ハーモニー

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評判

ハーモニーの評価:

4.16/5点 レビュー 253件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全506件 281〜300 15/26ページ
No.226
(5pt)

震えが止まらないほどの大傑作

『虐殺器官』ラストを発端とする「大災禍」から再出発した人類は、極度の人命尊重思想をベースとした福祉厚生社会を創り上げた。体内はサイバーテクノロジーによって24時間監視され、病原体は即座に駆逐される。個人情報はコンピュータネットワークによって完全にオープンにされ、他人を欺くことはできない。誰もが健康で、誰もが善良な“ユートピア”に息苦しさを感じた3人の少女は自殺を図る――それから13年。世界中で同時に大量の人間が自殺をする…

醒めた主人公が、事件の鍵を握る謎の人物を追いかけるというミステリ仕立ての構成は前作『虐殺器官』と同一だが、特徴的な一人称の語り口はより洗練されている。何より緻密な舞台設定が素晴らしい。『すばらしい新世界』『1984年』『華氏451度』など先行作品のエッセンスを巧みに採り入れつつ(作品中では明示されていないが、おそらくファウンデーションシリーズの「ガイア」やエヴァンゲリオンの「人類補完計画」も念頭に置いている)、ミシェル・フーコーの生権力の議論を軸に独自の世界観を構築している。ディストピア文学としての完成度は類を見ない。巧妙な伏線と鮮やかなどんでん返し、読後の余韻といい、完璧な作品と言って良い。

病魔と闘いつつ、自分がこの世界から消えようとしているという現実と真摯に向き合った作者のロジックとエモーションに深く共振させられた。その早すぎる「さよなら」を悼みつつ。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.225
(5pt)

震えが止まらないほどの大傑作

『虐殺器官』ラストを発端とする「大災禍」から再出発した人類は、極度の人命尊重思想をベースとした福祉厚生社会を創り上げた。体内はサイバーテクノロジーによって24時間監視され、病原体は即座に駆逐される。個人情報はコンピュータネットワークによって完全にオープンにされ、他人を欺くことはできない。誰もが健康で、誰もが善良な“ユートピア”に息苦しさを感じた3人の少女は自殺を図る――それから13年。世界中で同時に大量の人間が自殺をする…

醒めた主人公が、事件の鍵を握る謎の人物を追いかけるというミステリ仕立ての構成は前作『虐殺器官』と同一だが、特徴的な一人称の語り口はより洗練されている。何より緻密な舞台設定が素晴らしい。『すばらしい新世界』『1984年』『華氏451度』など先行作品のエッセンスを巧みに採り入れつつ(作品中では明示されていないが、おそらくファウンデーションシリーズの「ガイア」やエヴァンゲリオンの「人類補完計画」も念頭に置いている)、ミシェル・フーコーの生権力の議論を軸に独自の世界観を構築している。ディストピア文学としての完成度は類を見ない。巧妙な伏線と鮮やかなどんでん返し、読後の余韻といい、完璧な作品と言って良い。

病魔と闘いつつ、自分がこの世界から消えようとしているという現実と真摯に向き合った作者のロジックとエモーションに深く共振させられた。その早すぎる「さよなら」を悼みつつ。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.224
(5pt)

緻密な設定とラストのどんでん返し

この小説の魅力は、綿密に練られた世界設定と意外な結末、そしてそれらの中を貫く強靭な論理にあると思う。反面、登場人物の行動原理や感情の動きの描写はお世辞にも上手いとは言い難い。だが、その短所を補って余りあるストーリーとしての面白さが、「ハーモニー」にはある。
文章は簡潔かつ平易であり、読みやすいと思う。そして、どこか淡々とした印象を受ける。また、著者の言葉の使い方もユニークで、センスを感じさせるものが多いと思う。
ハーモニーの一番の面白さは、わたしがわたしであるという意識が人類にとって必須ではないのではないか、という発想にある。その発想がはっきり明かされるのは小説後半ラスト直前であり、大抵の読者はそこで驚くだろう。そして、それが分かった瞬間、それまでの謎が解け、しかもその発想の論理的な帰結として、意外な結末が導かれてしまうのだ。僕がこの小説を気に入ったのは、この発想にショックを受け、そしてその論理の一貫性に感心したからだろう。この発想は、現代人の思い込み又は盲点をついたものであり、ミステリで言うトリックのようなものだ。だから、この小説はミステリ的な要素を持っていると言える。ミステリ好きな人には面白いのではないかと思う。また、普通なら考え付かない世界(ラストの世界)を垣間見せてくれる意味でも、ハーモニーは面白い。
とにかくお勧めなので、少しでも興味のある人はぜひ、手に取ってほしいと思う。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.223
(5pt)

