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宵山万華鏡



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【この小説が収録されている参考書籍】
宵山万華鏡
宵山万華鏡 (集英社文庫)

宵山万華鏡の評価: 4.17/5点 レビュー 78件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.17pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全78件 61~78 4/4ページ
No.18:
(5pt)

冷たさと温かさ

またしても京都を舞台に森見ワールド展開です。
が…、
今回のは今までの作品にはあてはまらないような新たな世界観があったような気がします。

この作品は短編がいくつか集められていますが、まさに万華鏡から角度を変えて見える世界…という感じでそれぞれがリンクしていて面白かったです。

鍵になるのは…赤い浴衣の女の子たちですね。

この本の一番目の作品を読み終えた時になんだか背筋がゾッとしたのですが、全部通して最後まで読んでみると、温かいような、でも冷たいような、不思議な感覚になりました。

また、【演劇「偏屈王」】や【赤玉ポートワイン】なんて森見さんの作品をいろいろと読んでいる方ならどこかで目にしたことのある言葉が(笑)
そんな時、森見さんの遊び心を感じます。

表紙もキラキラして可愛くて、作品のなかの登場人物(&ガラクタ??笑)が描かれていて、これも物語の世界に引き込ませてくれました。

それにしても、毎回森見さんの作品を読んだ後は京都に行ってみたくなりますね〜。
実はまだ一度も行ったことがないのです。

森見さんには是非、いつか京都ガイドとか出して欲しいです。
路地裏のおもしろい場所や店を知っていそうで。
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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No.17:
(5pt)

森見登美彦氏

まあ、誰かのバンドのアルバムにせよ、「?」って思う曲も必ずあるし、森見登美彦氏作品の中で「よくわからん…。」っていうのもあって不思議ではないと思う。

要は、自分が好きな作家として、「森見登美彦氏作品の魅力はどこか?」を探してということ。

私の場合、主人公が置かれている状況と私が似ていることと、そのようなモテないし華のない男なら、必ず一度はしたことのあるはずファンタジーな妄想の世界を、森見登美彦氏は見事なまでに当てていると言うことだ。「夜は短し歩けよ乙女」では、まさに私のような男性にはウケたのではないか?
また、各作品の登場人物をオーバラップさせているのも素晴らしい。ひとつひとつの作品に完璧な終わりがない気がして、楽しい。「ああ、樋口さん、羽貫さん、元気そうだなぁ。」ってなる。こんな業を使う作家は、楽しいじゃないか。

レビューだけで作品の良し悪しは決まらないから、迷っているなら買ってみて。自分の好きな作家なら、ましてや。

他人が駄作だと言おうが、秀作だと言おうが、全てを含めて自分自身愛すべき「森見登美彦氏作品」なのだから。
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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No.16:
(4pt)

現時点での森見さんの集大成と言っていいのではないでしょうか。

「夜は短し・・」で見せた「妄想小説」
「きつねのはなし」で見せた怪談的要素
「四畳半神話大系」で見せた連作短編と言う形

もちろん、今回もタイトルからもわかりますが
「京都」の不思議さがたっぷりです。

それにしても、各章ごとに出てくる人物たちのかかわり方が
非常にうまいと思いました。

全編に出てくる「少女」の正体にはちょっとドキッとする感じもあります。

馬鹿馬鹿しさと、巧妙さと、幻想と、恐怖が
絶妙のバランスでミックスされた良品です。

短編ゆえ、深く感情移入できるキャラがなかったゆえに
星は4つにさせていただきます。
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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No.15:
(5pt)

「お祭り」の魅力がみっちり

この人の本読むと、よくこう思うけど、「宮崎アニメで見てみたい!」
描かれている場面や人物が、きらきら色あざやかで奇妙で可愛らしいからだ。
読みやすいんだけど、あえて、ゆっくり読みたい。
細部まで、頭の中でじっくり映像に再現しながら。

お祭りの夜の出来事を、別の登場人物の視点から描いた6つの短編が、
つながりをもった連作になっているのも、とてもすてきだ。
子どもと大人、きれいなものと不気味なものが、ごたまぜになっている。
うきうきするけど、なぜだかさみしい。そんな、お祭りの雰囲気が伝わってくる。
全体像がじわじわ明らかになっていくのも、おもしろい。
「そういうことだったか!」と思ってから、読みかえすのがまた楽しい。

