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ナイフ
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ナイフの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全90件 41~60 3/5ページ
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ワニハブは短編ながら最高に面白い。 題材がいじめなので、身近で読んでいて楽しい。 短い時間で読めます。 | ||||
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いじめが話の主です。 読んでるときはとにかくこっちが辛くなり、 いったん中断するたびに心が重かったです。 スパッと解決してハッピーエンド!とならないところがまた辛い。 でもそれが、いじめというものなんでしょう。 その重い話の中でも「ワニとハブとひょうたん池で」は痛快。 最初は重いおもい話ですが… 主人公の女の子がいじめていたグループに向かって 歯向かい大声を上げるところ、大好きです! 曲がりながらも唯一友情が描かれている「エビスくん」も必読。 ただちょっと私には重すぎたようです・・・。 好きは好きなんですが。 | ||||
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基本的に,イジメをテーマにした短篇集(「ビタースイート・ホーム」だけ少し毛色が違う。これを,他のイジメ関係の短編と入れ替えた方が,短編集としては統一感があったのでは?)。 どれも,重い。いじめられている側から描いているから当然なのだが,基本的にイジメという状況は改善されずに終わる。ただ,状況はよくない中でも,何か生きる希望というか,光のようなものが見えるのが救いか。 中でも,「エビスくん」がいい。 イジメという状況の深刻さは,本作が一番のような気がする。こんなイジメを受けたら,ストレスで身体を壊してしまうだろうとゾッとする。しかし,エビスくんは,ただその名前だけから,主人公の病気の妹にとっては神様の子孫であり,願いをかなえてくれる(はずの)人だった。その妹が,エビスくんに頼みたかった願いは……。 「エビスくん」を「小説としての出来不出来はともかくとして,いまに至るまで,ぼくのいっとう好きな作品である。」とする,筆者の「文庫版のためのあとがき」もよかった。 | ||||
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短編集です。 一応全編のテーマは「いじめ」「家族」かな。 いじめを受けてしまった女の子や男の子のそれぞれの受け取り方や、その家族の受け取り方など。 連作なんだと思っていたのですが、それぞれ独立した話でした。 全編を通していじめに対しての陰湿さみたいなものは無く、スパッとは解決しないんだけど昇華されてるという感じで、読後感は良いです。 満足感とも言うのでしょうか。 私的に結構良かったので他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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重松作品に登場する子供はどれも大人びた冷静な視線を持っていて、私のような大人になりきれていない大人はどうしても感情移入し切れない。でも、ついつい作品に引き込まれていくのだから、とても不思議な気がします。 本作は5編の作品からなっており、最初の4つは「いじめ」がテーマかモチーフになっています。ただ、いずれも絶望的なエンディングを迎えるわけでなく、どこか希望に満ちた安らぎも感じられるというのが重松作品の特徴かもしれません。 痛々しい凄惨な描写が随所に出てくるので、「いじめ」を考えるために読んでおいた方がいいなんて軽々しく言えませんが、「いじめ」にどう向き合えばいいのか、少しはヒントになった気がします。 | ||||
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「ナイフ」「キャッチボール日和」は、父の立場で子供のいじめにどう向き合うかを描いた小説。いじめと闘っている息子と平行して、かつて同級生だったが今は戦地へ赴き、任務を遂行している「ヨッちゃん」や、かつてヒーローだったが今は崖っぷちにたたされている「荒木大輔」が描かれ、彼らを支えに必死に「親」としていじめを阻止しようとしたり、子供に寄り添おうとしたりする「父」の姿が涙ぐましく、読者の心を打ちます。 親も子供とともに成長し、「親」らしくなっていくんだと思いました。決してきれいごとでは終わらないけれど、そこがかえって現実味があり、読後、考えさせられました。重松氏、本当にうまい!です。 | ||||
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短編が五つ。うち4つが「いじめ」をリアルに描写。そこまでやらなくても、と残酷ないじめの描写に、へこみながら読む。それでも読み終えることができたのは、いじめを扱いながらも、学校問題がテーマではなく家族を中心に書かれていたからだろう。 いじめっ子や学校側からの視点はまったくない。いじめの原因を追求する事もない。いじめは天災のように降ってくる。ひたすらいじめに耐える子供とその親の物語だった。当然、努力の甲斐あっていじめが終わる、という結末の話はない。それでも読後感は悪くない。むしろ爽やかと言えるかも知れない。 表題作の「ナイフ」と「キャッチボール日和」はぜひ読んで欲しい。 | ||||
