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(短編集)
最後の息子
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最後の息子の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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初期の吉田作品というジャンルになると思う 文体は軽く、群像劇で青春 所々に人間の暗部がある 内容というより作者の瑞々しさが感じられて気持ち良かった あまり落差のある話は苦手という人にはいいかも知れない Waterは本当に青春って感じで水泳部で過ごした人にお勧め 表題作より良いかもしれない こういう瑞々しいのも書ける多才さは吉田修一ならでは | ||||
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吉田修一さんは好きな作家の一人なんですが、これは楽しめませんでした。 私だけなのかもしれませんが吉田修一さんの小説は当たり外れが大きいように思います。パークライフ、元職員、短編集の初恋温泉は特に大きな事件が起きないのに文章にぐいぐい引き寄せられて読んでしまったのですが、最後の息子も他の二編ももうすぐ面白くなるはずという期待で最後まで頑張って読んでいました。 | ||||
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文學界新人賞受賞作品ということですが、いわゆる純文学と呼ばれるものをあまり読んだことがなく、吉田修一が好きで 読んでみましたが、まぁ、なんというかちょっと難解というか、意味が分からない、すっきりしない、暗い、後味もよくない といった具合の作品たちです。 でも、あまり純文学の読み方を知らない自分などでも、なにかを感じさせてくれるヒントのようなものがたまにあって、 「最後の息子」で、日記に出てくる人物の名前を、後から書き換えていくシーンや、 「破片」の、弟が造る不気味な家であったりは、印象的で象徴的に描かれていて、意味がわからない ながらも、なにか意味を感じさせてくれるようにはなっています。 | ||||
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Verrrrrrrrrrrrrry Gooooooooooood!!!! | ||||
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吉田氏の最初期の3つの作品が収めれられている。小説化の作業として、吉田氏の映像シーンの構成は大変巧みであることにあらためて気づかされる。「最後の息子」では「フレンズ」という映画を引用するシーンの現実との落差によるカルカチュアの対比はみごと。また、「破片」という作品の全編に流れる会話の巧みさは素晴らしく、繰り出される会話に喚起されるように映像が再現される。長崎弁での表現というなまなましさもあるが、生きることの重さが会話文の巧みさに対比されてその相乗効果を演出する。映像作家を引き付ける所以か。 | ||||
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最後の息子 破片 Water 三篇の作品が収められている 三篇ともかなりテイストの異なった作品だなというのが 第一印象だ。 「最後の息子」 ビデオ映像を通して語りかけてる部分が斬新であり 最初入り込めなかった部分でもある。おかまとの生活、実家での様子 昔の恋人との再会。 たゆたう主人公の生活、長くはは続かないであろう一つの季節を描いている。 「破片」 父親と息子二人、弟は地元に残り家業を手伝い後継者となって行くのだろう。 兄は東京でフリーターのような生活をし女と生活している。 二人の母親は亡くなっており、そのことが二人の兄弟に特に弟の人生に深く 影を落としており、女性に対する偏執的な行動を引き起こしてしまう。 「Water」 まっとうな高校の水泳部を描いた、青春小説おまけにラストは爽やか。 こんな作品が収められてるとは、ちょっと意外だった。 しかしながらこの作品の中でも息子亡くした母親が登場してくる。 初めてこの作家の作品を呼んでみたけど、いまひとつまだ理解してないとういうか なんと言ったら良いのかよくわからない部分がある。まあこれから幾つか他の作品 も読んでみれば何かわかってくるかもしれないな。 今回読んだ三作品に関しては母親に関する部分で、何か共通する部分があるのかもしれない なんて思ってもみたりした。 | ||||
