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悪魔の飽食
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔の飽食の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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ほぼ独力で(実際は2人で)正編・続編調べ上げた功績はすばらしいと思う。 ただ心配なのは、資料(史料)の扱い。重要なのでそのまま紹介するといいながら、読んでいるといつの間にか地の文(作者のことば)に変わっているというところが何か所かあった。事実と解釈・感想が一体化してしまっている。反対派ならそこを突っ込んで、「すべて作者の感想だ。作家のフィクションだ。」と因縁つけてくる。そんな隙を見せたらいかんでしょう。書かれた当時、なお存命の関係者が多くいた微妙な問題を扱う警戒心みたいなものがあまり感じられずに心配でした。写真誤用問題も根っこはそのあたりにありそう。 | ||||
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日本が侵略戦争でとんでもない多くの被害をアジア各地に与えたことを否定はしないけど、2020年の今は、中国本土で公式に語られることはほぼ信じられない。この本の取材当時はどうだったのかな。中国側で用意され、段取りされた場所を訪れ、物を見、人に会い、話を聞いて、現場検証終わり、すべて事実でした。そんな牧歌的な雰囲気がかえって怖かった。 | ||||
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いろいろ取りざたされている資料の真贋や著者の見解については他のレビュアーに譲るとして、私は第11章にある、戦後のアメリカと石井四郎との関係を示す記述に興味を持ちました。 <一部抜粋> 石井四郎は終戦直後、(中略)アメリカ占領軍の呼び出しを受けた。(中略)極東軍事裁判開廷にあたって、ソ連は満州第七三一部隊石井四郎部隊長以下、指導的幹部の取り調べと処刑を要求した。だが、石井四郎はいち速くGHQに取り入り、密かに持ち帰った七三一関係資料をアメリカに軍に提供、自己の保身を図った。 <抜粋おわり> いかに極東軍事裁判がアメリカの恣意的なものだったか、本来の意味を成さないものだったかが表れています(今に知ったことではないですが)。アメリカは、自分たちに利益になれば悪魔の親玉をかばう(泳がす)のをいとわないわけです。A級戦犯の岸や児玉を釈放したりもそのひとつ。ヤクザまがいの取引を国としてやってのけるアメリカの恐ろしさを感じます。 ※資料の真贋にいわくがあるので星は多くつけません。 | ||||
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731部隊などというものは架空存在なのだが、 存在を信じている人がいる。 著者は各著書をフィクションとしないために、大きな誤解を読んでいる。 | ||||
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米国が公表した731部隊関連資料数万部を調べたら731部隊が人体実験をしておらず 単なる地域の公衆衛生を守る舞台だったなんて書いてる人がいますが これ自体、嘘っぱちですよ。 もちろんアメリカ政府から公表された資料を取り寄せて調べたわけではないですが その資料の主要な一覧は下記で見れます。 "experiments in human" と何度もアメリカ政府に報告に上がってるようですが・・ [・・・] | ||||
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確かにプロパガンダに利用されたかもしれない。 確かに虚構が混じって居るかも知れない。 裏付けも曖昧だ。 良書とは言い難いかもしれない。 しかし、侵略戦争は侵略戦争を呼び、今現在まで問題を継続している、戦争というものの不気味さ、集団心理は悪が善となり、善が悪となり得ると。 著者は断罪したかったわけではないと述べている。 戦後70年を過ぎ、戦争を再び繰り返さんとする世情。 戦争反対と叫ぶもの。 「集団ではなく、一個人として戦争を考えるきっかけとしては、我々日本人が加害者であったインパクト」というのは重要だと思う。 それが全くの虚構だったとしても。 この本は荒削りで乱暴である。 真偽の程もあやしい。 だがそれでいいと思えた。 集団心理から離れ「作り話かも知れない残虐な加害者がいた事」を足がかりにして、自ら学べば良いのである。 誰にもおもねらず、どの様な思想かというところからも離れて、自ら考える機会にはなった。 ぎゃーぎゃー騒ぐよりも、たった一人で考える時間があってもいい。 そういう意味では読んで良かったと思えた。 | ||||
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読んでいるとややストレスを感じてしまい、実像の表現についてもまあまあでした。 | ||||
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細菌・毒ガス兵器の実験を行った七三一部隊関係者の証言をもとに構成された作品。実験記録は戦後、米軍に引き継がれたという。何とも複雑な思いだ。 ロシア、中国人の政治犯らが実験に利用された。そうした行為に踏み込んだ背景を、本書は偏狭な民族主義と軍上層部の歪んだ選良意識に求める。国家に守られるべき個人と家族の幸福がある。その意識は戦争下にあっては敵国民を顧みず、同胞が生き延びることを第一と考える。戦争を遂行した軍上層部のモラルにもまた問題があった。唯我独尊の言動をはばかることなく、裏では好色遊蕩や不正腐敗を平気で行っていた。民族間の緊張がもたらす自己防衛の観念、組織を統率する幹部の特権意識と蔑視、無規律。いつの時代も非道な振る舞いはこんなところから生じるものだ。 政治犯が独房から逃亡し、施設内で暴動を起こすシーンがある。怒り叫ぶ屈強な政治犯たちに威圧されて日本語でやりとりする隊員のくだりを、私は政治犯ではなく隊員の方に共感して読んでいた。驚いた。事の善悪の判断よりも日本人としての共感の方が勝っていたのだ。自分自身を危ういと思った。 元隊員らは心に重荷を秘めて戦後を生きてきたに違いない。証言は勇気が必要だっただろう。本書が残念なのは、俗情におもねるような軽率な表現があることだ。厳しいテーマだからこそ、とことん真摯に向き合うべきだったと思う。 | ||||
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旧日本軍の残虐行為を暴いた書という事で興味深い作品なのだが、違和感がある部分が多い。 「戦争を知らざる世代にその実相を伝え、日本人が同じ轍を踏むのを防ぐ」のが執筆意図だというが、 基本的に、悪魔!悪魔!と感情的に煽り立てていて客観性に乏しい印象の文章なので、 731部隊員だけが極悪非道な異常人間であったかのような印象を受けてしまい、その意図が達せられるのかは疑問。 序文と第四章のみは、悪魔でも何でも無い普通の人間が任務として残虐行為を平然と行ってしまうという事が戦争の真の恐怖だという、戦争犯罪を考える上で必要なスタンスで書かれているのだが、 そこだけ取って付けたようで、後から書き足したのか他人が書いたのかと思えるくらい浮いている。 共産党の機関誌「赤旗」に連載されていたということで、読者受けを考えたのか、一般的にはちょっと妙な表現が散見されるのも偏った印象を強めている。 読後にネットで調べたところ、本書の内容の真偽については論争があるらしいが、 731部隊というものを知る上で欠かせない一冊である事には間違いないだろう。 | ||||
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