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テレビで報道されているような、学校などで弱いものを、強いものが痛めつけることが世間一般で取りざたされるいじめである。 この本の中では親から糾弾される、教師もいじめとして取り上げられる。 しかし、これは意見の相違、立場の違いからくるものでこれをいじめとしてとりあげるのは どうかとは思う。 これがいじめなら結局、幾つになってもどのような立場になってもいじめはなくならないと思う。 強い立場ものが、弱い立場のものをやり込めることなどいくらでもあるのだから。 だが、学校で繰り広げられる子供のいじめの話は胸が痛くなる。親の立場、いじめられる 立場、傍観者の立場とどの立場から見ても解決策など思い浮かばない。それが私の感想。 こんなつらい立場の子達を救うにはどうすれば良いのだろうか・・・。 | ||||
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私は通勤時の電車の中で多くの本を読むのですが、朝から何度気分が悪くなったか分かりません。非常に気分が重たくなる。そんな内容でした。小学生から大人までのイジメをテーマにした短編集ですが、どれも今実際に行われているイジメの実態に非常に近いのだと思います。 私が中学生のときちょっとしたイジメがありました。実は、私はいじめる方だったのですが、別にその子のことを嫌いなのではなく、ちょっとした遊びの延長だったと思います。何となくという気持ちでしかなかったように思います。そして今、小学生の子供を持つ親として自分の子にはいじめっ子にもいじめられっ子にもなってほしくないと感じます。なんて身勝手な親だろうとつくづく自分が嫌になります。今も昔もいじめる理由やいじめられる理由なんて無いのかも知れません。本書でも書かれているようにいじめられる子は単に運が悪いだけなのかもしれません。だからこそ性質が悪く、なかなか無くならないのがイジメです。私達親は子供がいじめられた場合どう対応すればいいのでしょうか?子供がイジメの主犯だった時どう諭せばいいのでしょう?そんなことを真剣に考えさせられる本でした。 | ||||
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いじめられている本人やその家族がどれほど苦しい思いを抱いているのか、 本著にはフィクションでありながら、現実的に現実よりもはるかに現実的に描かれている。 読み進めるほどに、とても辛く心が痛くなった。 いじめを軽く考えている現在の若者に是非とも読んで欲しい。 この著作を読めば、少なくともいじめの理由を いじめられる側の人間のせいにしたり、 社会や大人のせいだなどとは言えないはずだ。 それほどいじめは悪質で、時に暴力よりも冷酷であると考えさせてくれる。 いじめを正当化などできないはずだ。 しかし、「エビスくん」の読後感は清清しさが広がった。 昔のいじめは現在のような悪質なものではないことを思い出させてくれた。 「エビスくん」の最後のページには思わず涙が溢れた。。。 | ||||
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最近テレビのニュースや新聞の記事にいじめによる自殺の話が出てくる。自殺したひとは、陰湿ないじめに耐え切れなくなって自ら命を絶ったのだろう。この本には陰湿ないじめを受けながらも親に言うことが出来ず一人苦しむ子供と、わが子がいじめられているのを知っていながら、何もすることのできない親の葛藤が見事に描かれている。そして、そんないじめを受けながらも、これからを強く生きていこうと決意する主人公たちには「がんばれ!!」と思わず声を出してしまうだろう。いじめの内容は続きを読むのがつらくなるような悲惨なものだ。しかし、実際にどこででも起きているだろういじめの実態を描いたこの作品は、現代人がまさに読むべき作品だと思う。特に、いじめを受けている人がどんな思いをしているか知ってもらうために、実際に誰かをいじめている人にぜひ読んでもらいたい作品である。 | ||||
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この本を読んで、愕然とした。一つ一つがかなり深刻な「いじめ」である。子供の世界にこんないじめが日常化しているのだろうか。この本を読んでから、「自殺により死亡」のニュースを観るたびに、いじめられた子供の悲しみが立体的に胸に迫って涙が浮かぶようになってしまった。しかし、いじめっ子の立場も不安定なものであり、あっという間に逆転し得る微妙なものを含んでいる。作者の目は、そうした子供達にも向けられている。また、大人の抱える悲しみにも向けられている。「いじめ」の問題は、単なる未熟な未成年の問題ではなく、人間の「社会的」問題であると言われているようだ。 「ナイフ」も印象に残る作品だったが、「エビスくん」もなかなか。「好き」という言葉を使いたくない程、読後悲しい作品だが、透明な透き通るような悲しみだと感じるのはなぜだろう。 | ||||
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重松清の小説は、たんたんとした文体で、非常に読みやすいと思います。 短編はあまり好きではありませんが、この中で「エビスくん」はとても 感動しました。じわっと泣かせるお話です。最後の一行がとても好きです。 | ||||
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いじめっていじめるほうは軽い気持ちでやってるかもしれないが、いじめられるほうの苦しみは計り知れないものがある。もし自分の子供がいじめにあってたら、どんな対応が出来るのだろうか?きちんと守ってやることができるのだろうか? そんなことを考えてしまう。 この作品をたくさんの人が読んでいじめが少しでも軽減してほしいと切に思った。 | ||||
