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六月六日生まれの天使
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六月六日生まれの天使の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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知り合いから進められ読んでみました。 ストーリー展開が楽しくてすいすい読ませてもらいました。最初は展開が変わりやすいので把握するまでアレ?って感じでしたが面白かったです。 | ||||
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鮎川賞の密室トリックやアリバイトリック系を得意にしていた愛川氏が挑んだ初の叙述トリック一本勝負の作品である。 暴力団絡みの男女の複雑な時制と入れ替わりのトリックが進行していく。 魅力的な冒頭の謎に比べて全容が明かされてると意外にシンプルな話なのだが、もともと叙述トリックはストーリーを普通に組みなおして見たらすごく単純な話になるのはいわば当然なので、仕方ないと言える。 叙述トリック系としてはオチが判明しても即真相が分かり、衝撃が与えられるというよりは再度じっくりと再考してそういうことかと分かるやや複雑なオチになっており、叙述トリック作品の定番の読後の強烈なインパクトはあまりないが、十分読ませる作品。 | ||||
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通常の時系列の物語と最近から遡行していく物語が交互に入り組み、ちょっと 構成が分かりにくいかなぁとは思いますが、全体に非常によくできています。 同一人物かと思えば実は別人?(その別人ともうひとりの人物は同一人物?) 同じようなエピソードがあり、共通の人物(それも二人)と関わっていくので もう完全に騙されます。 『私』の名前(フルネーム)は何? プロローグの殺人シーンの真実とは…? その他の登場人物のキャラクター設定も謎めいていて、展開もおもしろいです。 読み返しながら完全に理解するのに結局休日丸1日を費やしてしまいましたが、 こんなに熱中させてもらったのは久しぶりです。 この著者の作品は今回初めてでしたが、個人的にこの仕掛けは、歌野晶午や乾 くるみ、我孫子武丸らの上をいく、もっと評価されていい作品だと思います。 | ||||
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自分の過去が思い出せない女と,新しいことが覚えられない男. この対比がなかなか面白い.味付け次第でいろんな仕掛けが作れそうな設定である. ストーリー自体は,記憶を取り戻そうとする女の悪戦苦闘が中核である. 記憶がないというのは,なるほどこういうことなのかな,と思わされる. 記憶障害の男の生活像や反応もリアルで,よく調べられているなと感心した. トリックの本体は,他のレビューアの方も書かれている通り,叙述トリックである. 最小限の記述で読者をミスリードに誘導しているテクニックはなかなか巧みで 帯に「読み返したくなる」と書かれている通りである. 実際に読み返してみると,初読で不自然に感じた部分のほかにも, ヒントとなるような記述が発見できて,1粒で2度おいしい作品である. とはいえ,セックスや暴力に関する記述がやたら多いことと, 事件に背景に暴力団を持ってくるという安易さには少々興ざめした. その点を星1つ減点. | ||||
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2回読んでみたくなる・・・ 確かに何度でも読みなおせる作品だと思います 小説の利点を生かしている作品であるため多すぎない情報から自分自身で想像し、キーワードから話を読み解いていくことになります。 ほとんどの人は一度読んだだけでは全てのトリックや隠された著者の遊び心を読み取る事は出来ないと思います。 追及しかなり深いところまで読むことが出来れば主人公の名前まで想像することが出来ます。←書いてないんですが・・・ 私は今この本を愛読書として持ち歩いています、それほど内容が濃く、逆にそれに気づくことが出来なければ良く分からないトリック小説と解釈されてしまうかもしれません。 性的描写が苦手な方にはキツイと思いますが、私はこの物語にはこの描写も必要となっている部分なので目を逸らさずに読んで欲しいと思いました。 賛否両論ありますが私は良作だと感じます ただ、じわじわとした内容で、最高!というわき上がるものが無かったため☆を一つ減らさせてもらいました。 | ||||
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初めて愛川晶という名前を見たとき正直、ムーディー系な小説を想像して、一瞬手に取るのをためらった。 なんとなく表紙もちょっとそれっぽいし・・ でも、裏表紙の説明で驚天動地!みたいに書いてあったので読んでみた。 おぉ。 調べてみると、島田荘司センセイ一派(といっていいものか)とのこと。 確かに島田先生ほどの物理・地理・時間的ではないものの、そのトリックの込み入ったところはおんなじ。 で、あなたは実際誰なの? この質問には実は2つの意味がある。 読んだ人にはわかるけど・・あー言いたい・・でも、これを言ったらおしまいなのよねぇ・・ アイデンティティの喪失という意味の誰、と、モノローグに出てくる意味・・と、ちょっとぼかしておこう。 想像以上に楽しめた。 でも、無駄なお色気描写が気持ち悪かったのと、ある思い入れていた登場人物が・・だったので・・ すいません、★1つ、マイナスで。 | ||||
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島田荘司の拓いた小説世界をまた独自のアレンジを加えて展開(そして換骨奪胎)している本格ミステリ作家に歌野晶午、柄刀一などいるが、愛川晶もその一人。巻末インタビューでも一連の島田作品に言及しているが、彼らの作品を読んでいると、『本格ミステリー宣言』を表層的に理解するのでなく、小説作法のその核心部分を的確につかんでいるのが分かる。例えば、本作品では、記憶を喪失したヒロインが、それまでいた部屋から外へ出るためそのドアを開けたとき、それまで信じていた「世界」が反転するさま、その鮮烈さこそ、島田テイスト、「本格ミステリー」の味なのだ。『本格――』の愚直な実践者が往々にして眼高手低に陥ってしまうのは、この点の把握にかかっている。 本作は「私探し」テーマの三部作の最後と作者は言明しているが、島田作品で同テーマの作品といえばなんと言っても『異邦の騎士』である。……というか、本作は愛川版『異邦』かと当初は思ったのだ。――実際、本作のヒロインの設定は、『異邦』のヒロインと同じくしているところがある。作者はもうひとつの記憶障害(しかし近年のミステリにはこれを結構見かけますな)を絡め、欲望と策謀渦巻く殺人行の顛末を、カタストロフィに至るまで、思う存分読者を翻弄してくれる。 | ||||
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