■スポンサードリンク


(短編集)

最後の息子



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
最後の息子
最後の息子 (文春文庫)

最後の息子の評価: 4.04/5点 レビュー 53件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.04pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全53件 1~20 1/3ページ
123>>
No.53:
(5pt)

面白い。

面白いのでお勧めです。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.52:
(4pt)

最後の息子

頭の中に残らない本でした
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.51:
(4pt)

年代の相違を超えて。

「最後の息子」は現代の若者らしさがよく描かれていると思った。年寄りの私には想像もつかない生活だが、テレビなどにも似たようなドラマがあるし今の時代の一面だろうと思う。
一番好きなのは「water」で若者の純情で熱い思いが伝わってくる。爽やかな青春賛歌。
本を読むとすぐ人に貸してしまうので今手元になくて題を忘れてしまったが、男3人所帯の物語も心に残っている。年代の相違を超えて印象に残った短編集である。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.50:
(4pt)

結局丸一日のはなし

表題作の「最後の息子」は、何回も読めば読むほど訳が分からなくなっていく奥深い作品だと思われる。ぼくと閻魔ちゃんと大統領とMKとマリネさんと佐和子と母親と父親と右近と朋子などなど、キャラの濃い人間たちがたくさん登場してきて、面白い作品だと読み初めのころは思っていた。しかし、何回も読んでいくうちに、このはなしは、きのうの夜母が突然新宿のホテルに家出してきて、佐和子を呼び出すはめとなり、三人で食事して、閻魔ちゃんを呼び出そうとするのだが......、その後、ぼくは部屋に帰り閻魔ちゃんの置き手紙を読んで、これまで閻魔ちゃんと一緒に撮ってきた全てのビデオを丸一日かけて観るということに私は気付くこととなった。この丸一日しか時間は経っていないことを、吉田修一という作家は、ビデオをとおして観た風景とそれに付随する風景というとても長い時間をほぼ全体の紙面を割いて描写している。「最後の息子」という言葉も、終わりに出てくる閻魔ちゃんの置き手紙の中にある言葉だ。この小説は、深く読むと非常に難しいように思われる。一見、読み易い言葉に誘われて読んだ気になるのだが、区切り区切りで、考えさせられる文章や言葉が沢山あるように思われる。この小説を完全に理解するのは、至難の業だと思われる。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.49:
(3pt)

文体が軽くて読みやすい

初期の吉田作品というジャンルになると思う 文体は軽く、群像劇で青春 所々に人間の暗部がある 内容というより作者の瑞々しさが感じられて気持ち良かった あまり落差のある話は苦手という人にはいいかも知れない Waterは本当に青春って感じで水泳部で過ごした人にお勧め 表題作より良いかもしれない こういう瑞々しいのも書ける多才さは吉田修一ならでは
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.48:
(3pt)

ファンなのにダメでした

吉田修一さんは好きな作家の一人なんですが、これは楽しめませんでした。
私だけなのかもしれませんが吉田修一さんの小説は当たり外れが大きいように思います。パークライフ、元職員、短編集の初恋温泉は特に大きな事件が起きないのに文章にぐいぐい引き寄せられて読んでしまったのですが、最後の息子も他の二編ももうすぐ面白くなるはずという期待で最後まで頑張って読んでいました。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.47:
(5pt)

Water

最後の短編が一番生き生きとして、面白かった。誰か、映像化してください。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.46:
(5pt)

吉田修一は、素晴らしい。芥川作家にふさわしい。

吉田修一は、素晴らしい。芥川作家にふさわしい。全部の短編は面白かった。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.45:
(3pt)

純文学ってこんな感じなんでしょうか。

文學界新人賞受賞作品ということですが、いわゆる純文学と呼ばれるものをあまり読んだことがなく、吉田修一が好きで
読んでみましたが、まぁ、なんというかちょっと難解というか、意味が分からない、すっきりしない、暗い、後味もよくない
といった具合の作品たちです。

でも、あまり純文学の読み方を知らない自分などでも、なにかを感じさせてくれるヒントのようなものがたまにあって、
「最後の息子」で、日記に出てくる人物の名前を、後から書き換えていくシーンや、
「破片」の、弟が造る不気味な家であったりは、印象的で象徴的に描かれていて、意味がわからない
ながらも、なにか意味を感じさせてくれるようにはなっています。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.44:
(4pt)

