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醗酵人間
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醗酵人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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ジャパニーズの自称SF作家どもの仲良しこよしの内輪のおしゃべりにオヒレがつき、中身がグダグダな話であるにも関わらずプレミアがついてしまった事が、読めばよく分かる。 アイデアは良いけど、プロットが全く練り足りない、出発点から、終着点までの過程が初っ端からめちゃくちゃ、 展開もご都合主義すぎる。 ダメな点が多すぎて、全くSFスリラーにせよ、SFミステリにせよ、そもそも、小説として金を取って読ませるための要件を満たしていない。 もっともっともっと深く深く練りに練って登場人物達のバックボーンを作り込んで、プロットも緻密に仕上げたならおそらくは、真にプレミア作品として扱われたであろうに、もったいない。 作者あとがきが言い訳まみれで情けなさすぎる。 まるで秋田書店のお荷物作家浜岡賢治の | ||||
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この本を再刊してくれた戎光祥出版 さんの心意気には☆5つを付けても決して少ないことはないと思います。 ただストーリーがどうのこうのという前に読みにくく内容が頭に入ってきません。(※私の読解力では) 怖いものみたさの人にはおすすめで人を選ぶ作品だと思います。 | ||||
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とても、おもしろく、おどろきました。是非、映画に、してほしいです。以上。 | ||||
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このシリーズ、内容を期待したら駄目なのはわかった上で購入しました。 それでも、これはひどすぎる。 ストーリーとかアイデアとかの問題ではなく、日本語が職業作家のレベルにない。 おそらく、「リアル鬼ごっこ」が初版で絶版になっていたら、後世同じようなポジションの本になったのではないかと思います。 速読の方だと思いますが、わずか150頁の醗酵人間を読むのに気が乗らず3日もかかりました。改造人間以下はおそらく未読のままになるでしょう。 | ||||
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出来れば、表紙もオリジナルの溶ける顔で出して欲しかった。 これ、ホントにヤフオクで40万以上で取引されてたの?という内容でした。 | ||||
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この珍本シリーズ、わが市の図書館には入っていない。この先も絶対入れてくれないだろうなぁ。売れる本ばかり置いたって、どうせ街角のそこらの本屋でも手に入れられるんだから、こういう本こそ読みたいのに。私の市では読みたい児童書もハードカバーも軒並み閉架、あるいは閲覧不可。新刊貸し出し云々の議論より、こういう本をもっとおいてほしい。 ハードカバー、一冊につき¥3000以上、一介の主婦にとっては購入をためらわす要素が大きいが、このシリーズだけは「自分自身へのご褒美 | ||||
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一言で言って酷い本です。 ただ、あまりにも酷いため、マニアがいたというべきなのか、おかげで再販されるまでプレミアがついていたというものらしいです。 それを聞くと、読んでみたくなるのが、人の心情だと思うのです。 高値で売買されてた本が安く読めることに価値がある。 これはそういった類の本です。 あと、読んでみると、あまりにも突拍子なさすぎて、逆に意外と楽しめました。 | ||||
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本書の作品中、「醗酵人間」のみの評価となります。 まず、最序盤は意味不明且つ少し昔の怪談風な雰囲気で始まるところが、この先の展開を私に期待させてくれました。 主人公である九里魔五郎、つまり醗酵人間は復讐のために一度死に、ヨギの行だかYOGIの行だかいう技により生き返ります。 この死は過去の罪を消すためでもあったのですが・・・。 ともかくそれで地獄で夜叉になり、この「醗酵人間」という作品を奇妙なものに仕立て上げている能力を手に入れたのです。 それはアルコールを一舐めするだけで体が膨らみ、恐るべき力を手に入れるもの。 説明によると彼の中の悪の芽が醗酵してエネルギーがどうたらと書いてありますが、さっぱり意味が分かりません。 