■スポンサードリンク
イコン
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
イコンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満足しています。 ありがとうございました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満足しています。 ありがとうございました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「イコン(icon)」とは、キリスト教において神や天使などを記念し、象徴としてつくられた 絵や像のことである。PC用語などで用いられる英語の"アイコン"はここからきている。 本書でのこの言葉の持つ意味は下巻になって初めて分かる。発刊は1996年。同年に エリツィンは再選を果たすが、本書では翌年に辞任することになっており、後任として チェルカソフが就任。だがシベリアの分離独立の動き(!)への対応に失敗し、更には 経済の疲弊という難題に解決策を提示できず、ロシアは混迷の度合いを深めていく。 国民の不満は頂点に達する。そこに登場したのが極右政党・愛国勢力同盟の党首の イゴール・コマロフである。カリスマ性を有し、強いロシアの再建を唱え、弱者の味方を 標榜する雄弁家。彼は着実に国内の支持基盤を固めていく。そして次期大統領選の 最有力候補として一躍世界の注目を集めるのだが、彼にはある秘めた野望があった。 フォーサイスが予測する「これからのロシア」を小説化したものだ。2011年に生きる私 たちはロシアのその後を知っている立場にあるが、小説としては十分に楽しめるので 安心してもらいたい。彼の作品の面白さはいつもながら図抜けている。(下巻に続く) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
(上巻から続く)下巻からいよいよ主役の元CIA工作員のジェイスン・モンクが始動する。 彼には工作員時代に痛恨の記憶がある。自ら発掘し、ロシアで運営していた"資産" たちを守れなかったことだ。それはあの「エイムズ事件」に深く関連している。諜報の 世界に関心があるなら知らぬ者のない現実の事件である。これを期にスパイゲーム から足を洗い、カリブ海で静かに暮らすモンク。そこにロシアでの工作の依頼が舞い 込む。彼は断固として拒否するが、ある男の名を聞いた瞬間に気が変わるのである。 ありとあらゆる要素が絡み合い、とにかく夢中になることは請け合える。ロシアの新た なる"イコン"は一体なんなのか?それが明かされた時には、なるほど保守主義者の フォーサイスらしいと思わされたものだ。小説の最後にナイジェル卿が仕組んだ工作の 全容が開陳されるが、それがあまりに痛快で笑ってしまうほど。いや参ったの一言だ。 本作は分かりやすい勧善懲悪ものともいえ、ラストのバトルといい、映画向きの作品と いう印象を持ったが、実際にパトリック・スウェイジ主演でTVムービーになっているとの こと。未視聴だが、密度の濃い作品だけに二時間あまりでまとめ切るのは難しそうだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どうしても「ジャッカルの日」、「オデッサ・ファイル」、「神の拳」などと比べてしまうのですが、この小説はいつになく淡白で、話の筋も見え見えで、話の展開に無理があるように感じる箇所もいくつかあります。ロシアの最高機密が掃除夫に盗まれるのは無理があるし、VIPのOBクラブもとってつけたようにしか見えない。さらに、ロシアを立憲君主制へ移行させるのはいかがなものか。ただ、相変わらず物語のあちこちに散りばめられているスパイスは楽める。例えば、エリツィン後のロシア政界・社会の混迷、ロシアの裏社会でのマフィア、冷戦時代の2重スパイ、落ちこぼれCIA幹部の世渡りの生態などなど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どうしても「ジャッカルの日」、「オデッサ・ファイル」、「神の拳」などと比べてしまうのですが、この小説はいつになく淡白で、話の筋も見え見えで、話の展開に無理があるように感じる箇所もいくつかあります。ロシアの最高機密が掃除夫に盗まれるのは無理があるし、VIPのOBクラブもとってつけたようにしか見えない。さらに、ロシアを立憲君主制へ移行させるのはいかがなものか。ただ、相変わらず物語のあちこちに散りばめられているスパイスは楽める。例えば、エリツィン後のロシア政界・社会の混迷、ロシアの裏社会でのマフィア、冷戦時代の2重スパイ、落ちこぼれCIA幹部の世渡りの生態などなど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どうしても「ジャッカルの日」、「オデッサ・ファイル」、「神の拳」などと比べてしまうのですが、この小説はいつになく淡白で、話の筋も見え見えで、話の展開に無理があるように感じる箇所もいくつかあります。ロシアの最高機密が掃除夫に盗まれるのは無理があるし、VIPのOBクラブもとってつけたようにしか見えない。さらに、ロシアを立憲君主制へ移行させるのはいかがなものか。ただ、相変わらず物語のあちこちに散りばめられているスパイスは楽める。例えば、エリツィン後のロシア政界・社会の混迷、ロシアの裏社会でのマフィア、冷戦時代の2重スパイ、落ちこぼれCIA幹部の世渡りの生態などなど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
