■スポンサードリンク
星の旗
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
星の旗の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「悪魔の飽食」は、事件性、歴史的価値が、ストーリーを殺していた。それはそれで、事実(らしきもの)の発見が強く、納得できるものであった。 ところが、この作品のストーリー性は見事である。細部は、この際、問題ではない。似たような境遇の、元特攻隊員が、「これだけは、48年経っても、絶対に許せない」と、巨悪に立ち向かう決心をする。繰り返し、繰り返し出てくる「生ける屍たち」が、他人をバカ死にさせておいて、自分だけ甘い汁を吸って生き残った上官たちに、はむかうようになる心理的葛藤が、ストーリーにうまくとけこんでいる。 それは、明らかにフィクションでありながら、表面的なストーリーの裏にある心の闇にふれる形で、進んでいく。テレビを観るように読めば、隠されたストーリーは見えないかもしれないが、目を閉じて、心のひだを読みとるように入っていけば、そこには「人間存在の、たえがたい暗さ」がみえてくる。ある意味では、野間宏の「暗い絵」をほうふつさせる力作である。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!