終りなき夜に生れつく

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

終りなき夜に生れつくの評価:

4.44/5点 レビュー 71件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.44pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全162件 41〜60 3/9ページ
No.122
(5pt)

先にレビューを読まない方がいいです!

この本のレビューには、”ほぼネタバレ” のものが沢山あります。
自分は、★の評価だけ参考にしてレビューは読まずに作品を読んだので、十分に楽しむことができましたが、もし先にレビューを読んでいたらきっと買わなかったでしょう。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300953
No.121
(5pt)

先にレビューを読まない方がいいです!

この本のレビューには、”ほぼネタバレ” のものが沢山あります。
自分は、★の評価だけ参考にしてレビューは読まずに作品を読んだので、十分に楽しむことができましたが、もし先にレビューを読んでいたらきっと買わなかったでしょう。
終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U42M
No.120
(5pt)

先にレビューを読まない方がいいです!

この本のレビューには、”ほぼネタバレ” のものが沢山あります。
自分は、★の評価だけ参考にしてレビューは読まずに作品を読んだので、十分に楽しむことができましたが、もし先にレビューを読んでいたらきっと買わなかったでしょう。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23)) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23))より
4150700230
No.119
(5pt)

先にレビューを読まない方がいいです!

この本のレビューには、”ほぼネタバレ” のものが沢山あります。
自分は、★の評価だけ参考にしてレビューは読まずに作品を読んだので、十分に楽しむことができましたが、もし先にレビューを読んでいたらきっと買わなかったでしょう。
終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ)より
B000JA3SQ4
No.118
(5pt)

何かあるのだろうと思うと何かあった!

読んでいく途中にいろいろと注目すべきポイントが散りばめてあるのだが、結局は最後にそうなんだと感心して、もう一度最初から読み返す作品。読み終わった後が抜群!
終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫)より
4151310959
No.117
(5pt)

何かあるのだろうと思うと何かあった!

読んでいく途中にいろいろと注目すべきポイントが散りばめてあるのだが、結局は最後にそうなんだと感心して、もう一度最初から読み返す作品。読み終わった後が抜群!
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300953
No.116
(5pt)

何かあるのだろうと思うと何かあった!

読んでいく途中にいろいろと注目すべきポイントが散りばめてあるのだが、結局は最後にそうなんだと感心して、もう一度最初から読み返す作品。読み終わった後が抜群!
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23)) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23))より
4150700230
No.115
(5pt)

何かあるのだろうと思うと何かあった!

読んでいく途中にいろいろと注目すべきポイントが散りばめてあるのだが、結局は最後にそうなんだと感心して、もう一度最初から読み返す作品。読み終わった後が抜群!
終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ)より
B000JA3SQ4
No.114
(5pt)

何かあるのだろうと思うと何かあった!

読んでいく途中にいろいろと注目すべきポイントが散りばめてあるのだが、結局は最後にそうなんだと感心して、もう一度最初から読み返す作品。読み終わった後が抜群!
終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U42M
No.113
(4pt)

前半は退屈だが・・・

200ページくらい読んでも事件らしい事件も起こらず、退屈だなあと思っていたが、最初の殺人が起きてから少しずつ話が展開していき、最後は物語の構成が大きく変わる。
半分読んでつまらないと思っても、止めずに最後まで読んでほしい。
終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫)より
4151310959
No.112
(4pt)

前半は退屈だが・・・

200ページくらい読んでも事件らしい事件も起こらず、退屈だなあと思っていたが、最初の殺人が起きてから少しずつ話が展開していき、最後は物語の構成が大きく変わる。
半分読んでつまらないと思っても、止めずに最後まで読んでほしい。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300953
No.111
(4pt)

前半は退屈だが・・・

200ページくらい読んでも事件らしい事件も起こらず、退屈だなあと思っていたが、最初の殺人が起きてから少しずつ話が展開していき、最後は物語の構成が大きく変わる。
半分読んでつまらないと思っても、止めずに最後まで読んでほしい。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23)) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23))より
4150700230
No.110
(4pt)

