ハーモニー

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評判

ハーモニーの評価:

4.16/5点 レビュー 253件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全506件 321〜340 17/26ページ
No.186
(4pt)

日本人の悪癖に対する嫌悪感

この作品は国籍をえらぶ。
日本人にはよくわかる作品だ。

日本は空気に支配され、状況が維持されることを至上とする。
責任者不在のなか、半ば自動化されたように、
秩序が維持されて行く。これを息苦しく感じる人もいるだろう。

そのメタファーが、生府社会だ。
それをぶっ壊したいと思うのもよくわかる。

ただし、現在まさに紛争の最中、
明日の食事もエネルギーもない地域で生きている人から見ると、
「意志」不在のまま自動的に秩序が維持されていくなんて、「??」
だろう。妥当な行動だけでは殺されるのがオチ。

秩序とは、エントロピー増大の法則を引き合いに出すまでもなく、
磨耗し、古臭くなり、いずれ崩壊するようにできているのだ。
不断の努力で、なんとか保っている。

空気を読むことだって、
よく考えると血の滲むような努力だ。
だって、自分のなかの正しさではなく、
全体の中での一番の王道となる解を推測して行動するなんて。
どれだけの努力だろうか。

日本社会の閉塞的秩序の暗部が様々なメタファーとなって表現されており、
なんかムシャクシャしてた
思春期に読んだら毒性の強かっただろう作品。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.185
(4pt)

日本人の悪癖に対する嫌悪感

この作品は国籍をえらぶ。
日本人にはよくわかる作品だ。

日本は空気に支配され、状況が維持されることを至上とする。
責任者不在のなか、半ば自動化されたように、
秩序が維持されて行く。これを息苦しく感じる人もいるだろう。

そのメタファーが、生府社会だ。
それをぶっ壊したいと思うのもよくわかる。

ただし、現在まさに紛争の最中、
明日の食事もエネルギーもない地域で生きている人から見ると、
「意志」不在のまま自動的に秩序が維持されていくなんて、「??」
だろう。妥当な行動だけでは殺されるのがオチ。

秩序とは、エントロピー増大の法則を引き合いに出すまでもなく、
磨耗し、古臭くなり、いずれ崩壊するようにできているのだ。
不断の努力で、なんとか保っている。

空気を読むことだって、
よく考えると血の滲むような努力だ。
だって、自分のなかの正しさではなく、
全体の中での一番の王道となる解を推測して行動するなんて。
どれだけの努力だろうか。

日本社会の閉塞的秩序の暗部が様々なメタファーとなって表現されており、
なんかムシャクシャしてた
思春期に読んだら毒性の強かっただろう作品。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.184
(2pt)

日本SFェ……

XMLか知らないけど読みづらいものをだしてSFぶってもただ読みづらいし、
公共の敵と書いてパブリックエネミーとルビをふるこのセンスは、まさに中二病。
英語でいい換えればカッコいいと思ってるところがまた痛々しい。
だからSFって人気ないんじゃないですか?

それに冒頭で女子高生が、いきなりなんでこんなに説明口調でながながと独白するのやら……。

舞台設定や小道具には注目する点があるのだろうけど(とはいえARとか普通すぎるけどね)、
一般小説としては、なんか素人のWEB小説に近いと思うレベルだった。

ただこれはこの作家だけの特徴でなく、ゼロ年代(笑)のSF小説家の人らは、
こんな風にルビに外国語をふって、やたら高尚ぶって、やたら事細かに『説明文章』を書くことが好きらしい。

そんな舞台説明より、さっさと物語を展開させろと思うのはおかしいことだろうか?
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.183
(2pt)

日本SFェ……

XMLか知らないけど読みづらいものをだしてSFぶってもただ読みづらいし、
公共の敵と書いてパブリックエネミーとルビをふるこのセンスは、まさに中二病。
英語でいい換えればカッコいいと思ってるところがまた痛々しい。
だからSFって人気ないんじゃないですか?

それに冒頭で女子高生が、いきなりなんでこんなに説明口調でながながと独白するのやら……。

舞台設定や小道具には注目する点があるのだろうけど(とはいえARとか普通すぎるけどね)、
一般小説としては、なんか素人のWEB小説に近いと思うレベルだった。

ただこれはこの作家だけの特徴でなく、ゼロ年代(笑)のSF小説家の人らは、
こんな風にルビに外国語をふって、やたら高尚ぶって、やたら事細かに『説明文章』を書くことが好きらしい。

そんな舞台説明より、さっさと物語を展開させろと思うのはおかしいことだろうか?
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.182
(5pt)