そして彼は自らの住んでいた集落とと対立していた町を、その醗酵の力で恐怖に陥れます。 その噂や事実は周囲に広がり、やがて世間にも周知される。 彼の力は自らの復讐のためであり、醗酵人間は惨たらしい手段で復讐を遂げていきました。 そんな魔五郎の復讐はその町だけでは終わりません。ついに、東京に現れるという声明をある出版社の人物に出します。 ですが何故か、ここで彼はなぜか自らの名前を使ってしまうのです。死んだということにしたはずなのに、 彼はわざわざ自らの名前を使ってまで、醗酵人間とアピールしました。 さらに外国では彼のことを、ヨーグルト・マンと呼んでいるらしいのです。 もはやここまでくると、著者である栗田氏のあふれ出るセンスに私が醗酵してしまいそう。 その後の展開は、世間を惑わしながら復讐を行う魔五郎の行動と、それを追う人間たちなどの絡みが中心となります。 肝心の醗酵人間のメカニズムなど少しも説明する気はないようで、 拳銃を簡単に折り曲げたりするなどの強大な能力が強調されています。 そのスタンスは有名(?)なセリフでもある、 「馬鹿モン! 膨張係数の増加に比例して~」にも現れていることでしょう。 途中で醗酵人間は良い醗酵人間と悪い醗酵人間、に分裂したりもしますが、そんなものは瑣末な事象なのです。 何故なら良い醗酵人間はいつの間にか登場しなくなっており、読者は複雑なことを考える必要は何もありません。 私はSF奇書、としてこれを知ったのですが、SF要素なんてものはないと思っていいかと思います。 そのくらい設定の説明を投げて、展開(だけ)が流動する爽快感を読者に与えようとしているのです。 これは栗田氏のせめてもの優しさであり、これを読む全ての人に受け取る権利があるのだと私は感じました。 奇妙極まりない設定を、説明なしで受け入れられる方は、ぜひこの本をとってみては如何でしょうか? 余談ですが、本書の文体は、書かれた時代にしては非常に読みやすいものとなっています。 馴染みのない単語が頻出することもないために、スラスラと読んでいく事ができます。 | ||||
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●醗酵人間 酒の類、アルコール生成物を摂取すると醗酵に依り肉体が膨れ上がって怪力を発する魔の復讐鬼を描いた連作。 最初の辺りでは「ヨーグルトマン」と云う呼び名も出て来るが、「醗酵」と亥っても酒の方なのだからアルコールマンとかリカーマン等の方が良かったのでは・・・ ちなみにこの力については原理不明。只、「ヒンドゥーのヨギ」と云っているから「ヨガ」・・・つまりレインボーマンと同根か。 連作形式で醗酵人間とその忠実な部下、事件を追う刑事や記者がレギュラー。時には醗酵人間自ら自分の贋者の正体を暴いて捕らえる話があったりするなどバラエティーに富んでおり、作者はウェルズの「透明人間」を意識したらしいが、雰囲気としては日本版ファントマと云ったところ。荒唐無稽で展開もスピーディ。尚、連作で話が続いているものの、別に醗酵人間がせ死ぬとか悔い改めて足を洗う・・・と云った展開には成らず、復讐相手にしても具体的に誰と誰と云う様に明示されておらず、既に復讐は終わったものやらまだ続くのかも明確でない。まあ、未完のシリーズと云うところか。 ●改造人間 人の精神を改造する復讐鬼を描いた連作。「醗酵人間」をもう少しリアルにした辺りを狙ったのだろうが・・・今風に云うなら洗脳人間。それもLSDを使用したもの。薬物に依る洗脳と云うアイデアは既に高木彬光の「死神博士」が有るが、荒唐無稽さでは、こちらの方が上。但し、「醗酵人間」程、荒唐無稽では無く、スピード感にもやや欠ける。 で、こちらは復讐相手がはっきりしているものの、矢張り未完。 ●台風圏の男 タイトルが意味不明の連作ミステリー。元前科者の緒方探偵と彼の所に出入りしている怒りの鉄、顔に絵をかく男の渋谷、古屋刑事等がレギュラーで、主役はその時々で変わる。この作者は幾つかの短編を併せて連作中篇にする事が多いらしいが、この緒方探偵一座の連作集は他にも二作有るらしい。 第一話は「蜘蛛男」の復讐譚だが、どうやら雑誌掲載時には有ったと思しき伏線がカットされている様だ。南洋の島に棲息するトラントウラと云う土佐犬程もある巨大な蜘蛛に育てられた人間・・・と云う発想も凄いが、そもそもこんな巨大な蜘蛛は・・・化石では発見されているらしいが相当凄い。しかも活躍場面が大して無いのも凄い。第一話だけでなく、その後もちょくちょく出せば良かったのに・・・しかし、蜘蛛男も、二体のトラントウラもどうやって日本にやって来た?解説でトラントウラはタランチュラの事だろうと書かれていたが、確かにそうだろう。だが、タランチュラは毒蜘蛛ではなく大土蜘蛛で、噛まれたら消毒薬を塗っておけ・・・と云う程度。前に在日ドイツ人がペットのタランチュラを逃がしてしまって大騒ぎにに成り、攻撃性ではムカデやスズメバチに劣り、致死性も無い蜘蛛相手に警官隊が投入され税金を無駄使いしまくった事が有るが、タランチュラの毒とは消化液が体質に依っては合わず化学反応を起こしてしまうと云う程度。 底辺の人々の生活を中心にした連作ミステリーはややスピーディでそこそこ面白い。 ●地底の飛竜現る! 宇宙から飛来した生物に依って引き起こされた事件を描く怪奇短篇。 ●ドン鯖の竜 新東宝などの映画を想わせるアクションもの。出て来る連中に、まともな奴が居ないのが良い。 ●腕で来い 短篇ながら中身の極めて濃いミステリー。 ●屍体置場の招待状 「台風圏の男」の緒方と渋谷が登場している緒方一党のシリーズ。シリーズの一冊「夜来る悪魔」の第一話に成っているらしい。 本書に収録された作品群を読む限り、全体に犯罪を行った者、或いは行う者に対する作者の同情心り様なものが感じられる。 | ||||