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重松さんの本ははじめて読みました。 テーマは「イジメ」。知らずに読んだので大変でした。 やはり読んでいて気分のいいものでは有りません… スッキリ万々歳と言う結末になるもんでもありませんし。 ただ深く考えさせられ、良い機会を得たと思いました。 短編集になんで、ひたすら暗い気分にはならなかったのは救いです。 | ||||
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イジメのシーンについてこれだけ細かく書かれていると、自分自身がその現場で実際に見物しているような感覚になり、とても読むのが恐かった。 誰にも言えずに、毎日必死になって、壮絶なイジメと闘っている子達はたくさんいると思う。読んだ後も思い出すと、心臓がギュッっと痛むくらい印象に残った。 | ||||
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・ワニとハブとひょうたん池で…2点 ・ナイフ…2点 ・キャッチボール日和…2点 ・エビスくん…5点 ・ビタースィート・ホーム…3点 平均して約3点といったところです。 「学校という閉塞した社会に“いじめ”という現代の病理が巣食っています」 「ふーん。で?」 というカンジで、その壁を打破するほどのバイタリティが無く、イマイチ消化不良。 テーマ自体、陳腐に思えてしまうところもあるので、そこをもう一歩踏み込んで欲しかったと思う。 ただ、「エビスくん」だけはかなり良かった。 得体の知れないポジティブなパワーが、郷愁とともに胸に迫る。 読後感も爽やか。 | ||||
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「いじめ」によって崩壊していく子供と家庭を取り上げた短編集。内容には誇張も多いだろうけど,そこで書かれている中心軸には,うなづかされるものがある。むかしむかし子供だった立場と,これからそういう日々を背負うだろう親の立場の両方で。 大人となってしまった今では,なんて不合理で,なんて理不尽なんだと思うもの。それが子供のルール。子供の遊び,ケンカ,その他もろもろに親や教師を介入させるのは,子供の世界においてはルール違反。たとえ,それが正しいことだとしても。 それは,子供が子供なりに,自分たちの及ばないオトナの力を,好む好まざるにかかわらず認めているから。だから,それを持ち出して解決させることを「卑怯」とみなす。この世に子供が居る限り,「困ったことがあれば何でも言ってね」というアドバイスは,全く用をなさない。 作中5編の中では「エビスくん」が一番ココロに響いたかな。いじめられようとも,いじめる相手を嫌い切れないときがあるんだよ。いじめてる側も,なにか引かれるところがあるから手を出すんだよ。それは子供なりの相手を尊重する気持ちの表れで,それをイタズラ以外の態度で表せるようになったら,そのときが大人。 | ||||
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この話はけっこうひどい。 本当にこんな事があるんだろうか?なんて思ってしまうような事もある。 だけど、考え直せば、これらのことはどこでも起る可能性がある。 身体的理由でばかにされることもある。 どうしたって治せない性格のせいもある。 ゲームみたいなときもある。 この物語の主人公達は、それぞれがちがったかたちのいじめにあって 違った形の自分らしい答えを出して進んでいこうとする。 表題作のナイフ。 父親が、いじめられているわが子のためにナイフをにぎる。 だけど、私は思う。 だれしもが、みえないナイフをポケットに抱えてるんじゃないかって。 | ||||
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「学校に、いじめとかあった?」 本を読み終えてから、パートの事務員さんに唐突に聞かれた言葉を思い出した。彼女の息子は来年高校生になる。自分に、母校の様子を尋ねたのだ。 「どこにでもあるんじゃないですか」と、投げやりに応えた記憶がある。事務員さんは不安な面持ちで、それでいて初めから分かっている様に頷いた。 多分、僕の答えは間違っていない。今やいじめは日常茶飯事で、学校の数ほど、いやもっと正確にいえばクラス単位で頻繁に起きている。どこにでもある―でも、そんな残酷な事を平気で言ってしまう当時の自分が醜いし、分かっていながら、子供たちを救ってやれない社会が憎い。 「ナイフ」は、そうした社会の責苦を露骨に表現した5つの短編集だ。著者はワニとハブとひょうたん池での中で、いじめの標的になるボーダーラインが曖昧で、その上被害者に何の落ち度もない事を示唆している。又、弱いものに振りかかる無数の火の粉と、傍観者になった幼なじみの立場を書いた(キャッチボール日和)。さらに表題作の中では、形を変えてはびこるいじめが職場にもあることを明記した。 子供たちは、親に話しても解決出来ない事を既に知っている。大人も、思春期の子供の心情を察して一歩も踏み出せない。焦りと苛立ちの中でナイフを握りながら、それでも息子を守りたいと言った父親の姿が瞼に残る。恐らく、一人で闘っているんじゃないと気づく事で僕らは救われるのだろう。昨今では、心の通い合わなくなった家族も多いが、いじめが再び失った絆を取り戻すのなら、あえてそれも肯定したい。そうじゃなければ、この本を評価する意味がないと思う。 本書には残り二つの短編があるが、特にエビスくんは読んででおきたい。著者が、どうして苦しいお話ばかりを書くに至ったのか、その一部を知ることが出来るからだ。 | ||||
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