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命の終わりを決めるとき(終の信託)
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命の終わりを決めるとき(終の信託)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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「終の信託」は、読後なんとも言えない不条理を突きつける 人と心の真髄で繋がることの描写に涙が溢れるほどの感動を覚えたのだが、後半は現実にはそうは許さない展開にせき立てられるように物語を閉じられた 実際の案件に関連した小説と後で知り、自分に少し嫌悪感が残る | ||||
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長く、文学を読んできて、どうしても忘れることのできない登場人物やシーンがある。 ホールデン・コールフィールドが、ジェーン・ギャラハーとチェッカーをやっていて、突然、ジェーンがチェッカー盤に、涙を一滴、ポツンと落とし、指でチェッカー盤に刷り込んでしまう場面。 チャーリー・ゴードンが、高知能になってから、再び、知能の低い状態に戻り、それすらも忘れて、昔通っていたミス・キニヤンの夜学へ行き、キニヤンが「ロバート・・・」と絶句して、泣きながら教室を走り去る場面。 そういうコレクションに、新たに、この、折井綾乃と検事・塚原のと調べの場面が加わった。 ・・・ 塚原はここに呼んで取り調べた江木馨が、「あの女医は、父の喉からチューブを抜いたり、注射をしたりする時、泣きながら変な唄を歌ってた。『もう、子守唄にしましょうね』と言ったり、頭がおかしいのかと思った」と言っていたのを思い出した。 ・・・ 後書きの周防監督の最後の一言が、さらに、重い追い打ちをかける。 「『終の信託』は、間違いなくラブ・ストーリーなのだ。」 | ||||
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到着も早く、かつ新品同様の状態で良かったです。 年末年始時期に購入したのでまだよく読んでいませんが、読んだ後はしっかり映画も見ようかなと思っています。ありがとうございました。 | ||||
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映画も見ましたが、映画ではわからなかったことがいろいろわかりました。本当にあった事件の当事者の書いたものも読みましたが、いろいろと考えさせられました。 | ||||
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『終の信託』は尊厳死を実行した医者と彼女を取り調べる検事の物語。検事は尊厳死に至った経緯などまったくかまわずに、ただ命を絶ったことだけを取り上げる。女医は患者から信託されたことを訴えるのだが、まったく受け入れてもらえない。確かに、起きたことだけを見れば殺人と区別がつかないのだけれど、それは真実ではない。検察官にとってはどうでもよいことかもしれないが、当事者にとってはとても大切なものを破壊する行為だ。人間にとって大切なものがいまの司法ではないがしろにされていないか。司法に都合が良いように事件が再構成されてしまうことは、人権を否定するだけではなく、社会にとってもマイナスなのではないか。合わせて収録されている『よっくんは今』も、検事が刑事に変わっただけで、被疑者の言い分を聞かずに、自分が理解できるように事件を解釈しようとする司法の姿が描かれる。何を言っても理解してもらえない辛さ、むなしさ、苦しさ。あきらめるしかないほどの絶望。しかも、被疑者に当然のようにセクハラを行う。えん罪が後を絶たないことを考えれば、こうした司法のあり方は問い直されてしかるべきだ。取り調べの可視化は当然だろう。 なお、『終の信託』はラストに不満をもつ方が多いと思う。ぼくもそうだった。ひょっとして『よっくんは今』が続きなのかと思ったほど。このラストをどうとらえるかで、作品の評価は大きく変わるだろう。 | ||||
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表題作の「終の信託」は、非常に重い小説です。 主人公に気持ちをのめり込ませ過ぎると、読むのが耐えられなくなるようなそんな話です。 この話のテーマは、基本的には「安楽死」の問題です。 そこで登場するのが、横浜裁判所の判例です。 しかし、作者はこの判例を、不完全なものとして切り捨てます。 結局、医者も完全無欠でない様に、司法の人間も完全ではないのです。 そんな中で法律は人を裁きます。 この話に登場するような出世欲に溢れた検事が、「手柄」を立てたくて強引な調書の作成をすることもあるかも知れません。 そうした欠点だらけの人間が、欠点だらけの人間を裁くのです。 非常に悲しく、怒りを覚える作品であり、無力感を一杯に感じてしまう作品でした。 | ||||
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とても 奇麗な状態で購入することが出来て 大変に満足しております。 希少価値のあるものなので 大切に読ませていただいております。 | ||||
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容疑者側から見た事件の真実と,それを聴取する取調べの解離をテーマとした中編2編. 事件の背景にある一連の経過や,本人にしかわからない心情をたっぷりを語らせ, それをステレオタイプなストーリーにはめ込んでいく取調べとの対比で強調する構成は面白い. 事件には当事者にしかわからない真実があるのだということがよくわかる. そして,そのすべてを聞いてもらえるわけでもなければ, 証言として採用されるわけでもないこともまた強烈に伝わってくる. とはいえ,容疑者の視点からだけ語らせるのは少々フェアでないという印象も受けた. この作品を読むと,取調べの実態が極めて杜撰なものに見えるが, 本来,他の証拠や第三者の視点での証言がなければ,真相は読者にも判断ができないはずだ. | ||||
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一般市民の多くは、検察官や警察に調書を取られることはないと思う。 警察の取り調べなんかは、刑事ドラマで...太陽に吠えろの山さんのように...取り調べるのかな...なんてしか思っていなかったりする。 現役弁護士である朔氏の書く検察官や警察は腹黒い...たまたま、腹黒く書いたのか、こういう人が多いのかはわからないが、万が一、自分が調書を取られる立場になる場合は、注意が必要だと感じさせる一冊であった。 | ||||
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この方の”死亡推定時刻”を読んで表現力、文章力が上手なので 今回も期待したのですが イマイチでした 帯封の”愛が殺人罪と評価されるとき”と書かれてあってすごくおもしろそうに感じて読んだのですが 自分が思ってた愛の形と違って 少しがっかり・・ でも、途中 ぐっとくるとこがあり、人間の死ぬ瞬間があんなにはかなく苦しいものなのかと感じました 主人公が取った行動が殺人になるならば 苦しんで死んでいく病人を見届ける辛さはどのようなものか 病人が死ぬ瞬間 きついときに できるだけ痛みがないように死なせることも大事だろうし、本人が望むなら殺人にはならないのではないだろうか 主人公が病人の死んでいく最中に歌う子守唄がなんともせつなくはかなくて 涙がこぼれました 死ぬ間際 視覚は先に消えうせ聴覚が最後に残るのであれば 病人にとって静かに去ることができるのかもしれない・・・ | ||||
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