怒り

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評判

怒りの評価:

3.68/5点 レビュー 203件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.68pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全405件 361〜380 19/21ページ
No.45
(5pt)

ここ数年では最も引き込まれた。

設定は、実際の事件をいくつか参考にしたうえで書き込まれたもの。 しかし、小説として本当に深みがあり、引き込まれた。 「面白かった」という陳腐な表現では語れませんね。 ここ数年読んだ小説のなかではベストでした。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.44
(5pt)

ここ数年では最も引き込まれた。

設定は、実際の事件をいくつか参考にしたうえで書き込まれたもの。
しかし、小説として本当に深みがあり、引き込まれた。
「面白かった」という陳腐な表現では語れませんね。
ここ数年読んだ小説のなかではベストでした。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.43
(4pt)

星4つです!

さすが吉田修一、上下巻一気読みさせていただきました。
星を分けるとするなら、上巻4.5、下巻3.5です。
上巻を読み終えた時点では、(あえてストーリーに触れることは避けます)事件の真相は?
どうリンクするの?この人はどうなっちゃうの?と、久しぶりに「ページを捲る手が止まらない」状態でした。
私にとっては「読ませる」本っていうのがとても貴重で、こういう本にはなかなか出会えません。

さて、本作ですが、読み終えた時点ではちょっとした残念感が拭えませんでした。
もう少しなんとかならなかったのかなと、読み手の勝手な感想を持ってしまいますね。
結末がどうでも、後味が悪くても、登場人物がみんな不幸に終わってもいいんです。
ただ、小説の入りである事件を、読者はどうしても追ってしまいます。
書き手の思惑が少し別次元にあるのは、本作の後半には見えてきますが、やはり別々の物語は「事件」という共通項はあるものの、
きちんとリンクして欲しかったし、せめて確固たる犯人の動機や背景は描いて欲しかった。
「ホクロ」「左利き」などのキーワードを登場させたのは、当然収束に向けての意思があったと思うのですが。
全部拾えきれなかったのかなあ、と思わざるを得ません。
もう少し分厚い本で構わないので、その部分は描ききって欲しかったですね。
と、吉田修一だからこそ思います。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.42
(3pt)

国民作家になれる人(嫌味でいってるのじゃないよ)

吉田修一の本は、「悪人」のレビューをざっと一読してもわかるように、
いわゆる読書家ほど、評価が低いような気がする。

文章がおおらかというか雑駁というか、他の純文学作家の著作をよく読んでいる人には、
えぇ! という表現がある。
「紺碧の海」とか「雄大な海」とか「人生を切り開く力」とか、「最愛の××」とか。
もっと頭ひねって他の言い方考えろ、といいたくなるような表現がある。
以前の著作にも、「美しい風景」というのがあって、びっくりしたことを覚えている。
確信犯で使っているのでもないし、無意識に使っているのでもないだろう、たぶん。

人を信じる難しさ、尊さ、危うさ、がテーマかな。
同時進行で三つの話が進み、それぞれの人間関係のなかにどこかからやってきた「よそ者」が加わる。
それぞれの「よそ者」が、全国指名手配の犯人と疑われるが、もちろん犯人はその中のひとりである。
整形して逃げ回っていた実際の事件があるが、それをヒントにしているだけで、
凄惨な殺人事件そのものがテーマではないのだから、殺人の動機などあまり問題ではない。
というか、よく本作を読めば、動機なき殺人(もともとDNAが凶暴な奴)ということがわかる。

作者の小説の登場人物は、いつだって理性や論理や信仰や政治的信条で行動する人間はいない。
エロスやタナトスで行動する。
つまり大方の日本人と同じである。

それぞれ相手に分からない闇を抱える人と人とが信じあうこと、
とかなんとか書評を書いていた人がいたけれど、
人間同士、根本的に分かり合えないのは言わずもがなのことであって、
夫婦だってお互いの心の闇は分かり合えない。

この作者自身、深い無意識の衝動で作品を書いているのだろうと思う。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.41
(3pt)

