■スポンサードリンク
ハーモニー
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ハーモニーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全198件 81~100 5/10ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
電子書籍の次を明らかに想定して書かれているため、kindleで購入。 極上なのだが、書き手がもういないという現実の亡失感がこの物語の小説化を否が応にも高めているため、喪われた星を1つ付けざるを得ない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
某誌で連載中のコミカライズ版が良かったので、原作本にも大いに期待して購入。 期待に違わず面白く、最後まで一気に読み終えました。 。 ただ、後半になるにつれてストーリーの進捗と残ページ数が次第に予想と大きくズレてきて不安になり、最終的には食い足りない感じで読み終えました。 結末に不満は無いのですが『評判のコース料理を食べ終えて美味だったけれど、満腹にはならなかった』そんな読後感でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに小説を読みました。 情報量が多い。 もっと早く読みたかった。 もっとたくさん読みたかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
賛否両論分かれる作品は多いが、この作品もその一つだろう。 作品自体もそうだが、作者の背景・文脈を加味することで、より妄想が広がる作品である。 ただ文を追い、なぞるだけでは、あまり楽しめないかもしれない。 無類の本好きには一度読んでほしいと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
出だしが少し話を理解するのに時間がかかったが直ぐに引き込まれて一気に読んでしまった。 ネタバレになるので内容は記載できないが最後にわかるハーモニーの意味意図是非この手のが好きな方なら読んで欲しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
個々人の体内に埋め込まれた医療デバイスが個々人の健康状態を常にモニターし、病気をいち早く発見してくれる理想社会。ただ、個々人のほぼすべての情報は公開・共有され、酒やタバコはもとよりカフェインですら不健全とされる「理想社会」。 そんな「健全」な世界において、その維持・管理の先兵たる螺旋監察官たる主人公は、同時多発自殺の謎を追っていく。 おぞましさすら感じる理想の未来と名状し難い結末は、医療の行き着く先や自我の価値というものに刺激的な問題意識を提起してくれます。 文章が平易で作品がコンパクトなのも好印象。 「エヴァンゲリオン」や「攻殻機動隊」が好きな方はドはまりするに違いありません。 ただ黒幕の行動に一貫性も魅力も感じられず、そんな黒幕に翻弄される世界に重みも厚みも感じられないのはやや残念です。 何より「自由裁量のあるエリートが主人公、謎の黒幕を追って世界を旅して、最終的に黒幕を倒すも、その黒幕の意図は達成され、世界は大きく変貌していく」というように、前作「虐殺器官」とほぼプロットが同じなのはどうなんでしょう。 前作との対比に意味を持たせたかったのなら仕方ありませんが、それには成功しているように思えませんし。 その意味で非常にもったいない作品であると思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画を見て、これは原作を読まなければ、と思った。 国家に属し、社会の一員として共同体を作っている現代にも通じる部分がある。 特に日本は同調圧力という風潮が増しているように感じる。 マイノリティとマジョリティの関係性、公共性と自己の尊重、社会と自由、悪意と善意・・・ 考えさせられる小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直接的な繋がりはないが時系列的には「虐殺器官」より未来の社会を描いている。 本作の世界観は虐殺器官で描かれた重度の情報認証社会の発展系であり、人々はウォチミーという端末で 身体の内部まで監視、管理されている。人々の社会的評価などの個人情報は目に見えて他人に認識され、 彼らは社会が指し示す健康で健全で幸福であることを何よりも重要視して、 人類や社会に貢献することだけを喜びに生活している。 そんな社会に絶望して自殺を図ったトァン、ミァハという 二人の少女を中心に本作の物語は進んでいく。 SF評論家の大森望氏は本作を「21世紀最高の比類なき恐怖小説」と評論したという。 私も本作に触れて一番に感じたのは恐怖である。 この物語が辿る結末が天国に近いだなんて到底思えないが、 もしこんな社会に放り込まれたら自分を殺すか、社会を壊すか、人間の存在そのものを 変えてしまわなければけして逃れることは出来ないだろう。 何事もほどほどが一番であるが、こんな世界が来ないとも言い切れず 気が重くなる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人の生き死にを扱っている小説ですが、読んでいて暗い感じがするわけでもなく、むしろ美しく感じました。三人の少女(トァンとミァハ、キアン)が自殺を企てるまでのストーリーは、不謹慎だけども、このような世の中だから死ななくちゃねと納得してしまうほど、作者が敷いたレールの上を思考させられた感じでした。死ぬことに悲壮感がないと言うか、理詰めで巻き込まれていく感じです。 物語の前半は結構淡々に進みます。最初に衝撃を受けたのは、キアンがトァンとレストランで食事中に突然自殺してしまうシーン。