怒り

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評判

怒りの評価:

3.68/5点 レビュー 203件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.68pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全405件 341〜360 18/21ページ
No.65
(4pt)

「犯罪小説」とひとくくりにはできない小説

「悪人」もそうですが、常に今の日本の「普通の人々の生活」が
丁寧に描かれているからこその、この読後感。

物語は夫婦の殺害現場から始まります。
そして、逃亡しているその殺人犯らしき青年が3人描かれます。
3人とも過去の何かから逃げている様子。

一人は千葉の漁村で、徐々に地域にうけいれられつつある。
もう一人は波照間島から、さらには慣れた孤島でくらすバックパッカー。
最後の一人はゲイの男性の部屋に、ひょんなことから居ついた男性。

それぞれの生活が周りの人々の生活に加えて
殺人犯を追う刑事の様子とともに、描かれていきます。

この3人のうち、誰が殺人犯??と思いながら読み進めると
3人の周りの人々もTV報道などで
「ひょっとして・・あの殺人犯では?」と疑い始めます。

人と人とのつながりとは?
「NO!」と言い続けることの難しさ。
そして「人を信じるとは、どういうことか」を
考えさせられる小説でした。

満足、満足。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.64
(2pt)

八つ当たり殺人なの?

前半は、複数の容疑者のうち誰が犯人だろうかと思って、読み進むことができた。
しかし、後半は、犯人は分かったものの、結末がなんとも寒かった。
殺人の動機もはっきりせず、「怒りを向ける相手を間違えた『八つ当たり殺人』か?」という、すっきりしない読後感だ。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.63
(4pt)

「犯罪小説」とひとくくりにはできない小説

「悪人」もそうですが、常に今の日本の「普通の人々の生活」が
丁寧に描かれているからこその、この読後感。

物語は夫婦の殺害現場から始まります。
そして、逃亡しているその殺人犯らしき青年が3人描かれます。
3人とも過去の何かから逃げている様子。

一人は千葉の漁村で、徐々に地域にうけいれられつつある。
もう一人は波照間島から、さらには慣れた孤島でくらすバックパッカー。
最後の一人はゲイの男性の部屋に、ひょんなことから居ついた男性。

それぞれの生活が周りの人々の生活に加えて
殺人犯を追う刑事の様子とともに、描かれていきます。

この3人のうち、誰が殺人犯??と思いながら読み進めると
3人の周りの人々もTV報道などで
「ひょっとして・・あの殺人犯では?」と疑い始めます。

人と人とのつながりとは?
「NO!」と言い続けることの難しさ。
そして「人を信じるとは、どういうことか」を
考えさせられる小説でした。

満足、満足。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.62
(2pt)

読んでいて疲れました

この作者の作品は初めて読むので、他の作品もそうなのかは分かりませんが、話の展開になかなかついていけず、数ページ戻って確認しながら読んだりしていました。
本だから戻って確認するのも簡単ですが、新聞小説の時に読んでいたら、流れについていけなくなって途中でやめたかもしれません…。
好みの問題なのかもしれませんが、「これは書かなくてもいいだろう」と思ったり「これを書いてくれればいいのに(読者にお任せじゃなくて)」という部分が多々あり、私はこの作者の作品には向かない読者なんだろうなと思いました。
普段ミステリーをよく読むのですが、最初の事件の顛末はもう少し知りたかったな…と思います。
(この作品もamazonではミステリーに分類されているようですし…。)
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.61
(4pt)

真相は闇の中に、、

上巻で描かれていた物語が徐々にまとまり最後のゴールへと向かう流れは非常に面白かったが、
最後の結末は少し残念。

「怒り」の真相を解かないところと、今回登場する人物たちの葛藤がリンクする感じがしたが、
他人を理解するのは難しいというメッセージなのかな。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.60
(5pt)

「怒り」の裏に隠された真相が気になり一気に読める

様々な登場人物の日常に犯人が潜んでいる雰囲気を出しながら進んでいくストーリー。
流れ者を信じていいのか疑心暗鬼になりながらも信じようとする人たちの葛藤。

自分も同じ立場にたったらと、想像出来ることが妙にリアリティがあり、
先が気になって一気に読める内容です。
怒り(上) Amazon書評・レビュー: 怒り(上)より
4120045862
No.59
(3pt)