読後の瞬間は「いやな後味」だった。その反動か「人を信頼する」を改めて考えてみた

読んだ動機は、購読している「週刊読書人」の三月七日号に、著者・吉田氏と「週刊読書人」の編集者の対談が載っていたからである。この作家が、映画にもなった「悪人」を書いた人だということを知ったので、自分の好みの本ではない、とは思ったものの、一面から二面に掛けて掲載されている「週刊読書人」の対談の熱意に駆られるようにして読んだのだった。

 話は、八王子市の新興住宅街で夫婦二人を惨殺した犯人がその血で、「怒」の文字を書いて逃走した、から始まる。作者は犯人らしき者として三人のよそ者を設定し、彼等が東京の新宿と、房総と、沖縄の波留間島に住み着き、それぞれの生活をしていく様子を描いていく。三人の間には何のつながりも無い。だから読者は三つの物語を読んでいくような気になる。

 作者はこの三人のよそ者と、それに相対する人びと、新宿ではゲイの恋人、房総では父親と気だてのいい娘、波留間島では薄幸の母と娘、との関係を描くことによって、人間の絆や信じ合うということを伝えたかったのだと思う。その意味では作者の意図するところはよく伝わっている。

 話の終わりの方で、作者が犯人の人間性を描く箇所には凄まじさがあり、思わず寒気がしたものである。こういう人間を犯人に仕立てたことにより、作者は、信じることの出来ない人間、というものも居るのだ、ということを描いてもいる。

 読み終わった瞬間は、いやな後味で気持ちがざらつく思いになり、その想いがなかなか消えなかった。その反動か、人を信頼する、ということについて改めて考えてみる機会にはなった。小説としておもしろかったし、構成にもさすがと思わせるものがあったが、「週間読書人」に記載されたほどの迫力と感動はなかった。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.40
(1pt)

この作者は文章の推敲をしているのか?

話の展開が凡庸で、何を言いたいの?と怒りを覚える・・・のは他のコメント主の方々と同様です。
(言いたいことは、「本当に心底相手を信じることは非常に難しい。けれどだからこそ人は人を信じようとする」みたいなことだっていうのは分かりますが、こんな長ったらしい小説にする必要なし!)

私が気になるのは、作者の文体です。
リズムが悪いし、「小説」として言葉が美しくないのです。
小説家なら小説家らしく、文章を吟味推敲してください。数か所に渡って「バカにする」などの陳腐な言葉が繰り返し用いられていて
「これがプロの作家??」と驚きでした。

また、ところどころで具体的な企業名なんかを出してますが、なんだか違和感がありますね(笑)
違和感というか無意味というか。

書き飛ばされた作文。
そんな印象です。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.39
(4pt)

まだまだ展開がわからない

4つのストーリーが入れ替わりで進んでいく。凶悪殺人犯を追う警官。千葉の漁村にふらっとやってきた男を交えての人間ドラマ。沖縄の島に引っ越してきた少女と浮浪人のように沖合の無人島に住み着いた男に纏わる話。そして、東京に住むIT企業に勤めるゲイの男性と彼の家に住み着いた男。どれが凶悪殺人犯なのか?私は、3人とも同一人物で時代はそれぞれずれており、凶悪犯が殺人に至った経緯を描いているのかな、と思って読んでるけど、どうなんだろう?もし、そうだとしても「だから仕方がなかったんだ」という同情的なオチにはして欲しくない。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.38
(2pt)

語りと作り

一つ一つのストーリー展開や人物描写などの語りはとても上手いと思った。
ただ、作りの悪さ。特に上巻において延々と交差しない三つのストーリー。
いっそのこと個別の三っつの短〜中編にして一冊の本にまとめた形にしてくれた方が良い作品になってたかもしれない。
横軸として数名の同じ刑事を三編すべてに登場させたらまとめやすくなるでしょう。

で、なんでタイトル「怒り」?
わかる人いたら教えてください。

賛否両論が多い作品ですね。
今後の新たなレビューにも興味があります。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.37
(4pt)