ここから物語が急展開するのだけど、不意討ちを喰らったような戸惑いを覚えました。物語の最初の方でミァハが自死してしまうのですが、それはストーリー上の必然でした。ところが、キアンの死は脈絡もなく突然に起こるので驚きました。キアンの死に方は想像するとグロテスクですが、文字を追っている限りはグロテスクなシーンも美しく感じられます。筆者の表現力の見事さがなせる技だと思います。 次に衝撃を受けたのは、ラストの方です。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、生きていることと死んでいることについて考えさせられます。生きているような死、死んでいることで生を感じさせること。とても深いと思います。極端に言えば、生きていることと死んでいることの区別はつかないのではないか、ということまで考えてしまう。筆者のあのような人生であるからこそ、このような境地のストーリーを産み出せたのではないでしょうか。 映画も公開されます。映像でこのような読後感を味わえるかどうか分かりませんが、映画を観る予定がある人は、小説を読んでおくべきだと思います。 また、etmlという架空のマークアップ言語で感情を表現した部分があります。Webページの構造を記述するHTMLのようなマークアップ言語です。etmlで表現された部分は、HTMLの知識がないと、意味が分からないかもしれません。ですので、先にHTMLの入門書を読んでおくことをお勧めします。しっかりと勉強する必要はありません。入門書の最初の方を読んでおけば十分だと思います。 私はHTMLの知識を持っていたので、作者が何を表現したかったのか、よく理解できました。万人向けではないですが、etml記法は使えるような気がしました。最初は「読みにくいなあ」と思いましたが、慣れると、感情に色がついたように読めて分かりやすかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「 ハーモニー」は、 文庫本ではなく単行本で読みたかったんですよ。 前編にあたる「虐殺器官」から、どうやって幕を引くのか? その一点で渇望するよう求めてしまいました。 読了。 伊藤計劃の才能に震えます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
4時間ほどで読めた。 虐殺器官の後の話だと思われます。 先に虐殺器官を読むと良いでしょう。 虐殺器官が引き起こした大災厄から復興した世界が生府を生み出し、 ライフログで監視される病気もないユートピアようなディストピア社会。 そんな社会を壊すために更なる調和のとれた世界ハーモニーに行き着くのが悲しい。 1984の最後と同じく人は管理社会から逃れることはできない。 意識を持たない人間社会がその後どうなったのかは観測者がいないのでわかえいません。 きっとミァハのようにある日、意識を取り戻した人間が現れてハーモニーを壊すだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本はSFですが、SF特有の読みにくさがありません。むしろ読みやすいくらいです。これは伊藤計劃さんの巧みな文章力によるものです。 ハーモニーは、「etml」という架空のマークアップ言語が登場するなど、世界設定が凝ってあります。 扱うテーマは軽くないし、理論的な話がしばしば出てきます。このあたり非常にSFらしいです。 それでいて、エンタメ小説みたいに楽しみながら読むことができます。途中でハルヒや1984年など、様々な小ネタが挟まれます。 物語自体も面白いので、スーッと読み終わるかもしれません。 1回読むだけでも充分面白いです。しかし、2回目以降も面白いんです。こんな所に小ネタがあった、と嬉しい発見があったり、このセリフ実はこんな意味があったんだ、と驚くかもしれません。伊藤計劃さんが伝えたかったことは何か。考えながら読むことで、答えが見つかるかもしれません。その他にも、歴史、他者性、意識、自然など、様々なテーマが扱われているけれど、どれも奥が深いです。 読む度に新たな発見があります。噛めば噛むほど味が出る作品です。 なお、カフェインを飲みながらハーモニーを読むと、主人公たちの気持ちの理解が高まるかもしれません。 (注)飲酒でも構いませんが、飲みすぎには注意です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
少女たち目を通してユートピアに近い世界を描いた一冊。 作者がどんな状況でこれを書いたかと考えると、胸が苦しくなる。 人間とはなにかということを考えさせられる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テーマの大枠は技術発展がもたらす人間社会のありかただと解釈した。前作の虐殺器官と対になっていてため、そちらも読んでみてほしい。物語の論理構成なども素晴らしい。ただ残念なことは伊藤氏がこの世にいないことである。今後伊藤氏に並ぶ作家が現れることはあると思う。しかし彼を超える作家は少なくともSFという分野において2度と現れることはないと断言する。そう言わざるを得ないほど究極にして至高の1冊である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
若くして逝った著者ですがもっとこれからを読んでみたいなと思った。どきどきしながら一気に読んだ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