緻密な設定とラストのどんでん返し

この小説の魅力は、綿密に練られた世界設定と意外な結末、そしてそれらの中を貫く強靭な論理にあると思う。反面、登場人物の行動原理や感情の動きの描写はお世辞にも上手いとは言い難い。だが、その短所を補って余りあるストーリーとしての面白さが、「ハーモニー」にはある。
文章は簡潔かつ平易であり、読みやすいと思う。そして、どこか淡々とした印象を受ける。また、著者の言葉の使い方もユニークで、センスを感じさせるものが多いと思う。
ハーモニーの一番の面白さは、わたしがわたしであるという意識が人類にとって必須ではないのではないか、という発想にある。その発想がはっきり明かされるのは小説後半ラスト直前であり、大抵の読者はそこで驚くだろう。そして、それが分かった瞬間、それまでの謎が解け、しかもその発想の論理的な帰結として、意外な結末が導かれてしまうのだ。僕がこの小説を気に入ったのは、この発想にショックを受け、そしてその論理の一貫性に感心したからだろう。この発想は、現代人の思い込み又は盲点をついたものであり、ミステリで言うトリックのようなものだ。だから、この小説はミステリ的な要素を持っていると言える。ミステリ好きな人には面白いのではないかと思う。また、普通なら考え付かない世界(ラストの世界)を垣間見せてくれる意味でも、ハーモニーは面白い。
とにかくお勧めなので、少しでも興味のある人はぜひ、手に取ってほしいと思う。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.222
(3pt)

よく出来た作品ですが・・

内容、それのバックボーンとしての幅広い知識が感じられ本当によく出来た作品です。
ただ、全体として冗長な感じがします。更に推敲すればこの半分か2/3のボリュームになったかと。
来年公開される映画が楽しみです♪
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.221
(3pt)

よく出来た作品ですが・・

内容、それのバックボーンとしての幅広い知識が感じられ本当によく出来た作品です。
ただ、全体として冗長な感じがします。更に推敲すればこの半分か2/3のボリュームになったかと。
来年公開される映画が楽しみです♪
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.220
(1pt)

疲れました

どこが、SFなんだかよくわかりません。設定が未来だから??

「死ぬ自由」を声高に主張する友人の勧めで読んだのですが、読んでてこれほどつまらなくて読むのが苦痛だった本は初めてかも・・・
私の読解力が足りないせいかもしれねいけど、はっきり言って何を言いたいのかサッパリわからない。
マジ疲れました。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.219
(1pt)

疲れました

どこが、SFなんだかよくわかりません。設定が未来だから??

「死ぬ自由」を声高に主張する友人の勧めで読んだのですが、読んでてこれほどつまらなくて読むのが苦痛だった本は初めてかも・・・
私の読解力が足りないせいかもしれねいけど、はっきり言って何を言いたいのかサッパリわからない。
マジ疲れました。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.218
(3pt)

後味はよくない

虐殺器官が面白かった(語弊があるかもしれないが)ので、購入。
入院中の暇つぶしに読み始めたのですが…
引き込まれるけど、イヤな感触の話だなー。
虐殺器官では主だった“死のシチュエーション”が大量虐殺なのに対し、こちらはよりパーソナルな死、自死を多く扱っているからなのかもしれない。

主人公が女性である必然性はあるけれど、なんかビミョーにアニメっぽさを感じるのは、筆者が男性だから?百合萌え属性のある人は、本筋とは違うところでときめくかもしれない。

テーマとキャラでは、攻殻機動隊を連想し、ストーリー運びの流れは前作と比べてしまう…もちろん完全に別の話だけど、淡い既視感はちらつく。

だけど、物語としてのパワーはすさまじい。心身が弱っているときに読まない方がよさそう。
退院してから、読み直します。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.217
(3pt)

後味はよくない

虐殺器官が面白かった(語弊があるかもしれないが)ので、購入。
入院中の暇つぶしに読み始めたのですが…
引き込まれるけど、イヤな感触の話だなー。
虐殺器官では主だった“死のシチュエーション”が大量虐殺なのに対し、こちらはよりパーソナルな死、自死を多く扱っているからなのかもしれない。

主人公が女性である必然性はあるけれど、なんかビミョーにアニメっぽさを感じるのは、筆者が男性だから?百合萌え属性のある人は、本筋とは違うところでときめくかもしれない。

テーマとキャラでは、攻殻機動隊を連想し、ストーリー運びの流れは前作と比べてしまう…もちろん完全に別の話だけど、淡い既視感はちらつく。

だけど、物語としてのパワーはすさまじい。心身が弱っているときに読まない方がよさそう。
退院してから、読み直します。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.216
(4pt)

WatchMe と iWatch

調和がとれれば意識が要らない
なんて,考えたこと無かった.
本当にそうなのか,考えようと思う.