森見作品は全部読んでるけど、これ、かなり好き。

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No.14:
(3pt)

おっかけです。

森見登美彦さんの作品は、出たらとりあえず買って読んでいます。
 今回も京都を舞台にした物語。
 いままで森見さんの作品を追っかけていた人なら思わずにやりと笑ってしまう仕掛けがいっぱいです。
 あれ?この人知ってる。この話聞いたことある。などなど。
 でもこの作品については、少しノリが悪かったような気がします。
 『夜は短し・・・』の軽妙さがなかったような。
 なので今回は星三つとさせていただきました。
 もっとじっくり読み込んでみたら、評価が変わるかもしれませんが。
 とりあえず第一印象で。
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No.13:
(3pt)

摩訶不思議さだけ

京都祇園祭宵山の夜を舞台に
摩訶不思議な話が展開する。
これぞ森見ワールド、と言いたいところだけど、
個人的には
『きつねのはなし』に通じるところがあって
ちょっと苦手な作品になってしまった。

森見さんの妄想爆発という作品に比べると
なんていうか、不思議さだけが先走りしている作品で、
何となく居心地の悪さだけが残ってしまった。

さーーーっと読むにはちょっと読みにくい、作品でした。
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No.12:
(4pt)

話の重なり具合も万華鏡

言い得て妙なタイトルです。

どのページを開いても、祇園祭宵山の夜の話だったり、
それにつながるふしぎなお話で、お話自体が万華鏡です。

連作短編集です。

第二話の「宵山金魚」と、
第三話の「宵山劇場」は、
完全なるA面とB面ていう印象。

それに第三話の主人公は森見さんの小説では、
よく主人公キャラを射止めそうな男子大学生なんで、
僕はほんまに大好きです。

祇園祭…ニュース映像で見るだけなんで、
実物は見たことございません。

一度は本物見たことある方がこれを読むと、
また僕とは違った感想を持ちはるんでしょうね。

全ての短編小説で、全てのキャラが少しずつ関わる。
このスタイル、大好きです。
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No.11:
(5pt)

宵山万華鏡

森見登美彦ワールド炸裂の一冊です。森見氏の作品はそれぞれが独立した内容になっているのに、お互いがどことなく通じあっている不思議な世界が展開されています。京都という歴史ある街では、このような摩訶不思議なことが起きてもおかしくはないなと思わせる一冊です。装丁も美しく、森見ワールドをさらに強烈なものにしています。
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No.10:
(5pt)

祭りのきらめきと影を味わう

表紙のきらびやかな感じから「森見さん?」となんとなく妙な感じにはなったんですが、中身はバッチリ森見さんでした。

この一冊は森見さんが持つ二つの作風、
・不気味な感じ(きつねのはなしのような)
・妙な大学生とか狸がドタバタする感じ(太陽の塔みたいな)
が両方詰まってますね。
私はきつねから入った森見さんファンなので別作品を読んだときはたいそう驚いたのですが、この本から入れば驚くことも減るでしょう(良い意味で)

内容は祇園祭を舞台に繰り広げられる話です。短編でありながら繋がりがあり、明らかになる謎もあり。終始祇園祭のきらびやかで楽しい感じがあり、また不安になる所もあり。
個人的に面白かったです。ワクドキしながらページをめくれるし、ちょっとの時間でも見たくなる。並ぶ文字に魅了され、頭の中では見たことのない祇園祭が展開され、色鮮やかに空想しながら楽しみました。
出てくるアイテム達も個人的に好きな物だったので余計に良かったのかも。
きつね〜が好きな私はこの不安になる不気味な話系がまた読めて良かったです。
全体的に読みやすい感じもするので、森見さんを読んだことない方にはお勧めしやすい気がします。
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No.9:
(4pt)

久しぶりの”怪奇”!!