前半は退屈だが・・・

200ページくらい読んでも事件らしい事件も起こらず、退屈だなあと思っていたが、最初の殺人が起きてから少しずつ話が展開していき、最後は物語の構成が大きく変わる。
半分読んでつまらないと思っても、止めずに最後まで読んでほしい。
終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ)より
B000JA3SQ4
No.109
(4pt)

前半は退屈だが・・・

200ページくらい読んでも事件らしい事件も起こらず、退屈だなあと思っていたが、最初の殺人が起きてから少しずつ話が展開していき、最後は物語の構成が大きく変わる。
半分読んでつまらないと思っても、止めずに最後まで読んでほしい。
終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U42M
No.108
(5pt)

ありえないほどの幸運から戦慄の最後まで一気に読めます

お馴染みのキャラクターが登場しないアガサ・クリスティーの「ノン・シリーズ」作品のなかの人気作。エルキュール・ポアロ、シャーロック・ホームズ、金田一耕助、フィリップ・マーロウ、ケイ・スカーペッタ、カミーユ・ヴェルーヴエン、鬼平こと長谷川平蔵……といった名物キャラクターが主人公のシリーズもの、というのがどうも苦手だ。全部読まないとなにか損している感じがするし、全部読んでもなにか損した感じがしそう。その点、エピソード1とか続編のない「ノン・シリーズ」は楽しみきって終わり!というのがいい。シリーズでないほうが話の密度が濃く、細部まで作家の神経が行き届いているような気がする。

それはさておきこの本、たまたま目にした丘の上の大邸宅を手に入れたいというお抱え運転手の夢がいきなりかなってしまうというありえない幸運から戦慄の結末まで、ぐいぐい読ませる。若く美しい大富豪の娘エリーに寄り添う、神々しいまでの美女、グレタ。ジプシーが丘には近づくなとエリーに警告する占い師の老女エスター。悲運の天才建築家、サントニックス。登場人物、とくに脇役のキャラクターが際立っていて、もしかしてあれは……と何分かおきに物語の先を推理している自分がいる。多少の邪魔が入っても、何度も中断しても、楽に読み進められるので、空港やテントのなかでの読書にもおすすめだ。

大邸宅、遺産、競売、美術商といった階級社会のわかりやすい記号が大道具小道具として話を盛り上げる。一般の読者にとっては裏社会も上流社会も等しく物語でしか経験しない非日常なのだ。エリーの「本物の金持ち」っぽいところを描いた箇所が興味深い。

「ただひたすら豪奢なのだ。・・・消費のための消費でもなければ、世間に見せびらかしたいわけでもない。そうではなく、不思議なほど単純なのだ。これみよがしの派手な金遣いもある段階を超えると、この種の単純さが現われる。・・・最高の絵を一枚買ったら、それ以外の絵を部屋に飾りたいとは思わないだろう。それだけのこと。持っているのは最高のものばかりだが、最高のものだから買うのではなく、なにかが気に入ったりほしくなったりしたら、それを手に入れられない理由がないからなのだ。『あいにく手が出ない』などという瞬間はまったくない。だから、妙な話だが、ときとして僕には理解できない不思議なほどの単純さに向かっている」。エリーはヴェニスの路上で観光客向けに描かれたへたくそな運河の絵が気に入って買うのだが、彼女がこの絵に「セザンヌの絵に向けたのと同じ熱望を抱いているのがよくわかった」と主人公マイクはさもこれが愉快なことのように述べる。こういうちょっとしたところにマイクとエリーの「格差婚」の地雷が埋まっているのである。
終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1968年) (世界ミステリシリーズ)より
B000JA3SQ4
No.107
(5pt)

