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騙し屋
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騙し屋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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うまいですね。これは4篇ものですが、最後まで読まなくちゃと思わせます。TV映画のミニシリーズとして制作したら面白いのでは。吹替ならば、主人公には故・小池朝雄さんが最適。あたしは・・なんてセリフがでてきて笑います。しかしフォーサイスものは篠原氏の訳で当たりました。ジャッカルで、すぐはまりました。出版社に感謝! | ||||
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最後にフォーサイスのおちがすばらしい | ||||
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題名の騙し屋とは逆情報工作員のことをいう。逆情報工作とは嘘や中傷や、影響力を行使できるエージェント(誘導工作員)の活用、その他逆情報によって相手の国内に不和の種をまく、それによって士気の低下や混乱を醸成、拡大することをさすと本書で定義されている。イギリスのSIS,アメリカのCIA、ソ連のKGBなどが代表的なそれを実行する組織である。著者のフォーサイスによるとイギリスのSISがダントツに優れた能力を発揮している。本書の設定はその優れたSISの中でも最も成績の良かった工作員が冷戦の崩壊で失業するというところから始まる。1991年に書かれているので、ソ連の崩壊で悪役がいなくなってしまったので過去を振り返るという形にしたのだとおもうが、この設定は非常に面白い。 | ||||
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マクレデイ・シリーズ二作目『売国奴の持参金』を、迂闊にも先に読んでしまったので一作目の本書『騙し屋』を、遅まきながら読むことにした。 プロローグを「聴聞会」で始め、過去へと辿るストーリーならSISのベテラン諜報員の活躍する作品を書くことは可能になるし、プロットとしても面白い構成になる。 フォーサイスは、東西冷戦を終えた90年代に入りスパイものを書くことが難しくなったことから、上手い手を考えたものだと思いながら、このシリーズを読むことになってしまった。 過去には世界中で活躍したマクレデイも、冷戦後職場を失い、歳も歳だから閑職左遷される勧告を受ける。 が、それを不服として聴聞会を要請した。 センチュリー・ハウス内での聴聞会は、ある月曜日の朝、長官室の一階下にある会議室で開かれた。 「それではここで、サムの過去六年の間に手がけた事例をいくつかご紹介しましょう。まず最初のケースは―」と、話し出すデニス・ゴーントが、過去のマクレデイの業績を並べることからこの物語は始まる。 その第一弾が本書『騙し屋』である。 西ドイツBNDで働くブルーノ・モレンツは、冴えない初老のBND職員であるが、陰で長年マクレデイの諜報活動をしてきた経歴の持ち主である。 だが、もう何年もマクレデイからモレンツへ依頼の仕事はない。 何年も前から正規のスタッフではなくなっていたが、マクレデイがCIAから無理やり押し付けられた難題を成し遂げることが出来るのが、このポルタ―ガイストことブルーノ・モレンツだけであった。 マクレデイが資産(情報提供者)としていたころは大佐であったソ連のイェフゲーニイ・バンクラティンは、今では国防省の少将になっていた。 もともとマクレデイの資産であったイェフゲーニイ・バンクラティンは、SIS予算削減からCIAへ委譲した人物であった。 仕事に乗り気でないモレンツを、長年のよしみでマクレデイは、この仕事をなんとか引き受けさせた。 準備万端、マクレデイは、ポルタ―ガイストを東ドイツへ送り出すが、モレンツは、この仕事に先だってとんでもないトラブルを抱えていて冷静さを欠いている。 残りページ数が少なくなってきたが、この結末をどう書き切るのか少し心配になってきたが、さすがフォーサイスならではの結末を用意してあった。 スパイもの中編として、マクレデイ・シリーズ一作目『騙し屋』を、まあまあ楽しく読み終えました。 <追記> 篠原慎氏の「あとがき」と「訳文」が優れていることも附記しておきたい。 | ||||
