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(短編集)
嗤う伊右衛門
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嗤う伊右衛門の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全89件 61~80 4/5ページ
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どうして伊右衛門はお岩を選んだのか、お岩はなぜ爛れたのか、お岩の父の本音と建前と更にその下の深層意識。顔の美醜だけで大衆に恐ろしいものとしてとらえれたとしたのなら、身近にいた少数派の意見もあるはずだ、とこういう感じで書いたのではないか。生々しく輪郭をもった登場人物作りはさすが京極さん。”どんな形”であれ人間には愛がある。これはとてもとても精神的で切ない恋愛譚である。こんな恋愛の形を理想にしてしまえばたちまち恋愛ができなくなってしまう。そしてまさに私は普通の恋愛が出来なくなっているくらいだ。ちなみに巷説シリーズの又市(だろうと思う)が観察者の役割を担っていて、京極さんは自身の作品(キャラ)の活用の仕方が本当に上手いと感激。(もしかしたら設定は同じだが同一人物ではないかもしれない)静かに感情をかみしめたいとき、読んでみてはどうでしょうか… | ||||
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わかりやすい京極作品ということでお奨めします。これまでも京極夏彦氏の小説はデビュー以来何冊か読んできましたが、面白いには違いないのですが、帯に謳ってあるほど絶妙の伏線とかその系の賞賛について私にはイマイチピンときていなかったというか、けっこうそんな不満もあったのですが久しぶりにこの作品を読ませていただき、単純に面白いなあ、上手いなあと感じることができました。映画は見ていませんが、この本は読んでもいいのでは?お奨めします。 | ||||
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題名を見た時「ん?伊右衛門が嗤ってんの?」というような感じから読み始めました。今までTVや映画で観る“四谷怪談”ではないなぁ、と。あの“おどろおどろ”しさは感じられませんでした。読むうちに興味が湧いたのは“又市”と“直助”ページが進むごとに2人に引き込まれて、感情移入していきました。こんな2人を登場させた京極さんは“スゴイ!!”映画の方はまだ観ていないけれど、映画を見ているように情景が浮かんできました。(映画も観てみようかなぁ…)他にも京極さんの本を読ませてもらおうかなぁ | ||||
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この作品は、私が始めて読んだ京極作品です。今まで京極夏彦という小説家の名前だけは知っていたものの、「何だか分厚い本を書く人だな~」というくらいの気持ちしか持っていませんでした。また、四谷怪談のお岩さんというのも聞いたことがあれども、どういった話なのかはさっぱりわからないという具合でした。そんな私がこの本を手にとったのは、映画化されると聞き、ページ数もそんなになさそうだったので、普段時代小説を読まない私でも大丈夫だろうと考えたからでした。そんなに期待しないで読み始めたのですが、おもしろかった!今まで恐ろしいイメージだったお岩さんが、とても身近で魅力的に感じられました。この本のおもしろさは斬新な解釈と、人物の魅力という点に集約されるのではないでしょうか。今まで京極作品を読んだことがないという人は、ぜひ入門編として手にとって見てください。後悔はしない作品だと思います。 | ||||
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読書家にはよろしいかもしれませんが、すこし、古文体が混じるので難しいところがあります。最後まで読んでいないから、不明瞭なことしかいえませんが。 | ||||
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とてもいい買い物をしたと思いました。ちょうど学校で読書週間があり、本を買いに行きこれを見つけました。はじめは文章にややとまどいましたが、話の展開が解ってくるうち、文章にも慣れてきました。とにかく大人の恋愛です。まだ子どもの私には理解しにくかったですが、伊右衛門と岩の会話などに恋愛の切なさと愛おしさがひしひしと伝わってくるものがあり、なんというか、こう・・・。とにかく物語にとけ込めます。 | ||||
