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死亡推定時刻
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死亡推定時刻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 41~51 3/3ページ
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小説…というジャンルに分けてしまうには、あまりにリアルで、深い1冊ですね。そして、今、読み終えた全ての方に誰の目線で読みましたか?と聞きたいです。また、「人間である以上、何を守るために、何を犠牲にし、どう戦いますか?全ての矛盾が肩をぶつけながら息をしているのが「現実」で、こういうふうにできているんです。」と教えられた気分です。そう考えると、私は「リアル・ハッピーエンド」だと捉えるし、これは小説なんかじゃないですよ。 | ||||
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現職の刑事弁護士の手による,ミステリー。というより,一つのえん罪事件を通じてみる,刑事訴訟の現実についての告発小説というべきか。 読み応えたっぷり。きわめてリアルでありながら,エンターテイメント的要素もきっちり入っていて,作者の力量を感じさせる。 本書に登場する弁護士や裁判官,警察関係者は,極端なキャラクター設定がなされているように思われるかもしれないが,実際にこういう人はいる。自分も法曹界のインサイダーであるが,思わず,登場人物の顔が脳裏に浮かんでしまうのである。 数年後に実施される裁判員制度で,こうした刑事訴訟の現実はどこまで変われるのか。法曹関係者は勿論,多くの人にこの現実と理想を知ってもらいたいものだ。 | ||||
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何年後かにこの小説のことを思い出す時、「そういえばこんな話があったけど、何かのニュース番組で見たんやったかな?」と思ってしまいそうなくらいリアリティーのある内容でした。小説というよりもドキュメンタリー、正にそれです。と言っても、私自身は法の世界や警察世界に関して全くの素人なので、この本に書かれていることが本当なのかどうか分かりません。しかし、それでもこの本に書かれているような事が実際に起こっていてもおかしくないな、と思いました。むしろ、ほとんどの場合がこの本の内容に近いやり方で成されているのではないかとさえ恐ろしくも思いました。それくらい話の流れが自然でとにかく説得力がありました。法や警察に関して全く知識のない者でもわかりやすく、且つ単純にならず、骨太な展開でグイグイ引っ張ってくれます。登場人物達の顔や背格好がものすごくリアルに想像できて、場面場面が映像として頭に浮かんできます。声や、表情さえ浮かんできて完璧にその人物を作り上げることができました。その登場人物達の存在感が濃い。そこが面白かったです。そして、読後は悔しくて、もどかしくて、やりきれない気持ちになりました。縄を解きたい!そう思いました。 | ||||
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曹資格を持つ朔 立木さんによる「フィクション」小説。 身代金目的誘拐殺人事件が発生し、その犯人と決めつけられた青年と その青年を襲う不条理な司法制度を厳しく突いた「ノンフィクション」 ドキュメンタリーと言っても良いほどに、よく描かれている。 これを読み終えたときの感覚ってのは、何ともやりきれないというか、 苛立ちが残るというか、どうしようもない感情だけが残った。 もちろんこの話は被疑者・被告人側から見た視点で書かれているので あるから、警察・検察・裁判所の側からしたら、また違った視点に なるのだろうけれど。 でも、話中で起こっていることが現実なのだということは知っている。 少しでも「刑事訴訟法」に触れたことがある人なら警察や検察の捜査 手法に対して「違法じゃないか!」って思ってしまう場面もちらほら。 まぁ、現実に起こっていることなんだろうけど。 この作品に登場してくる人物は何も特殊な人たちじゃない。 現実に、誰のところにも降りかかってくる可能性のある問題。 難解な法律用語もたびたび登場するけれども、法を知らなくても 純粋に作者が投げかける問題提起を受けとめることはできると思う。 法を学ぶ人はもちろん、そうでない人にも手に取ってぜひ一度は 読んでみてほしい作品。 きっと、心の奥底の正義感がうずきます。 | ||||