面白くて読みやすいSF

このハーモニーは全体の文章にある仕掛けが施されていてプログラミングに詳しくない自分は最初ページをめくったときは ん?となりましたがどんどん読み進めて最後になると あ!あの不思議な〇〇はそういうことだったのか!と感心しました。
内容としては虐殺器官より未来の世界ということであの物語の結末から色々あって結局人類は、世界は、こうなったのか…というある種の心地良い納得がありました。とにかく面白くて先が気になってしかたありませんでした。
あと虐殺器官から先に読んだほうがいいと思います。虐殺器官よりハーモニーのほうが評価が高いような気がしますが個人的に虐殺器官のほうが好きです。
残念なのはこのハーモニーの続きが読めないこと、伊藤計劃さんの新作が読めないことだけです。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.181
(5pt)

面白くて読みやすいSF

このハーモニーは全体の文章にある仕掛けが施されていてプログラミングに詳しくない自分は最初ページをめくったときは ん?となりましたがどんどん読み進めて最後になると あ!あの不思議な〇〇はそういうことだったのか!と感心しました。
内容としては虐殺器官より未来の世界ということであの物語の結末から色々あって結局人類は、世界は、こうなったのか…というある種の心地良い納得がありました。とにかく面白くて先が気になってしかたありませんでした。
あと虐殺器官から先に読んだほうがいいと思います。虐殺器官よりハーモニーのほうが評価が高いような気がしますが個人的に虐殺器官のほうが好きです。
残念なのはこのハーモニーの続きが読めないこと、伊藤計劃さんの新作が読めないことだけです。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.180
(5pt)

最高

内容について過大評価と言われることもありますが、職人的な優れた小説だと思います。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.179
(5pt)

最高

内容について過大評価と言われることもありますが、職人的な優れた小説だと思います。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.178
(4pt)

ユートピアにおける個人の自由意志について考えさせられる作品

本書がフィリップ・K・ディック特別賞受賞作品と知り、興味を覚え購入して読んでみました。争いも無く不快な経験もしない徹底的に管理された近未来のユートピアを描いています。病気もほとんどなく、あとは老衰で死ぬのみ。空気を読みあって生活し、周りは皆同じような人ばかり。

ある意味、天国なのかもしれません。しかし本当にそれでいいのか? そこから劇的な展開を経て、結末へと一気に読ませます。人間の意識とは? 自由意志とは? そういった哲学的な問題も扱った、深みのあるSF小説です。

文中の所々にHTMLタグのようなものがあり、面白い文体の試みだなと思ったのですが、結末でその理由が明かされ、なるほどと感心しました。ラストのひねりもいいですが、文章中に散見される薀蓄や見識なども、著者の教養の高さを伺えます。鬼籍に入ってしまったのは残念でなりません。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.177
(4pt)

ユートピアにおける個人の自由意志について考えさせられる作品

本書がフィリップ・K・ディック特別賞受賞作品と知り、興味を覚え購入して読んでみました。争いも無く不快な経験もしない徹底的に管理された近未来のユートピアを描いています。病気もほとんどなく、あとは老衰で死ぬのみ。空気を読みあって生活し、周りは皆同じような人ばかり。

ある意味、天国なのかもしれません。しかし本当にそれでいいのか? そこから劇的な展開を経て、結末へと一気に読ませます。人間の意識とは? 自由意志とは? そういった哲学的な問題も扱った、深みのあるSF小説です。

文中の所々にHTMLタグのようなものがあり、面白い文体の試みだなと思ったのですが、結末でその理由が明かされ、なるほどと感心しました。ラストのひねりもいいですが、文章中に散見される薀蓄や見識なども、著者の教養の高さを伺えます。鬼籍に入ってしまったのは残念でなりません。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.176
(5pt)

Kindleで買う時の注意

あれ?文字化け?と思ってアマゾンと早川文庫さんに慌ててメールしてしまいましたが、文庫でも同じように書かれているとのことです。
その部分も含めてとても面白いSFです。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.175
(5pt)

Kindleで買う時の注意

あれ?文字化け?と思ってアマゾンと早川文庫さんに慌ててメールしてしまいましたが、文庫でも同じように書かれているとのことです。
その部分も含めてとても面白いSFです。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.174
(5pt)

衝撃のラスト。「ハーモニー」の意味に愕然。

ワタイが持っているのは文庫版ではなく、大きい方ですが。さて、虐殺器官をとあるサイトで勧める方がいらして、読んでみたのが本作、ハーモニーを読むきっかけになりました。

トアンとミャハ。未来に生きる日本の女子高生。ただただ社会に従属して生きることを強いられている世界。倫理観、食生活、健康、そして個人。全てが社会システムの歯車として、地球で人類が生き延びる術、あるいは資源として生かされている。

