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シスターズ・ブラザーズ
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シスターズ・ブラザーズの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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西部劇というよりも、まずロードノベルという印象。行く先で何か起きて解決するなり逃げるなりして進んでいく。解決方法が銃ってところと時代が西部劇ってだけ、っていう印象だが、確かにこの兄弟を主人公にして現代劇は描けはしないだろう。 本質的にはブラックコメディとして非常によくできていると思う。 | ||||
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粗暴でハチャメチャな展開、暴力・殺し・恐喝‥「これってちょつと酷いんじゃない!?」という物語が馬の速度で進んでゆく。ゴールドラッシュ時代のアメリカと言えば西部劇、あまり好きなストーリーじゃないよなと思いつつもどんどん読むペースが上がってゆく。気がつくと主人公の人間性にすっかり魅了された自分がいることに気がついて、ページを閉じる度に「次はどんな事が起こるのかな?」とハラハラ。空も飛ばないし、魔法も無いけど読者を魅了する読む楽しさに溢れている。日常生活での雑事に疲れた人にこそ読んで欲しい一冊! | ||||
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普通に面白いオススメの一冊です。 ただ海外で非常に高い評価を受けた理由は不明。 文化圏の違い故でしょうか? 終始、弟の視点で語られますが「優しい」と言われる通り、 兄に比べはるかに真っ当な神経の持ち主故に安心して読めます。 オチもおおむねハッピーエンドと言えるでしょう。 幕間に関しては意味不明。 向こうの文化特有のものかな? | ||||
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Amazonお勧めでなかなかに面白い表紙デザインの本があり前から気になっていた。 その本のタイトルが『シスターズ・ブラザーズ』という奇妙なことにも惹かれて「このミステリーがすごい!」で少し調べたら2014年(海外編)第4位だったので入手してしまった。 本書の著者パトリック・デウィットは1975年バンクーバー生まれ。 皿洗い、バーテンダーなどの職を経て、『みんなバーに帰る』で作家デビュー。 2011年発表の『シスターズ・ブラザーズ』はブッカー賞の最終候補作に選出されたほか、カナダで最も権威があるとされる総督文学賞をはじめ四冠を制覇し、現在はオレゴン州で妻と息子と暮らす。 と、表紙カバー裏に記してあった。 この奇妙なタイトル『シスターズ・ブラザーズ』が、事実上の出世作となつたのであるが、その後は短編を三作書いたという情報しかないようである。 本書の物語は、アメリカ南北戦争10年ほど前の1851年に、オレゴン・シティ(アメリカ北西部オレゴン州)から二人兄弟の殺し屋がサンフランシスコへ向かう旅で始まる。 この二人「シスターズ」という変わった苗字だったから、このようなタイトルになったのであることを訳者あとがきで知って納得した。 サム・ペキンパーも真っ青という物語の内容であるが、ネタバレになるから評者はここで詳しく書くことを避けたい。 悪漢の見張り役の少年でも容赦なく撃ち殺してしまうという物騒な兄弟なのだが、この殺し屋兄弟に感情移入しているからそんな非情な殺しも憎めなくなってしまう。 兄のチャーリーと弟イーライの性格を見事に対峙させながら、弟イーライの「おれ」で始まる一人称でこの物語を語ってゆくのだが、このイーライの語り口にはなんとも言えないペーソスを感じさせるから、著者の人物造形には、「お見事」としか言いようがない。 西部劇と言えば言えないこともない作品であったが、たんなる西部劇に終わらせてはいないミステリの新しいジャンルとして読むこともできる作品である。 最近読んだミステリの中では楽しめた一冊であり、著者のユニークなストリーテラーとしての才能を高く評価したい。 | ||||
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狡猾な兄・チャーリーと心優しいが怒ると手の付けられない弟・イーライの殺し屋シスターズ(名字です!)兄弟の物語です。弟の一人称で語られます。 殺し屋稼業の2人が次の殺しのターゲットを追ってオレゴンからカリフォルニアまで渡ります。今までのターゲットは大概が殺されて当然の相手で、兄弟も心動かされることなく依頼を遂行しましたが、今回の相手は事前情報がありません。ボスからはただ殺すよう命令があるのみ。兄は報酬があるので問題にもしませんが、弟は疑問を抱きます。幼少期に少し知性に問題があったらしい弟は今までずっと兄の言いなり、というか、自分で考えることをしてきませんでしたが、ここに来て初めて理由もなく殺しを行うことに嫌気を覚えてこれを最後に足を洗う決断を行います。 時はゴールドラッシュに沸くアメリカ西海岸。カリフォルニアへ一獲千金を求めて集まる男たちの栄光と挫折(ほぼ挫折)、殺されていくインディアン、欲望に忠実な兄。カリフォルニアへ向かう道中に出会った人々、兄弟が殺した人々を通して、殺し屋稼業に疑問を持つに至った弟の心の変化が優しくも淡々とした語り口で描かれています。ここまでが3/4。残り1/4は、ターゲットに出会い、弟がその生き方に感化されていよいよ殺し屋を辞める決断をする様子が描かれていますが、そこはお約束で、一筋縄ではいきません。すったもんだの末に兄弟に起こった事件、兄と弟それぞれの変化をお楽しみ下さい。 本のカバーの折り返しに、「小説のあらゆる感情を投入し」と大きく赤文字で書かれていますが、それは言い過ぎです。 30歳代独身男性の青春ロードムービーです。 | ||||