以前から気になっていたのですが、アニメ映画化されるとのことで読了。 未来の管理社会の有様を描いた小説は数あれど、本書のような作品は読んだことがありませんでした。 オーウェルをはじめとするSF古典小説において、絶対的体制に抑圧される市民という構図は「恐怖」によって成立します。しかし本書で描かれる社会において、体制を成立させるのは「善意」であり、それは市民の総意として認められています。 本書のなかの「善意」にあふれた社会では、共同体に所属する構成員すべての生命は共同体のものです。 それゆえ構成員は例外なく共同体に属する生命を守らならければならず、つねに損なわれないように配慮しなければなりません。高度な医療によって肉体的な健康は保たれているだけでなく、精神的な健康のために、誰もが誰に対しても親切でなければなりません。 「例外なく」というのは、それが自分自身の命であってもやさしく守る必要があるという意味です。ですが、「善意」を前提にした社会なので、共同体に不利益をもたらす自殺に対しても罰則はありません。 そのような社会では、「善意」が絶対的に正しいものとされなければなりません。この反証不可能性が「善意」を全体主義的イデオロギーとして機能させ、強制力を持たせているのです。本書は、そうした状況下の閉塞感を見事に描ききっています。 現在の日本のなかで(作品自体の評価とは別にして)「恐怖」による抑圧を描いたフィクションにさほど「リアリティ」を感じないように、時代や場所によってフィクションが持つ「リアリティ」に対する感性は変化します。社会が変化するにつれて人々の感性も変化するからそれは当然です。 本書における「善意」に抑圧された閉塞感は、現代の日本に住む私たちが感じる息苦しさによく似ています。私たちよりも上の世代が獲得した価値観を押しつけられ、自分もまたその価値観に不満を覚えながらもそれをある程度正しいと思ってしまうがゆえに完全に否定することもできない、そうした空気の息苦しさに。 だからこそ未来を舞台にしているとしても、本書の世界に「リアリティ」を、息苦しい空気を生々しく感じ取ることができます。 著者がゼロ年代ベストのSF作家かどうかはわかりません。しかしゼロ年代の「リアリティ」や空気感を未来の世界において見事に再現しえた作家だということは間違いないでしょう。 ただ、意識や無意識をめぐる問題には説得力を欠いている気がしました。キャラクター造形も少し浅いかなとも思います。オチが良かっただけに、そのあたりの設定の強度がもっと欲しかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人類が己の欲望を捨て調和のためにだけ生きることができるとしたら、それは今まで描き続けられたユートピアになるのでしょうか?? 感情のない世界って楽なんかしら?楽という感じもないってこと?うーん、考えてもわからない。わたしはきっちり旧世代の人間ね…。 心に引っ掛かり度は☆5つ。 だけど、読んでいる途中に苦しくなったから4つ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
21世紀初頭に発生した全世界規模の騒乱《大災禍(ザ・メイルストロム)》を経た、21世紀後期の世界。 騒乱の反動で人々は徹底した生命健康主義へと向かっていった。 そんな人々の善意で覆われた世界をこの作品は描いています。 (主人公たちの名前が独特なので最初は戸惑いましたがそういうものなのだろうと受け入れました。) あらゆるものを公開し、外注していくことで安心と幸せを得ている社会。 現代ですら知識自体は検索すればすぐ出てくる以上、 だれでも知り得るレベルの知識というのは もはやネットに外注してると言ってもいいのかもしれません。 スマートフォンの普及でますますその傾向は強まった気がします。 そんな傾向をどんどん強めていった結果、 自分自信を切り売りして外注していくことで、ひとりひとりが全世界の人間の人質となった世界が今作だと思いました。 今作の世界は技術が少し進んでしまえば人類の歴史、価値観上、簡単に実現してしまいそうな気がしてなりませんでした。 私は常々「葛藤はたしかに人間らしいが、葛藤する、という仕組みさえなくせば解決する問題も多い」と考えています。 今作にはそれの更に一段階上の世界が描かれていました。 「それ」がない世界というのは想像しづらいのですが、これはある意味では幸せの一つの形なのではないでしょうか。 個人的なことですが、内容に言及しない低評価、読めなかったから低評価というのはレビューとしてどうなんだろうと思っています。 読んだ上ならどんな意見があってもいいと思うんですが・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても楽しく拝見しています。読書の秋は終わりましたがこれからもお勧めしたい1冊です | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今更のレビューですが。シチュエーションは「虐殺器官」で世界的に大殺戮が起きた後の閉塞した平和な社会のダルさについて書いています。 人々はウォッチミーというペースメーカーを体内に入れて少しでも血糖値などに異常があれば自動的に治療されるシステムの中で生きています。人は寿命以外では死ななくなります。 それを可能にする分子生物学の事は細かくは書いてないけど。左翼の思想なんか敷衍するとこうなりそうか。 地球に完全な均衡というのはないのだろうか。人間は自然を征服できるか。20世紀のSFでは見られなかったビジョンがあります。著者が病床でこれを書いていたことをアマゾンで初めて知りましたが、病気の人が病気が自然治癒するシステムを拒否するというのはどういう気持ちなのでしょうか、祈りのようです。この小説が何の風刺なのかとか、愚かにも真意は分かりませんが。サイバーパンクにしても面白そうだと思いました。ファンが同人誌などで誰か書かないでしょうか。 誰にでも読みやすいかなと思ったんですが、アマゾンだと評価が割れているのでパラ読みしてからの購入をオススメです。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!