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ブラック・リスト



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ブラック・リストの評価: 4.70/5点 レビュー 10件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.70pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(4pt)

女性探偵が活躍するミステリー。

少し時代が遡ります。事件の原因となることも古い話になります。そういう時代背景(アメリカのレッドパージ)を知るのにも役立つでしょう。適度に話が込み入っていて楽しめます。
ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.9:
(5pt)

いつにもまして読み応えのあるシリーズ11作(少しネタばれします)

池に侵入者がいるという屋敷の調査を依頼されたヴィクが死体を発見し・・・というお話。

今回はアメリカの同時多発テロを経験した後に書かれたそうで、その影響をもろに受けた感じの作品になっておりました。

以下少しネタばれです。

訳者あとがきに触れてあるので、簡単に触れてしまうと、テロの後に出来た「愛国者法」による統制を憂えて、過去の赤狩りのネタを使う事で、また過去の集団ヒステリーにならない様にしたい、パレツキーさんの意向が伺えました。

今回はいつもよりも、謎が入り組んでいるので、各キャラクターの事を念頭に置きながら、プロットの展開も気にしないといけないので、結構頭を使い、正直にいうと上手く理解できないで錯綜したまま置き去りにされる所もありましたが、今までで一番読み応えがあったのも真実だったので、★の数をこういう風にしました。

いつにも増して読み応えのある作品。是非ご一読を(出来ればシリーズ順に)。
ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.8:
(5pt)

物語の縦軸と横軸のバランスが・・・

パレツキーのV.I.シリーズは、V.I.が殺人事件に巻き込まれ、真犯人を突き止めるサスペンス・ストーリーの縦軸と、アメリカにおける社会的な問題を取り上げて批評する横軸が、上手く絡み合って進行します。今回も同様なのですが、横軸の社会問題に関する記述のボリュームが大変多く、ストーリーが中々進行しません。700ページを超える長編でありますが、最初の事件が起こってから、350ページくらいまで全く進展しないのです(700ページ超のページ数を上下巻に分けられないのはそれが理由かと・・・)。なので、探偵小説を純粋に楽しみたい方は、退屈するかもしれません。それが楽しい!という読者には、傑作だと思います(言うまでもなく私は後者です)。
ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.7:
(5pt)

1950年代の“傷跡”と現代を切り結んだ作品

アメリカの“傷”を考えるとき、ベトナム戦争を思い浮かべる人が多いだろう。
しかし、本書を読むと、1950年代の、いわゆる“赤狩り”の残した傷跡の深さも相当なものであることが分かる。そして、著者は9・11以降のアメリカの雰囲気が1950年代に似ていると感じているのだろう。

700ページを越える大作だが、だれることはない。ひたすら真実へと突き進む、ヴィクの活躍は見事としかいいようがない。
優秀な黒人ジャーナリストの殺人事件を捜査するなかで出会う、理不尽な疑いをかけられるアラブ系留学生に接する彼女を見ると、人間の真の“良心”とは、どいうものであるか、改めて考えさせられる。

“赤狩り”に興味を持たれた人には、映画では『追憶 コレクターズ・エディション [DVD]』『真実の瞬間(とき) [DVD]』などを、直接的に描いているわけではないが、戯曲では『アーサー・ミラー〈2〉るつぼ (ハヤカワ演劇文庫 15)』、ミステリーとしては『ガラスの村 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-8)』などをお薦めする。
ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.6:
(5pt)

シリーズ最高傑作の一つ

つねに弱者の視点で活躍するヴィクは余り政治的内容には関わってこなかったのだけど、9・11以後に変貌するアメリカの政治社会に否応なしに直面させられるのが今回の事件の展開である。その恐怖が、抑えられたパレツキーの筆捌きで見事に描かれている。政治学者の下手な弁舌よりも今日のアメリカ社会をはるかにリアルに浮き上がらせている。国内での評価は必ずしも高くないかもしれないが、この作品がヴィク・シリーズの最高傑作の一つであることは間違いない。
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No.5:
(5pt)