~と思えるほど端折ったように淡白な進行。あきれるほど後半で詳細な、あるいはそう錯覚させる情報量。やや類型的だが魅力もあるキャラクター群(途中で性格が変わるやつもいる)。にもかかわらず最後まで読み通させてしまう。 ~~ 「神の拳」が現代でも通用する内容を含むのに比べてやや色あせて感じる本書だけど上巻読んだあとだと手のとらずにはいられないでしょう。飛行機の中や移動中の暇つぶしには最高。~ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フォーサイス作品のうち初めて手に取ったのが本書であるが、期待を裏切らない傑作であった。 いまだ旧KGBの「偉大なる勝利」といわれるエイムズの活動を克明に映し出している点などは高く評価すべきであろう。 おそらく、フォーサイスのファンとしてはあまりにも「人道的な内容」に反感を示すかも知れないが、ヒットラーによる大量虐殺、そして共産主義を恐れるあまりその牽制として敢えてヒットラーの活動に目をつぶった当時西欧(ローマ法王庁も含む)の古傷についての解説と思えばリーズナブルな内容である。ヒットラーの大量虐殺を出発点に政治的な思惑はあるにせよソマリア、ボスニアなどでのPKF(Peace Keeping Force)活動の名聞、そして弁明となっている。あくまでも架空の政治背景ではあるが、理想的な世を望む、本人を含む一私人としては痛快なる内容であろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この手の小説を読むといつも思うのだが、作者はこのような幅広い知識をどうやって取得したのであろうか。アメリカ、ロシア(旧ソビエト)、イギリスの諜報省の詳細はもちろん、アフリカの奇病やヨーロッパ王朝の複雑な親戚関係がプロップ(小道具)としてさりげなく使われている。そして、なによりもゴルバチョフ登場後の新生ロシアの社会背景が克明に描かれ、それがこの小説の舞台となっている。この小説を読んで、ロシアの混沌とした社会情勢が良く分かり、「どうしてエリツィンはチェチェンを攻撃し、それがロシアに何をもたらしたのか」というような問いにも答えられるようになった。悪のソ連(この小説ではロシア)VS. 善のアメリカ&イギリスというスパイ小説のお決まりのパターンや登場人物のステレオタイプ的な描き方にはもう一捻りほしいところだが、フォーサイスの巧みなストーリーテリングが最後まで一気に読ませる。蛇足ながら、フォーサイスはこの小説を最後に筆を絶つことを宣言した。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この大統領候補はプーチンさん+ゴルビーの腹心達をモデルにしたのか?(プーチンさんは決してこのような人物像では無いと思いますが) 老将軍のくだりは若い頃のタルコフスキーの作品に出てくるのではないかと思われる回想が良かった。西ヨーロッパからみたロシア観がかいま見えるようです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
星4個は少し辛いかもしれない。前半5、後半4、平均4.5を四捨五入して星5個にしたい気持ちである。しかし、プーチンが大統領に就任した現在、エリツィン後のロシア情勢を占った本書の魅力もやや薄れた感があるので、星4つに下げた。前半は、ロシア次期大統領候補コマロフの"許し難い"本音を記した文書が、さまざまな人の手を経て西側政府最上層部にまで届き、コマロフの"排除"が決定されるまでの過程と、主人公の元CIA工作員モンクの栄光と挫折の経歴という、現在と過去の物語が交差して描かれる。モンクの挫折には、エイムズ事件が大きくからんでいる。エイムズはCIAの幹部職員だが、組織を裏切ってソ連に機密を売り渡した実在の人物。前半、特にモンクの物語は、テンポが遅く、なかなか話が進まないが、ノンフィクションを思わせる重厚な迫力があり、とても読み応えがあった。対照的に、モンクがロシアに赴いてコマロフ追い落とし工作を実行する後半は、トントン拍子に話が進む。充分おもしろいのだが、話がうまく行き過ぎて、物足りない感じがしないでもなかった。全般的な感想-スパイ小説の舞台はやはり冷戦に限る! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!