一気に読みました

一気に読み進めました。そういう意味では面白かったんだと思います。
冒頭から誰もが実際に起きた事件を想起させるような描写から始まります。いくつか世間を騒がせた事件を織り交ぜて物語が進行していきます。いろいろな事情を抱えて懸命に生きている人、いろいろな事情を抱えて素性を隠している人。身近で大切な人になったけれども素性がわからない、指名手配された凶悪犯の共通する特徴を持つ人。微妙な均衡を保ってきた関係が些細な疑惑から崩壊していきます。犯人かと思われる3人の素性のわからない男性、また犯人を追う刑事の恋人も素性を隠しています。事件の結末は納得のいくものでは決してありません。事件の全容がわからないこともよくありますし、実際には起こりうることでもやはり、純粋な少年があのような罪を犯してしまうことは読んでいて辛いです。またゲイカップルもそれほどの事情ではないのだから、最後には打ち明けて幸せになってほしかった。疑いを口にした途端姿を消す、やっぱり怪しいぞ(でも実は自分の意思で姿を消したわけではなかったのかぁ)と思わせるためにあの結末にしたのでしょうが、そのために○○されたのかと思うとやり切れません。ある意味二人が望んだ通りになったとしても。
この作家の作品は初読ですが、今一つ筆力が拙い気がします。またあからさまに読者をひっかけるためのトラップが見えているのでげんなり。そんなもんはいらないから純粋に楽しませてくれと思いました。
面白かったかと聞かれれば面白かったです。ですが、読んでよかったかと聞かれれば心地いい読後感とは言えません。人に勧められるかと聞かれれば勧めないかも?読みたいなら止めませんけどね。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.58
(5pt)

この作家はどこまでゆくのだろう

上巻を読み終えた時点で、なにか鋭い爪でつかまれているような思いに駆られ
一挙に下巻を読み終えました。
エンターテーメントと呼ぶにはあまりにも混沌とした重たい読後感が残りました。
とてもスッキリとはいえない終わり方で、読んだ直後はそのあっけなさにあ然としましたが
時間が経つにつれ共にもがいている作者の姿がみえてくるようになりました。
吉田修一はこの作品を習作としてなにかとてつもないものを描こうとしているのではないか。
恐ろしいような期待です。
人のこころの深淵を分析的にではなく、あくまで小説としてそのどろどろとした膿のにおいまでも感じさせる
そんなものが世に出る日もそう遠くはないと感じさせる秀作です。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.57
(2pt)

読んでいて疲れました

この作者の作品は初めて読むので、他の作品もそうなのかは分かりませんが、話の展開になかなかついていけず、数ページ戻って確認しながら読んだりしていました。
本だから戻って確認するのも簡単ですが、新聞小説の時に読んでいたら、流れについていけなくなって途中でやめたかもしれません。
好みの問題なのかもしれませんが、「これは書かなくてもいいだろう」と思ったり「これを書いてくれればいいのに(読者にお任せじゃなくて)」という部分が多々あり、私はこの作者の作品には向かない読者なんだろうなと思いました。
普段ミステリーをよく読むのですが、最初の事件の顛末はもう少し知りたかったなと思います。
(この作品もamazonではミステリーに分類されているようですし。)
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.56
(4pt)

真相は闇の中に、、

上巻で描かれていた物語が徐々にまとまり最後のゴールへと向かう流れは非常に面白かったが、 最後の結末は少し残念。 「怒り」の真相を解かないところと、今回登場する人物たちの葛藤がリンクする感じがしたが、 他人を理解するのは難しいというメッセージなのかな。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.55
(5pt)

「怒り」の裏に隠された真相が気になり一気に読める

様々な登場人物の日常に犯人が潜んでいる雰囲気を出しながら進んでいくストーリー。 流れ者を信じていいのか疑心暗鬼になりながらも信じようとする人たちの葛藤。 自分も同じ立場にたったらと、想像出来ることが妙にリアリティがあり、 先が気になって一気に読める内容です。
怒り(上) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(上) (中公文庫)より
4122062136
No.54
(3pt)

一気に読みました

一気に読み進めました。そういう意味では面白かったんだと思います。
冒頭から誰もが実際に起きた事件を想起させるような描写から始まります。いくつか世間を騒がせた事件を織り交ぜて物語が進行していきます。いろいろな事情を抱えて懸命に生きている人、いろいろな事情を抱えて素性を隠している人。身近で大切な人になったけれども素性がわからない、指名手配された凶悪犯の共通する特徴を持つ人。微妙な均衡を保ってきた関係が些細な疑惑から崩壊していきます。犯人かと思われる3人の素性のわからない男性、また犯人を追う刑事の恋人も素性を隠しています。事件の結末は納得のいくものでは決してありません。事件の全容がわからないこともよくありますし、実際には起こりうることでもやはり、純粋な少年があのような罪を犯してしまうことは読んでいて辛いです。またゲイカップルもそれほどの事情ではないのだから、最後には打ち明けて幸せになってほしかった。疑いを口にした途端姿を消す、やっぱり怪しいぞ(でも実は自分の意思で姿を消したわけではなかったのかぁ)と思わせるためにあの結末にしたのでしょうが、そのために○○されたのかと思うとやり切れません。ある意味二人が望んだ通りになったとしても。
この作家の作品は初読ですが、今一つ筆力が拙い気がします。またあからさまに読者をひっかけるためのトラップが見えているのでげんなり。そんなもんはいらないから純粋に楽しませてくれと思いました。
面白かったかと聞かれれば面白かったです。ですが、読んでよかったかと聞かれれば心地いい読後感とは言えません。人に勧められるかと聞かれれば勧めないかも?読みたいなら止めませんけどね。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.53
(5pt)