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騙し屋とよばれるサム・マクレディは、イギリス秘密情報機関SISのベテラン・エージェント。切れ者で世界各地で敵を欺き、多くの成果をあげてきた。しかし、冷戦は終結し、共産主義は崩壊した。世界情勢は急転したのだ。それは、スパイたちに過酷な運命を強いることになった。マクレディは引退を勧告された。SISの人員整理構想のスケープゴートにされたのだ。マクレディは現役に留まるため、聴聞会の開催を要請した…。 | ||||
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インテリジェンスの裏情報と緻密なプロットで、グイグイとストーリーを引っ張っていくイメージを期待しました。 短編エピソードをまとめただけに、サクッと読めた感じです。 | ||||
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騙し屋、サム・マクレディ・シリーズの四部作の第四弾。 イギリスからの独立をひかえたカリブ海のバークレー諸島で、現職の総督が暗殺された。 たまたま立ち寄ったマクレディは、SISのスパイマスターとしてではなく、隠れ蓑の一外交官として殺人事件に関わっていく。 他の3作と違って軽妙なタッチで描かれていて推理物としても面白い。 ただ、スパイマスターとしての活躍ではなく、一個人の活躍なので、ゴーントが渋りながら話はじめたのも分かります。 | ||||
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騙し屋、サム・マクレディ・シリーズの四部作の第一弾。 イギリス秘密情報機関SISのベテラン・エージェントにして最後のスパイマスター。 騙し屋の名のごとく、DDPS「欺瞞、逆情報及び心理工作」部部長は、敵国のスパイ達の心理(あるいは味方の心理)を読んで、相手の裏をかく作戦を立てていく。 切れ者で敵にも畏怖されているにもかかわらず、見てくれはよれよれのコートを着た気のいい中年の男やもめ。 しかも、男女問わずスタッフから尊敬され、女性スタッフの大半がだらしないネクタイを思わず直したくなるほどの魅力の持ち主でもある。 そんな彼が冷戦の終結とともに、ポストを追われる日がやってきた。 マクレディと部下のゴーントは聴聞会を要求し、かつてのマクレディの活躍を思い出してもらい聴聞会の委員に判断を委ねることにした。 まず、ゴーントが引き合いに出した事件が、ソ連軍の将官、イェフゲーニィ・パンクラティンにかかわる事件。 スパイの緊張感と、スパイとスパイマスターの信頼関係について描かれます。 ラスト、マクレディの一見冷酷にも見える行動の影にも彼の優しさがこもっている気がします。 | ||||
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サム・マクレディは僕の好きなタイプの人間です。 プロで、組織にとらわれたがらない、でもその組織の中にうまいことファンや協力者を(それも目立たないよう)持っている、といった感じが、1冊読み終わるころにはつい共感をもってしまいます。 サム・マクレディが表舞台から(まあスパイの世界に表も裏もない様な気がしますが)退場していく様はまさに一つの時代の終焉の象徴なんでしょう。 | ||||
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ベルリンの壁が崩れ、冷戦が終焉を迎えた時に「これでスパイ小説家は飯の食い 上げだな」といった皮肉が囁かれていたのを思い出す。現代エスピオナージュは 冷戦構造という舞台があって成立していたからだ。本作「騙し屋」四部作の試みは、 "回想"を用いて、あるスパイの過去の活躍を物語にする手法である。英国SISの 古参スパイ・マクレディは、東西融和の国際状況を受けて人員整理の対象になる。 彼は望まぬ配置転換を拒否し、処遇が妥当かどうかの聴聞会の開廷を希望する。 その場で彼の過去の功績が、四つのケースを事例に回想式に語られることになる。 その第一部は1985年が舞台。マクレディが長年「運営」してきた内通者・ソ連の 将官パンクラティンが軍の配置図を入手し、東ドイツを視察する際に手渡したいと 連絡してくる。マクレディは面が割れていて東独には入国できない。そこで"ポル ターガイスト"なる男を代わりに入国させるが・・・。英国・ソ連・東西両ドイツがそれ ぞれの思惑でしのぎを削る熾烈な諜報戦。マクレディのしたたかさが冴えわたる。 | ||||