軽くてウィットに富んだ、悲しみ

吉田修一の「悪人」から読み出して、どんどん新刊を読み漁り、それから時間を逆行するようにこの短編集に辿り着いた。
みずみずしい。大胆な設定を、おそらく敢えて、サラッと描いている。
こうやって作家デビューをした吉田修一は、この作品で茶化したテーマを邂逅するように
最新刊「怒り」ではそのテーマの延長線を、重くて切実な想いに昇華させ、ど真ん中の気持ちを吐き出している。
恐るべし、吉田ワールド。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.43:
(5pt)

まさに追体験!

「WATER」が凄く良かった。まるで自分の中学時代を追体験をしてるような作品。小説同様、隣の学区の2中にライバルが居て、3つ程の市単位で行う大会では我が4中はメドレーでいつもその2中に負けて2位。そして3年生最後の大阪大会という大舞台で僕たち4中は見事、2中を抑えて4位入賞。入学してから水泳を始めたメンバーがバックを担当してたりでまさに部員皆で成長して勝ち取った勝利だった。部の雰囲気も小説そっくり。1年の頃は校内暴力、ヤンキー世代の最終年代の先輩がおり異常な緊張感があったけど、彼らが卒業して自分たちが3年になった頃には先輩後輩仲良く、いつも日が暮れるまで練習後に水球をして遊んでた。石ケリしながら固形塩素を投げ入れるのも大好きで最後は25m先のプールサイドに良く当ててたり、練習前の誰も入っていない水面が風でキラキラする感じとか。で、もしかしたら自分も人生最良の時だったかもしれない。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.42:
(3pt)

Verrrrrrrrrrrrrry Gooooooooooood!!!!

Verrrrrrrrrrrrrry Gooooooooooood!!!!
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.41:
(4pt)

吉田修一さんのデビュー作

本書『最後の息子』は、タイトル作の他、『破片』、『Water』が収録された短編集だ。三篇とも趣きが随分と違うが、共通するのは、現実に目を背けている人が登場することだろうか。何気ない日常の風景に、ネガティブなものを投じると、忘れがたい物語に変じるから不思議である。特に、家族の中にネガティブさを持ち込まれると、居心地の悪さゆえに、かえって引き込まれてしまう。

■最後の息子
新宿のオカマ閻魔ちゃんと同棲しているぼく。ぼくは、閻魔ちゃんを愛しているわけではなく、ゆったりと本を読んで過ごしたいから一緒にいる。閻魔ちゃんに愛想をつかされるわけにいかないから、金をくすねたり、足蹴にしたり、ひどい夫を演じて気を引くのだ。

本作品は、ぼくのビデオ日記の体裁である。ホモ狩りで命をおとした友人を悼み、ビデオと撮りつづけるぼく。怠惰に過ごしたいから愛していない男と暮らすという欺瞞を、フィルターをとおして眺めているようだ。あたかも、映像に映ったものが、本当の自分ではないかのように。「最後の息子」という言葉に込められた閻魔ちゃんのぼくへの思いを知ったとき、ぼくはフィルターをはずして向き合うことができるのだろうか。愛とも友情とも違う心の機微が描かれた作品である。

なお、本作品は『春、バーニーズ』で後日譚を読むことができる。

■破片
一年ぶりに東京から故郷に帰ってきた大海と、実家の酒屋を継いだ弟 岳志。大海は東京での暮らしがパッとせず、岳志はストーカーまがいの行為をつづけている。大海と岳志は、幼い頃に、母親が目の前で土石流に飲まれてしまったのだが、これが、二人のしっくりいかない今を暗示しているようである。

大海と岳志の日々に、二人の幼い頃の出来事が挿入されるかたちで、ストーリーは展開していく。大海、岳志、そして父親。語りあうことが難しくなってしまった家族の微妙な距離感が伝わってくるようだ。彼らの関係は、岳志が、割ったビール瓶の破片で飾り立てながら、長い時間をかけて改装している廃屋に象徴されているのだろうか。