この作家はどこまでゆくのだろう

上巻を読み終えた時点で、なにか鋭い爪でつかまれているような思いに駆られ
一挙に下巻を読み終えました。
エンターテーメントと呼ぶにはあまりにも混沌とした重たい読後感が残りました。
とてもスッキリとはいえない終わり方で、読んだ直後はそのあっけなさにあ然としましたが
時間が経つにつれ共にもがいている作者の姿がみえてくるようになりました。
吉田修一はこの作品を習作としてなにかとてつもないものを描こうとしているのではないか。
恐ろしいような期待です。
人のこころの深淵を分析的にではなく、あくまで小説としてそのどろどろとした膿のにおいまでも感じさせる
そんなものが世に出る日もそう遠くはないと感じさせる秀作です。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.52
(1pt)

あまりにも下らない本

この作家が好きだ!という人以外は読む必要はありません!
読んだところで本当に「怒り」が湧いてきます。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.51
(5pt)

犯人を取り巻く人間関係を描く巧みさに脱帽!

後半に犯人像が明らかにされ、思いがけない結末が用意されています。犯人かと思われる人物達とその人物を取り巻く人間関係を描くことがとても巧く、犯人を捕らえ、犯罪を究明するのがミステリーだとすれば、本書は明らかにミステリーではなく、ミステリー形式をとった文学作品だと言えましょう。犯人が誰かよりも、犯人もしくは犯人と疑われる人物と親しく交わってきた人間達の動揺や、その人物が失踪したことによる喪失感が見事に描かれています。読者が犯人が誰かということよりも、周囲の人間達の苦しみや悩みの方に気が向いていくように書かれています。人間がどういう状況であれ、他者と関わり、かけがえのない人間関係を結ぶことの重みや大切さを読者に伝える小説です。めまぐるしい場面転換のために、ストーリーの流れをともすれば失いがちになりやすい書き方をとっていますが、本書は間違いなく傑作です。文学ファンにお薦めの一冊です。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.50
(4pt)

現代社会の問題を描く。さて、誰の『怒り』?

『愛に乱暴』を読んで数日後に読みました。前作と同じく構成の巧みさに圧倒されます。

上巻は若干読み進むのが遅かったけれど、下巻ではひとりの謎の男の正体がわかってからは、読み進まずにはいられませんでした。
それぞれの謎の男たちの正体がわかった後も、その後の顛末も書き込んであり納得して読み終えました。

それぞれの登場人物の言動や心の動きも多くの人が「そうするかもしれない」と共感するだろう。心と言葉と行動の微妙なズレによって大きく変わっていく他人との関わり、それぞれの心象をすとんと腑に落ちる言葉で表現されている。

3つ(正確には刑事自身の話もあるので4つ)の話からは、今の実際に起きたいろいろな事件や現代社会の要素を散りばめてそれぞれの話を構成してあり、この上下巻の2冊でこれだけのトピックが入っているのは「もったいない」と思えるくらいだった。とりわけ、少数派(又は、大嫌いな表現ですが社会的弱者)が登場人物の多くを占めているのも興味深い。著者の視野の広さを再確認できる。

単なる主観ですが、
読み終えて時間がたつにつれて、このタイトルが熟成している。勿論、登場人物のものであるのは間違いないが、ひょっとしたら、著者のものではないかと思う。視野が広いが故に気づくあれこれ。それが納得がいかない結末をむかえるあれこれ。そして、真実っていったい...。
著者が感じていることの全てに共感できるとは思わないけれど、いくつかを共感して『怒り』として実感したい。
願わくば、自らなんらかの行動を起こしたい。

★4つにしたのは、前作もそうですが、構成が凝っているので、(今のところ)しばらくは再読したいとは思わない。
それぞれの話をつなげたヴァージョンを読んでみたい。それなら、何度でも再読したいと思う。
電子図書ヴァージョンではそれを選べるといいな。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870
No.49
(1pt)

あまりにも下らない本

この作家が好きだ!という人以外は読む必要はありません! 読んだところで本当に「怒り」が湧いてきます。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.48
(5pt)

犯人を取り巻く人間関係を描く巧みさに脱帽!

