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死神の浮力
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死神の浮力の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全102件 61~80 4/6ページ
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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オリジナルは2013年7月30日リリース。電子書籍化は同年10月25日。前作『死神の精度』から8年ぶりの千葉、なおかつ長編ということで手に取らずにはいられない一冊である。 前作が6つの短編からできていたのに対して、本作は死神の調査のルールである7日間の毎日を綴るカタチに仕上げている。最近の伊坂作品は文学的な構成の試みを色々と試してみようとしている感じがあるなぁ、と読んでいてまず思った。そして相変わらず千葉はミュージックを必要としていて、会話はより一層ズレまくっている。読んでいて笑ってしまうのは死神のセリフばかりなのも面白い。 この本に取り上げられている25人に1人の存在のサイコパスと千葉のような死神とどっちが恐ろしいのだろうか、と次に思う。20年間の死亡時期延長サービスのような『素敵』なサービスまで用意してくれる死神たちとただひたすらに残忍なだけのサイコパスたち。そのサイコパスが死神たちの『20年間の死亡時期延長サービス』を受けたシーンが一番印象に残った。まるでジョジョの第5部のディアボロの最後(最期ではない)のようだ。 様々な実験を繰り返しながら進化する伊坂ワールド。今はその実験を楽しんでいる気すらする。そして、今の日本の文壇で、伊坂がいなかったらホントにつまらないだろうな、と思った。 | ||||
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前作を読了していたので今作もかなり期待をして読み進めました。 充分に楽しめましたが 期待以上の千葉では無かったので 星を一つ減らしました これを書き終わったら 前作をもう一度読むつもりです | ||||
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ゴまだ読み終わってないけど、ここまでは面白かった。ゴールデンスランバーも面白かったし、PKも気になる。 | ||||
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死神の精度も内容がよく考えられ、大変面白かったですが、 この死神の浮力は、個人的には死神の精度よりさらに千葉さんの魅力を感じました。 私自身は読んでいて、将来の不安や過去の後悔、現在の小さな悩みなど、 どうでもいいなと感じさせてくれるような物語で、読んで本当に良かったです。、 | ||||
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千葉のトンチンカンな緩い答えと、犯罪者を追いかける夫婦の逼迫感。 緩急が効いていて、飽きずに一気に読めた。 伊坂幸太郎の本はこうでなきゃ!と思わせられる一冊でした。 | ||||
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死神の精度で出会い、他の作品にもこっそりと登場している「千葉」ががっつりと出てくる作品。 相変わらずのとぼけっぷり。 書かれている題材は非常に重いのにすいすい読めてしまうのはさすが伊坂。 | ||||
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2004年に第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した「死神の精度」の続編。 名字に町や市の名前がついた美男、美女で、やたらと音楽に興味を持っていて、話すとなんだかずれている……そんな人を見つけたら、その人は死神かもしれません。 死神は調査部から指示された人物の前に現れ、1週間の調査の後に対象者の死について「可」か「見送り」かの判断をします。 もちろん、死神ですからそのほとんどは「可」となり、調査と言ってもおざなりに接触するだけというのが多いのですが、「千葉」は仕事を非常に大切に思っています。 その死神の千葉に次の調査対象とされたのは、小説家の山野辺遼。娘を殺され、しかもその相手は25人に1人と言われる「良心を持たない」サイコパス。 裁判で「無罪」判決が出て、その男が自由の身を手に入れたその夜に「千葉」は山野辺宅を訪れます。 前作「死神の精度」は短編連作という形でしたが、今作は長編作品。 短編作品でもそうでしたが、人の死というものに対して非常にドライな視点で描かれています。いや、なんたって千葉は死神なんですから、死を超越しているのは当然なんですが。 今作では、人が苦しむことに何の感慨も持たずゲーム感覚で楽しむ男に対して、幼い娘を殺され自分たちの手で復讐することを決意した夫婦という重い題材。 「人はいつか死ぬ」という恐ろしさと、だけれでも「怖くない」というなんとも矛盾した人が持つ思いを、死神を通じて描くというなんとも不思議な感慨を得る作品です。 復習を実行しようとする夫婦に、7日後の死を決定する死神とのやりとりを1日1日描いていく形式で、読む手が止められず一気読み。 殺人を犯した男の7日間、復習を実行する夫婦の7日間、そしてエピローグで描かれるその後の一幕。 うーん、見事な作品だよなぁ。 | ||||
