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エイジ



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エイジの評価: 4.23/5点 レビュー 101件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全81件 1~20 1/5ページ
No.81:
(4pt)

通り魔事件を織り込むが、あくまで普通の中学生の物語

中学二年生の少年エイジを主人公に、二学期開始からの三カ月を描く。登場人物はどこにでもいそうな普通の男子中学生とその家族、同級生たちである。そこに発生する、連続通り魔事件の犯人がエイジたちの同級生だったことが、彼らの日常生活に波紋を投げかける。

神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇事件)の翌年である1998年の新聞連載小説で、おそらく事件に影響を受けて書かれた作品だろう。あとがきでは、テレビなどで報道される少年犯罪のニュースから、同級生として事件を体験した少年少女たちがどのような心境だったかを想像したことが創作の動機として明かされている。作品内に登場するゲームソフトタイトル(『XI』)などからも、連載当時の時代を舞台としていることがわかる。

家族、学校、友だち、恋愛、部活、勉強、性、イジメなど、中学生らしいテーマが一通り盛り込まれている。通り魔を扱ってはいるが、前述の神戸連続児童殺傷事件のような残虐性は低く、サスペンス的な要素も薄い。学校内で起こるイジメも極端に陰湿なものではなく、基本的には平和な中学校生活がベースになっている。主人公と家族との関係性も非常に良好で、両親とテレビゲームに興じるような温かい家庭生活が描かれている。このように総じて微温的で、小中学生も含めて多くの読者が読んで支障のないソフトな小説になっている。一方、心の闇に深く切り込み考察するといった、踏み込んだ内容ではない。

例えるなら、『中学生日記』に連続通り魔事件を織り込み、教師の活躍を削いだぐらいか。作品の時代的に、「キレる」「うざい」といった言葉がまだ新鮮だった頃を思い返す。本作が当時、どのように受け取られたかわからないが、20年後の今読んでかなり長閑に感じた。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.80:
(5pt)

耳を塞がないで

問題提起なんじゃないかしら、これは。
臭いものに蓋をしたり、知っているのに知らないふりをする風潮にぽとんと石を投げ込まれた感じ。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.79:
(5pt)

読後10年以上経つのですが、

時期は定かではありませんが、確か中学生の時に読んだ記憶があります。
当時、いつのまにか自分を重ねて真剣に読んでいました。
いい意味での「可能性」と言う言葉しか知らなかった私に悪に染まる可能性もあるのだと教えてくれた作品です。
悪は常に自分の中にも存在し、何がきっかけで芽吹いてしまうかわからない。一度芽吹いてしまったら、きっと後戻りはできない。
当時の若さ故の危うさ、脆さに恐怖を覚えた作品で一生忘れないと思います。
思春期に読むことができ良かったと思います。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.78:
(4pt)

「キレる」

amazon商品紹介から以下、

受賞歴

第12回(1999年) 山本周五郎賞受賞

内容紹介

ぼくの名前はエイジ。
東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。
その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった――。

その日から、何かがわからなくなった。
ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?

……家族や友だち、好きになった女子への思いに揺れながら成長する少年のリアルな日常。山本周五郎賞受賞作。

主人公「エイジ」が事件と遭遇し心の葛藤と向き合っていく成長物語と言えばいいかな。
1998年に『朝日新聞』にて連載され、2000年7月20日にNHK総合テレビで本作を原作とした同名のテレビドラマが放送されたらしい。

東京近郊のニュータウンに住む中学2年生のエイジ(高橋栄司)の日常生活を通し、連続通り魔を実行した同級生、挫折したバスケットボール、好きな女の子、元親友への想いをリアルに描く(Wikipediaより)。

ありそーな事柄を織り込んだ話となっている。通り魔とか愚蓮とか色々。
だからリアルさが増して面白いし読み進めてしまう。
最後、「キレる」について。なるほどそういう解釈なんだと知った。
問題が心とともに複雑になっていって最後に昇華される。
きれいにまとまった作品だと思います。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.77:
(5pt)

重い話ですが一読してみて下さい

自分の前の席の子が通り魔だった
主人公のエイジ。
他にもごく普通にいそうなキャラの子たちが
出てきます。
このあたり、綿密に調べていらっしゃるのでしょう。
重松本にはいつも感心させられます。
中1の娘がこの本で夏休みの感想文を書いたのですが
思わずうなってしまう内容でした。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.76:
(4pt)