■Water
凌雲、浩介、拓次、圭一郎の高校水泳部員が、県大会を目指す日々をつづっている。友情あり恋愛ありの王道のスポーツ青春小説だ。この短編集では、一番、清清しく、アツい気持ちになれる作品である。

亡くなった兄に憧れ、水泳の道へ入った主将の凌雲。寝ても覚めても水泳一色だ。そんな凌運は、圭一郎の彼女 藤森さんに恋をしている。だが、圭一郎は、浩介に同性愛の感情を抱いているらしい。こういう瑞々しい関係がテンポ良く描れている。県大会の最終レースがクライマックス。思わず力が入ってしまうだろう。

凌雲の母は、兄が亡くなった事実を受け入れられず、情緒が不安定になっている。現実から目を背けている人だ。この短編集に通底するものはこの快活な作品にも見られるのである。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.40:
(5pt)

青春のひとしずく

ラストに収められている「WATER」という作品が一番好きだ。
中年にさしかかった小生には、自分の青春時代の思い出と重なり、
大事な青春のひとしずくのように思える。
友達の恋人が気になったり、
部活動にストイックにとりくんだり、
進路のことで悩んだり。
吉田修一は、こういうのを書かせたら天下一品だと思う。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.39:
(4pt)

“不穏な空気”を描かせると抜群にうまい

『最後の息子』の主人公は、自らのセクシャリティに悩むでもなく、かといってシラケ気分なわけでもなく、いとも身軽にバイセクシャルな生活を楽しんでいる。だから何?という話ではあるが…。
ところで、吉田修一の筆致には、男の描写に独特のエロティシズムがある。わかる人にだけウインクしているような書き方をする。『破片』はそれが顕著だ。この小説は進むにつれて、だんだん不穏な空気を帯びてくるのだが、吉田修一はこの“不穏な空気”を書かせても絶妙に巧い。“喪失”と“再生”を描く作家は数々あれど、吉田修一の場合は“喪失”の埋め合わせが“過剰”になる。その歪みから生じるものが、独特の不穏な空気となり、作品を覆う緊張感となる。この特徴は、やがて大傑作『悪人』でさらなる昇華を遂げる。
『Water』は爽やかな青春グラフィティ。でも、やはりパフェの中に少し砂が混じっているような、ザラリとした手触りがところどころ出てくる。友人のゲイ疑惑や、精神を病んだ母の話…そうした一瞬ハッと読者を立ち止まらせる力こそが、単なる「爽快感200%、とってもキュートな青春小説」という通り一遍の紹介文だけでは見えてこない、吉田修一の多面性を示す本質ではないだろうか。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.38:
(3pt)

類まれな映像喚起力

吉田氏の最初期の3つの作品が収めれられている。小説化の作業として、吉田氏の映像シーンの構成は大変巧みであることにあらためて気づかされる。「最後の息子」では「フレンズ」という映画を引用するシーンの現実との落差によるカルカチュアの対比はみごと。また、「破片」という作品の全編に流れる会話の巧みさは素晴らしく、繰り出される会話に喚起されるように映像が再現される。長崎弁での表現というなまなましさもあるが、生きることの重さが会話文の巧みさに対比されてその相乗効果を演出する。映像作家を引き付ける所以か。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.37:
(5pt)

十代終わりの、壊れやすい日常生活を描いた三編

自分の日常を撮ったビデオ日記を見ながら回想する、という斬新な設定の面白い表題作は、人生にまだ色々な戸惑いを抱えた主人公「ぼく」の自己相対化プロセスを描く。ある意味、その設定によって成り立っている小説。

二つ目の「破片」は、テレフォンセックスのバイトをする女と東京で同棲している兄大海と、長崎に残って家業を手伝いながら倉庫を改造して妙ちくりんな家を造り、しかも女性関係でしばしば気狂い沙汰を引き起こしてしまう弟岳志という二人の兄弟を描く。二人のどことなく狂った感じは、何かそれぞれの胸に突き刺さった破片のあることを思わせ、それが目の前で濁流に呑まれた母の死の記憶と関連しているらしいことも匂わされてはいる。しかし物語の〈語り〉は、三人称であるにもかかわらずそっと二人の兄弟のほうに寄り添っていて、温かい。彼らと、彼らを取り巻く人々と、長崎の町の空気とが、家族の懐かしいスライドのように浮かんでは消えて、印象に残る。

