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犯罪者 クリミナル



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犯罪者 クリミナルの評価: 4.28/5点 レビュー 213件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.28pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全213件 201~213 11/11ページ
No.13:
(5pt)

まるで長編映画を観ているような緻密な描写と圧倒的な読後感!

上下巻合わせると、800ページ超にも及ぶ長編サスペンス小説。

しかし、ページをめくるにつれエンディングを迎えるのが惜しくなるほど作品の世界観に引き込まれ、
最後は、圧倒的な読後感に包まれる、まさに渾身の一作。

時に哀しく、時に残酷な映像が頭の中に終始映し出され、
まるで長編映画を観ているような感覚をも味わえる。

オススメです!
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.12:
(5pt)

オモシロイ

太田愛の待望の新作にしてデビュー作である。
デビュー作なのに待望の新作と書いたのは、この作家がドラマの脚本家としては既に数々の傑作を連発して来た人物だからであり、私からして、以前からこの太田愛の作品を追いかけて楽しんできたからである。
おそらく太田愛の名前を知らぬ人でも彼女の作品を、じつは見ているということは少なくないはずである。書籍のオビにも“『相棒』の人気脚本家、渾身のデビュー作”とあるが、『相棒』以外にも『トリック』や『世にも奇妙な物語』に始まり、特撮作品『ウルトラマンダイナ』や『ウルトラセブンX』などなど、いろんな場面で太田愛の作品は見ることが出来るのだ。
私は太田愛作品が大好きである。
それは、太田愛が描く、優しくて、残酷で、楽しくて、切なくて、鮮烈にして、深淵なる世界に惹かれるからであろう。

さて、そんな太田愛作品の『犯罪者'クリミナル』である。
内容については触れない。
とても、面白い!
読み始めたら最後までノンストップで読み切ってしまう!
そういう意味では、これは危険な書でもあるかもしれない。
読みはじめるタイミングを間違えると、眠い目をこすりながら徹夜することとなり、次の日は寝ないで会社、学校に行くなどの危険は充分である。
謎が謎を呼び飽きさせない。
とても映画的で、文学的でもある。
そして、そこは太田愛。
とても深く、とても清々しい読後感が残るのだ。

傑作である。
ぜひ、手に取って読んでいただきたい。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.11:
(5pt)

交響曲に例えるべきでしょうか?

様々な魅力ある登場人物、多様なサブテーマ、それらの背後にしっかりと貫かれる主題。しかもその3つの要素が、他のレビューにもある「予想外」のキーワードそのままに、読む側にとって思いもしなかった方向に、しかも期待を遥かに凌駕して展開します。

この感じを何に例えれば... 最も近いのは、交響曲ではないでしょうか。そんな印象を持ちました。文字による、映像的な、交響曲。しかも、第一級のサスペンスであり、なお社会派的な(あまりこの表現は好きではありませんが)、私達にとって非常に身近で、それでいて普段その裏側に隠れているものにあまり気づいていない、そんな要素をもしっかりと物語として効果的に組み込みつつ、提起しています。

先日、著者が脚本を担当したという相棒シリーズ・スペシャルの「ピエロ」を再放送で観ましたが、通底するものは同じと感じました。きっと、この著者固有の「視線」「視点」なのでしょう。何となく人を、世界を、温かく、プラスの面でとらえようとする思いが感じられるような気がします。きっとそれが、基本的には非常にハードな物語の読後感を美しく、余情のあるものにしているのではないでしょうか。

第1作目でこれだけのモノを注ぎ込んで、これから大丈夫?と、思わず心配してしまいますが、是非、ぜひ、次も素晴らしい作品を期待しています。

なお、蛇足ですが、私はまず上巻だけ先に注文してしまったので、読了後、即注文した下巻が届くまで、一両日とはいえ大変なフラストレーションを抱えることになってしまいました。これから購入される方には、上下巻一緒に購入されることをオススメします。
犯罪者 クリミナル 下Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 下より
4041102960
No.10:
(5pt)