子ども達の立場で

重松清は好きで、よく読んでいます。ぼく達と同じぐらいの年齢の登場人物が多くて、とても読みやすいです。
「エイジ」の主人公は、普通の中学二年生。お父さんとお母さんはとても仲がよく、家族思いです。でも、高校二年の姉やエイジは、わざわざ誕生日パーティーを開いて、ケーキを用意してくれるような両親が、嫌いではないけれど少しうざったく思う気持ちもあります。エイジという名前は、漢字で書くと「栄司」ですが、AGEという英語にも読めます。それはお父さんが若い頃に好きだったバンドの名前だそうです。そのバンドから名前をつけたのかと聞くとお父さんにはぐらかされました。お母さんは、普通の女の子がそのまま大人になったような性格で、姉が耳にピアスの穴を空けた時には、夕ご飯を作らずに、ヘッドホンをつけてずっとユーミンの音楽を聴き続けるような人です。ここでは思わず笑ってしまいました。
 友達は頭がよく、何でもできるけれど、クールなタモツ、クラスを笑わせることを生きがいにしている少し不良っぽいツカちゃんなど。そして密かに好きだと思っている相沢志穂。
 
 エイジは膝の故障でバスケ部をやめてから、気持ちが晴れません。そんな時、町で連続通り魔事件があり、とうとう襲われたために流産した女の人までが現れました。初めは人ごとのように思っていたのですが、とうとうつかまった犯人がなんと同級生のタカちゃんだったのです。
 この時からエイジの心の中が揺れ始めます。まったく目立たないタカちゃんがどうしてあんな事をしたのか? 興味本位でタカちゃんの写真をくれという塾の生徒、急に校門前での出迎えや見送りを始めた先生達、あんな事はしないでねという母親、根掘り葉掘り質問をするマスコミ、それらすべてに対してエイジはいらつきます。そして、自分とタカちゃんはどこがちがうのか? 自分自身そうなっていてもおかしくないのではないか? そのうちエイジは自分が通り魔になったことを空想し始めます…。
 この小説は登場人物一人一人がとても丁寧に描いてあり、しかもそれぞれの人物に物語があり、それがストーリーにつながっていきます。
 例えば、エイジは相沢志穂から話しかけられて一瞬舞い上がってしまいますが、実はバスケ部でコンビを組んでいた岡野が、部員からシカトされているので、戻って助けて上げてほしいという頼みでした。でも、そういう「正しい友情」ごっこのようなことはカッコ悪いと思って拒否します。相沢のことは好きなのに、そして岡野のことは助けたいのに、自分のプライドはゆずらないエイジを描くことによって、揺れる心を表しています。相沢にしても、タカちゃんがクラスメートの女子に冷たくされて、腹いせに犯行に及んだという週刊誌の記事を読んで、それは自分のことではないかと思い始め、悩んでいます。でも最初にタカちゃんが保護観察になり学校に出て来たとき、最初に話しかけたのは相沢でした。高校の教師をしているお父さんにも、タモツにも、ツカちゃんにも、エイジにインタビューした記者にもそれぞれのドラマがあるのです。
 このように登場人物一人一人のドラマに夢中になって読んでいくうちに物語が進んでいく感じでした。
 重松清は小学生から高校生までの子どもを主人公にします。そして、主人公の心の中にあるもやもやした気持ちを、書いています。主人公はごく普通の人物です。でも、悩みはあります。大人ならストレス解消の方法がたくさんあるでしょう。でも、子どもはお金もなく、訴える言葉の力もありません。そういう彼らに成り代わって彼らの気持ちを書く作家だと思いました。
 例えば、イジメのシーンを他の作品でもよく描いています。けれども、いじめられている人物は決して親にも友達にも相談しません。新聞などでもそういう話が載っています。いじめられているのなら相談すればいいと言いますが、もちろんそれは正しいのでしょう。でもなぜ、相談できないのか? それを考える意見はあまり聞きません。重松清はその理由を考えるために彼らのところにまで降りていきます。そして言います。それは彼ら自身にもはっきりわからないけれど、彼ら自身を成り立たせているプライドなのだと。そして、誰にでもプライドがあり、その扱いに悩みながら生きて行くのは大人も子どもも同じなのだと。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.75:
(5pt)

