■スポンサードリンク
影法師
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
影法師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全394件 381~394 20/20ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の天才肌については常々知人から聞いていたので期待して本書を手にした。 面白い。同時併行で読んでいた書を放り出して、一気に本書を読み上げた。 最期の最期、100ページくらいかな、大感動である。感動しながら本書の題名にまた唸る。 ストーリー性が素晴らしいのは当然ながら、当時の時代背景や人々の考え方にも違和感無く 登場人物一人一人が魅力的に描かれている。勘一に彦四郎、自然と俳優をキャスティングして しまう程、彼等の輪郭がくっきり見えてくる。 時代小説は似たようなストーリー性のモノが多い中、極めてオリジナリティが高い。その驚きが更に 感動を呼び込むのかもしれない。お勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ゴールデンラジオで大竹まことが高田純次が絶賛する時代小説として 取り上げていたので早速読んでみた。確かに面白く感動する物語であっ た。武士の友情とでも言えばいいのだろうか、一気に読めるところもよ かった。文中の、百姓のくだりの「一坪とは一日分の家族の米を収穫す る単位だよ」という話や、武士の作法の刀の左右に使い分けて置く話な ど、百田尚樹が挿入する蘊蓄に膝をたたく。大衆文学そのものの面白い 読み物であった。ただ、後半のたたみ掛けるような話の展開にリアリテ ィがなかったため、少々冷めてしまったので、星一つ落とす。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非現実的な人物設定だと小説がマンガとの境界線を越えてしまい興ざめになるが、(最近の著者は、それを超えてしまっている人が目立つが) その境界線のギリギリのラインを狙ってくるのがこの著者ではないでしょうか?。非常に読みごたえがあり しかも読んでいて色々と考えさせられる。 ボックス 永遠の0 モンスター 風の中のマリア そして影法師 どれも 素晴らしい傑作だと思います。 作風としては 現代的だと思うが、歴史に残る著者を目指して欲しい。決して大げさではないと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
百田氏の作品は「モンスター」に始まり、「風の中のマリア」「ボックス」など結構読んでいるが、どれも面白い。本社は毛色が変わって時代劇なので、さてどうなることかと思ったが本書も期待を裏切らない作品であった。 主人公は下級武士から筆頭国家老まで上り詰めた名倉彰蔵と、幼い日から彰蔵の兄のような存在であった磯貝彦四郎の二人の武士だ。磯貝は文武両道に秀で、将来を嘱望されていたが、不祥事をおこして藩を逐電する。本書では彰蔵が昇進していく過程と、その中における彦四郎の関わりが描かれる。二人の友情の厚さに心を打たれ、そしてラストは涙を誘う佳作だ。 ストーリー以外にも、身分が固定され長男以外は家を継ぐことが許されない武士の家に生まれた次男達の悲哀もよく理解できて、こういった観点からも面白くて勉強になる作品であった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
竹馬の友であった勘一と彦四郎の二人の武士。一方は大出世を果たし、もう一方は大事な場面で役割を果たせず、やがて不始末をしでかして国を追われることになった。不始末をしでかした男はその後も表舞台に出ることなく生涯を終えることになったが、それは命をかけて一人の友とその友の夢を守るためだった。 「BOX」や「風の中のマリア」、「モンスター」等、著者の作品は外れがなく、どれも本当におもしろい。本作では、武士の世界の恩に報いる気持ちや、厚い友情が丁寧に描かれていて感動する場面が多かった。 下士という最も身分が低い家に生まれながら、自分の夢に向かって一生懸命努力して壁を破ろうとする勘一に対して、中士の家の次男として生まれた彦四郎は学問も武術も敵う者がいないが、自分がやりたいことを見つけられない。そんな二人の生涯を勘一の視点で描いているのだが、終盤に明かされる真実までの伏線がうまく描かれており、最後は胸が熱くなった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