「犯罪者 クリミナル」という不思議なタイトル

著者は「ウルトラマンティガ」などの特撮シリーズや、「アストロボーイ・鉄腕アトム」といったアニメーションの脚本を数多く手がけてきた作家。子どもに対する優しいまなざしが印象的な作風のシナリオライターである。その視点は、後に東映の変化球サスペンスドラマ「相棒」を書くようになってからもどこかに残っている。そんな脚本家が初めて書いた小説「犯罪者 クリミナル」。
 昨今、何年に一度か発生してしまう通り魔殺人事件。小説はその陰惨な描写から始まる。エンターテインメントとして読むには少々きついな、と思いながらページを繰ったが、意外な真相へ一気呵成に筆が進む。かなり複雑な構成で、時々読んだところをもう一度チェックしなければならなかったが、ずいぶん綿密に計算して組み立てられている。この作者がテレビで書いてきた、子どもに対する優しい、そしてどこか哀しい視線も健在。
 ある作家の処女作が雑誌ではなく、書下ろしで単行本になる、それも上下巻で出版されるというのはかなり異例。それだけ出版社の期待が大きいということなのだろう。この作品を超える次回作を期待する。それにしても、なんという単純な題名なのだ。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.9:
(5pt)

静かなる映像的な一品

評判を耳にしてまず上巻をオーダーして、届いた際には、かなりの厚みと、しかもまだ下巻まであるという京極夏彦ばりのヴォリュームにちょっと怯みましたが、他のレビューにもある通り、読み始めるとアッという間でした。

著者は、「相棒」などのドラマの脚本家として名を知られているようですが、スタートは演劇だったとのこと。だからかも知れませんが、確かに構成や展開はとても映像的なのに、どこか"静的"な、舞台を観ているような印象を受けます。

酷くアクティブな、ジェットコースターのような展開にも係らず、です。それが、この手の犯罪小説にありがちな、読み終えてしまうと、あまり印象が残らない他の大多数とは、異なる印象を与えているのではないでしょうか。

最終的には下巻を読了してからになりますが、最近手にしたなかでは、1、2を争う逸品となる予感がしています。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.8:
(5pt)

愛すべき犯罪者

いつものサスペンス小説を読むような調子のナナメ読みはこの本ではできなかった。

ただ単純にストーリーを追っかけるだけではすまなくなったからだ。物語の中に更に幾つもの

物語が展開していて、それが実に細かい洞察で丁寧に書かれている。

そのひとつひとつが読み応えがあるので、じっくりと時間をかけて読んでしまう。

登場人物を覚え、物語の構成が判り始める頃には、気がつけば

すでに小説の中にどっぷりと浸かっており、下巻は一気に読み終えた。

今、もう一度ゆっくりと読み返しているが、また違うものも見えてくる。

愛すべき人物が沢山登場するが、真崎省吾を思うと涙を禁じ得ない。そして

三人のはみ出し者の今後が気になっている。ぜひ続編を期待したい。
犯罪者 クリミナル 下Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 下より
4041102960
No.7:
(5pt)

愛すべき犯罪者

いつものサスペンス小説を読むような調子のナナメ読みはこの本ではできなかった。

単純にストーリーを追っかけるだけではすまなかったからだ。物語の中に更に幾つもの

物語が展開していて、それが実に細かい洞察で丁寧に書かれている。

そのひとつひとつが読み応えがあるので、じっくりと時間をかけて読んでしまう。

登場人物を覚え、物語の構成が判りはじめる頃には、気がつくとすでに小説の中に

どっぷりと浸かっており、下巻は一気に読み終えた。

今、もう一度ゆっくりと読み返しているが、また違うものが見えてくる。

愛すべき人物が沢山登場するが、真崎省吾を思うと涙を禁じ得ない。そして三人の

はみ出し者の今後が気になっている。ぜひ続編を期待したい。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.6:
(5pt)

「小説」らしさが横溢する魅力的なサスペンス!

デビュー作にはその作家のすべてがつまっている、とはよく言われることだが、質量ともにまさにその言葉に値する一級の充実したクライムサスペンスだ。

本書は凄惨な通り魔事件に幕を開け、何十人もの登場人物の悲しみと怒りとを駆け抜け、息もつかせぬ巧みな構成で読者を引っぱってクライマックスへと突き進む。たしかに帯にあるようにノンストップの「読ませる」小説だ。だが、本書の魅力はそれだけではない。いや、むしろ著者の「小説家」としての資質はそれとは別のところにこそあるように思える。すなわちそれは、過剰なまでに枝葉を広げる物語性と、枝葉となって茂るエピソードの豊穣さと水際立った鮮やかさである。

たとえば、開巻まもなく紹介される、主人公の青年・繁藤修司と彼の幼馴染との苦く哀切なエピソードは、充分に独立した一篇の中編小説になりうる人間模様と物語を孕んでおり、また、エピソードの背景には、誰もが一読忘れられないだろう『夕暮れのコインランドリー』という美しいヴィジュアルイメージが配されている。読者はひと時、下町の少年たちの哀切な物語にひたるかもしれない。にもかかわらず、作者はそれを長編中の一挿話として惜しげもなく置き去りにし、小説を推進していく。