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おもしろかった。 かなり好きな小説です。 殺し屋、シスターズ兄弟の旅路を描いた物語です。 「このミステリーがすごい」で授賞されていますがミステリー要素は皆無なので、期待するべからず。 謎がないわけではないのですが、ミステリーが読みたいという人にオススメはできない感じです。 ガツンと盛り上がるわけではないですが二人のやりとりとか、途中で遭遇する個性的な人々が面白く読ませてくれます。 最後は本編とは変わってなんだか抒情的な雰囲気が漂っていました。 意外に繊細な小説だったように思います。 ちなみに、映画化するらしいですね? | ||||
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文庫版の帯や解説では,ミステリランキングでの上位入りについて触れられていますが, 描かれる様子はミステリではなく,凸凹殺し屋兄弟の旅路を描くロードノベルの印象です. その道中は,兄弟の弟を語り部とし,あやしげな人たちとの出会いやトラブルの数々, さらには,殺し屋らしく荒っぽい場面もあるにはありますが,血生臭さはほとんどなく, コミカルとまでは言わないものの,二人のやり取りが長めの物語を最後まで引っ張ります. これに長い旅の途中,ところどころで匂わせる人生観のようなものがじわりと染み入り, 殺伐で刺激的だった日々から,何もない穏やかな日常へと帰って行く旅と物語の終わりは, 母の大きさとおおらかさ,そしてその後の兄弟二人を思い浮かべたくなる余韻を抱かせます. カバーデザインも洒落ており,ドクロに見える二人はもちろん,背後の月もよく見ると…? このほか,翻訳も自然で大げさな感じもなく,ストレスや違和感なく読むことができました. | ||||
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そんなに大笑いできる場面はなかったです。 私にとっては、喜劇性よりはむしろ、哀愁が漂う作品でした。 一人称で物語る弟の方は、非常に乱暴なアメリカ版寅さんとでもいうべきキャラクター。 でも、自分たちの感覚が世間とずれていることは自覚し、独自の倫理観といおうか仁義といおうかは、しっかりと持っています。 昔名画座で見たイージーライダーや、スケアクロウを連想させる小説でした。 | ||||
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本年度の小説の中では、読んで良かったと思える小説である。 とにかく、一度読み出したら止まらずに、一日で読み終えてしまう。 内容に関しては、ラストにカタルシスが欲しかった気もするが・・・。 気の利いた映画を観たぐらいに、爽快感がある作品。 ふと気になったのが、翻訳本なのに、文章が読みやすすぎるのである。 ちらほら、妙訳してるのではないかと(あの映画を駄目にするT女史の訳のように) 不安になってしまった。 訳をしてくださる方には、いつも感謝をしている。 しかし、映画の世界であるように、全く違った訳をする方がいるため、不安になってしまう。 それぐらい、訳で、内容は変わってしまうのである。 本書は大丈夫だと信じていたい。 まぁ、それなら原著を読めと言われそうだが。 まぁ、なにはともあれ、下手な映画を観るぐらいなら、この本を買って読んで、楽しい一日を過ごして欲しい。 確かに、アナーキーな笑いであるが、何故か魅力がある兄弟なのだ。 | ||||
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ゴールドラッシュに沸くサンフランシスコを舞台に殺しの旅に出る兄弟の珍道中?を描いた物語です。 ロードムービー的に道中さまざまな人たちに兄弟は出会い、いろいろエピソードが順番に展開されていきます。 物語はテンポ良く進み、面白いキャラクター、エピソードが次々に出てくるので、読者を飽きさせないと思います。 ブッカー賞の候補になったそうですが、難しいブンガク作品ではないので、面白いエンターテイメント小説を探している人に広く進めることが出来ると思います。 | ||||
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いえ、装丁から、でしょうか。 これは当たりだな、と。 最近、鼻がきくようになりました。 思った通り! 行間にもセンスがあります。 たとえて言うと、「卵をめぐる祖父の戦争」のような? うーん、あそこまでは、いまひとつだけど、おもしろいのはまちがいない。 スケール大きいしっ。 「馬」にも泣かされます、最後まで(笑)。 | ||||
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ゴールドラッシュの時に砂金堀を殺しに行く兄弟を描いたストーリー。 人物描写がどの人物も立っていて何気無いシーンも退屈なしにスルスルと読み進められるのが強みでしょう。 一日で一気読みしてしまうほど中身も濃い小説でした。 買うか迷っているなら間違いなく今年のベストに食い込んでくる作品ですし 今までにない独創的で破天荒な世界観は必読と言えるでしょう。 | ||||
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ゴールド・ラッシュ時代のアメリカを舞台にシスターズと云う姓の殺し屋兄弟が、オレゴンからカリフォルニア迄仕事をしに行くロード・ノベル。 知恵者の兄と鈍い弟・・・兄はどんな時でも得をしようとし、その為には平気で人を殺して行く。一方、弟は気の毒な人や気に入った女性に施して有り金をはたいてしまい、人を殺したり傷つけたりは嫌いだが、怒ると見境が無くなってしまう。そして、いつも兄は弟に黙って小細工をして回り、しかし結局、損をし、何故か弟の想っていた通りに・・・兎に角、人間臭くて何処か憎めない連中が主人公兄弟を筆頭に次々と出て来る。ついでに頭のおかしな連中も・・・いや、そもそもこの兄弟も紙一重に近いか。 一見エンターテイメント向きの題材を扱いながら単なるエンターテイメントに終わっていないのは、この兄弟の人間性と、途中で出会った人々との関わりで起きる事件の結末にあるのだろう。勿論、兄弟が途中で関わる事になる人々もそれなりに個性的でしかも壊れ具合が良い。しかし、この展開で一応はハッピーエンド・・・と云うのが、又、凄い。 | ||||
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