人生で1度は読むべき本

Amazonじゃなくてブックオフでたまたま見つけたので購入してみましたが、とても面白くて中学生の気持ちがわかりやすく表現されてて、自分の中学時代と比べたりしながら楽しく読ませてもらいました。共感できる部分が多かった
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.74:
(4pt)

未成年犯罪

14歳の少年を主人公とするストーリーです。
未成年の犯罪を同じ年代、身近な人の目線から考えるときに参考になるかもしれません。
青春小説で、重く暗い内容ではなく、家族や友人との生活の一部を切り取った内容になっています。

エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.73:
(5pt)

美品でした

美品でした。
本の購入は初めてでしたけど
またお願いしたいです。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.72:
(4pt)

この本

少し難しかったみたい。
来年の読書感想文用にしたいと思います。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.71:
(5pt)

誰しも「少年A」になりうる、そんな中学生の心の葛藤と成長をたくみにえがいた山本周五郎賞受賞作品

本書の主人公は、東京郊外のニュータウンに住み、地元の公立中学校の2年生
のエイジ。そのエイジの一人称で語られながらお話が進展していきます。

このお話の初出は朝日新聞の連載で1998年。神戸連続殺傷事件に代表される
凶悪な少年犯罪が起こり、少年法の是非をめぐって様々な議論もなされた時代
である。その「時代」を、本書の中でも随所に感じさせる。

エイジの住む桜ヶ丘ニュータウンで通り魔事件が相次いで起こっていた。妊婦
の赤ちゃんが亡くなってしまうという惨劇も引き起こしていたこの事件の犯人
がつかまった。エイジと同級生の男子生徒である。クラスの中で、目立たない、
エイジもほとんど話したことのない生徒であった。

この本では、このような状況において、学校や担任教師の対応、親や保護者の
対応、マスコミの動きなどをえがきながら、中学校2年生が、友人関係や親との
関係、恋愛や勉強や部活など、生活は様々な側面に取り囲まれていることを、
それぞれ性格の違うエイジ、ツカちゃん、たもつくんという3人の中学生を
通してえがいている。そして、生活の微妙なバランスや心のバランスが崩れる
ことで、誰もが「少年A」になりうる心境を丁寧に、たくみに描いています。

扱われている内容自体は少年犯罪ですが、そこだけをフォーカスして世界を
描いているわけではないところがすごいです。日常のちょっとしたトラブル
や恋愛感情もえがくことで、「等身大の中学生」の世界が表現され、本書の
テーマにより現実感を与えてくれています。

第12回山本周五郎賞の受賞作品です。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.70:
(4pt)

おすすめのシゲキヨ作品

ごく普通の中学生の周囲で起こる事件を通して、その心のあり方が実にうまく表現されていると思いました。
彼のクラスメイト、母親、父親、姉、先生たちがリアルに描かれている。
ごく当たり前で普通なことが物語りになっていて共感がわきました。
中学生という難しい子供をもつ親としては、とても参考になりました。
読みやすく、共感しやすく、現代的なストーリーで、特に中学生を持つ親にお勧めです。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.69:
(5pt)

面白い

思春期の心の機微をとてもよく描いている、興味深い本でした。映画もあるというので見てみたい
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.68:
(5pt)

青春小説

主人公は中学生のエイジ。中学2年の2学期の頃、彼の住む街では連続通り魔事件が起きていた。それも20件以上。犯人は若い男らしい。

エイジはニュースを見ても他人事だと感じてしまうという。その気持ちは分かる。私も、子供の時はそうだったからだ。実社会に直面していない子供にとっては、景気が悪化しようが、外国で戦争が起ころうが、単なる友達との話のネタに過ぎない。

そして著者自身の体験によるのか、あるいは取材に基づくのかは分からないが、今時の中学生のリアルな日常が描かれる。

やがて、その通り魔が逮捕される。犯人はエイジの同級生だった。その生徒の気持ちを想像するエイジ。どこにでもいる、フツーの中学生のようでいて、エイジの内面は非常に危うい。読んでいてハラハラさせられる。実際の社会で事件を起こす子供も、この小説のようにちょっとしたきっかけで「キレてしまう」のかもしれない。しかし、人の気持ちや立場を思いやれるのが「成長する」ということなら、確かにエイジは人として成長している。青春期のエネルギーは、どこかで発散しなければ暴走してしまうものなのだろう。