久しぶりに森見先生の"怪奇"小説を読んだような気がします。
「竹林」「恋文」と森見的男子(ヘタレだけど憎めない)が活躍するお話が続いたので、怪談のような、不思議な怖さのある作品は久しぶりに読んだような気がします。不思議な宵山の夜にどっぷりつかって大変満足しました。
一つ一つの話が微妙に接していて、話が進んで行くごとに宵山の闇へと引きずりこまれるような気がして、頭がくらくらしました。この不思議な感覚を是非味わってみてください。
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No.8:
(3pt)

夏の夜の夢語り

小説『すばる』において07年から08年に掛けて掲載されていた作品の書籍化です.
宵山での一夜に起きていたいくつかのできごと,人たちをおおよそ三つに切り取り,
それぞれ表裏のような視点から描くことで,全部で6編の連作短編集となっています.

物語はすべて一話完結ですが,実際にはこの表裏の二つで一つのようになっていて,
著者おなじみの若さや勢い任せのバカバカしさや,中には静かでゾッとするものまで,
単純な『表』と『裏』の関係とは違う,不思議に絡み合う二つ物語に引きつけられます.
また一話の『裏』を最後に持ってくる構成も,作品全体がキレイに締まってよい演出です.

ほかにも,ある編の主人公が別の編では視点が違うためにただの通行人になるなど,
同じ一夜での物語だけに,人や場所がどこかで少しずつ繋がっているのがおもしろく,
あれやこれやと気づいたときは,ニンマリとしながらページをめくり返してしまいます.
ほかにも著者の別作品からのリンクも織り込まれ,ファンにはそちらも楽しみどころです.

キラキラで賑やかなカバーや表紙も,作品だけでなく祭の華やかさがよく表れています.
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No.7:
(3pt)

表紙がすべてを語っています

森見さんの作品をたくさん読んでいる人ほど楽しめる要素の多い作品。
キラッキラした表紙はすべてを物語っています。
妖しく、面白く、森見登美彦らしい。表紙を見ただけで楽しい気分になれます(カバーもはずしてみてくださいね)

京都のお祭り「祇園祭宵山」を舞台にした連作短編集。
あるお話は幻想的で、またあるお話はちょっと怖くて、でもバカバカしいお話もあり、このお祭りのいろんな姿を見せてくれる。
“万華鏡”とはうまくいったもので、本当に万華鏡をのぞいているようにくるくるといろんな角度からこのお祭りの一夜を映し出しています。

お祭りって夜店が並んで、賑やかなお神輿や踊りの行列が練り歩き、ワイワイと楽しいイメージを浮かべがちだけど、
本来「まつり」とは神を祀ること、またはその儀式のことです。
その厳粛で歴史を感じさせる重みをこの作品は汚すことなく、
逆に京都という土地の持つ魅力と森見作品の古めかしい雰囲気がそれを十分に活かしています。

うーん、でも私が森見ワールドに慣れちゃったのでしょうか・・・。
森見さんの本って読み終わった後もその不思議な世界から抜け出せないことが多かったのだけど今回のはそれが少ない。
胸キュンもなければ、大笑いもない。
独特の世界観は素晴らしいのだけれど、小説としての面白味はこれまでの作品に比べると薄いかも。
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No.6:
(3pt)

世界につつまれて

京都祇園祭の宵山の日に関連した6編からなる短編集。いつもはあらすじをここに書くのだがなかなかあらすじをどう書こうか思いつかない。という感じはこの作者のいつもの作品に通じる独特な不思議な世界観に包まれた物語である。宵山にちなんだそれぞれの短編が見事な連作となりつながり万華鏡の様にお互いに影響を与えている短編であるということであろう。面白いのだが今までの作品と比較すると何だか物足りない感じがある。ただし,反面独特のとっつくにくさはなくなった感じがある・・・
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No.5:
(4pt)

ちょっと切ないファンタジー

森見の最新作は、祇園祭の宵山を舞台にした連作小説。
相変わらず、京都の学生のハチャメチャぶりは健在だけど、今回はちょっと違う。

どことなく切なさが漂う。祭りの後のような、不思議な読後感の小説だ。

『美女と竹林』、『恋文の技術』、そしてこれ。どんどん、作風が変化しているような気がする。
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No.4:
(3pt)