人類が健全に生きて種を保存していくという、善意をもとに作りあげられたであろう社会。その社会に対して、トアンはミャハとの出会いによって、個人と社会のズレを感じてしまう。物語はそうして始まる。

ミャハの壮絶な過去や、トアンの人間らしく生きようとあがく行動。二人のバランスを保つため腐心していたキアン。その全てが生々しく物悲しい。

ラストシーンに至るクライマックスは、ドロドロしていくのになぜか清涼感をともなっていて、一気に物語は収束します。そして何度も読みたくなってしまう作品です。

振り返って現代日本。善意という建前で、様々にイビツな法案がドンドン出されている現状と照らし合わせてみて、ああ、伊藤計劃氏の描く世界は、確かに現在とつながっていると感じもしました。

ちなみに大きい本の表紙デザインの方が好きですね、ワタイは。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.173
(5pt)

衝撃のラスト。「ハーモニー」の意味に愕然。

ワタイが持っているのは文庫版ではなく、大きい方ですが。さて、虐殺器官をとあるサイトで勧める方がいらして、読んでみたのが本作、ハーモニーを読むきっかけになりました。

トアンとミャハ。未来に生きる日本の女子高生。ただただ社会に従属して生きることを強いられている世界。倫理観、食生活、健康、そして個人。全てが社会システムの歯車として、地球で人類が生き延びる術、あるいは資源として生かされている。

人類が健全に生きて種を保存していくという、善意をもとに作りあげられたであろう社会。その社会に対して、トアンはミャハとの出会いによって、個人と社会のズレを感じてしまう。物語はそうして始まる。

ミャハの壮絶な過去や、トアンの人間らしく生きようとあがく行動。二人のバランスを保つため腐心していたキアン。その全てが生々しく物悲しい。

ラストシーンに至るクライマックスは、ドロドロしていくのになぜか清涼感をともなっていて、一気に物語は収束します。そして何度も読みたくなってしまう作品です。

振り返って現代日本。善意という建前で、様々にイビツな法案がドンドン出されている現状と照らし合わせてみて、ああ、伊藤計劃氏の描く世界は、確かに現在とつながっていると感じもしました。

ちなみに大きい本の表紙デザインの方が好きですね、ワタイは。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.172
(4pt)

面白かった

人類の進化の先に、というよりは、人類の文明社会の先にはどのような到達点があるか、というシュミレーションは、SFのテーマとしては新しいものでは無いのだろうと思う(SFの読書量が多くないので推測)けれど。
単純に展開は面白かったし、キャラクターもわりと魅力的と言えるし、読んで良かった。
明言されてはないけど虐殺器官の続きなんだろう、まとめて読んだのでより世界観を強く感じられた気がする。
現時点の疑問としてはもし天変地異などで意思を持つ必要が出てきたらどうするのだろう。という事だけど、脳が変質するのかヴィクトリア湖の生態系みたく絶滅するのか、それでまた別の話がかけそう。物語というのは別の物語を生むものなのだな、と人によっては当たり前の認識かもしれない事を意識した作品でもあった。
読後この作者の世界の別の物語が読みたくなったので、読めないのは残念だ。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.171
(4pt)

面白かった

人類の進化の先に、というよりは、人類の文明社会の先にはどのような到達点があるか、というシュミレーションは、SFのテーマとしては新しいものでは無いのだろうと思う(SFの読書量が多くないので推測)けれど。
単純に展開は面白かったし、キャラクターもわりと魅力的と言えるし、読んで良かった。
明言されてはないけど虐殺器官の続きなんだろう、まとめて読んだのでより世界観を強く感じられた気がする。
現時点の疑問としてはもし天変地異などで意思を持つ必要が出てきたらどうするのだろう。という事だけど、脳が変質するのかヴィクトリア湖の生態系みたく絶滅するのか、それでまた別の話がかけそう。物語というのは別の物語を生むものなのだな、と人によっては当たり前の認識かもしれない事を意識した作品でもあった。
読後この作者の世界の別の物語が読みたくなったので、読めないのは残念だ。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.170
(5pt)

評判通り、期待通りです

時代が追いつかないうちに、
気になるならすぐに読むべし。
大満足でした。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.169
(5pt)

評判通り、期待通りです

時代が追いつかないうちに、
気になるならすぐに読むべし。
大満足でした。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.168
(5pt)

プライベートやプライバシーが絶滅した世界

「全て」が「全て」に公開され続けている世界。日本。(社会・世界)
そこには既存の「個人情報保護」「プライバシーの権利」という概念が覆された価値観を提示し、物語は進む。

