■スポンサードリンク


GMO



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
GMO(上)
GMO(下)

GMOの評価: 3.87/5点 レビュー 23件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.87pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 21~23 2/2ページ
<<12
No.3:
(4pt)

技術にはどめをかける難しさ

「不自然な生物」と組換え生物を呼びたくなる気持ちは、多くの人にあると思います。でもそれは今の私たちのこと。品種改良されたポマトのようなものを喜んで食べているわけだし、最初おぼえた抵抗感など、どんどん薄れるものかもしれません。ましてや組換え生物が環境浄化に役立つなどといわれれば、たとえば自分の住んでいる土地がPCBや放射能に汚染されて、組み換え生物が土壌を再生してくれるなどといわれたら、組み換え技術に反対するための論拠は弱すぎるかもしれません。
著者は、「組み換え技術が悪用されやすい」という問題を示したいのか、それとも「組み換え技術そのもの」がはらむ問題を指摘したいのか、すこし微妙だと思います。それでも、この本の主人公が直面するようなジレンマ、組換えをを否定しながらも、コカインを食い尽くす組換え生物を肯定したくなるという心情は、とてもリアルにつたわりました。
GMO(下)Amazon書評・レビュー:GMO(下)より
4104616028
No.2:
(4pt)

最新の科学技術トレンドを盛り込んだ秀作

「龍の契り」「鷲の驕り」の二作に比べてその後の作品の舞台がスケールダウンしていたことに個人的には不満を感じていたのだが、今回の作品を読んで大国のパワーポリティックスに最新の科学・技術トレンドを交えたプロットを扱わせると、服部氏はやはり優れたストーリーテラーであることを再認識した。この作品は確実に初期の二作に匹敵する完成度であるとオススメできる。綿密な取材が必要な素材を取り上げることが多い故に多作・連作が難しいことは理解しているが、こうしたフィールドにおける氏の作品をもっと読みたいと思わせるものだった。そろそろ連作を一人の主人公を掘り下げつつ展開してもいいのでは?
GMO(下)Amazon書評・レビュー:GMO(下)より
4104616028
No.1:
(4pt)

タイムリーな題材の豪腕小説

今作品においても作者は、新聞、雑誌を賑わす社会的題材を平易に解説しながら、007の映画のような劇画的な味付けすることによって、読者を物語に入り込ませてゆく力を惜しみなく発揮しています。この筆力には、またしても脱帽です。
高村薫が徹底的な取材を基に、自分のスタイルを作り上げていき、読者はその構築物に対して四苦八苦しながら取り組んで読み込んでいくことに充実感を得ていくのとは対照的に、服部真澄は読者の側までおりてきてくれて、こちらを入りやすくさせてくれている書き方だと思います。よって、今回の遺伝子操作のような、専門的分野が題材となっても上下巻にわたって読者をひきつけることが出来ると思います。
但し、相変わらず、人物の描き方が甘いんですよねえ。主人公然り、ジャーナリズムのスーパースター然り。その辺りが克服された彼女の小説が読みたいです。そうすれば、高村、宮部、桐野に並ぶと思うのですが。
GMO(上)Amazon書評・レビュー:GMO(上)より
410461601X

スポンサードリンク

  



<<12
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!