ありえないほどの幸運から戦慄の最後まで一気に読めます

お馴染みのキャラクターが登場しないアガサ・クリスティーの「ノン・シリーズ」作品のなかの人気作。エルキュール・ポアロ、シャーロック・ホームズ、金田一耕助、フィリップ・マーロウ、ケイ・スカーペッタ、カミーユ・ヴェルーヴエン、鬼平こと長谷川平蔵……といった名物キャラクターが主人公のシリーズもの、というのがどうも苦手だ。全部読まないとなにか損している感じがするし、全部読んでもなにか損した感じがしそう。その点、エピソード1とか続編のない「ノン・シリーズ」は楽しみきって終わり!というのがいい。シリーズでないほうが話の密度が濃く、細部まで作家の神経が行き届いているような気がする。

それはさておきこの本、たまたま目にした丘の上の大邸宅を手に入れたいというお抱え運転手の夢がいきなりかなってしまうというありえない幸運から戦慄の結末まで、ぐいぐい読ませる。若く美しい大富豪の娘エリーに寄り添う、神々しいまでの美女、グレタ。ジプシーが丘には近づくなとエリーに警告する占い師の老女エスター。悲運の天才建築家、サントニックス。登場人物、とくに脇役のキャラクターが際立っていて、もしかしてあれは……と何分かおきに物語の先を推理している自分がいる。多少の邪魔が入っても、何度も中断しても、楽に読み進められるので、空港やテントのなかでの読書にもおすすめだ。

大邸宅、遺産、競売、美術商といった階級社会のわかりやすい記号が大道具小道具として話を盛り上げる。一般の読者にとっては裏社会も上流社会も等しく物語でしか経験しない非日常なのだ。エリーの「本物の金持ち」っぽいところを描いた箇所が興味深い。

「ただひたすら豪奢なのだ。・・・消費のための消費でもなければ、世間に見せびらかしたいわけでもない。そうではなく、不思議なほど単純なのだ。これみよがしの派手な金遣いもある段階を超えると、この種の単純さが現われる。・・・最高の絵を一枚買ったら、それ以外の絵を部屋に飾りたいとは思わないだろう。それだけのこと。持っているのは最高のものばかりだが、最高のものだから買うのではなく、なにかが気に入ったりほしくなったりしたら、それを手に入れられない理由がないからなのだ。『あいにく手が出ない』などという瞬間はまったくない。だから、妙な話だが、ときとして僕には理解できない不思議なほどの単純さに向かっている」。エリーはヴェニスの路上で観光客向けに描かれたへたくそな運河の絵が気に入って買うのだが、彼女がこの絵に「セザンヌの絵に向けたのと同じ熱望を抱いているのがよくわかった」と主人公マイクはさもこれが愉快なことのように述べる。こういうちょっとしたところにマイクとエリーの「格差婚」の地雷が埋まっているのである。
終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U42M
No.106
(5pt)

ありえないほどの幸運から戦慄の最後まで一気に読めます

お馴染みのキャラクターが登場しないアガサ・クリスティーの「ノン・シリーズ」作品のなかの人気作。エルキュール・ポアロ、シャーロック・ホームズ、金田一耕助、フィリップ・マーロウ、ケイ・スカーペッタ、カミーユ・ヴェルーヴエン、鬼平こと長谷川平蔵……といった名物キャラクターが主人公のシリーズもの、というのがどうも苦手だ。全部読まないとなにか損している感じがするし、全部読んでもなにか損した感じがしそう。その点、エピソード1とか続編のない「ノン・シリーズ」は楽しみきって終わり!というのがいい。シリーズでないほうが話の密度が濃く、細部まで作家の神経が行き届いているような気がする。

それはさておきこの本、たまたま目にした丘の上の大邸宅を手に入れたいというお抱え運転手の夢がいきなりかなってしまうというありえない幸運から戦慄の結末まで、ぐいぐい読ませる。若く美しい大富豪の娘エリーに寄り添う、神々しいまでの美女、グレタ。ジプシーが丘には近づくなとエリーに警告する占い師の老女エスター。悲運の天才建築家、サントニックス。登場人物、とくに脇役のキャラクターが際立っていて、もしかしてあれは……と何分かおきに物語の先を推理している自分がいる。多少の邪魔が入っても、何度も中断しても、楽に読み進められるので、空港やテントのなかでの読書にもおすすめだ。