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「死への恐怖」「犯人の残忍性と綿密性」で展開されるストーリに、死神千葉のすっとんきょうで、あっけらかんとした会話・行動が非常にうまくマッチングされていて面白かった。長編だからこそ、このバランスがとれていて非常に味わいのある内容でした。 ゴールデンスランバー同様、登場人物、主人公の何気ない会話が物語のラストに向かって繋がっていく展開はさすがです。 ゴールデンスランバーのラストで、主人公が「たいへんよくできました」のスタンプを手に押されるシーンで、主人公が「このスタンプを先生からもらったことがない」、という文中の会話と、整形して逃げ延びたことに対する「たいへんよくできました」が結びつき「あ〜なるほど」と感心したが、この「死神の浮力」では、「晩年も悪くなかった」(つまり千葉は還元キャンペーンを採用したいう意味で私は理解しました)という死神の言葉に、作者伊坂幸太郎のやさしさに感銘しました。 | ||||
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以前にもでていた死神さんのお話 愛娘を近所の男に殺された作家夫婦が主。 近所の男は、いまいち、キャラクターの彫り込みがないのだけど、 いわゆるサイコパスらしい。 裁判で、無罪となってしまった犯人を、 復讐したい、という作家夫婦の強い願いとともに、 死神の千葉さんが、ややピントのずれた応答とともに、行動をともにし、活躍。 こうやって書くと、話しは非常に暗いのだけど、 なぜか、千葉さんのひょうひょうとした受け答えで、重くなりすぎないのです。 結論もすこしほっとしたような気分です。 ちょっと、最初のほうは、もたもたした感じがあったけど、 後半は、テンポよくすすんでいきます。 もう一回くらい、死神さんのシリーズはいいかもしれない。 | ||||
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期待を裏切らない死神のトーク、ストーリー展開。納得の行くラスト。今から続編が出ないかと、勝手に期待しています。 | ||||
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タイトルの意味はしばらくよく解らなかったが、ラストで解った。特別大きな意味があるわけでもないが、しゃれたタイトルである。 このシリーズは2作目だが、長編になり、読み応えは増したが、キレはやや薄れた?でも十分面白かった。 今回の「千葉」の担当は、人気作家で愛娘を殺されながら、マスコミの嫌疑、また過剰な報道姿勢のため、妻と家にひきこもっている山野辺である。そして本当の犯人、サイコパスの本城との戦いが描かれる。 死神(千葉)の特徴は、「姿かたちは変幻自在」「死なない」「寝ない」「現れるところは常に雨模様」「大好物は音楽」などで、その巧まざる天然ぶりで、重く緊迫しているこの物語が一瞬にしてコミカルに変わる。 その設定というのは読者にとって実に楽しみな描写を随時提供してくれて、エンターテインメントだなあと思うのである。 本城が異常な目的を持って山野辺を攻撃するという理屈はやや弱い気もしたが、あまり気にする必要もないのだろう。 本城が、山野辺の知らないところで(結果的には山野辺の目的どおり)長期の報復を浴び続けるというラストにはカタルシスがあった。もう一作、千葉のオトボケぶりを読みたいなと思いまいした。 | ||||
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登場人物の口からでる哲学や名言の引用、伏線の回収など 伊坂節は相変わらず健在です。 「死神」という時代感覚や感情が欠陥した存在が 言葉遊びをいっそう巧みに、面白くしています。 死神の千葉が、空気や言葉の行間を読まないことで 逆に人間らしさが描かれているようです。 そんな死神の唯一人間らしい言葉で締められる最後にぐっときます。 話が冗長に感じてしまうかもしれませんが、 キレイでカッコ良いラストシーンが待ってます。 | ||||
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精度はオムニバスでしたが、今回は一つの話で、とても重いテーマではありますが、死神の存在そのものの可笑しさでバランスがとられ、最初から最後まで伊坂節を満喫しました。 | ||||
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死神にとって普通の返事でも、人間にとっては的外れな答えになってしまう千葉(死神)の反応が笑える。内容は重いが、洒脱な会話が救いとなっている。ただ、ここまでのワルが人間として存在するとするのだろうか。もし存在するのなら、それこそ悪魔的であるとも思う。死神の精度のショートもいいが、こうした長編もいい。 | ||||
