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灰色の犬



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【この小説が収録されている参考書籍】
灰色の犬
灰色の犬 (光文社文庫)

灰色の犬の評価: 4.28/5点 レビュー 36件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.28pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全31件 21~31 2/2ページ
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No.11:
(4pt)

自分自身では経験出来ない事を活字で表現して読者に魅せてくださる点じゃないでしょうか。

脛骨を骨折して入院中に病院の本棚にあった当作品を読ませていただきました。

面白くて一気に読破、車椅子の生活で自由に身体を動かせない中つかの間のハードボイルド気分を味あわせていただきました。

実直過ぎる刑事、どこか憎めないヤクザ、短絡的に物事を考えてしまう刑事の息子。
この三名を中心に物語は進んでいきます。

最後のドンデン返しの結末は嬉しかった。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.10:
(5pt)

一気読みでした。

20代とヤクザの苦悩と警察内部の個人的な事情が絡まって面白かったです。福澤徹三は難しい言葉や回りくどい言い回しがない文体なので、どんどん読み進めることができますが、本書は特に後半、目まぐるしく視点が変わり、どういう結末を迎えるのか気になり、一気読みでした。

年齢や職業や立場を超えて、それぞれが抱える不安や苦悩は、その本人にとっては深いものであっても、他者がそれらを本当に理解することはできないのだと思いました。

自分以外の人のことを思う気持ちは、そこに良心がなければ、例え家族であっても真実には分かり合えないことがあるのだとも感じました。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.9:
(5pt)

怒濤の終盤

左遷された警官、090金融に追い詰められるその息子、親分からいじめられる下っ端やくざのドツボ3人組が主人公。
 特に息子の描写がリアルで、読むのがしんどくなるほどです。
 全員破綻に向かってまっしぐらかと思いきや、最後にめまぐるしい場面転換を重ねつつ、オセロのような見事な大逆転が決まります。
 このカタルシスはすばらしい。
 警察の暗部については、そんな馬鹿なと思う向きもあるでしょうが、参考文献に掲げられた例の道警不祥事があるだけに、荒唐無稽とも言い切れないストーリー仕立てとなっております。
 おもしろうございました。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.8:
(4pt)

この家族は。。

濡れ衣をきせられて閑職に追いやられた警官と、どんどん墜ちていく息子。母親はすでにこの世にいない。墜ちるところまで墜ちるのかと思ったら、大逆転。
でも生活がすっかりよくなるわけではない、というところがリアルかもしれません。
 途中でストーリーが読めてきますが、クライマックスは結構意外でした。差し歯も馬鹿にできませんね。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.7:
(5pt)

一気読み

濡れ衣を着せられた警察官と冴えないヤクザの持ちつ持たれつの腐れ縁を中心に、陰謀渦巻く警察内部の腐敗を鋭く抉っていく佳作。 数多い登場人物を緻密に選別描写する筆力は、著者さすがというほかない。 警察官・片桐とヤクザ・刀根の後日談が心地よい。 とにかく面白くて一気読みした。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.6:
(5pt)

なかなか面白いアウトロー小説。

なかなか面白いアウトロー小説。 この小説の面白さは一点。 情報漏洩の濡れ衣で左遷された刑事の片桐誠一、多重債務の泥沼にハマっていく誠一の息子の遼平、うだつの上がらない暴力団幹部の刀根剛…この3人が繰り広げる人生模様が次第に交わるとともに目が離せないドラマへと大きく展開していくのだ。 3人の人生模様だけでも、三作の小説に成り得るのだが、これが一作に凝縮されているだけに十二分に楽しめる。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
4334769926
No.5:
(4pt)

面白いんだけどちょっと陰惨さが勝っているかもしれません

アウトローモノで、同じ著者の作品の中では「死に金」とかに比較的近いテイストのように感じました。 いつもながら人物描写の巧みさに引かれて読み進んでいけます。 ただ本作はかなり陰惨で救いがないトーンで、途中までというよりかなり終盤まで、主要人物3人の置かれた状況の救いのなさに気が滅入る思いでした。 でも、読み通して良かったです(笑)。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.4:
(4pt)

登場人物の造形が見事! 面白いです。

著者の事は転職関係の新書を読んで知りました。 新書も面白かったですが小説もいいです。 初めて小説を読みましたが面白いです。 特にヤクザの造形が面白く、何とも味があり、憎めないキャラクターになっています。 私は大沢在昌のハードボイルドが好きですが、福澤さんの作品も好きになりました。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
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No.3:
(4pt)

