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有頂天家族
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有頂天家族の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全167件 141~160 8/9ページ
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この作品によって、森見氏作品はより一般的な(ファンタジー好き以外の)人々にも受け入れられやすくなったのではないかと思います。 私は森見氏の著作をありとあらゆる人に勧めているのですが、先日『太陽の塔』と『四畳半』はちょっと読みにくかった・・といっていた大学の女性の先輩が、『乙女』を気に入り、ついに『有頂天家族』は◎!!面白かった!!と叫んでました。たぶん、初期のとっつきにくさ、偏屈さが薄れ、森見氏が生来持ち合わせているかわいらしさ、可愛いもの好きという面がようやく前面に出てきたからだと思います。 それぞれ毛色の異なる4兄弟の魅力、papyrusで連載再開されて、ますます面白さが際立っています。お勧めです! | ||||
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いかにも、本屋大賞にノミネートされそうな一般受けしそうなお話でした。 恩田陸のドミノのようなドタバタですけど、たぬき、天狗、人間の三つ巴といった意外性や、家族愛、兄弟愛、京都が舞台、といった点で、もっと赴きもあって面白かったですが。 個人的には、きつねのはなし、走れメロス、四畳半神話体系の方が好きですが、好みの問題です。でも、有頂天家族はマニアックな森見ファンには物足りないかも。 森見さんの作品はいつも京都が舞台なのに、なぜか関西弁はでてこないですね。 どうしてでしょうね。 出町ふたばの豆餅はいつもでてきて、食べたくなります。 | ||||
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期待が大きすぎたせいか、あまり面白くありませんでした。ちょっと無理しているな、といった印象で。森見さんにしてはペンが走っていないというか、ドライブ感がないというか。小さくまとまらないで欲しい。奇想天外、荒唐無稽な話を期待しています。 | ||||
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天狗と狸と人間が渾然一体となって住む街・京都。この設定を受け入れるかどうかで、楽しめるか否かが決まる。ファンタジーなので条理は当然現実とは違う。そこに異論をはさんでもしようがない。 森見さんの文体が練れてきて、落ち着いて楽しめた。「ぽてぽて」歩く「ぷつぷつ」つぶやくなど、個性的な擬態語が適度にちりばめられ、好感がます。弁天、金閣・銀閣など、キャラが立っていて面白い! | ||||
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「ファンタジー」が苦手な人には、全く無理な内容かも。私は途中リタイアです。。 京都の知ってる地名も出てきて、リアリティとファンタジーが程よく入り交じる独特の世界観を築いているのだが…なぜだか、読んでても「次を読みたい」という気持ちにはならなかった。「太陽の塔」は気持ち悪いと思いながらもぐいぐい読めたんで、作者の技量云々ではなく、単純に「合う」「合わない」の問題だと思う。 | ||||
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太平楽と他力本願に生きる狸の生き方にとても共感できるってことは、人間の本質にも繋がるみたいで、読んでいて楽しかったです。特に三男の高杉晋作の信条を地で行くような生き方が愉快でありました。たぶんタヌキの生き方に仮託して人間のあるべき姿を作者は見せているのでしょう。京の街を百鬼夜行が跋扈するファンタジーなのですが、描写が活き活きとして写実的なので、とてもリアリティがありました。同じく京都を舞台にした作品を上梓している万城目氏とのコラボがあると面白いような気がします。 | ||||
