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一千兆円の身代金



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一千兆円の身代金の評価: 3.45/5点 レビュー 31件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.45pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(4pt)

ミステリー小説でありながら現代日本の問題点を浮き彫りに

この作品は、宝島社主催の第12回『このミステリーがすごい』大賞受賞作である。日本の政治や財政状況に危機感を抱く若者ナオトのもとに大学生、保育士らが集まってくる。そして前副総理の孫が誘拐される事件が起こる。物語は最初から最後まで登場人物ひとりひとりの視点から多角的に描かれ展開していく。
日本の政治そして少子高齢化や借金財政状態に危機感を持っている人間には共感できるところが多くあるにちがいない。ミステリー小説でありながら、現代日本社会の問題点を浮き彫りにして警鐘を鳴らしている社会派の作品でもある。
私は観ていないが、2015年秋にフジテレビで香取慎吾を主人公ナオト役にしてドラマ化されている。小説では誘拐された前副総理の孫は雄真という男の子であるが、どのような理由なのかわからないがテレビドラマでは本田望結が演じる真由という名の女の子に変えられている。ほかに俳優の杉本哲太、仲里依紗、木村多江らが出演していたようだ。
『一千兆円の身代金』というタイトルから誘拐犯と警察の緊張感ある駆け引きを期待していたが、日本の政治や財政状況について繰り返し述べられている部分が多く、正直なところ飽きてしまうところも一部にあり少し物足りなさを感じた。個人的には、ハラハラドキドキしながら先へ先へと読み進んでいくようなミステリー感をもっと出してくれれば良かったように思う。
政治に無関心な若者が多い中、がんに冒され余命わずかながら日本の将来を憂う犯人ナオトの熱い思いには共感でき心を打たれる。現代日本が抱える様々な問題を改めて考えさせられる作品である。
一千兆円の身代金Amazon書評・レビュー:一千兆円の身代金より
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No.16:
(5pt)

このテーマに誘拐を組み合わせた発想が秀逸

誘拐に対する身代金が国の借金と同額という発想が、ずば抜けて優れていると感じました。返せるアテのない金額というのは犯人も知っているはず。それをどう解決していくか、そしてそもそもの動機は何かという謎が、物語を牽引していきます。2020年3月末には国の借金が1,114兆円という、途方もない数字が財務省から発表されたこともあり、今この本を読んでも充分に楽しむことができました。
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No.15:
(4pt)

もう一捻り欲しい。

テーマが財政赤字であるとするならば、もう少し政府の対応についても踏み込んでみて欲しかった。
犯人と結末については、ある程度予想が出来てしまったのが残念。
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4800220505
No.14:
(5pt)

心地よく読み進めることができました。

「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞ということで、タイトルにも惹かれて読みました。国家相手の身代金要求はフィクションでしかあり得ませんが、仮に考えたとき、国の対応が日本らしいと感じました。

確かに悲観的な日本の将来に対して子供たちにその罪はありませんが、現在の社会保障を崩壊させることもできないとすれば、少なくともボクらの世代は現状の世代間格差にもっと怒るべきだとも感じました。

政治的な社会的なパワーは怒りだとボクは思うので、本書はストレートにそれが表現されている点で心地よく読み進めることができました。
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No.13:
(5pt)

身が震える。

八木圭一先生の「一千兆円の身代金」(宝島社)をいただき、拝読しました。
日本のいま我々が直面している問題について、真っ正面から描いており、身が震える。
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No.12:
(4pt)

作者の熱を感じる

革命家の名を借りた、作者のこの国への憤りが 痛いほどに伝わる作品でした。 作家としての力量は さておき、それなりに主義主張がはっきりしていて 何かを考えさせるきっかけには成り得る小説であると 感じました。
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No.11:
(4pt)

ミステリーとしては微妙だけどテーマがおもしろすぎる!