面白いです

面白いので、このページをチェックしているような方は読んでください。いい本です。
Yakuzaをナメている人も読んでください。本当はまだ怖いヤクザ。
福澤徹三氏のいままでの集大成的な本。
娯楽小説として成り立っているし、ちょっとしたオベンキョにもなります。
「死に金」は内容もページ数も薄かったので、個人的にはがっかりしました。
「東京難民」はリアリティはあるものの、ドキュメンタリー感?とでも言うか、そういう色が強くて小説としてはあまり・・・・・・っちゅう感じでした。
リアル、ゆえに逆にリアリティを感じられなくなる人もいるという残念っぷり。
が、この本はオモローです。

読書嫌いにはページ数がネックになるかもしれませんが、読み終えれば達成感を味わえるページ数です。
ハードルが上がりきると肩すかしを喰らうかも知れませんが、良書であると断言しておきます。

注;以降本のレビュー+αとなっております。

ヤクザさんのこともよく調べていてリアリティがあります。
警察とヤクザさんの関係性とかもおもしろいなぁ、と思いました。今の時代、蜜月関係っていうのは難しくなってしまったようですが。そのせいで凶悪犯罪の犯人検挙率が下がってしまってますね。
うーん、付かず離れずの関係性でいてもらいたいものですねぇ。

私、パチンコ中毒じゃなくてよかった、と、おもいました。
主婦でパチンコにハマって借金を作り、安く身体を売る方もいるようです。
ギャンブルとは恐ろしい。どこかに借金まみれの美人さんはいらっしゃらないでしょうか。

090金融も恐ろしいですね。
トゴって・・・・・・しかもなかなか返させてくれないとか。
「借金なんか返させてたまるかい!」というスタンス。頭が良くないと今の時代はヤクザさんもきついですね。
上納金で首が回らないヤクザさんもおられるようです。
どの世界も大変ですが、ヤクザさんも皆個人事業主みたいなものですから大変ですね。しかも見栄を張らないといけないという。
彼らには、私のようにアマゾンで購入した千円以下の時計を身に付けることなど、とてもとてもできないでしょう。

世の中は汚い・・・・・・
灰色の犬Amazon書評・レビュー:灰色の犬より
4334928978
No.2:
(5pt)

福沢徹三の(ここまでの)最高傑作

福沢徹三の作品は、かなり目を通している。ひたすら後味の悪い怪談ものと、とても爽やかな(爽やか過ぎる!)後味の手に汗握るヤクザ青春ものとを並行して発表して来た。この分裂気味のレパートリーは、北九州出身で専門学校で教えるという福沢の個人史によっているのであろう。日々見ている輝くような若者たちは、やがてどんよりとした冴えない中年になるか、輝きを失うまいと無理をしてヤクザになるか。そんな現実しか見えて来ないのである。だが、そこまで想像をめぐらせる読者もいないだろうから、福沢はかなりわかりにくいエンタメ作家という位置づけだったと思う。書いている内容が、分裂気味だったのだ。
最近の福沢は、このわかりにくさを克服しようとしてきた。『Iターン』だったか(違ったらごめん)、通常であれば怪談もの主人公になるであろうさえない中年男の日常に、ヤクザを登場させて、コメディに仕立てにしている。また『東京難民』では、ヤクザが登場しない青春ものを目指して、ネットカフェ難民になるさえない大学生を主人公にしてみたが、こちらは若者の貧困問題に関するルポを読んでいるような具合だった。暗中模索だったのである。
すると、この「灰色の犬」は、暗中模索の末に何かを「掴んだ」ということになるのだろうか。とにかく面白い。刑事もヤクザも冴えないのだが、九州のローカルカラーを強くしているおかげでリアル、しかもコミカルな味付けがしてあって、すぐに好きになれる。刑事の息子のさえなさは最初は類型的なのだが、その類型的なボンクラがストーリーを二転三転させるのだから、福沢ファンとしてはこたえられない。登場人物が多過ぎるのが難点といえば難点だが、それでもわかりやすく書いてあるので、苦にはならない。これ自体傑作と思うし、長年の分裂を克服した福沢のここからの活躍が、いよいよ期待できる、そんな一冊である。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
4334769926
No.1:
(5pt)

面白いです。

ホラー以外で作者の本を読むのは初めてです。 (といってもホラーもそんなに読んでるわけじゃないけど) アウトローものとしてたいへん楽しめましたが、かなり悲惨な奥田英朗の人間群像ものとも共通するような味があります。 各キャラクターも皆良い味を出しており、最後に「ええっっ!!」というようなシーンが待ち構えていますが、 全体的なスリリングさにも事欠きません。 500ページとかなり厚めですが、最後まで全く退屈することなく読めました。 警察内部の葛藤も鋭く描かれており、警察小説好きにもアピールすると思います。
灰色の犬 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の犬 (光文社文庫)より
4334769926

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