もちろん、恐ろしく綿密に書き込まれた挿話とディテールは、人によっては「長すぎる」とか、「物語がサクサク進まない」とか感じられるかもしれない。「謎→解決エンジン」が燃費だけを考えて動いている、効率重視の小説ではないからだ。だが、灼熱の溶鉱炉を生き物のごとくひたすら描写した高村薫の「照柿」しかり、南部の都市ヒューストンの熱気と植生を官能的なまでに描き込んだリンジーの「悪魔が目を閉じるまで」しかり、グロテスクな性と暴力を徹底して即物的に描き込んだ阿部和重の「シンセミア」しかり。ほとばしる才能は、本流を逸脱したかのような細部にこそ宿る。あえて古典的な巨人を引き合いに出せば、ドストエフスキーの「悪霊」もメルヴィルの「白鯨」も爆発的な逸脱性ばかりか、時には破綻までもが大いなる(かつ厄介な)魅力のひとつだ。そして小説とは本来、そのような過剰性を充分に抱え込むことの可能な器だったのではないか。

『犯罪者 クリミナル』の真の魅力のひとつは、おそらくこの過剰なまでに枝葉を広げる物語性である。著者・太田愛はこれまで主にテレビ脚本家としてキャリアを重ねてきた。そのキャリアは当然、本書にも反映しており、たとえば、サスペンスフルな時間構成と章立てには、視聴者を飽きさせないために培ってきた技術がいかんなく発揮されている。だからこそ、番組の時間枠に合わせて作品サイズを設計するよう求められるのと同様に、この「犯罪者 クリミナル」を構想する際にもエピソードを削り、ディテールを刈り込みむことは容易に出来たはずだ。にもかかわらず、本書において著者は、あえて物語をほとばしるままにあふれさせている。だとしたら、そこにこそ作家・太田愛の「脚本家」ではなく、「小説家」としての資質があるのではないだろうか。

一読の価値は十分ある。一気呵成に読ませる力もある。そして、それ以上に一作の中に世界がまるごとつまっているような小説であり、エンタメ化傾向が進むあまり忘れられつつある「小説が本来持つ豊穣さ」がここにはある。デビュー作らしいやや不器用だが熱気のこもった筆でこれでもかと描き込まれた小説である。小説好きにこそ、ぜひお薦めしたい。
犯罪者 クリミナル 下Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 下より
4041102960
No.5:
(5pt)

「小説」らしさが横溢する魅力的なサスペンス!

デビュー作にはその作家のすべてがつまっている、とはよく言われることだが、質量ともにまさにその言葉に値する一級の充実したクライムサスペンスだ。

本書は凄惨な通り魔事件に幕を開け、何十人もの登場人物の悲しみと怒りとを駆け抜け、息もつかせぬ巧みな構成で読者を引っぱってクライマックスへと突き進む。たしかに帯にあるようにノンストップの「読ませる」小説だ。だが、本書の魅力はそれだけではない。いや、むしろ著者の「小説家」としての資質はそれとは別のところにこそあるように思える。すなわちそれは、過剰なまでに枝葉を広げる物語性と、枝葉となって茂るエピソードの豊穣さと水際立った鮮やかさである。

たとえば、開巻まもなく紹介される、主人公の青年・繁藤修司と彼の幼馴染との苦く哀切なエピソードは、充分に独立した一篇の中編小説になりうる人間模様と物語を孕んでおり、また、エピソードの背景には、誰もが一読忘れられないだろう『夕暮れのコインランドリー』という美しいヴィジュアルイメージが配されている。読者はひと時、下町の少年たちの哀切な物語にひたるかもしれない。にもかかわらず、作者はそれを長編中の一挿話として惜しげもなく置き去りにし、小説を推進していく。

もちろん、恐ろしく綿密に書き込まれた挿話とディテールは、人によっては「長すぎる」とか、「物語がサクサク進まない」とか感じられるかもしれない。「謎→解決エンジン」が燃費だけを考えて動いている、効率重視の小説ではないからだ。だが、灼熱の溶鉱炉を生き物のごとくひたすら描写した高村薫の「照柿」しかり、南部の都市ヒューストンの熱気と植生を官能的なまでに描き込んだリンジーの「悪魔が目を閉じるまで」しかり、グロテスクな性と暴力を徹底して即物的に描き込んだ阿部和重の「シンセミア」しかり。ほとばしる才能は、本流を逸脱したかのような細部にこそ宿る。あえて古典的な巨人を引き合いに出せば、ドストエフスキーの「悪霊」もメルヴィルの「白鯨」も爆発的な逸脱性ばかりか、時には破綻までもが大いなる(かつ厄介な)魅力のひとつだ。そして小説とは本来、そのような過剰性を充分に抱え込むことの可能な器だったのではないか。