ミステリーとしてはそれほどおもしろいかは微妙だし、
終わり方があっけないといえばあっけないものの、
財政再建問題をこのようなおもしろい設定で、
小説に描いただけでほんと素晴らしいと思う。
いかに今までの政治家、官僚がやってきたことのバカさ加減がわかるだろう。
移動時間の暇つぶしにはちょうどよい、あっという間に先を読みたくなり、
あっという間に読み終えられるおすすめ小説です。
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No.10:
(4pt)

社会派ミステリー

2014年の『このミステリーがすごい!』大賞の大賞作。ミステリーのプロットで読ませる作品というよりも、若者達の人生を大きく左右する社会問題について、訴えかけている社会派ミステリーという印象の作品です。

様々な人物が登場し、話を組み立てていくのですが、今一つ、“う~む、なるほど”と思わせる程には、線と線の織り上げかたに複雑さが不足していて、途中で結末が大体想像できてしまう感じです。

一方で、作者の、若者達が今立ち上がらないで本当に良いのかという熱い問いかけには大いに賛同できます。既得権益を重視する日本社会では、極端な話、厚労省を包囲・占拠するくらいの意気込みでやらないと、現状の若者達を搾取する制度は変わらないことを理解して欲しいです。
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No.9:
(4pt)

この作家は磨けば光るのではないか。

先ずタイトルに度肝を抜かれた。しかし八木圭一という作家名を知らないので、どうしたものかと思って後ろを見ると、「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作品ではないか。この大賞作品は今まで読んだことがないが、書き出しをざっと読むと悪くない。騙されたと思って読んでみる。

元副総理の孫が誘拐され、身代金1085兆円を要求される。この金額は我が国の財政赤字の額だ。これを日比谷公園内の花壇に用意するか、財政危機を招いたことの謝罪と再建案の提示をし、それを実施するまで消費税増税、並びに議員賞与の凍結を確約すること。の選択制になっている。

さて、ここから警察側と犯人側の虚虚実実の駆け引きが始まると思いきや、刑事、革命家、保育士、遊軍記者、大学生、主婦、教師等々のサイドストーリーが語られ、これが本流へどう繋がるのかが読みどころとなる。

最初は少し戸惑った。例えば高村薫「黄金を抱いて翔べ」は銀行の地下金庫から金塊を盗み取る話だが、内容はそんな単純ではなく、むしろ重かった。本書も多少それに似ているが、はるかに読み易いのが救いだ。

北海道の高校の卒業アルバムの生徒写真が一人ひとりスキャンされネットのファイル便で届く捜査手法など、現代では当り前のようだが、昔の推理小説を読んできた世代には隔世の感がある。
エンターティメント性にはやや欠けているが、この作家は磨けば光るのではないか。
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4800220505
No.8:
(4pt)

日本の財政問題

現在の日本の借金、約1000兆円。元副総理の孫が誘拐され、身代金はなんと1000兆円!

日本の財政状態に危機感を持ち続けている者としては、この小説はまさに「我が意を得たり」であった。今まで皆が直面したがらなかった問題を真っ向から指摘している。日本の将来を憂えるメッセージがこの本にはあふれている。しかし、あまり意外な結末ではない。3分の2ぐらいで先が読めてしまう。

ただ、日本に対する警告、問題提起という意味では十分にその役割を果たしていると言える。エンターテインメントという形を取っているので、誰でも気軽に読めるところもいい。政治家にはぜひ読んでもらいたい1冊。
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4800220505
No.7:
(4pt)

新鮮なテーマ

タイトル通りのインパクト&最後までハラハラ展開。
こういう社会派ミステリーがもっと増えると面白いのにと思わされる作品であった。

敢えて注文をつけるとすると、近年問題となっている
「国民一人当たり〇〇円の借金!」というレトリックの是非について
犯人視点での考察があまり描写されていなかったこと。
ここまで熱くなれる犯人が、その点をどう解釈していたのかが腑に落ちなかった。

あと、捜査一課側のキャラクターのアクが強い。
自分としては面白いと感じたが、人によっては「なんだこのパワハラ上司」と感じるかもしれない。
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4800220505
No.6:
(5pt)