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遅ればせながら読みました。まず驚いたのがお岩の考え方だ。お家大事の時代において、さばけたというか、前衛的というか。そして、伊右衛門の人柄。これまた、かの時代には珍しいマイホーム亭主というか、真面目を絵に描いたような、おもしろくないオトコ。この2人を軸に、周囲の人間が織り成していく愛憎劇…。後半から、あれよあれよという間に結末になだれ込んでいくために、一気に最後まで読んでしまった。傍観者には悲劇的な結末だが、伊右衛門にとっては愛を昇華させた、本当の意味でのお岩への愛のかたちなのかも知れない。こんな愛のかたちもあるのかと考えさせられてしまった。自分はこんなふうに人を愛することがあったのだろうか?余談だが、又市さんの素顔が垣間見れるエピソードもあり。巷説百物語とは一味違う又市に会える! | ||||
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うつくしい岩がよく描写されて伝わってきました。登場人物ひとりひとりの観点から、それぞれが主人公になって書かれている物語で先がきになって、あっという間に最後まで読んでしまいました。 | ||||
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テレビでアヴェマリアの曲とともに流れた映画の予告を見て、おもしろそうっと思って読みました。だから初めての京極本。四谷怪談も知らずに読みました。始めは辞書なしには読めませんでした…知らない熟語がいっぱい…。時代が昔なだけに用語も昔ならでは。それにしても…いいっ。もうだだをこねたいくらい、いいです。伊右衛門とお岩…なんなんでしょう、二人がすっごく愛し合ってるとかこんなに通じ合ってるとかいう描写は全然ないんです。むしろ取っ組み合いの喧嘩してたり、考え方はずれまくってたり。それでも二人は愛し合ってるんですね。そこが微笑ましくもあり、切なくもありました。二人とも好きなのになんで上手くいかないかなーー好きなら好きでラブラブしちゃえよー…っともどかしい反面そうならないところが大人の恋。私の頭の中では完全に小雪&唐沢だったんですけど、伊右衛門もお岩もいい味出してて好きになれます。登場人物の視点により物語が区切られていて、各人物の視点により明かされる真実とその人物の描写。先ほどお岩と伊右衛門がいいと言いましたが、良いんですが、みんなキーマンです。みんな主人公です。読み終わり、全てがわかった後ですぐさま読み直しました。うわっこんなところに布石が。えっこれってそういう意味?!…等々、はっきりしない、いや、私が確信が持てないだけで本当ははっきりしてるのかもしれませんが、読み直して得るものも多かったです。そういうことで二倍楽しめますねこの物語は。ーーそもそもその布石に気付いてれば三倍楽しめるのかもしれません。よーっくじっくり読んでみてください。…私にはじっくり読んでもどーっしても分からないところがあるんですが…自分自身がうらめしい…。 | ||||
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『四谷怪談』に関してあまり知識が無い状態で手に取ったのですが、前知識が無くても悩む事無く、どんどん惹き込まれていきました。岩の内面的な強さと美しさに好感を覚え、またそんな岩を愛しく思う性根の真っ直ぐな伊右衛門にも大変魅力を感じました。それ故、廻りに揺り動かされ、擦れ違う二人に切なさを覚え、久々に純愛とは是を言うのだろうと感じました。小説の中には死という形を持って強引に純愛を表現していた作品が多々あるように思いますが、この作品はすんなりと純愛という言葉が浮かんで来るようでした。怪談のおどろおどろしいイメージは払拭され、寧ろ清清しい程に美しいものに作り上げられています。是非多くの人に読んで貰いたい作品です。 | ||||
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話はおもしろいし、文章も素晴らしいが、愛の物語としては登場人物の思考が複雑すぎてスッキリしないような気がする。鶴屋南北のオリジナルはもっと面白いぞ! などと野暮なことをいうのはどうかとも思うが、あえて書いておきます。 | ||||
