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(短編集)
島田荘司全集 III
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島田荘司全集 IIIの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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まず、最初にいつものように『後書き』から読みだした。すっかり癖になっているようだ。ここでの4作は、ホテルに缶詰状態にされる前の作品とのことで、多摩川べりのシゴト場にしていたマンションで書いた書かれている。1985年にはなんと7冊の本をリリースしたらしい。 このIIIの中では、吉敷が本当にカッコいい。『北の夕鶴』と『水晶特急』が傑作だ。特に『水晶特急』は、まさしく島田荘司の基本である、 ・まず、ありえないくらいの奇想がある ・その奇想をいくつかの別の奇想が加わり、より深い奇想になる ・それを最後には論理的に帰結させてしまう が、ほぼ完全なカタチで完成している。 しかも、かなり凝った伏線が随所に張られていて、それが最後に一挙に収束するのはかなり気持ちが良い。作品としては、同じ登場人物が登場する『消える上海レディ』を先に読んでしまっていたので、夜片子が助かるであろうことは予想できた。何しろ凄い筆力だ。 この作品は、光文社からリリースされているので、吉敷が登場していて、スゴくいい味を出しているのだが、『消える上海レディ』は角川から出しているので、吉敷もミタライも使えず、島田荘司は苦労していた。当時、講談社→ミタライ、光文社→吉敷、というふうに張り付いていて、出版社を超えて主人公を持ち出せなかった。 そういった出版社がらみの制約が初期の島田荘司には溢れている。 この作品は、まだ映像化されていない。これはホントに映像化したら、素晴らしいものが出来上がると思うのでぜひ実現してほしい。ただ、日本で無い場所での映像化では、この作品の本質に迫れないと思うし、リアルではかなり大掛かりなセットになってしまいそうなので、CGを駆使した映像ができれば、良いなぁ、と思った。 | ||||
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