人は常に管理・統制・制御される。そしてコミュニティ(構成員:一般の人)はスムーズにそれを受け入れ、日々の生活を「極めて健康的で文化的」に送る。半永久的に…。

そこには生や死の充足を感じる事さえ無い究極の「社会福祉」が存在している。一つの理想郷。ユートピア。
それは構成員による「調和」であり個人や社会の「ハーモニー」(調和)

伊藤計劃さんが描いた物語を読んでいて、個人的には非常によく理解出来たし
内心(いや…。もうこれは行き着くとこまで行ってしまったんじゃないか!?)
とかなりの衝撃を受けました。

「虐殺器官」「MetalGearSolid Guns of the Patriots」は読んでいたけれど
何故かなかなか読み出す事が出来なかった今作。
きっかけは伊藤計劃さんの最後の物語となった遺作「屍者の帝国」(伊藤計劃×円城塔)をつい先日ふらりと寄った本屋さんで偶然見つけたこと。
「屍者の帝国」はいつかちゃんと読もうと思って楽しみにしていた作品。(まだ読んでません)
しかし、ここまで順当に読み進めて来たのに「ハーモニー」だけがまだ残っている!という事態に。笑

実際に店頭で「ハーモニー」を見かけたり、手にすると分かると思いますが
装丁がいたってシンプル!
前には「フィリップ・K・ディック賞 特別賞受賞」と赤い文字
後ろを見るとごくごく簡素なあらすじがほんの少しあるだけ…。
でも中身はしっかり骨太作品で登場人物の名前がなかなか難しい!笑

これは酷い!
なんとなく難しそうで敬遠する人が後を絶たない!笑
(個人的には伊藤計劃さんの著書の装丁はどれもお洒落で大変好きですが…)

学校や会社で誰しもが一度は味わうであろう“その場の空気を読め”という「空気感」
これは極めて日本人的なセンスであり、備えてしまっている皮膚感覚。
そんな閉塞的で窒息しそうな空気感を見事に言語化し物語として昇華させた作品がここにはあります。

この作品に出逢えて良かったです。
ようやく私も呼吸が出来るようになりました。
計劃さん、ありがとう。

初版 2010年12月10日 印刷
同年 12月15日 発行
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.167
(5pt)

プライベートやプライバシーが絶滅した世界

「全て」が「全て」に公開され続けている世界。日本。(社会・世界)
そこには既存の「個人情報保護」「プライバシーの権利」という概念が覆された価値観を提示し、物語は進む。

人は常に管理・統制・制御される。そしてコミュニティ(構成員:一般の人)はスムーズにそれを受け入れ、日々の生活を「極めて健康的で文化的」に送る。半永久的に…。

そこには生や死の充足を感じる事さえ無い究極の「社会福祉」が存在している。一つの理想郷。ユートピア。
それは構成員による「調和」であり個人や社会の「ハーモニー」(調和)

伊藤計劃さんが描いた物語を読んでいて、個人的には非常によく理解出来たし
内心(いや…。もうこれは行き着くとこまで行ってしまったんじゃないか!?)
とかなりの衝撃を受けました。

「虐殺器官」「MetalGearSolid Guns of the Patriots」は読んでいたけれど
何故かなかなか読み出す事が出来なかった今作。
きっかけは伊藤計劃さんの最後の物語となった遺作「屍者の帝国」(伊藤計劃×円城塔)をつい先日ふらりと寄った本屋さんで偶然見つけたこと。
「屍者の帝国」はいつかちゃんと読もうと思って楽しみにしていた作品。(まだ読んでません)
しかし、ここまで順当に読み進めて来たのに「ハーモニー」だけがまだ残っている!という事態に。笑

実際に店頭で「ハーモニー」を見かけたり、手にすると分かると思いますが
装丁がいたってシンプル!
前には「フィリップ・K・ディック賞 特別賞受賞」と赤い文字
後ろを見るとごくごく簡素なあらすじがほんの少しあるだけ…。
でも中身はしっかり骨太作品で登場人物の名前がなかなか難しい!笑

これは酷い!
なんとなく難しそうで敬遠する人が後を絶たない!笑
(個人的には伊藤計劃さんの著書の装丁はどれもお洒落で大変好きですが…)

学校や会社で誰しもが一度は味わうであろう“その場の空気を読め”という「空気感」
これは極めて日本人的なセンスであり、備えてしまっている皮膚感覚。
そんな閉塞的で窒息しそうな空気感を見事に言語化し物語として昇華させた作品がここにはあります。

この作品に出逢えて良かったです。
ようやく私も呼吸が出来るようになりました。
計劃さん、ありがとう。

初版 2010年12月10日 印刷
同年 12月15日 発行
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X