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愛の徴 天国の方角
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愛の徴 天国の方角の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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今作は「この人こそ量子演算コンピューターなのでは?」と言いたくなるような、変態的とも形容出来る知識量と壮大な物語が織り成す奇跡的な作品となっている。 …と、手放しで褒め称えたいところだが、なにせ読みにくい。本書を読むには下記の知識が必須となる。 '1 量子論 '2 中世の歴史 '3 美術の知識 '4 人間の心のありようや機微を読み取る能力 '5 聖書 自分にあったのはせいぜい'4と'5ぐらいだろうか?(笑)。 お陰様で途中何度も読むのを中断してスマホで量子論について調べたり、美術品の画像を漁ったりした。 奮闘の甲斐あり、最後の最後では鳥肌ものの感動を味わう事が出来た。しかし、ここに苦言を呈したい。 この本の評価は下記の通りだろう。 '1 すごい!素晴らしい! '2 なんか分からんが凄い 3 ???よく分からない '4 衒学的でつまらない かなり一生懸命調べたが、(自分の教養の無さは棚上げして)私自身がようやく1と2の間ぐらいにいる始末。わからない場所は何度も図面を頭に思い描き、本当に分からない時は前のページへ戻りさえした。 で、聞きますが、普通の読者はここまでしますか? という事。 編集はメフィストで「エンタメである事を考えろ」みたいな事をエライ上から目線で言ってるくせに、殆ど図面や画を入れなかったね? 自分で絵画や建造物を調べなかった読者はさぞ頭痛に悩まされた事だろうと思う。これは量子論の初心者でバカキャラ、例えば鈴をキャバ嬢上がりのバカとかの設定にしておけば良かったんじゃないかと思う。というのも、量子論が初めてという人は殆ど最初でコケてついていけないんじゃないかな〜と思う。なんて言うんだろう、知識人が集まって興奮しているのを、蚊帳の外で一生懸命理解しようとしている感じ(笑)。 ジェームス・ロリンズはナチの亡霊で量子論を初心者でも分かるよう、単純明快に説明している。あれを読んでいなければ、多分私は途中でこの本を投げ出していた事だろう。 次回作はイシンバエワ仕様の敷居ではなく、間口の広い作品にするべきだと思う。編集は自分の目線ではなく、一般読者の視点を持って作者を育てるべき。でないと、(量子論的な言い方をすると)この天才はかなりの確率で埋もれてしまう。少なくとも、生きている間は。 | ||||
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