大邸宅、遺産、競売、美術商といった階級社会のわかりやすい記号が大道具小道具として話を盛り上げる。一般の読者にとっては裏社会も上流社会も等しく物語でしか経験しない非日常なのだ。エリーの「本物の金持ち」っぽいところを描いた箇所が興味深い。

「ただひたすら豪奢なのだ。・・・消費のための消費でもなければ、世間に見せびらかしたいわけでもない。そうではなく、不思議なほど単純なのだ。これみよがしの派手な金遣いもある段階を超えると、この種の単純さが現われる。・・・最高の絵を一枚買ったら、それ以外の絵を部屋に飾りたいとは思わないだろう。それだけのこと。持っているのは最高のものばかりだが、最高のものだから買うのではなく、なにかが気に入ったりほしくなったりしたら、それを手に入れられない理由がないからなのだ。『あいにく手が出ない』などという瞬間はまったくない。だから、妙な話だが、ときとして僕には理解できない不思議なほどの単純さに向かっている」。エリーはヴェニスの路上で観光客向けに描かれたへたくそな運河の絵が気に入って買うのだが、彼女がこの絵に「セザンヌの絵に向けたのと同じ熱望を抱いているのがよくわかった」と主人公マイクはさもこれが愉快なことのように述べる。こういうちょっとしたところにマイクとエリーの「格差婚」の地雷が埋まっているのである。
終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫)より
4151310959
No.105
(5pt)

ありえないほどの幸運から戦慄の最後まで一気に読めます

お馴染みのキャラクターが登場しないアガサ・クリスティーの「ノン・シリーズ」作品のなかの人気作。エルキュール・ポアロ、シャーロック・ホームズ、金田一耕助、フィリップ・マーロウ、ケイ・スカーペッタ、カミーユ・ヴェルーヴエン、鬼平こと長谷川平蔵……といった名物キャラクターが主人公のシリーズもの、というのがどうも苦手だ。全部読まないとなにか損している感じがするし、全部読んでもなにか損した感じがしそう。その点、エピソード1とか続編のない「ノン・シリーズ」は楽しみきって終わり!というのがいい。シリーズでないほうが話の密度が濃く、細部まで作家の神経が行き届いているような気がする。

それはさておきこの本、たまたま目にした丘の上の大邸宅を手に入れたいというお抱え運転手の夢がいきなりかなってしまうというありえない幸運から戦慄の結末まで、ぐいぐい読ませる。若く美しい大富豪の娘エリーに寄り添う、神々しいまでの美女、グレタ。ジプシーが丘には近づくなとエリーに警告する占い師の老女エスター。悲運の天才建築家、サントニックス。登場人物、とくに脇役のキャラクターが際立っていて、もしかしてあれは……と何分かおきに物語の先を推理している自分がいる。多少の邪魔が入っても、何度も中断しても、楽に読み進められるので、空港やテントのなかでの読書にもおすすめだ。

大邸宅、遺産、競売、美術商といった階級社会のわかりやすい記号が大道具小道具として話を盛り上げる。一般の読者にとっては裏社会も上流社会も等しく物語でしか経験しない非日常なのだ。エリーの「本物の金持ち」っぽいところを描いた箇所が興味深い。