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タイトルどうりベースは『四谷怪談』であることは疑い無い。しかし、これはただ『四谷怪談』を現代風に解釈したものではないのである。作者はさらに『四谷雑談集』という当時の実録小説をベースにしているのだ。その当時四谷であった(であろう)出来事と、我々がよく知っている怪談とが交わる点、それが『嗤う伊右衛門』なのである。当時の浪人や武士の生活、武士階級が腐敗していく様子。身分や誇りだけでは生きてはいけない時代。そういったものが活きた感覚としてヒシヒシと伝わってくる。それだけで価値はあろう。小説としては、項ごとに主となる人物の視点が変わるのが大きな特徴であろう。一つの事象に対する各々の心情が丁寧に書き描かれているのだが、それぞれが痛いぐらいに他人を想っている。しかしながら皆が皆、傷つきあうのだ。どんな些細なことでも、気持ちが通い合うというのは非常に難しいことなのだと、コレを読んでわたしは痛感した。所謂悪役がいないも特徴か。すべてに悲しみが付きまとう。人物の描写が非常に細かく、それを一人の人物(作者)が巧みに操ってると俄に信じがたいほどだ。本に描かれている岩が伊右衛門が、すべての人物が愛おしい。 | ||||
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本当の愛を生きるということは並大抵ではないのだろうと思っていた。お岩さまはさらっとやってのけている。人を真剣に愛するとき、障害や壁なんて本当は存在しないのかもしれない。愛する人の幸せ意外はどうでもいいことなのかもしれない。そんな強さを表に出さずに心に秘め続けたお岩さまはとても幸せだったのかな・・・。しかしながら違う選択なんてきっとできなかったんだろうな。そんなことを考えながら読んでいたら涙が一筋流れていきました。人それぞれの価値観を考えさせられる作品でした。感謝! | ||||
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京極節で綴られる新しい四谷怪談。独特の一人称の文章によって描かれる登場人物たちの主観的世界は幻想にみちた不思議な印象を与える。「笑う」ではなく「嗤う」という字を何故使っているのか?主人公の伊右衛門の「嗤う」姿がイメージされることで納得させられました。 | ||||
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「四谷怪談」が怪談としての怨念や恐怖を失わずに、全く違う空気をまとって書かれています。お岩の美しさ、伊右衛門の武士としての壮絶さに潜む愛情に胸が痛みました。京極ファンならずとも、読んでみて絶対損はしない1冊です。 | ||||
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文庫化されてから読みましたが、実際のところ、ハードカバーが出た時に読まなかった事を凄く悔やみました。 四谷怪談は子供の頃から、映画、TVで何回も見てきましたが、逆にそれが災いして手にするのが遅れていました。 しかしながら、読んでみると全く想像もしなかった感動を貰いました。 これまでの人達が書いておられるように泣きましたし、すぐに、最初から、読み返し、またまた、泣きました。 これは正に他に類を見ない見事な恋愛小説だと思います。是非、是非、多くの方々に読んで欲しい一冊です。 | ||||
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初めて書店でタイトルを見たとき、いわゆる「四谷怪談」のリバイズだと思って全然興味がありませんでした。実際読んでみると目からウロコ...というより涙が止まりませんでした。もちろん四谷怪談がベースになってはいるものの、これは上質な恋愛小説(陳腐な表現ですが)です。自分の気持ちだけに正直に「好き!」で良かった若者の恋とは違い、様々なしがらみや、社会的立場、自我や誇り。そんなものが入り混じり、すれ違い、最終的には悲劇を招いてしまう伊右衛門とお岩の不器用で切なく、美しくて哀しい、そんな二人の恋愛小説です。京極氏の作品の中で「人間が生きて行くことのせつなさ、やるせなさ」にぐっときてしまう方は是非是非是非一度読んでみて下さい。 | ||||
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四谷怪談のお岩の話に題材を取った物語。疱瘡で顔が崩れてなお、毅然として生きる民谷岩。民谷家の断絶を憂うその父、又左衛門。彼女の元に嫁ぐこととなった真面目な侍、伊右衛門。そして、街を取り仕切る悪意の塊のような伊東喜兵衛や、その他の登場人物が織りなす人間模様とは……。とても良く構成されて書かれた小説です。彩り鮮やかな登場人物とダイナミックなミステリがあいまって、不思議な雰囲気を醸しだしています。私が読み取ったメッセージは、他人と比べての相対評価ではなく、内的倫理による絶対評価で行動することのしんどさと、他人の不幸にしか喜びを見出せない人の底知れない恐さです。スティーヴン・キングやアン・ライスのような、その上に日本の湿った暗さが加味された上質のミステリーです。 | ||||
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