神は細部に宿る

小説の読む楽しさ、醍醐味を何処に求めるかで評価は別れるかもしれません。
例えばミステリ小説ならば「華麗なるトリック(落ち)」が評価の分かれ目になるかもしれませんが、この小説にそれを求めることは間違っています。作家の描きたいことは、犯人探しでも、動機解明でもない、そこを明らかにして読者をスッキリさせることが目的ではない。
もっとその先にある「人間の孤独」「人間の心の闇」を炙り出すことにある、と感じました。作者自身も物語を描きながら答えのない問題を必死に探っている、その過程が実にスリリングであり、固唾を飲んで見守るような読書体験。

これがまた堅苦しい純文学ではなく、エンターテインメントとして完成されていることに驚きです。
最後まで一気読みです。

上下巻、合わせて買って損はしません。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.36
(3pt)

惜しい作品です。

ぐいぐいと言うほどではありませんが、最後まで引っ張られる力のある作品です。
しかし、どなたかも仰っていますが後半の失速感が残念です。
悪くはないですが、過大評価されている感も否めません。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.35
(4pt)

引き込まれる

冒頭から引き込まれる。 事件の謎。 動機。 犯人。 全てが上手く隠されて、真相を知りたくならせて次々とページを繰らせる。 そして登場人物それぞれのエピソードに引き込まれる。 各パート独立した小説としても成立する内容の濃さ。 吉田修一は現代人の心の闇を丹念に描かせたらトップクラスの小説家になった。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.34
(4pt)

引き込まれる

冒頭から引き込まれる。

事件の謎。動機。犯人。全てが上手く隠されて、真相を知りたくならせて次々とページを繰らせる。

そして登場人物それぞれのエピソードに引き込まれる。
各パート独立した小説としても成立する内容の濃さ。

吉田修一は現代人の心の闇を丹念に描かせたらトップクラスの小説家になった。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.33
(4pt)

綺麗でした

定価より安く買えて良かったです 。まだ忙しくて読めませんが 下も購入したいです
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.32
(3pt)

ぐいぐいと引き込まれたが、 「悪人」ほどではなかったというのが正直なところ

吉田修一がなぜこの本を書いたのかを雑誌かなにかで読んだ。

モデルになったのは、英会話の外国人講師を殺害し、
整形をして逃亡していた市橋達也のあの事件である。

作者である吉田は事件の顛末よりも、
犯人の顔が一般公開された時、「似ている人を知っている」と
警察にかかってくる電話の多さに注目したらしい。 

当たり前だが、そのほとんどが犯人ではない。

その電話の数は、「もしかしたら犯人ではないか?」と人を疑う数でもある。
吉田はここに着目し、物語をつくりあげる。
「疑う」ことを通して
「信じる」ことへの難しさ、尊さに昇華する。

吉田修一の傑作と、帯には入っていた。
ぐいぐいと引き込まれたが、
「悪人」ほどではなかったというのが正直なところです。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.31
(3pt)

ぐいぐいと引き込まれたが、 「悪人」ほどではなかったというのが正直なところ

吉田修一がなぜこの本を書いたのかを雑誌かなにかで読んだ。

モデルになったのは、英会話の外国人講師を殺害し、
整形をして逃亡していた市橋達也のあの事件である。

作者である吉田は事件の顛末よりも、
犯人の顔が一般公開された時、「似ている人を知っている」と
警察にかかってくる電話の多さに注目したらしい。 

当たり前だが、そのほとんどが犯人ではない。

その電話の数は、「もしかしたら犯人ではないか?」と人を疑う数でもある。
吉田はここに着目し、物語をつくりあげる。
「疑う」ことを通して
「信じる」ことへの難しさ、尊さに昇華する。

吉田修一の傑作と、帯には入っていた。
ぐいぐいと引き込まれたが、
「悪人」ほどではなかったというのが正直なところです。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.30
(3pt)

国民作家になれる人(嫌味でいってるのじゃないよ)