「ただひたすら豪奢なのだ。・・・消費のための消費でもなければ、世間に見せびらかしたいわけでもない。そうではなく、不思議なほど単純なのだ。これみよがしの派手な金遣いもある段階を超えると、この種の単純さが現われる。・・・最高の絵を一枚買ったら、それ以外の絵を部屋に飾りたいとは思わないだろう。それだけのこと。持っているのは最高のものばかりだが、最高のものだから買うのではなく、なにかが気に入ったりほしくなったりしたら、それを手に入れられない理由がないからなのだ。『あいにく手が出ない』などという瞬間はまったくない。だから、妙な話だが、ときとして僕には理解できない不思議なほどの単純さに向かっている」。エリーはヴェニスの路上で観光客向けに描かれたへたくそな運河の絵が気に入って買うのだが、彼女がこの絵に「セザンヌの絵に向けたのと同じ熱望を抱いているのがよくわかった」と主人公マイクはさもこれが愉快なことのように述べる。こういうちょっとしたところにマイクとエリーの「格差婚」の地雷が埋まっているのである。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300953
No.104
(5pt)

ありえないほどの幸運から戦慄の最後まで一気に読めます

お馴染みのキャラクターが登場しないアガサ・クリスティーの「ノン・シリーズ」作品のなかの人気作。エルキュール・ポアロ、シャーロック・ホームズ、金田一耕助、フィリップ・マーロウ、ケイ・スカーペッタ、カミーユ・ヴェルーヴエン、鬼平こと長谷川平蔵……といった名物キャラクターが主人公のシリーズもの、というのがどうも苦手だ。全部読まないとなにか損している感じがするし、全部読んでもなにか損した感じがしそう。その点、エピソード1とか続編のない「ノン・シリーズ」は楽しみきって終わり!というのがいい。シリーズでないほうが話の密度が濃く、細部まで作家の神経が行き届いているような気がする。

それはさておきこの本、たまたま目にした丘の上の大邸宅を手に入れたいというお抱え運転手の夢がいきなりかなってしまうというありえない幸運から戦慄の結末まで、ぐいぐい読ませる。若く美しい大富豪の娘エリーに寄り添う、神々しいまでの美女、グレタ。ジプシーが丘には近づくなとエリーに警告する占い師の老女エスター。悲運の天才建築家、サントニックス。登場人物、とくに脇役のキャラクターが際立っていて、もしかしてあれは……と何分かおきに物語の先を推理している自分がいる。多少の邪魔が入っても、何度も中断しても、楽に読み進められるので、空港やテントのなかでの読書にもおすすめだ。

大邸宅、遺産、競売、美術商といった階級社会のわかりやすい記号が大道具小道具として話を盛り上げる。一般の読者にとっては裏社会も上流社会も等しく物語でしか経験しない非日常なのだ。エリーの「本物の金持ち」っぽいところを描いた箇所が興味深い。

「ただひたすら豪奢なのだ。・・・消費のための消費でもなければ、世間に見せびらかしたいわけでもない。そうではなく、不思議なほど単純なのだ。これみよがしの派手な金遣いもある段階を超えると、この種の単純さが現われる。・・・最高の絵を一枚買ったら、それ以外の絵を部屋に飾りたいとは思わないだろう。それだけのこと。持っているのは最高のものばかりだが、最高のものだから買うのではなく、なにかが気に入ったりほしくなったりしたら、それを手に入れられない理由がないからなのだ。『あいにく手が出ない』などという瞬間はまったくない。だから、妙な話だが、ときとして僕には理解できない不思議なほどの単純さに向かっている」。エリーはヴェニスの路上で観光客向けに描かれたへたくそな運河の絵が気に入って買うのだが、彼女がこの絵に「セザンヌの絵に向けたのと同じ熱望を抱いているのがよくわかった」と主人公マイクはさもこれが愉快なことのように述べる。こういうちょっとしたところにマイクとエリーの「格差婚」の地雷が埋まっているのである。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23)) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-23))より
4150700230
No.103
(5pt)

かなり面白い!

相当、古い中古本のせいか、四方が黄ばんでいます。破れ、シミ、落丁は、いっさい無かったです。内容は、ずば抜けて面白かったです、なるほど…という感じ。訳違いでまた読みたいです。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300953