水泳部の高校生四人組を描いた「Water」は、ある意味では昨今の「ラノベ」の走りとも言える小説で、高校生の視線で見た「同性愛」とか「心の病気」とか、そういう道具立てをこれ以降のラノベに提供したという側面もありそう。この作家の作品としては異色だとする人も多いが、作者自身がメガホンを取って映画化もしており、吉田にとって鍵になる作品であることは間違いない。
常に一緒だった仲間達が別々の道を歩み出す時の困難、女の子を巡る微妙な状況、そしてそれぞれの家庭の問題といったものに、初めて大人として向き合わなければならなくなる年齢特有の危うさが、この作品の主題であろう。
ちなみに「ホモ」の圭一郎が読むコクトーの『白書』は、本作の発表数年前に、コクトーのポルノグラフィックなイラストをすべて収録した完全版の山上昌子訳が刊行されたもので、そのことが圭一郎のセクシュアリティの自覚に一役買っているらしいことが仄めかされている。ただ、まず地方の水泳部の高校生が自分のセクシュアリティに悩んだからといってコクトーの『白書』を読むかどうか、そして本作の読者のどれほどが果たしてこの挿絵完全収録版のことを連想できたか、そのあたりは疑問である。もっとも映画のほうではストーリーに大きな変更があり、この挿絵が一つの鍵になっているらしい。いずれ観てみたいと思う。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.36:
(3pt)

はじめての吉田修一

最後の息子 破片 Water
三篇の作品が収められている
三篇ともかなりテイストの異なった作品だなというのが
第一印象だ。
「最後の息子」
ビデオ映像を通して語りかけてる部分が斬新であり
最初入り込めなかった部分でもある。おかまとの生活、実家での様子
昔の恋人との再会。
たゆたう主人公の生活、長くはは続かないであろう一つの季節を描いている。
「破片」
父親と息子二人、弟は地元に残り家業を手伝い後継者となって行くのだろう。
兄は東京でフリーターのような生活をし女と生活している。
二人の母親は亡くなっており、そのことが二人の兄弟に特に弟の人生に深く
影を落としており、女性に対する偏執的な行動を引き起こしてしまう。
「Water」
まっとうな高校の水泳部を描いた、青春小説おまけにラストは爽やか。
こんな作品が収められてるとは、ちょっと意外だった。
しかしながらこの作品の中でも息子亡くした母親が登場してくる。
初めてこの作家の作品を呼んでみたけど、いまひとつまだ理解してないとういうか
なんと言ったら良いのかよくわからない部分がある。まあこれから幾つか他の作品
も読んでみれば何かわかってくるかもしれないな。
今回読んだ三作品に関しては母親に関する部分で、何か共通する部分があるのかもしれない
なんて思ってもみたりした。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.35:
(4pt)

受け入れてもらえない者と受け入れなければならない者

「最後の息子」「破片」「Water」を収録した短篇集です。受け入れてもらえない者と、受け入れなければならない者とが、それぞれ持つ苦しみ。苦しみの矛先は、一体どこへ向いているのでしょうか。

「何かを始めるときの自分が、一番臆病で、そして一番勇敢だ」
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704
No.34:
(2pt)

うーん、歯ごたえが・・

固定された生活が地道に積み上がる。大きな変革はない。
大きく日常から逸脱する気もない登場人物たち。
思わせぶりなコンポーネントが転がされる割には
中途半端にしか拾い上げられないので、すかっとした爽快感はない。

古い言い方をするならデカダンな中性小説。
ビネツ状態のような日常のタレ流しが、妙にこじゃれた、
小難しいレトリックと言い回しで遊ばれる感じ。

川上未映子や斎藤美奈子の文章が、きれっきれのシゲキに満ちた灼熱のステーキなら、
この小説はぐたぐた煮詰められた、味付けのないおじやでは・・
というのが、あたしの正直な感想。
最後の息子Amazon書評・レビュー:最後の息子より
4163185704

スポンサードリンク

  



123>>
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!