しかし彦三郎はあれだけ頭脳明晰なんだから、自分も生きる解決方法を導き出せなかったのだろうか? 時代小説だからこそ描けた実直で不器用な友情物語かも知れない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台は江戸時代、北陸の小さな茅島藩。 筆頭家老の名倉彰蔵は、旧友磯貝彦四郎がひっそりと亡くなったことを知ります。 2人は刎頚の契りを交わした友でしたが 二十余年前のある事件をきっかけに、大きく異なる人生を歩んだのでした。 「永遠のゼロ」「ボックス!」の作者、百田尚樹さんの時代小説です。 分量は330ページ、所要時間は3時間程度です。 内容は、小藩の下級武士、勘一(彰蔵の旧名)が中級武士、彦四郎と生涯の友情を誓い 成長・出世していく物語です。それが、勘一の心理描写を中心に克明に書かれています。 その中で胸を打たれるのは、彦四郎の勘一への友情です。 剣術・学問ともに傑出した彼が自分の生涯を犠牲にしたのは、ひとえにある目的のためでした。 これだけの友を持った勘一は幸せ者ですが それをその友の死後に知ったことが、残酷さも際立たせています。 本当の友情とは何か。人はここまで自分を犠牲にできるのか。 そんなことを考えさせられる、よい小説だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一気に読んだ。作者の一連の作品を読みながら、他者のために生きる、というテーマを見出すことが多い。武家社会に厳然と敷かれた身分や家制度を超えて、友情を結ぶ者の姿を、謎解きを一つの軸として展開する物語を楽しんだ。決して表面には現れないが、キリスト教的なメッセージを含んだ作品と見る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後のほう、ちょっと「やりすぎ感」を感じてしまったのは事実。 主人公の「竹馬の友」彦四郎を「理想の男」として書き上げるための一分の隙もないエピソード。 「その話は聞かぬほうがよいぞ」「貴公の心が穏やかでなくなるからだ」と前置きして語られる 駄目押しエピソード。前置きは読者に対して「さあこれから凄い話いくよ」感でちょっと鼻白む。 このラストをふくめ後半の盛り上がり感はワクワク感の一方で「どうだ凄いだろう」感が 横溢してるようで感動を「押し付けられてる」ように感じた、と言うと言いすぎ、でしょうか。 。。。と、ケチをつけてしまいましたが、読者を引き込む筆力は流石の流行作家です。 ページをくる手が止まりませんでした。著者の本、初読でしたが他作品も読みたくなりました。 秀作と思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
間違いなく良く描けている、読み易く、判り易い時代物である。 時代もの初心者の為に、御説丁寧に耳慣れない用語にはルビまで振ってある。 時代小説が苦手な若い人達にその魅力を教えてくれるには打ってつけの作品であろう。 昔を懐古する形で話が始まり、刎頸の交わりを交わした竹馬の友、二人の辿った大きく別れた二つの道。 そして、ラストになって二人の道が一つで有った事が判る。 その切ないラストにはきっと誰もが号泣してしまうだろう。 上手な構成で、読み易い文体でぐいぐいと引き込んでくれる。間違いなく佳作と言えるだろう。 だが・・・・ 時代物を沢山読んだ方には、読みながらすぐに「これは何処かで読んだ事があるぞ」「この設定はあの話と同じ」とか 「此のキャラはあの話の主人公に似てる」とすぐに気が付く筈である。 辛口に言うならば、今までに描き綴られてきた名作の美味しい所ばかりを焼き直している様な気がしないでもない。 他の方のレビューにあったが、確かに藤沢周平さんの名作のあれやこれやに良く似ている。 一寸嫌な予感がしたので、私は大感動した「永遠の0」のレビューを読んだら、数人の方が有る作品にそっくりだと指摘されていた・・・・・マジで?? 一作毎に新しいジャンルを開拓してそこそこの完成度の作品に描き上げられる此の作家は、ひょっとしたら、類い稀な偉大なる器用貧乏の作家さんかもしれない。 