そんなことを考えさせながら、物語は進行していく。ダイナミックな展開や仕掛けはないが、青春期の複雑な心情とその危うさを描ききった、読む価値のある小説だ。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.67:
(5pt)

aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa

aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.66:
(5pt)

子供に買ったけど、結局親が読みました・・・

「口笛番長」を気に入った子供が読むかと買ってみましたが
まずが親が読んでみました。
中学生の男の子の子供から大人に成長する難しい時期の心と体の変化を
通り魔事件に絡めて描いた深い作品。
内容的にちょっと小学生には早いかも・・・。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
402257352X
No.65:
(5pt)

14歳の少年の心情が、あまりにも生々しく描かれている

主人公、中学2年生のエイジの心情が「これでもか」という位、リアルに、生々しく描かれており、おもわず怖くなってしまいました。
自分の中学時代を今、目の前に無理矢理見せつけられているような。
心の奥がえぐられるような。
すぐそこにエイジがいて、触れれば感触がちゃんと伝わってくるような。
それほど、立体的で存在感のある主人公でした。

連日起こる通り魔事件の犯人が自分のクラスメートだったという事により、「何かが分からなくなった」エイジを軸に置いたストーリー。
読み始めたら止まらなくなり、モヤモヤする所はあるものの、とても惹きつけられます。
ですがそれ以上に、14歳の少年の姿をここまで立体的に、鮮烈に描き出した重松先生に脱帽です。

「きみの友だち」「きよしこ」に続き、重松作品を読んだのはこれが3作目ですので、重松先生を語るにはまだまだ早い身分です。

ですが、これだけは言えます。

重松作品の登場人物は、間違いなく自分の、すぐ目の前にありありと存在していて、彼らの空気、体温さえも感じられる。確かに命を持って生きている。
この日本のどこかに実際に存在している彼らの日常を、「本」という媒体を通して覗き見しているような。
そんな感覚に陥るのです。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.64:
(4pt)

リアリティを感じる瞬間を持つ作品

誰でも自分の知っている世界が題材になっている小説を読むと、実際にそこで起こっている事とのズレを感じるのではないだろうか。「ふつうそんなことは言わない」、「そんな考え方で行動していない」という内部にいると当然共有している常識がそこにはない。にもかかわらずなぜ、リアリティがあると評価されている作品があるのだろうか。

本作をよんで感じるリアリティは、現実の同じという意味なのではないのだろう。登場人物の言葉、心情のどこかに現実とつながっている何かがあるとき、当事者として共感を覚え、リアリティを感じるのではないだろうか。その意味で、より多くの読者に引っかかるように、非日常的な事件の加害者に同化する視点、被害者に同化する視点、当事者に同化せず現象を読み解く視点といった多面的な切り口を用意している点は作者の筆力というものだろう。誰に共感するかは読者次第というわけである。

中でも加害者の心情に同化していく主人公エイジの心情が丁寧に描かれており、彼に共通点を見出だし共感する読者が最も多いことは想像に難くないが、私は終始冷静に事象分析するタモツが終盤、学校から塾へ向かう途中メロンパンを一心に食べるシーンが印象的だった。冷静に分析家もどこかで当事者で、当事者であることはどことなく情けなく、笑いを誘う。どんな人にも当事者である場面があるのだ。私のもっともリアリティを感じたシーンである。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.63:
(5pt)

やっぱり良いです

流星ワゴンから松重作品を読んでいますが、どれも集中して読みふけることができる数少ないお気に入り作家のひとりです。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
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No.62:
(5pt)

悪・犯罪そんなのは自分から遠い世界の話だって思ってた。でもこの話を読んで意外と近くにそれはあって、すぐ手を伸ばしたところには悪に手を染める自分がいる。少しでもふれてしまったらもう後戻りできない。この世界の危険さ、自分をコントロールする難しさを知った。
エイジAmazon書評・レビュー:エイジより
402257352X

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