後半に犯人像が明らかにされ、思いがけない結末が用意されています。犯人かと思われる人物達とその人物を取り巻く人間関係を描くことがとても巧く、犯人を捕らえ、犯罪を究明するのがミステリーだとすれば、本書は明らかにミステリーではなく、ミステリー形式をとった文学作品だと言えましょう。犯人が誰かよりも、犯人もしくは犯人と疑われる人物と親しく交わってきた人間達の動揺や、その人物が失踪したことによる喪失感が見事に描かれています。読者が犯人が誰かということよりも、周囲の人間達の苦しみや悩みの方に気が向いていくように書かれています。人間がどういう状況であれ、他者と関わり、かけがえのない人間関係を結ぶことの重みや大切さを読者に伝える小説です。めまぐるしい場面転換のために、ストーリーの流れをともすれば失いがちになりやすい書き方をとっていますが、本書は間違いなく傑作です。文学ファンにお薦めの一冊です。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.47
(4pt)

現代社会の問題を描く。さて、誰の『怒り』?

『愛に乱暴』を読んで数日後に読みました。前作と同じく構成の巧みさに圧倒されます。

上巻は若干読み進むのが遅かったけれど、下巻ではひとりの謎の男の正体がわかってからは、読み進まずにはいられませんでした。
それぞれの謎の男たちの正体がわかった後も、その後の顛末も書き込んであり納得して読み終えました。

それぞれの登場人物の言動や心の動きも多くの人が「そうするかもしれない」と共感するだろう。心と言葉と行動の微妙なズレによって大きく変わっていく他人との関わり、それぞれの心象をすとんと腑に落ちる言葉で表現されている。

3つ(正確には刑事自身の話もあるので4つ)の話からは、今の実際に起きたいろいろな事件や現代社会の要素を散りばめてそれぞれの話を構成してあり、この上下巻の2冊でこれだけのトピックが入っているのは「もったいない」と思えるくらいだった。とりわけ、少数派(又は、大嫌いな表現ですが社会的弱者)が登場人物の多くを占めているのも興味深い。著者の視野の広さを再確認できる。

単なる主観ですが、
読み終えて時間がたつにつれて、このタイトルが熟成している。勿論、登場人物のものであるのは間違いないが、ひょっとしたら、著者のものではないかと思う。視野が広いが故に気づくあれこれ。それが納得がいかない結末をむかえるあれこれ。そして、真実っていったい...。
著者が感じていることの全てに共感できるとは思わないけれど、いくつかを共感して『怒り』として実感したい。
願わくば、自らなんらかの行動を起こしたい。

★4つにしたのは、前作もそうですが、構成が凝っているので、(今のところ)しばらくは再読したいとは思わない。
それぞれの話をつなげたヴァージョンを読んでみたい。それなら、何度でも再読したいと思う。
電子図書ヴァージョンではそれを選べるといいな。
怒り(下) (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 怒り(下) (中公文庫)より
4122062144
No.46
(4pt)

星4つです!

さすが吉田修一、上下巻一気読みさせていただきました。
星を分けるとするなら、上巻4.5、下巻3.5です。
上巻を読み終えた時点では、(あえてストーリーに触れることは避けます)事件の真相は?
どうリンクするの?この人はどうなっちゃうの?と、久しぶりに「ページを捲る手が止まらない」状態でした。
私にとっては「読ませる」本っていうのがとても貴重で、こういう本にはなかなか出会えません。

さて、本作ですが、読み終えた時点ではちょっとした残念感が拭えませんでした。
もう少しなんとかならなかったのかなと、読み手の勝手な感想を持ってしまいますね。
結末がどうでも、後味が悪くても、登場人物がみんな不幸に終わってもいいんです。
ただ、小説の入りである事件を、読者はどうしても追ってしまいます。
書き手の思惑が少し別次元にあるのは、本作の後半には見えてきますが、やはり別々の物語は「事件」という共通項はあるものの、
きちんとリンクして欲しかったし、せめて確固たる犯人の動機や背景は描いて欲しかった。
「ホクロ」「左利き」などのキーワードを登場させたのは、当然収束に向けての意思があったと思うのですが。
全部拾えきれなかったのかなあ、と思わざるを得ません。
もう少し分厚い本で構わないので、その部分は描ききって欲しかったですね。
と、吉田修一だからこそ思います。
怒り(下) Amazon書評・レビュー: 怒り(下)より
4120045870