医療分子WatchMe と 医用センサー搭載端末 iWatch ...
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.215
(4pt)

WatchMe と iWatch

調和がとれれば意識が要らない
なんて,考えたこと無かった.
本当にそうなのか,考えようと思う.

医療分子WatchMe と 医用センサー搭載端末 iWatch ...
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.214
(1pt)

読めなかった。ごめんなさい。

前作『虐殺器官』は、かなり頑張って最後まで読んだ。
結果、わからなかった。
でも本作は、女の子主人公だし、厚くないし、読めるかなー…と、思ったんですが………

登場人物達の名前(【トァン】とか)で挫折。そっと図書館の書架に戻しました。

おそるべし、ゼロ年代。
アニメ化されるそうだが、このネーミング(【ミァハ】とか)…声優さん泣かせだな。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.213
(1pt)

読めなかった。ごめんなさい。

前作『虐殺器官』は、かなり頑張って最後まで読んだ。
結果、わからなかった。
でも本作は、女の子主人公だし、厚くないし、読めるかなー…と、思ったんですが………

登場人物達の名前(【トァン】とか)で挫折。そっと図書館の書架に戻しました。

おそるべし、ゼロ年代。
アニメ化されるそうだが、このネーミング(【ミァハ】とか)…声優さん泣かせだな。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.212
(2pt)

欠落

アイディアを核に据え自らの体験を基に枠組みをつくりネットの海に流れている情報を肉付けしていく。
精巧に、精密につくりあげられた世界は素晴らしい技巧だけれどもそこにはいくつもの欠落がある。

社会に出る前の少女の不安定さ、生物が本能的に持つ死への恐怖、それを乗り越えて死に至るまでの動機
この小説は主人公が女性である必然性はどこにあるのだろう?
また性の壁を乗り越え女性の一人称視点で描かれる必要性はどこにあったのだろう?

はっきり言おう。
現実の女性の心理を描き出すだけの豊富な実体験がないのなら
女性の一人称視点を男性作家が描こうとするのは自殺行為に等しいと。
リストカットを行う少女の心の揺れを描写できないのなら、
自死を選択するカリスマは血が流れ心を震わす人物から
物語を進めるためだけに必要なただの道具に変わり果ててしまう。

作品を投げかける相手が女性心理を理解することに興味を持てない男性諸氏だけならば価値を損なうことはないだろうが。
SFである以上評価の本質はそこにはないかもしれないが。

惜しむらくは作者が病気という名の枷により体験と知識との間に著しい不均衡をきたしたことだろう。
もっと多くの人、物、感情に触れよりよい小説を書いてほしかった。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.211
(2pt)

欠落

アイディアを核に据え自らの体験を基に枠組みをつくりネットの海に流れている情報を肉付けしていく。
精巧に、精密につくりあげられた世界は素晴らしい技巧だけれどもそこにはいくつもの欠落がある。

社会に出る前の少女の不安定さ、生物が本能的に持つ死への恐怖、それを乗り越えて死に至るまでの動機
この小説は主人公が女性である必然性はどこにあるのだろう?
また性の壁を乗り越え女性の一人称視点で描かれる必要性はどこにあったのだろう?

はっきり言おう。
現実の女性の心理を描き出すだけの豊富な実体験がないのなら
女性の一人称視点を男性作家が描こうとするのは自殺行為に等しいと。
リストカットを行う少女の心の揺れを描写できないのなら、
自死を選択するカリスマは血が流れ心を震わす人物から
物語を進めるためだけに必要なただの道具に変わり果ててしまう。

作品を投げかける相手が女性心理を理解することに興味を持てない男性諸氏だけならば価値を損なうことはないだろうが。
SFである以上評価の本質はそこにはないかもしれないが。

惜しむらくは作者が病気という名の枷により体験と知識との間に著しい不均衡をきたしたことだろう。
もっと多くの人、物、感情に触れよりよい小説を書いてほしかった。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.210
(5pt)

白、があわらすもの

表紙の白が表すもの、それがこの小説の核心である。

丁寧な物語の進行、丁寧な伏線の回収。
その点は前作である虐殺器官と同様である。

この小説は、虐殺器官の続編と見ることができる。
よって、この小説を読む前に虐殺器官を是非、読んでいただきたい。

そうすれば、第三者の視点でこの小説を楽しむことができ、2度楽しむことができる。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.209
(5pt)

白、があわらすもの

表紙の白が表すもの、それがこの小説の核心である。

丁寧な物語の進行、丁寧な伏線の回収。
その点は前作である虐殺器官と同様である。

この小説は、虐殺器官の続編と見ることができる。
よって、この小説を読む前に虐殺器官を是非、読んでいただきたい。

そうすれば、第三者の視点でこの小説を楽しむことができ、2度楽しむことができる。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.208
(5pt)