『犯罪者 クリミナル』の真の魅力のひとつは、おそらくこの過剰なまでに枝葉を広げる物語性である。著者・太田愛はこれまで主にテレビ脚本家としてキャリアを重ねてきた。そのキャリアは当然、本書にも反映しており、たとえば、サスペンスフルな時間構成と章立てには、視聴者を飽きさせないために培ってきた技術がいかんなく発揮されている。だからこそ、番組の時間枠に合わせて作品サイズを設計するよう求められるのと同様に、この「犯罪者 クリミナル」を構想する際にもエピソードを削り、ディテールを刈り込みむことは容易に出来たはずだ。にもかかわらず、本書において著者は、あえて物語をほとばしるままにあふれさせている。だとしたら、そこにこそ作家・太田愛の「脚本家」ではなく、「小説家」としての資質があるのではないだろうか。

一読の価値は十分ある。一気呵成に読ませる力もある。そして、それ以上に一作の中に世界がまるごとつまっているような小説であり、エンタメ化傾向が進むあまり忘れられつつある「小説が本来持つ豊穣さ」がここにはある。デビュー作らしいやや不器用だが熱気のこもった筆でこれでもかと描き込まれた小説である。小説好きにこそ、ぜひお薦めしたい。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.4:
(5pt)

すごい

一気に読んでしまった。ひさしぶりに本気で一気読みしてしまった。新人だの、デビュー作だのというレベルではない。つぼを押さえた上からおもいっきりぐりぐり指をねじ込むような、ベテランのごとき力技を感じた。それでいて、最後では緊張をほぐすクールダウンがあって、すっきりと読み終われるところもすごい。次作がとても楽しみだ(できればシリーズ第2弾と言いたいが、どうもそこまで考えている終わり方のような気がする−かわいげのない新人だ)。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.3:
(5pt)

一気読み

面白かった。

まず、相棒の脚本を書いているだけあって、

描写が丁寧で、映像が目に浮かぶようだ。

前半はその描写に気を取られ、つい頭の中で細かく映像化しようとし、

時間がかかってしまったが、

上巻の後半からはハラハラしながら一気にページを進めた。

通り魔殺人、食品偽装、その他の細かいところにも

世間の話題を丁寧に取材した様子で、

ミステリーといえど、

社会問題、特に権力に翻弄される悲哀を描く作者の切り口は、

脚本でも感じていたが、鋭い。

こんなに、いろいろ盛って次回作はネタがあるのか・・

と心配になるほど、丁寧に書かれていて、まさに渾身、といえる一作!
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979
No.2:
(5pt)

かけがえない読後の充実感、そして深い余韻

読後の充実感、この一言に尽きる。読み終わった後に残るのは、上下2巻のページ数をしても測り知れないずっしりとした手応えであり、長い旅を終えたかのような満足感と深い余韻だ。帯文では池上冬樹氏と村上貴史氏がそろって「予想外」と評言を書かれているが、「予想外」なのはツイストの利いた展開以上に、その行き着く先にある人々の姿だ。終盤に向かって明かされる犯罪者の意図、それを追う人々のぎりぎりの選択、さらには遺族たちの思いが静謐な筆致で描かれた秀逸なエピローグ。いずれもまさに「予想外」のものだ。優れた長編サスペンスは数あれど、これほどの読後感はそう滅多に味わえるものではない。
犯罪者 クリミナル 下Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 下より
4041102960
No.1:
(5pt)

『2章 発端』以降はノンストップ! 豊穣な人物造形と骨太なストーリー

複数の視点で描かれる錯綜した第1章を経て第2章のページを繰った瞬間から、それまでバラまかれていた断片が一気につながり始め、この先どうなるのかと読むのを止められなくなる。序章からの複雑な構成はこのためだったのか! と思わず納得。登場人物は脇役にいたるまで生き生きしたサブストーリーがあり、それらを多層的に織り上げながら骨太で思いがけない世界が展開していく。上巻で本を置けない幕切れで下巻への期待が高まる。謎の解決に向かう加速度だけでなく、そのプロセスに厚みと深さがあり、「そんな幼い潔癖など、とうの昔、ランドセルより早くに捨ててきたのだ」など、さりげない抒情的な描写にも深い陰翳。読むのに多少骨は折れるがそのぶん中身もぎっしり詰まった充実したサスペンスだ。
犯罪者 クリミナル 上Amazon書評・レビュー:犯罪者 クリミナル 上より
4041102979

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