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爽快感200%、とってもキュートな青春小説!!という触れ込みですが・・・。 どこが?と聞きたくなるくらい爽快感はありません。 キュートでもありません。 割と重いです。 最後の息子 破片 Water の3作品が収められてます。 最後の息子と破片は芥川賞候補らしいですが、 やはり芥川賞候補になるだけあって・・・・ もちろん主人公の微妙な心理の描き方はものすごく 上手いなぁ〜と認めざるをえないんだけど、 そこに爽快感はないし、正直読後感は・・・疲れた、の一言です。 唯一「Water」には高校生最後の夏、部活に燃える高校生の爽快感が 感じ取れるんだけど。 ただ、内容よりも細かい部分で???が多かったです。 水泳部を舞台にしてるんだけど、 水泳部の3年生の最後の大会は高校総体。 高校総体は全国でも8月には終わっちゃうし、 県大会なんて5〜6月には終わってしまう。 なのに、今作品では9月に県大会が開かれてます・・・。 何だか、取材が上手くできてないなぁ〜、と思いました。 ただ、 「苦しみにも2通りあって、それは、認めてもらえない者と、 認めなければならない者とが、それぞれ1つずつ持っているのだろうと思う」 という表現にはそうだよなぁ〜、と妙に納得してしまいました。 | ||||
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ビデオを見ながら、そこに映る死んだ友人の記憶をたぐりよせて、なくなった彼の映像を通じて自分と同居するニューハーフの関係を思い巡らす主人公。 同性愛は最近認識が変わってきたものの、まだまだ差別が根強く特に、女性の心をもった方がどうしても立場が弱くなりがちである。そんなパートナーとの関係や相手への思いを自分自身でもはっきりできない主人公の曖昧な思いがよく書けているのではないだろうか。 どんなに近くにいても、愛していればこそより不安になるのだということを思う。 | ||||
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文章でビデオ日記を表現するのはめずらしく、とてもおもしろい試みで、それができる力量を持ち合わせる著者もすばらしいと思う。 しかし、その内容が本の紹介文で謳われているように「爽快でキュート」なのかと言えばそうとは思えない。映像と映像との間に心の内実を織り交ぜるも、大概のそれは彼らの日常を俯瞰視する「記録」そのものである。 なので、読み手としてはホームビデオをみせられている感じで、主人公の野放図な生活を客観的に見守るので良いのだろう。 この「最後の息子」と「破片」は、全体に退廃的で疲労感を感じる。それが読み手の経験からフィードバックされれば『吉』、そうでなければ『凶』と出るアンニュイな作品であるか。。それでもお勧めしたいのは、3作目の「water」である。高校水泳部のひと夏を描いた青春小説なのだが、高校生たちが活気にあふれ、いきいきと躍動する姿に懐かしさと爽やかさを感じる。 ミドルティーンズが持つ、物事にがむしゃらに打ち込むひた向きさと手探りで悩みながら繋ぐ人間関係、それらが飾られることなく表現されていて好感が持てる。 また、彼らが使う『長崎弁』は、素朴な人柄と強い想いを読み手に伝える。。なぜなら、方言にはその地方で独自に発達した、言霊を宿しているからだ。「破片」と「water」は、著者の故郷である長崎を舞台にした物語であるので、これらの作品は小説家の初期に見られるパーソナルな物語なのかもしれない。 表題作「最後の息子」は、文芸春秋社主宰の文学界新人賞を受賞している。 | ||||
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主人公自分の日常をなぜかビデオカメラに記録しており、ビデオカメラから覗く「切り取られた」生活と実際の生活とが交錯しながら物語は続く。主人公はオカマ・閻魔ちゃんのヒモという立場でもあり、そんなことからこの話は浮遊感たっぷり。とはいえ人の死や親、恋といった基本的な命題もそれなりに織り込まれていて、決して楽しい浮き草暮らし、という感じでもない。 他編「Water」も、『青春デンデケ~』を彷彿とさせるもそれほど明るくはなく、屈折している分現実的か。 | ||||
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表題作の「最後の息子」は、彼の世界観に入り込むまでにずいぶん時間がかかった。 よくできた話だったけれど、この先どうなるのだろう?みたいなドキドキ感はあまりなく、淡々と話は進行していく。 でも最後の最後でタイトルの意味がわかる仕組みになっている。 特に文体に癖があるというわけではないけれど、私はあまり文章に入り込めなかった。人物に感情移入しにくい作品かもしれない。 そこそこおもしろいのだけど、最後まで主人公が何を考えているのかよく理解できなかった。 破片」と「water」は、死によってもたらされた変化がどちらも淡々と書かれていて好感が持てる。 死を強調していないのに、強く残るところがいい。 私は「破片」が一番よかったと思う。 | ||||
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何だこの始まり方は? 何が作品の核だ? これから何があるんだろう。……と、読み始めから不安いっぱいになった。繰り返し描写されていく日常のエピソード。その一つ一つが雑学的知識にあふれたもので(例えばグロテスクという言葉の由来とか)、読んでいて為になった。けれど、話が「進んでいる」という感じがしない。そのうちに、「いつまでこの展開が続くんだ?」と不安になり、飽き始め、投げ出したくなったときにふっと話が終わった……という感じ。読みやすくて、考えさせられるお話たちだけれど、主人公と同化して読者が一緒に楽しめるものではないように思う。 | ||||
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