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銀齢の果て



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【この小説が収録されている参考書籍】
銀齢の果て
銀齢の果て (新潮文庫)

銀齢の果ての評価: 4.06/5点 レビュー 32件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全22件 21~22 2/2ページ
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No.2:
(4pt)

これは、ただの「バトルロワイヤル」のパロディではない!

あの問題作「バトルロワイヤル」では、中学生が生き残りをかけて孤島で闘ったが、この「銀齢の果て」は闘うのは70歳以上の老人である。作者筒井氏も、71歳なので等身大の老人像になっているのではないかと思われる。

でも、単なるパロディではない。

「殺し合いの対象者」となった老人達は、年老いているだけに世間を良く知っている。その腹のさぐり合いや、老獪な作戦のたてあいが流石と言わざるを得ない。

コビトプロレスや捕鯨など、「ある権利団体」の発言から閉め出された業種も若干あり、血なまぐさい内容の中にちらりと「良心」を見せているのも、実ににくい演出だ。

老人も含めて「本当に怒りを向けなければならない対象」を確認する所が終盤出てくるが、この場面がなければ本当に救いのないドラマになっていたかも知れない。

★を一つ入れなかったのは、おそらく果てしない阿鼻叫喚の現場に立ち会えず投げ出してしまう人が、少なからずいるだろうと思ったので。

万人向けの作品ではないという意味で、筒井氏には申し訳ないけど一つ分マイナスにした。

しかし、老人問題を考える「反面教科書」としてなら、ツツイスト以外にも必読の一冊になるだろう。

私自身は、広島地区で生き残った八木熊という婆さんのその後の人生が知りたいと思う。
銀齢の果て (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:銀齢の果て (新潮文庫)より
4101171513
No.1:
(4pt)

久々の快作です

筒井御大のブラック・ユーモア精神が炸裂する、久々(失礼)の快作です。日本各所で実施される老人版『バトル・ロワイヤル』は、戯画化された人物描写の面白さに、ストーリーテリングの巧みさも相まって小説としての完成度は素晴らしく、実に痛快な作品になりました。
 この作品を老人化社会に対する問題提起と捉えるか、老境に達した作者の開き直りととるか、それとも馬鹿げた作り話と考えるかは人それぞれでしょうが、なんにせよ老若男女問わず筒井ファンは必読です。
 ちなみに、ファンにはお馴染みの「メケハ」たちもまた登場します。
銀齢の果て (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:銀齢の果て (新潮文庫)より
4101171513

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