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あの死神千葉が帰ってきました。 千年もの長きに渡って人間を観察し、その生死を判定しきた千葉。彼は人間というものを知り尽くしながらも、決して対象者に感情移入などしない。そんな千葉というフィルターを通すことで、読者は人間というもの(この作品の登場人物)に対して、極めて客観的な視点を得る事ができる。言い換えれば感情移入できない。 本作では死生観に関する多くのエピソードが散りばめられています。一人娘の死によって親である自分が生まれて来たことの是非。死への恐怖とそれを意識しないために今に集中する生き方。親が子供に対して死への恐怖を身を以て和らげるエピソード等など。そんな重いテーマを扱いながらも、伊坂さんの作品は何処か力の抜けた、でも軽薄ではない、独特の感覚をもって読み進めることができます。 勿論、本作も前作と同様、人間と死神のどこかずれた、でもクスッと笑える会話も盛り沢山。 個人的には前作の短編集の方が娯楽作品としては楽しめましたが、本作は楽しみながらも自分の人生や死に関して、ハッと気づかされることもあり、有意義な読書になりました。 | ||||
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今作の『死神の浮力』は『死神の精度』の続編なわけだが、『グラスホッパー』に対する『マリアビートル』のように、同じシリーズのようでそうでない趣がある。両方とも第1作目は純然たる娯楽作品だが、2作目は重たいテーマを軽いタッチでそれとなく我々に提示しているように感じる。 今回の作中で「救いがない作品のたちが悪いのは、凄そうだと勘違いされることなんですよ。」というセリフがあるが、まさに救いのないテーマを扱いながら、その中に『死神・千葉』にしか出せない笑いを混ぜ込むことにより、「凄そうだと勘違いされることなく」、それでいて世の中にはこんな理不尽で悪意に満ちた嫌なこともあるのだということを見事に提示してくれている。 『ゴールデンスランバー』で頂点を極めた後、試行錯誤が続いていた感が強いが、ここにきて伊坂幸太郎の主張したいことを物凄く伊坂幸太郎らしく表現することが出来るようになったのではないだろうか?文句なく『ゴールデンスランバー』以降の最高傑作と言えると思う。 | ||||
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作者の伊坂幸太郎は、時々突拍子もない実験的作品に挑むことがある作家だけれど、『死神の精度』の続編ということで、ハズレはないだろうなぁと、購入。予感は的中で、とても面白く読めた。 しかし主人公は死神ということでも分かるけれど、「リアリティのあるエンターテイメント」を楽しみたいと思う人には向きません。この作家特有のファンタジックで、ちょっぴり偏屈な世界観が好き!という人はとても楽しめると思います。 ラストシーン近くで、それにしても、そんなバカな!というシーンが出てくるのですが、そのシーンを読んだとき「高速道路でふと隣を見ると老婆が同じスピードで走っていて度肝を抜かれる」という怪談を思い出したのは私だけではないはず。 この作品をより楽しむためには、やっぱり前作の『死神の精度』を先に読んでおくことをおすすめします。 | ||||
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「死神の精度」の続編です。しかも長編! そのせいかな、なーんか長いような間延びしてるような印象が・・・。 面白いんだけど、なかなか進まねーっていうかね、そんな気がした。 復讐に人生を捧げる決意をした夫婦の話しなんて、これ以上ないほど暗いはずなんだけど、 千葉のすっとぼけたようなキャラ(でも、本人は大まじめ)のおかげで、 クスッとさせてくれるようなユーモアと軽さが生まれている。実に痛快。 しかも、いつもの伊坂作品同様、いたるところに伏線がちりばめられているから気も抜けない! ママチャリで疾走する場面は緊迫の場面のはずなのに笑えました。 こんなにダークなテーマなのにこんなに笑えるなんて、やっぱすごいです。 | ||||
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この作家さんの作品に時々出てくる 本当に悪い奴、それもきれいな人間の皮をかぶった悪魔…キャラが登場します。 この悪魔と作家夫婦との対決に 対決自体には興味のないけれど、真面目に仕事する死神が関わり、物語りはすすみます。 実はありえないような設定で 会話や出来事の一つひとつが、何かの比喩だったり暗示だったりする 『ハードボイルドな現代のおとぎ話』といった感じがします。 とても楽しめました。 死神の仕事や習性を知るために『死神の精度』は読んでおいた方が、より楽しめると思います。 | ||||
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