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冷戦終結でリストラの危機にさらされる英国のベテラン・スパイ、サム・マクレディが、自らの業績を振り返るシリーズ。第1巻「騙し屋」、第2巻「売国奴の持参金」、第3巻「戦争の犠牲者」、第4巻「カリブの失楽園」。本シリーズのメインテーマは、”冷戦を雄々しく戦ったスパイたちへの挽歌”らしいのだが、イマイチそれが感慨として伝わって来なかった。つまらなくはないのだが、隔靴掻痒のもどかしさを感じた。過去の業績が、第1巻と第2巻は東西冷戦だが、第3巻はテロ、第4巻は組織犯罪と、むしろ冷戦後向きのネタなのが、全体の印象がぼやけてしまった大きな一因。全巻が冷戦ネタだったら、もっと焦点がはっきりしただろうに。また、新しい時代を象徴する官僚的な若い上司エドワーズと、昔気質の職人タイプのマクレディとの対立軸を、もっと鮮明に打ち出す等、細かい点でもメインテーマを際立たせる工夫があれば良かったように思う。 | ||||
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イギリス情報機関SISの「欺瞞、逆情報及び心理工作部」部長を務めるベテラン・エージェント、サム・マクレディの諜報工作シリーズ最終回。今回は、スパイとして諜報活動を行うというより、休暇中の外交官を装ってイギリス統治領での選挙戦の裏を暴く(のを手伝う)という話。スパイものというよりは推理小説のような趣。冷戦終結で肩たたきの憂き目にあったマクレディは、これでSISを去ることに。 | ||||
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イギリス情報機関SISの叩き上げエージェントで、「欺瞞、逆情報及び心理工作部」部長を務めてきたマクレディが、冷戦終結と共に肩叩きの憂き目にあい、その部下が聴聞委員会での弁護を始めるところから始まります。そしてこの弁護人がマクレディの大きな功績を4つ弁護の引き合いにだし、それがシリーズ4冊となっています。冷静でありながら人間味溢れるマクレディの描写とその工作プロジェクトの進行は読ませます。本書の最後で、マクレディと共に長年働いた工作員との別れが訪れるのですが、感傷に陥いりすぎることなく、さらりと描きながらも、突き放したのではない優しい視線があるなど、フォーサイスのいつもながらのスタイルが感じられました。 | ||||
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邦訳版は「騙し屋」、「売国奴の持参金」、「戦争の犠牲者」、「カリブの失楽園」の4冊のシリーズ物になっている。だが、原書は "The Deceiver(騙し屋)" という1冊の本で、内容的にも1冊の本だと思うので、4冊を1冊扱いにして書評を書く。サム・マクレディ、叩き上げの敏腕工作員、通称 "騙し屋"。だが、冷戦緩和に伴う英国情報部のリストラで "肩叩き" の対象にされる。これに抗議するマクレディの要請で公聴会が開かれ、彼の輝かしい功績が4つ紹介される。邦訳版はこの功績1つずつを1冊の本にしたわけである。功績紹介の合間に "インタールード" として、公聴会の模様やマクレディの現在の思いなどが淡々と綴られる。功績の話よりも、このインタールードの方がおもしろかった。それでも全体的なまとまりに欠けるのか、「時代が変わったとは言え、これほど活躍したスパイがリストラとは…」という感慨が、あまり伝わって来なかった。功績の1つ1つはいわば中編だが、フォーサイスは基本的に、話をスピーディに進める作家ではないので、短い話はあまり向かないように思う。比較的おもしろかったのは第2話の「売国奴の持参金」。西側対ソ連の虚々実々のだまし合いが、ハードなタッチで描かれ、なかなか読ませる。 | ||||
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Sam McCready was eccentric but it was very effective as a spy in the age of the iron curtain. Now his character became the target of denigration from a bureaucratic system which regulates the present office. In the recollections of the days when he was a hero, all of which could be developed into colossal novels, the author emphasizes the contrast between a young officer which is not very different from that of Detective Frost and Mullet. | ||||
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