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個人的には『夜は短し〜』の方が好きかなぁ。 いつもの森見ワールドをもっとファンタジーにしたような他にはない独特の世界観はすごくよかったんですけど。。。 ストーリーがいまいちでした、個人的には。『夜は短し〜』だってストーリーだけ取り出せばたいしたことない話なんですが、あれはもっとどんどん読ませてくれた気がする。そんなつもりじゃないのにいつの間にかページをめくっていた……という記憶があるので、わくわくして読み始めたのですが、ちょっと期待が大きすぎたのかなぁと思ってます。感動モノ、家族モノ(タイトルがそうなので仕方ないでしょうが)に向かうためにコメディ、ユーモア部分が少なめになっているからでしょうか。文章は相変わらずうまいけれど、デビュー作のような勢いというか、どどどっと迫ってくる新鮮な匂いがやや薄れたような気がします。読み終えたとき、「おもしろかった!!」と声を大にして言えなかったのが残念……。それだけ作者さんが書き慣れてきているせいかもしれません。 でも、相変わらず好きな作家さんなので新作が出たら買うとは思いますが。 次はもっともっと新しいものを見せてほしい。 もっともっと森見登美彦節を見せつけてほしいです。 好きな作者さんだからこそ、安心して読めるものではなく、ワクワクドキドキハラハラして読めるものを希望します。 あと、この作品って映像化したらさらに面白くなるんじゃないでしょうか。 | ||||
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主人公は狸。登場するものたちも、狸、天狗、そして人間と種々様々。 父亡き後、4兄弟は力をあわせて宿敵夷川家と戦う・・・。繰り広げ られる人間ドラマ、いや狸ドラマの展開は、読み手の想像を絶する。 ハチャメチャなようだが、そこにはピシッとした一本の筋が。作者の 構成力の見事さがうかがえる。父総一郎が命を落としたのはなぜか? 井戸の中の次男はどうなるのか?下鴨家と夷川家の争いの結末は? 天狗の赤玉先生と弁天のその後は?内容はてんこ盛りだが、それらを きちっとラストでまとめ上げるのは見事!ただ面白いだけではない。 狸の世界を通して描かれている温かな家族関係、親子関係、兄弟関係は 感動モノ♪読後感もよかった。 | ||||
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不思議な世界でした〜 でも、楽しかったです。 現実にはありえない話ですが、森見ワールド炸裂という感じでした。 私は特に次男狸が好きですねぇ、肝心な時力を発揮するあたりが! 森見ワールドは、好きな人は好きかも知れないけど、苦手な人は苦手でしょうね、多分。 個性的な文章が好きな方にはオススメです。 全部で3部作になるらしいので、第2部が待ち遠しい今日この頃。 | ||||
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ぼんぼりの燈る京都の街、蠢く狸や天狗たち。ファンタジーの世界を見事に創り上げており、うれしくなってしまう。 しかし、ストーリーは何とかならなかったのだろうか。キャラクターが先に出来てしまい、それをもとに物語を始めてしまったということであろうか。もう少し知恵を絞っていただきたかった。登場人物とストーリーの関係に、アンバランスなものを感じる。残念だ。内容がほんのちょっと良くなるだけで大傑作になるはずだったのに。 「有頂天ホテル」という映画があった。最高のタレントを集め、タレントごとには良く出来ていたが、全体としては低調子の出来となってしまった。ドタバタになりきれてなかった。たまたま同様のタイトルなので思い起こしたことなのだが。 | ||||
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狸でしょ、たかが。狸って、昔話に出てきたり、「平成ぽんぽこ…」に出てくるヤツでしょ。子供じゃないんだから。 ああっ、でもこの作家にかかると、京都の街を背景に、なんともファンタジックで、愛らしいキャラたちに、すっかり魅了されてしまいます。 | ||||
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既に数多くの素晴らしいレビュウが有るにも関わらず、書いてしまいます。 それ程までに、語る口や書く手が止められない素晴らしい作品でした。 デビュウ作『太陽の塔』から通じ広く認識されている森見登美彦の特徴(魅力)は2つあると思います。 1.如何にも堅い文章で扱われる珍妙な題材(登場人物)。 2.上記の馴染み難い文章を解り易くするための短編的構造。 先ずは1つ目。 デビュウ作『太陽の塔』の序文はこうです。 -- 何かしらの点で彼らは根本的に間違っている。なぜなら私が間違っているはずがないからだ。 -- しかし、語っているのはただ振られた事実を認められない馬鹿な男です。 そして、本作『『有頂天家族』』の序文は以下。 -- 桓武天皇の御世、万葉の地を後にして、大勢の人間たちが京都へ乗りこんできた。――(中略)――桓武天皇が王城の地をさだめてより千二百年。今日、京都の街には百五十万の人間たちが暮らすという。だが待て、しばし。 -- 歴史を語り、現代(いま)へ導く主人公(一人称小説で語り手)の名は矢三郎。 狸である。 しかも、前述の口上は本編に全く関係ありません。 上記だけで森見登美彦の面白さが何となく伝わるでしょうか。 それでいて── ・父の死による兄弟の擦れ違い(当然だが狸)。 ・ある理由から姿を見せられない婚約者(当然だが狸)。 ・四字熟語を連呼する憎い敵(当然だが狸)。 ・天狗を翻弄し勝手気儘に生きながら月を見ると人知れず泣き出す女(これは人間)。 ・神通力を失いながら人間に惚れて無様をさらす天狗(当然だが天狗)。 ──と、狸と天狗と人、種族と個人、喜びと悲しみ溢れる登場人物が文字通り、飛び廻り走り廻ります。 上記の説明だと逆に取っ付き難いと感じる人もいるだろうと思います。 その疑念を一蹴するために、私個人が気に入った記述を引用します。 ・狸のくせに犬猿の仲であった。 ・相手が自分の思い通りに動くことと動かないことの間隙にこそ、惚れるということの味がある ・「まだ分からんか!」偉大なる恩師は叫んだ。「喜ぶ顔が見たいからだ!」 ・「喉から毛が出るほど欲しいです」 ・獅子は我が子を千尋の谷へ蹴り落とし、狸は我が子を温かい枯葉の寝床から冬の雨の中へけり出す。 ・「詭弁上等! 御意見無用!」 ──等等。 ひと癖もふた癖もある、仲が悪いのに長年付き合っている連中、誰も彼も男も女も狸も天狗も人間も見事なツンデレです。 2つ目 本作は実際に短編で、以下の7章からなっております。 ▼目次 1.納涼床の女神 2.母と雷神様 3.大文字納涼船大合戦 4.金曜倶楽部 5.父の発つ日 6.夷川早雲の暗躍 7.有頂天家族 ▲全7章 判るようで解らない副題。 それぞれが1話完結(6と7は完全に続き)で矢三郎の語り(一人称小説)から変わらないながらも、描かれる題材(登場人物)が入れ替わり、それでいて本筋は1本通っています。 それなりに伏線(小ネタ)もあり、連載短編と感じさせない構成力も見せ付けられます。 大衆娯楽として徹底した馬鹿らしさを見せる一方、出会いと別れと云う文学の礎を見事に踏みならしている良作。 思わずニヤリ、不意にホロリ。狸と天狗と人の物語。 正直、夜は短し歩けよ乙女で出し切ったか、と思っておりましたが、いやはや失礼しました。 これからも作家読みを継続しようと思う数少ない作家の一人です 最後に一言── 海星かわいいよ海星。 | ||||
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森見登美彦は現代の現代らしい作家です。 少し前の世代だったならば「あたら若い才能を浪費して,若いうちは本腰を入れた小説を書かんか」と説教されそうな小説を,飄々と才気煥発で発表し続けています。 本書は狸と天狗と人と京都の物語です。 偉大なる狸だった父親は今やもう亡く,暢気で芯の太いすっとぼけた母さんと4人のいろいろ困ったところのある息子達が京都の洛内の森で暮らしています。 ミステリあり,青春あり,陰謀あり,家族ドラマありのサービス満点の娯楽小説で, そしてなによりラストへ駆け抜ける疾走感が魅力です。 心を遊ばせたい時にぴったりな1冊。 | ||||
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実に、実に阿呆な話だが、阿呆の中にも人生を歩む上でのアドバイスや人間関係のコツが隠されている、読んでためになる本。 という事はなく、なんのアドバイスもコツも無く全くためにならない本です。むしろ阿呆が移る。ただただ笑い転げる、爆笑・狸のお話です。 でもわたしは、偉大な父を持つダメダメ兄弟たちに元気をもらいました。噴出して、声を出して笑って、顔の筋肉と腹筋を鍛えながら読みましたけど・・・。 『有頂天家族』を読み終わった日、学校で嫌な事があったんです。でも、この本のおかげで「まあ、いいか」と思う事ができました。 スポーツ後のように、スカッと晴れやかで爽快な気持ちになれる本です。 気持ち良く明日が迎えられる、心の健康本ですね。 | ||||