著者がこんなにも登場人物の一人一人に愛情を注ぎながら書いた(であろう)ミステリを、わたしはあまり知らない。

『このミステリーがすごい!』大賞受賞。応募時の原稿を大幅に加筆修正したらしい。巻末の選評などを見るに、編集者は大変に優秀だったし、著者も作品を正しい方向に改善する勇気を持っていた。タイトルも変更されていて、すごい。

 そのタイトルを見て「一千兆円とはまたすごい額だな……途方もない……」と思って読み始めたら、一千兆円は日本の借金の額なのだそうである。底なしに途方もない借金と同じ額をずばり日本国政府に対して要求するという、もし実際に起こったなら完全に前代未聞の事件となる、小学生の男の子の誘拐事件のミステリである。

 読み始めたら、本当にこれがデビュー作か?と思うほどに文章がこなれていて、展開的にも気になることがいっぱい出て来るので先がどんどん読みたくなる。絶対に設定勝ち、それ以外何もないんじゃないかと心配しながら読んだのに良い方向にのみ完全に裏切られた。こんなに熱い社会派ミステリって、可能なんですね!!

 本当に、きちんとミステリ。殺人事件を発端としない、こんなに面白いミステリは久しぶりである。そして、著者がこんなにも登場人物の一人一人に愛情を注ぎながら書いた(であろう)ミステリを、わたしはあまり知らない。

 (以下蛇足)

 そして、そして… 北海道のとある地点が特異点のようにクローズアップされていく。これはもしや……? 著者は、わたしと同じ町、同じ高校出身の人らしい。びっくりした。町内唯一・道内随一の売り上げを誇るらしい地元のTSUTAYAではとんでもなく大きな扱いで大変に売れていた。良かった。

 こんなに地元Loveな作者の受賞第一作がどんなふうになるのか。まったく予測ができない。
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No.5:
(5pt)

近年最高の一冊!

いつでも誘拐物はどきどきハラハラで、巻を置くあたわずで一気読みになりますが、
本書も例に漏れず続きが早く知りたくなりました。
何人かの視点でどんどんストーリーは進み、
それぞれの登場人物もよく描かれ、
構成もよく、後味もよく、
近年最高の一冊(のひとつ)でした。
後方に選評がありますが、
タイトルも変更してあるし、内容もしっかり書き込んだものと思われます。
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No.4:
(5pt)

胸の高まりを抑えられない秀逸な一冊!

現在の日本の財政問題に対する筆者のアツい想い、憂いを感じずにはいられない1冊。
ミステリーとしても刑事のテンポあるやり取りに引き込まれ、一気に読んでしまった。
筆者の次回作に大きな期待を持ちたい。
一千兆円の身代金Amazon書評・レビュー:一千兆円の身代金より
4800220505
No.3:
(5pt)

面白い!

日本の政治に対して自分がどう思おうと何も変わらない、と思っていましたが、ミステリーを通してこんなふうに訴えることもできるんですね。政治経済に無頓着な私でも、わくわくしながら一気に読める内容でした。作者の熱くピュアな思いが伝わりました。ドキドキと切ない涙必至の作品です。
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4800220505
No.2:
(5pt)

一気に読める社会派のミステリー

現在の政府の政策について、リアルに描かれており非常に分かりやすい。
現代社会の問題点が浮き彫りになる作品だった。
ミステリーとしても、常に続きを読みたくなるストーリーとなっており一気に読み切ってしまった。
ワクワク感×ドキドキ感×感動×学びが全て詰まっている一冊でした。
一千兆円の身代金Amazon書評・レビュー:一千兆円の身代金より
4800220505
No.1:
(5pt)

少し感動

一気に読みました。
大筋の内容も面白かったし、刑事達の掛け合いもよかったです。
また次回作を読みたいです。
一千兆円の身代金Amazon書評・レビュー:一千兆円の身代金より
4800220505

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