吉田修一の本は、「悪人」のレビューをざっと一読してもわかるように、
いわゆる読書家ほど、評価が低いような気がする。

文章がおおらかというか雑駁というか、他の純文学作家の著作をよく読んでいる人には、
えぇ! という表現がある。
「紺碧の海」とか「雄大な海」とか「人生を切り開く力」とか、「最愛の××」とか。
もっと頭ひねって他の言い方考えろ、といいたくなるような表現がある。
以前の著作にも、「美しい風景」というのがあって、びっくりしたことを覚えている。
確信犯で使っているのでもないし、無意識に使っているのでもないだろう、たぶん。

人を信じる難しさ、尊さ、危うさ、がテーマかな。
同時進行で三つの話が進み、それぞれの人間関係のなかにどこかからやってきた「よそ者」が加わる。
それぞれの「よそ者」が、全国指名手配の犯人と疑われるが、もちろん犯人はその中のひとりである。
整形して逃げ回っていた実際の事件があるが、それをヒントにしているだけで、
凄惨な殺人事件そのものがテーマではないのだから、殺人の動機などあまり問題ではない。
というか、よく本作を読めば、動機なき殺人(もともとDNAが凶暴な奴)ということがわかる。

作者の小説の登場人物は、いつだって理性や論理や信仰や政治的信条で行動する人間はいない。
エロスやタナトスで行動する。
つまり大方の日本人と同じである。

それぞれ相手に分からない闇を抱える人と人とが信じあうこと、
とかなんとか書評を書いていた人がいたけれど、
人間同士、根本的に分かり合えないのは言わずもがなのことであって、
夫婦だってお互いの心の闇は分かり合えない。

この作者自身、深い無意識の衝動で作品を書いているのだろうと思う。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.29
(3pt)

読後の瞬間は「いやな後味」だった。その反動か「人を信頼する」を改めて考えてみた

読んだ動機は、購読している「週刊読書人」の三月七日号に、著者・吉田氏と「週刊読書人」の編集者の対談が載っていたからである。この作家が、映画にもなった「悪人」を書いた人だということを知ったので、自分の好みの本ではない、とは思ったものの、一面から二面に掛けて掲載されている「週刊読書人」の対談の熱意に駆られるようにして読んだのだった。

 話は、八王子市の新興住宅街で夫婦二人を惨殺した犯人がその血で、「怒」の文字を書いて逃走した、から始まる。作者は犯人らしき者として三人のよそ者を設定し、彼等が東京の新宿と、房総と、沖縄の波留間島に住み着き、それぞれの生活をしていく様子を描いていく。三人の間には何のつながりも無い。だから読者は三つの物語を読んでいくような気になる。

 作者はこの三人のよそ者と、それに相対する人びと、新宿ではゲイの恋人、房総では父親と気だてのいい娘、波留間島では薄幸の母と娘、との関係を描くことによって、人間の絆や信じ合うということを伝えたかったのだと思う。その意味では作者の意図するところはよく伝わっている。

 話の終わりの方で、作者が犯人の人間性を描く箇所には凄まじさがあり、思わず寒気がしたものである。こういう人間を犯人に仕立てたことにより、作者は、信じることの出来ない人間、というものも居るのだ、ということを描いてもいる。

 読み終わった瞬間は、いやな後味で気持ちがざらつく思いになり、その想いがなかなか消えなかった。その反動か、人を信頼する、ということについて改めて考えてみる機会にはなった。小説としておもしろかったし、構成にもさすがと思わせるものがあったが、「週間読書人」に記載されたほどの迫力と感動はなかった。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.28
(1pt)

この作者は文章の推敲をしているのか?

話の展開が凡庸で、何を言いたいの?と怒りを覚える・・・のは他のコメント主の方々と同様です。
(言いたいことは、「本当に心底相手を信じることは非常に難しい。けれどだからこそ人は人を信じようとする」みたいなことだっていうのは分かりますが、こんな長ったらしい小説にする必要なし!)