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この「ミステリ珍本全集」のコンセプトは、過去の評論等において評価されるような行儀の良い内容とは言えず、 再刊される事もなくゲテモノ扱いされ稀覯本と化したものを復活させる事にある。 普通の感覚で接するにはあまりにマニアック過ぎるものなのだが、その中でも本巻はこの全集のゲテモノぶりを象徴するのに最も相応しいかもしれない。 だからこの辺りの事情に詳しくない方は、書店で十分本巻の中身を自分の目で確認の上で買われたし。 3長編の怪人は、悪の芽が醗酵すると変幻自在になったり(「醗酵人間」)、LSDを使って変貌したり(「改造人間」)、 八本手足の奇形蜘蛛人間だったり(「台風圏の男」)、いずれも復讐に燃える異形の殺人鬼(の筈)。 「醗酵人間」の出だしなど怪談風で良い感じなのに、その後間抜けな設定やセリフが次々に出てくるものだから、ちっとも陰惨に思えずグダグダになる。 「台風圏の男」は最初は蜘蛛男の暗躍がメインの筈が、途中から元・泥棒/緒方正平あるいはその協力者/渋谷伸二の活躍譚にすり変わる。 基本は確かにSFっぽい。そこに江戸川乱歩趣味やしょーもない密室殺人まで絡んできて、もうSFにもミステリにもなりそこねている。 「予想外の感動を呼ぶ」なんて言っている連中がいるが、そういう代物ではありません。 ■こんなものでもリスクを冒してまで再刊したという遊び心 ■作者・栗田信の経歴が明らかになった事 この本を評価する根拠はそこに尽きる。間違っても作品の内容ではなく、もし★1つ評価にする人がいてもおかしくない。 その昔、横田順彌・會津信吾の両氏と共に世間に栗田信を紹介した鏡明氏でさえ月報のエッセイを読むと、「なんで今頃『醗酵人間』を…」と呆れているような様子。 褒める処があるなら昭和30〜40年代貸本時代の大らかさ(いや、いい加減さか)が味わえる点か。 私は2/26未明と入荷が早かったAMAZONで購入し午前中に発送されたが、その日の正午にはあるレビューがもう掲載されていた。 都心の大型書店でも同日午前10時発売なのに、一般人がどうやってこのボリュームの本を読み終える事ができるのだろう? 人に聞くと、レビューのランキング上げたさに商品を買いもせず既存の情報だけコピーペーストし★5つにして速出し投稿で票稼ぎをするという、 我々には理解のできない人種がいるらしいが、この手の未読レビュアーにはくれぐれもご注意を。悪くすると嘘の情報をつかまされますよ。 | ||||
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故 瀬戸川猛資氏編集の書評誌『BOOKMAN』16号(1986年)の特集「SF珍本ベストテン」の横田順彌、鏡明、會津信吾の三氏による座談会において単行本部門第六位に選ばれた奇書中の奇書(元版は1958年、雄文社刊)が奇跡の復活。 (因みに1位は元々社版《最新科学小説全集》(1957年刊)、7位はこれもまた奇書の誉高い加治木義博『落・奈落』(1965年刊)、他にも『アメージング・ストーリー日本版』や南沢十七の有瀬瑠伴シリーズ、矢野徹の『甘美な謎』などがランクインしている) かつての異常な古書価を知る古書愛好家にはこの復刊は大事件。(本書については北原尚彦氏の『SF奇書天外』(東京創元社)にも詳しい) 酒を飲み、発酵し巨大化、さらには膨張し空を飛び、東京を恐怖のどん底に陥れる怪人! 現代のエンターテイメントの潮流とは全く隔絶した作風、戦前の変格探偵小説や戦後のカストリ雑誌の読み物などの濃厚な影響下の元に過剰なまでの物語展開と毒々しい奇想の愉しさが充満。何よりこの破天荒なバカバカしい限りの発想を大真面目に小説化した力業が作者の意図を超越し、予想外の感動を呼ぶ。(元版のあとがきによると作者はウェルズ流の本格SFを指向して執筆したらしいが...信じられない) プロットの完成度や整合性、物語の深みを求める向きには全くお勧めしかねるが、作者の別名義によるもう一つの怪作長編「改造人間」(1965年刊)や代表短編をも収録したベストオブ栗田信ともいうべき徹底した日下三蔵氏の編集にいつもながら頭が下がる、あくまで貴方がマニアを自認するなら、あるいは怖いもの見たさ(笑)の勇気があれば即買いの一冊。 | ||||
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