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星の旗



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星の旗の評価: 3.00/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

最高のストーリーテイラー!

「悪魔の飽食」は、事件性、歴史的価値が、ストーリーを殺していた。それはそれで、事実(らしきもの)の発見が強く、納得できるものであった。

ところが、この作品のストーリー性は見事である。細部は、この際、問題ではない。似たような境遇の、元特攻隊員が、「これだけは、48年経っても、絶対に許せない」と、巨悪に立ち向かう決心をする。繰り返し、繰り返し出てくる「生ける屍たち」が、他人をバカ死にさせておいて、自分だけ甘い汁を吸って生き残った上官たちに、はむかうようになる心理的葛藤が、ストーリーにうまくとけこんでいる。

それは、明らかにフィクションでありながら、表面的なストーリーの裏にある心の闇にふれる形で、進んでいく。テレビを観るように読めば、隠されたストーリーは見えないかもしれないが、目を閉じて、心のひだを読みとるように入っていけば、そこには「人間存在の、たえがたい暗さ」がみえてくる。ある意味では、野間宏の「暗い絵」をほうふつさせる力作である。
星の旗 上 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:星の旗 上 (角川文庫)より
404175383X

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