私が気になるのは、作者の文体です。
リズムが悪いし、「小説」として言葉が美しくないのです。
小説家なら小説家らしく、文章を吟味推敲してください。数か所に渡って「バカにする」などの陳腐な言葉が繰り返し用いられていて
「これがプロの作家??」と驚きでした。

また、ところどころで具体的な企業名なんかを出してますが、なんだか違和感がありますね(笑)
違和感というか無意味というか。

書き飛ばされた作文。
そんな印象です。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.27
(1pt)

読者が「怒り」を覚えるだけ・・・

読売新聞で連載中に読んだ。
「いったい、この作家は何を言いたくてこの小説を書いたのだろうか。実在の凶悪事件を想起させるような殺人現場から始まった小説、犯人らしき人物が三箇所に現れ、それぞれの話が別々に展開していったが、興味深く一つを追っていると、突然違う話になって、大変読みにくく、それらに刑事のエビソードやら人身御供の昔話までからんで、まとまりがないことこの上ない。ただ最初の残忍な殺人事件の犯人の動機が知りたくて腹をたてながらも読み進んだ。ところが、である。突然、犯人が殺されてしまい、最初の殺人事件は藪の中になって終了。
「これを読んだら「怒り」を感じるでしょう?」と読者に言わせたいとしか思えない小説だった」・・・・・・

以上は、あまりに腹が立ったので、読売新聞に宛てた私の投書であるが、当然採用されなかった。

いま単行本として書評で絶賛されているのを読んで驚いている。週刊文春のそれは全く言いたいことが分からなかったが、日経新聞の評、評者の言いたいことは、少なくとも、言葉としては理解できる。「他人の闇の深さは誰にも測れない。共に生きるとは、闇を抱えた相手をそのまま受け入れることだ。その究極の受け入れが「愛」とか「信頼」とか呼ばれる。小説の読後に静かに立ち上がってくるのは、人間の信じる能力、愛する能力についての深い問いかけのようだ」

三つのエピソードの中に、私自身は、そんな深い人生観を感じ取れなかったが、仮にそう読むとしても、凶悪犯人の犯行の動機をストーリーの中に入れることは決して邪魔にならないはずだ。大体において吉田修一の本は、意外性というか、読者の期待に反することをテーマとしていることが多いようだ。私はもう二度と彼の本を読まないだろう。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.26
(1pt)

読者が「怒り」を覚えるだけ・・・

読売新聞で連載中に読んだ。
「いったい、この作家は何を言いたくてこの小説を書いたのだろうか。実在の凶悪事件を想起させるような殺人現場から始まった小説、犯人らしき人物が三箇所に現れ、それぞれの話が別々に展開していったが、興味深く一つを追っていると、突然違う話になって、大変読みにくく、それらに刑事のエビソードやら人身御供の昔話までからんで、まとまりがないことこの上ない。ただ最初の残忍な殺人事件の犯人の動機が知りたくて腹をたてながらも読み進んだ。ところが、である。突然、犯人が殺されてしまい、最初の殺人事件は藪の中になって終了。
「これを読んだら「怒り」を感じるでしょう?」と読者に言わせたいとしか思えない小説だった」・・・・・・

以上は、あまりに腹が立ったので、読売新聞に宛てた私の投書であるが、当然採用されなかった。

いま単行本として書評で絶賛されているのを読んで驚いている。週刊文春のそれは全く言いたいことが分からなかったが、日経新聞の評、評者の言いたいことは、少なくとも、言葉としては理解できる。「他人の闇の深さは誰にも測れない。共に生きるとは、闇を抱えた相手をそのまま受け入れることだ。その究極の受け入れが「愛」とか「信頼」とか呼ばれる。小説の読後に静かに立ち上がってくるのは、人間の信じる能力、愛する能力についての深い問いかけのようだ」

三つのエピソードの中に、私自身は、そんな深い人生観を感じ取れなかったが、仮にそう読むとしても、凶悪犯人の犯行の動機をストーリーの中に入れることは決して邪魔にならないはずだ。大体において吉田修一の本は、意外性というか、読者の期待に反することをテーマとしていることが多いようだ。私はもう二度と彼の本を読まないだろう。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870