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あるテレビ番組の中で紹介されていた1冊です。 無実の者が中途半端な正義感を持った刑事によって冤罪へと追い込まれ、自分の利得しか考えない弁護士によって、その冤罪を確定的にされてしまう恐ろしさを感じました。そして、もし自分がこの小林昭二だったらと思うと、絶望感だけが心に深く残りました。 裁判所は必ずしも真実を明白にできる場所ではないことも知りました。 今後始まる裁判員制度においても、裁判員に選ばれたときに、このような冤罪を見抜いて、無実の者を冤罪からどのようにすれば救えるのかを考えさせられました。 「禍福はあざなえる縄(なわ)の如し」という言葉の重みを知りました。 | ||||
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身代金の受け渡しが失敗し、誘拐された少女は死体となって発見される。そして犯人逮捕。一人の人間がこんなにも簡単に犯人にされてしまうものなのか!冤罪の何ものでもない。しかし、逮捕された小林昭二に救いの手を差し伸べる者は誰もいない。弁護士さえも彼の味方ではなかった。警察の手によって都合のいいように作られた供述書が、真実となって一人歩きする。読んでいて怒りさえ感じた。そして同時に恐ろしさも・・・。冤罪だと証明することがこれほど困難なことだとは思わなかった。重く、そして深い内容の、読み応えのある作品だった。 | ||||
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作品の内容自体は有力者の愛娘が誘拐され、警察の失態で娘は 遺体となって発見されるという、 取り立てて目新しい題材ではないのだが、 捜査段階で生まれる証拠や証言の伏線の張り方がうまく、 読んでて飽きない。そして、本書の凄さはやはり、 法曹界出身の作者による警察の捜査と裁判のリアルな描写であろう。 衣服に指紋は付着しにくいといった小ネタから、組織のなかで揺れる 捜査員の心情、様々なタイプの裁判官などなど、 ひとつの犯罪が罪として裁かれてゆく、その実際の現場を ここまでリアルに描いた小説はおそらく他にはあるまい。この本を読むと、「冤罪」という罪が成立することの恐ろしさ、 人を「裁く」ということの難しさがよくわかる。 | ||||
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死亡推定時刻の嘘の調書や被害者の発言によって被疑者の刑罰が大きく変わるので読んでいてハラハラしました警察は組織が一番大事なのか?? 罪のない人をそこまで落とし入れようとするのか? ほんとに警察の裏側は何をしているかわからないですよね。 又、罪を裁く裁判官も人によって こんなに刑罰が変わっていいのか?って感じです この本では そういう裏側のことが書いてあったり、実際ありそうなことだけにリアルに感じました 裁判の内容ややり取りもすごく丁寧で分りやすく書いてあるので読みやすい本でもあります ラストは”なぜ?”と検事や裁判官に腹ただしさを覚えて納得できなかったです 冤罪だと後でわかっても警察の人間が組織を守る為に嘘の調書を書いたり、罪のない人を追い込むことはいけないと強く思います 実際こういうことは警察内でも起きてるんだろうな~と思うと恐ろしいです ほんとに 警察としての仕事をしてる人は少ないのではないだろうか??高野 和明の”13階段”という本も同じような冤罪がテーマになってますので ぜひ これもオススメです | ||||
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前半は息がつまるような取調べのシーンが主に続くが、後半に有能な弁護士が登場してからは一気に読ませる。被疑者や警察だけでなく、被害者の心境にも触れられ、各登場人物には味がある。 日本の法曹会の問題をついた作品としてだけでも価値のある作品とは思うが、エンターテイメントとしても十分楽しめる。 | ||||
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前半は気分が滅入るような警察官の取調べと裁判の話ですが、後半は一気に読ませます。 日本の刑事裁判制度の問題点を掲げるだけでなく、エンターテイメントとしても十分に楽しめました。 | ||||
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第一章は淡々と、そして客観的に事件の概要とこじつけの犯人逮捕までを描き、第二章は人間味あふれる弁護士に焦点をあわせることで、最後まであきませんでした。裁判の内容などもわかりやすく、とても丁寧に書かれているのですが、最後が少し尻つぼみになってしまったので星4つ。しかし、読む価値は絶対にあります! | ||||
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