たった2作しか読んでいない、なのに、2作とも有るものに良く似てると言われている・・・・残念ながら、3作品目を読もうかという気がしなくなった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書のベースになっているのは藤沢周平翁の「風の果て」でしょう。こんなことを云うと叱られそうですが、かなり似ています。 しかしながら本書「影法師」を否定しているわけではありません。百田氏が自分流にアレンジしていますし、結末も違います。けれど「影法師」の意味がわかると、そこまでかっこよい武士がいるのかなぁ?と疑問に思います。 興味のある方は藤沢作品を読んでみるのも面白いと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「永遠のゼロ」で号泣して今回もまた泣いてしまった〜 百田氏は私の心の琴線を知っているのだろうか 最初は 力強い努力型と挫折しやすい天才の青春小説かな?とか 「べろだしちょんま」や「カムイ外伝」をほうふつさせ むせび泣きながら読み進めて行ったが いや〜やられました。 ラスト 主人公の勘一とともに声をあげて泣いてしましたした。 「磯貝彦四郎」あっぱれ! 人はこんなふうに生きられるものなのですね。まさしく「影法師」 一方の主人公勘一も彦四郎が影に徹するに値する人物 勘一の真摯な肝の据わった生き方 ほんとに面白くっていい本です。 是非是非皆さんもご一読を! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あらゆるジャンルに挑戦してきた百田氏だが、今度はなんと時代小説!あまりにもイメージと違うので、今回はどうかな〜と思い読んだが・・・参りました。素晴らしかった。 少年期から竹馬の友であった二人の武士。大人になり、一人は異例の出世を果たし、もう一人は貧困の中で死んでしまうところから物語が始まる。二人に何があったのか、回想で話が進み、ラストで真実にたどり着くというスタイルだが、この構成が抜群にうまい。話自体は単純で非常に読みやすいが、ラストでは不覚にも泣いてしまった。まったく百田氏はなんど私を泣かせる気だ。 先日サイン会にて百田氏のちょっとしたトークショーがあった。最初にキャラクターを作り、そのキャラを描くために時代劇にしたそうだ。つまり最初から時代劇ありきではなく、この主人公を書くために時代劇にした、ということだ。なるほど、この主人公、やばいくらいかっこいい。最後まで読んで「磯貝彦四郎」に惚れない人はいないだろう。 いやはや、素晴らしい作品だった。娯楽性の高い作品だが、現代人も彼らのように生きられないものか、と色々考えてしまった。本当にいい作品を読んだ。サイン本は宝物にしよう。 サイン会にて教えてもらった追加情報。単行本未収録の終章が小説現代4月号に掲載されています。気になった人はぜひ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さまざまなジャンルで優れた魅力的な作品を発表してきた著者が時代劇でも胸を打つ作品を仕上げてきた。 藩の財政を立て直した国家老が若き日の友人の死を知るところから物語は始まる。 身分に戒められた武士の世界で下級武士として生まれた主人公はその卓越した先見性と意志の力、実行力でついには国家老へと上り詰めたのだが、彼には忘れがたい刎頸の友がいた。 百姓一揆とその悲劇的な顛末に遭遇した主人公は財政破綻に近い藩(国)のありようを深く憂えた。民を護り藩を立て直すためには大事業を興さなければならないが、それは人の生涯を超える時間が必要であった。この困難な道に命をかけることを決意した主人公だが、下級武士の彼には藩主に訴え出る手立てもなく、まさに命をかけて直訴することしか手段はなかった。 その高邁な志を知った親友はその時何を思ったのか…。 ふたりの生きざまをここで詳細に述べることはしない。是非手に取ってほしいと思うからである。 構成が旨い作家だと常々思っているが、過去と現在を巧みに操り、物語のテーマを鮮やかに浮き上がらせている。 若き日の友情、信頼。社会の壁に阻まれながらも清廉潔白秋霜烈日の気概を抱いて生きた二人の男。 真剣に国を考える人物が払底してしまった日本の現状を思い知らされる。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!