最悪

「太陽の塔」はアマチュア文学としては面白かった。「きつねのはなし」は、文章は上手いが中身というかストーリーが無かった。「走れ」は買って損した。表題作のドタバタ以外は文章もストーリーもひどすぎる。今時この程度なら本好きの人間だったら書けるよ。「夜は短し」は、ストーリーも面白かった。「四畳半」も同じく良かった。「有頂天」もいい感じだった。この路線かなと思った。ところが、「美女と竹林」はスカだった。太陽の塔のようなドタバタを書こうとしていると思われるがネタ切れだ。「恋文」はやや立ちなおったっかという感じ。
 そして、この最新作だけれどこれまでのを何とかつぎはぎしているようにしか思えないのだ。本当に残念だけれど。全然万華鏡世界でもなんでもない。文体もこれまでの中では最悪。上っ面だけ「怖いぞー」「不思議だぞー」とか言ってるだけの話。「きつねのはなし」よりひどい。救いようがない。何とか新境地を開いて欲しいと思うのだけれど、もはや書き捨ての境地に達したのかな。
 新婚さんでお金が必要なのだろうと思われるが、乱発ではないでしょうか。いい加減これくらいにしておいた方がいいと思う。元京大生の図書館職員なんていいじゃない。それで十分なんじゃないかな。欲張りはやめようね。
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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No.3:
(3pt)

うーむ。

これぞ森見ワールド!
だが。うーん…。面白いが心が満たされない…。

表題作である「宵山万華鏡」は何故か裏切られた感が…。きつねにつままれた感じ。

しかし、「宵山金魚」、「宵山劇場」は森見氏らしい阿呆で愉快な展開を満喫出来た。

森見登美彦氏の作品を第一子から読んでいる人は読むべし。
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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No.2:
(3pt)

可もなく不可もなく・・・

宵山の夜に交錯して起こる不思議の数々。
この不思議な感覚は京都が舞台でなければ絶対に成立しない気がする。
著者の作品はいくつか読んだことがありますが
京都という町の魅力を活かすのが本当にうまいな〜と感心します。

ですが今回の作品は正直、なんかコワイ。
読み終わったあとの幸福感とか青臭さ、著者独特の言い回しはないです。

ファンは読んでもいいと思います。カバーがかわいいし。
でも人に薦めるなら初期作品のがいいです。
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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No.1:
(5pt)

めくるめく不思議なファンタジー・ワールドに、行ってらっしゃい!

京都の祇園祭は宵山(よいやま)をめぐって展開、回転する話が六つ。仲のいい小学生姉妹の冒険を描いた最初の「宵山姉妹」の話にはじまり、それぞれに繋がり、絡まり合う「宵山金魚」「宵山劇場」「宵山回廊」「宵山迷宮」の話を通って、おしまいの「宵山万華鏡」の話に至る連作短編の妙。それはなんだか、話の中にも出てくる万華鏡をくるくると回しながら、覗き見している感じ。ああ、面白かったなあ。いつまでもいつまでも、この宵山の祭りの世界から抜け出したくない、そんな思いに駆られたくらい、それはめくるめく不思議なファンタジー・ワールドでした。

 話の中にいつしかさ迷いこんでいて、その世界を旅している味わいに似ているところ、通じているものがあるかなあとふっと思い出したのが、恒川光太郎の「夜市」「秋の牢獄」といった短編。本書の万華鏡世界から抜け出した後、そちらの世界にも足を延ばしてみる、というのも面白いかもしれません。

 きらきら光るものを散りばめた表紙カバー、装画のさやか(呼び捨て御免)の絵もいいっすね。お祭りの賑やかさ、楽しさ、わくわく感に包まれる素敵なイラスト。この表紙カバーを外すと、そこにはまた、一種異様で、暗くて怖い幻想味に満ちた絵が、目に飛び込んでまいります。本を広げてその絵に親しんだ後、くるりと本をひっくり返し、頁をめくって、宵山の祭りの世界に、行ってらっしゃい!
宵山万華鏡 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:宵山万華鏡 (集英社文庫)より
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