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主人公:狸の名門・下鴨家の三男・矢三郎は狸元来の阿呆の血が行きすぎで周囲を良く困らせる。人間は街に暮らし,狸は地を這い,天狗は天空を飛行する。平安遷都この方続く,人間と天狗と狸の三つ巴・・・その中で繰り広げられる破天荒な事件の数々「面白きことは良き事なり!」 狸・天狗・人間を巡る京都を舞台とした短編からなるファンタジー(!?)であるが,物語は1連の流れからなり,長編とも読める。始めは文章と設定に慣れずに先へなかなかページが進まなかったが,この世界観へと入り込んでしまえば,楽しくて楽しくて仕方のない物語であった。ただし,人によっては全く読めない(面白くない)と思う人もいると思われる物語であると感じた。私としては最近ではお気に入りの部類に入る本である。 | ||||
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何といってもキャラクターたちが濃い!濃い!! 「家族」と言うから登場人物が当然?人間かと思ったら・・・ 女好きの天狗、赤玉先生や半天狗の弁天など、こんな発想がよく出てくるものだと これは思わず感動の領域。 情景描写も繊細でリアル。道行く人の何パーセントかは本当に狸なのかも? そんな風にさえ思ってしまった。 とにかく最高に面白かったです! | ||||
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人間・天狗・狸が暮らす街・京都が舞台。 京都という地の持つ奥ゆかしく味わいのある風景が この3つの種族が共存する不思議さと見事にマッチしています。 はじめは相変わらずのモリミー節のバカバカしさに 呆れつつも楽しく読んでいたのですが、 父の死の真相がわかるにつれて怒涛の展開に! いちいち驚きの声をあげ、 愛すべき毛玉たちに声援を送りながら熱い気持ちで読みました。 奥ゆかしさ・バカバカしさ・妖艶さ、この3つの絶妙なバランス感。 そして主人公がかわいい狸だっていう力の抜け具合。 バカバカしさをしっかり保ちながらも感動させてくれるから凄い! 巻末では第二部の始動が大きく予告されてあり、 今後も毛玉4兄弟の活躍から目が離せません。 | ||||
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最初に思ったこと。「太陽の塔」のあの男子はきっと次男をみたんだろうな。四兄弟それぞれに思うところあり。 狸と天狗と人間と。このとりあわせで読ませるとは恐るべし。平成狸合戦ぽんぽこもびっくり。恋も入っておりました。狸だけど狸ゆえにストレートに響く家族愛。 第2部もあるんですって!大英帝国から赤玉先生の息子が帰還、四兄弟にも最大の試練が。 | ||||
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面白きことはよきことなり!! ファンタジィである。 しかしある意味謎ときミステリィであったりもする。 京の都には 人間と天狗と狸がいる。そしてそれぞれ三つ巴になりくんずほぐれつするのである。 糺の森に住む狸の4兄弟が 宿敵夷川親子と知力を尽くして戦い抜くのである。 と、言うとなんとも血なまぐさく聞こえるが(実際、兄を騙して狸汁にして人間に食わしちゃうくらい意外とノアールだったりする)そこはほれ、モリミーだからもう阿呆の血が騒ぎまくり七転八倒呉越同舟捲土重来樋口一葉なのである。 いやぁ もうなんとも面白いのなんのって読み出したら止まらないんだから。特に最終章のスピード感ったらジェットコースター並だから。 あちこちにちりばめられた森見的エッセンス健在。偽電気ブランやら怪しげ隠居やら腐れ大学生やら、キュートな擬態語やら…もうぷりぷり けぽっなのである。 あぁ 言葉にならないくらい 有頂天な小説なのだ | ||||
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この京都には、人間と天狗と狸が住んでいる。いつも通りに森見さんの仮想京都は、不思議がいっぱい。 主人公とその兄弟達、母親と亡き父親と、家族の姿が愛情深くて愛しかった。天狗と弟子の師弟関係も、多くを語らずに本音と体面を守る作法が粋だ。破れた恋の苦味がほんのりと効いている。 阿呆の血のしからしむるままに、目の前の些事にうごうごする狸たちの姿は、そのまま読み手と重なる。この世界を動かすような権力とは無関係だし、弱肉強食のような生命の危機とも無関係で、当たり前の日常生活を飽きずにひっそりと繰り返し送るものたち。 だけど、それなりに毎日を生き延びて、それなりに楽しんで生きていられる。そんなところに尊さを見出して、最後のページのような言葉を紡ぐことができる作者の感覚が好きだと思った。 もふもふの毛玉や、ふはふはの毛玉のような、柔らかで温かい毛玉好きにお勧め。 | ||||
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