメンテ用ロボつくればとか、閉鎖環境に十年も置いといたら人の精神はもうやばいだろ、とか湧いてくるもろもろの疑問は続刊で補完されるのだろうか・・・。 | ||||
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五篇からなる連作形式の作品ですが,序盤の内は少しゾッとするような個々の話や, 日本の江戸時代を下地にしたと思われる,架空の舞台や文化の方に気を惹かれがちで, それらしい繋がりは確かに見られるものの,いささか掴みどころを測りかねる印象です. ところが,三篇目から雰囲気が変わり,外側から物語に関わっていた面々も内側へ. そして歴史と彼らの背景に広がっていく様子は,連作としての面白さが一気に深まり, 目の前の,さらにはまだ見ぬ存在への興味と不安を煽り立て,最後まで引っ張られます. また,何度か交わされる人間と機巧人形の違い,魂や感情の芽生えなどについても, 三人の人形を巡る数奇な運命と明暗を重ね,悲劇のヒロインへと注がれる思いと涙が, 寄り添う者の存在を哲学のように,もしくはロマンティックな一つの解釈へと導きます. とはいえ…人間と別れる日が来たとき,生き続ける彼女たちは何を思うのでしょうね. | ||||
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作者はやはり天才だと思う。独特の世界観を感じるし、内容的にも予想がつかなくて、続きが気になる。 タイトルが悪くないけど、ちょっと買いにくいし、内容を誤解されやすい気がする。この本を本来の読書に届けられていないのではないか。 | ||||
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本書の評判は発行直後から書評で相次いで取り上げられており、なんとなく後回しにしたのを後悔したが、先達レビューと参考票の少なさに唖然とさせられた。半年も過ぎて初版だったことと相まって、本書の如き傑作が世から半ばスルーされていることにとにかくショックを受けた。 本書は5編の短編から構成されているが、実質的には5章立ての長編となっている。 舞台は、女系の帝家が上方にあるが実質は将軍家が統治する武家や忍が存在する世界で、機巧等のオーバーテクノジーが併存している。そこに機巧人形(オートマタ)といわれる精緻な機械仕掛けの人形もあり、彼女はイブと言われている。非常に雑にいえば、「銀魂」の世界観の一部を想像すると当たらずとも遠からずくらいだろう。 章を重ねるごとに、登場人物また世界観が深みを増し、個々の描写のつながりが明らかになり、ついには作品世界全体が一つとなって動き出す終盤は圧巻。その精巧さ、また、SFとしての設定、時代小説としての描写、人間の根幹に迫る筆致など、多角的な作品に挑戦してきた著者ならではの完成度の高い仕上がりは、まさにひとつの機巧といえる。 短編の形なので、各章にタイトルがあり、表題のイヴの他、ヘラクレス、テセウス、ジェペット、プシュケーという5つの言葉があり、ここに作品の根幹が秘められているので、それぞれが何を意味して、それらがどう骨格を成しているのかを考えて読むことで、作品の奥深いところまで味わえるだろう。とりわけ、壮大な作品観の中で霞みがちだが、人造生命が人間となろうとする思いと同時に、人造生命を作った人間の想いという逆サイドにこそ本書の味わいがある。それが、ジェペットというタイトルであり、蟋蟀を全編を通じて登場させている意味だろう。 | ||||
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江川仁左衛門は、遊女「羽鳥」の「機巧人形(オートマタ)」を欲していた。しかし それを製作可能なのは、幕府精煉方手伝「釘宮久蔵」のみ。 機械仕掛けの蟋蟀(こうろぎ)はどこから来たのか。 「久蔵」に寄り添う謎の少女「伊武(イヴ)」の正体とは? /////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 「シミュラクラ」。それは、「本物と寸分違わぬ」の“偽物”。しかし「本物と寸分 違わぬ」物ならば、それは“本物”ではないのか?あるいは、「ヒト」に「心(魂)が 宿る」のか、それとも「心(魂)が宿る」から「ヒト」になるのか...。 いずれも古典的な命題ですが、難しくも面白くもある命題です。 PS. “あの”「レイチェル」は、「デッカード」と今もどこかで幸せに暮らしている のでしょうか?そんなことをフッと思い出しまた。 | ||||
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江戸時代?なのか?天皇家は女系のみとなっている設定。しかもその女系がロボット? 奇想天外なのに面白くてワクワクする?時代伝奇SF小説? 人の発想は限りなし!と本書の圧倒されたストーリー展開は心地良いです! クセになる展開!続編は出ないのか?面白し! | ||||
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