いいです。途中で本を閉じるのが惜しくなりました

「虐殺器官」から本作連続で読みました。以下2作通じて。
下手すると笠井潔や京極堂になっちゃうんじゃないかってぐらいにきわめ
て理知的なものを含んでるんだけど、設定そのものによりかかることに満
足することも、井坂某風の中途半端なペダンティックにも堕してないとこ
ろがいい。これは結構ありそうでないので◎。

ある意味で古臭い「私小説」の体裁そのものなんだけど、その「私」を無
邪気に信じることのできない現在における肌触りみたいなものが、理知的
な想像力と結びついててものすごく快感を感じます。
「虐殺器官」でもそうでしたが、いろんな知見がほの見えすが、概念を拝
借したというのでなく、自分の資質から出てきていてきわめて古典的とも
いえるエモーショナルな語りになってる。
ハイレベルで理知的な想像力がたんに妄想設定でおわるのでなく、そこか
らどういうものが発動するかという生な部分への想像力がきちんとリンク
しているのがいいです。以外とないんですよね。そういう小説。

西尾維新と資質は同じながら、そのエモーショナルな部分の扱いで対極を
いく感じがします。以外と二人はとても近いとおもいます。
自分や身体性を背景として扱うのに(不可避的に小説ってそうなるでしょ
うけど)今後この小説を意識しないですまないんじゃないかな?
挿絵いれてラノベでもいいとおもいます。

「虐殺器官」はわずか10日で脱稿したそうです。ちょっと信じられない
ですね。宮部さんの3回生まれ変わってもこんなものはかけない、という
のもなんとなくわかる。

ラストの風景はJ.L.ナンシーを彷彿とする風景(強引かな…)。
たぶん、現在感じているある種の違和感・肌触りを小説として扱えている
気がします。目に見える設定としても、ここまできたかって感じです。

尚、ストーリとしては、ありきたりです。趣向をこらした謎の真相も、ど
んでんがえしもありません。物語前半でおおよその対立構図が予想され、
そしてその通りに進みます(W。映画化してもくだらないものになるでし
ょう。じゃあ、何が面白いのかっていうと、やはり今感じていることを突
き詰めていったらどうなるんだっていうのを見せてくれそうだっていう筆
力なのかな。読み始めるとちょっと本を閉じられなくなるような引力があ
ります。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.207
(5pt)

いいです。途中で本を閉じるのが惜しくなりました

「虐殺器官」から本作連続で読みました。以下2作通じて。
下手すると笠井潔や京極堂になっちゃうんじゃないかってぐらいにきわめ
て理知的なものを含んでるんだけど、設定そのものによりかかることに満
足することも、井坂某風の中途半端なペダンティックにも堕してないとこ
ろがいい。これは結構ありそうでないので◎。

ある意味で古臭い「私小説」の体裁そのものなんだけど、その「私」を無
邪気に信じることのできない現在における肌触りみたいなものが、理知的
な想像力と結びついててものすごく快感を感じます。
「虐殺器官」でもそうでしたが、いろんな知見がほの見えすが、概念を拝
借したというのでなく、自分の資質から出てきていてきわめて古典的とも
いえるエモーショナルな語りになってる。
ハイレベルで理知的な想像力がたんに妄想設定でおわるのでなく、そこか
らどういうものが発動するかという生な部分への想像力がきちんとリンク
しているのがいいです。以外とないんですよね。そういう小説。

西尾維新と資質は同じながら、そのエモーショナルな部分の扱いで対極を
いく感じがします。以外と二人はとても近いとおもいます。
自分や身体性を背景として扱うのに(不可避的に小説ってそうなるでしょ
うけど)今後この小説を意識しないですまないんじゃないかな?
挿絵いれてラノベでもいいとおもいます。

「虐殺器官」はわずか10日で脱稿したそうです。ちょっと信じられない
ですね。宮部さんの3回生まれ変わってもこんなものはかけない、という
のもなんとなくわかる。

ラストの風景はJ.L.ナンシーを彷彿とする風景(強引かな…)。
たぶん、現在感じているある種の違和感・肌触りを小説として扱えている
気がします。目に見える設定としても、ここまできたかって感じです。

尚、ストーリとしては、ありきたりです。趣向をこらした謎の真相も、ど
んでんがえしもありません。物語前半でおおよその対立構図が予想され、
そしてその通りに進みます(W。映画化してもくだらないものになるでし
ょう。じゃあ、何が面白いのかっていうと、やはり今感じていることを突
き詰めていったらどうなるんだっていうのを見せてくれそうだっていう筆
力なのかな。読み始めるとちょっと本を閉じられなくなるような引力があ
ります。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X