今を生きるVI

実は原書で読むVIは今回が初めてでした。山本やよいさんの訳もとても素晴らしいのですがやはり原書で読むVIも捨てがたいです。VI独特の皮肉っぽいユーモアや怒りが募るにつれ辛らつになる口調など「これだよねー」という感じ。元々社会性の高い題材の多いパレツキーですが今回は同時テロ以降のアメリカ社会に蔓延した言われなき「エネミー・オブ・ザ・ステート」に対するヒステリックさとかつての「赤狩り」の時代の背景に伏線を張るようにしてマイノリティであるポーランド移民の子供であるVIの権力に対する怒りも反映しながらアメリカ社会に潜在する矛盾点をもあぶりだす力作になっています。もっとも一番面白いのはやっぱりVIと依頼主や警察当局との丁々発止のやりとり、そしてボビーおじさんやコントラーレスおじさんとの辛らつながらも心温まる会話ですねー。楽しめますよ。
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No.4:
(4pt)

ちょっと丸くなったヴィク

自分とちょうど同年代の、ヴィクには、ここ十年ぐらい
付き合ってきているけれど、今回は、上流階級の
90歳代のご婦人の気持ちにも、ティーンの女の子の
ゆれる気持ちにも、心を寄せる、円熟のヴィクが
読めて満足です。とがっていた頃のヴィクもそれは
それで、痛々しいほどよかったんだけれども、
四十代になって、大人になったヴィクの魅力を
存分に味わえました。でも、心情的には近くても、
毎日フィジカルでも鍛えまくっている彼女とは、
程遠い自分がちょっと悲しくなりますが。。。
昔のヴィクしか知らない人も、もう一度
読んでみる価値ありの一冊です。
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No.3:
(5pt)

アメリカってすごい。。。

最近インターバルが短くてうれしいヴィクです。主人公ヴィクの日常だけではなく、アメリカの身分や貧富の差、過去の歴史なども垣間見ることができるのも、このシリーズの魅力の一つですが、今回ほどそれに驚かされたことはありません。特に、911後のヴィクの不安は、作者の不安でもあるのか、はっきりと伝わってきました。それでももちろん、今回のヴィクも元気いっぱい負けん気いっぱいのたくましさ。でも、モレルのこととなると恋する女になるギャップも良いです。そして、最初はやな感じと思った人物が、だんだんと印象が良くなっていくのもいつもの通り。40過ぎて弱気になった?と思ったヴィクですが、敵が大きくなると余計に無茶苦茶しようとするところ、やっぱり読んでいて楽しいシリーズです。
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No.2:
(5pt)

9.11以降のアメリカの息苦しさの中、ヴィクは走る!

やっぱり、ヴィクはいい。女探偵ヴィクの人生につきあってきた読者にとって、今度のV.I.ウォーショースキー・シリーズの11作目も嬉しい再会だ。中村やよいさんの名訳も健在です。翻訳をこんなにスラスラ気持ちよく読めるなんて、まだまだめったにないもんな。あの9月11日以降のシカゴが舞台。シカゴ郊外の高級住宅街の無人の邸宅の庭園を調査中にヴィクは、黒人ジャーナリストの死体を発見するはめになる。この事件が、心ならずも彼女をして、現代のテロ戦争とテロリスト摘発という大義名分のもとに起きている市民への権利侵害と、50年前のマッカーシー旋風の「赤狩り」がややこしくからみあう事件とスキャンダルを解明させることになる。ブルーカラーの家庭で生まれて育った独立独歩のアメリカ女ヴィクから見たシカゴを牛耳る上層階級の人々の生態と、彼らや彼女らへの反発や風刺も面白い。ヴィクの心意気と抵抗精神が横溢したユーモラスな語りの向こうアメリカに社会の階級と人種にまつわる差別の分断線が見える。現代のアメリカが生々しく描き出される。いいなあ!ヴィクをいつも案じる隣人の老人と犬2匹に、ローティなどの友人たちも、みな元気だ。ヴィクが頑張っているから、私も愚痴言いながらもやろう!と思います。しかし、もう彼女も40代も終わり頃に差し掛かっているのだけど、タフだなあ。鬱屈すると何十マイルもジョギングしてるしなあ。
ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150753687
No.1:
(4pt)

渋い

パレツキーの本の中では、結構読みやすいほうです。最初のイントロが短く、さっと事件に入ってくれるので、どんどん引き込まれます。何よりも、9/11事件以降の社会情勢をよく反映したストーリー展開が渋い。自由の国、米国の裏の顔を分かりやすく見せてくれます。これを見ると日本でぬくぬくと世界情勢にも無頓着でいられる僕たちが幸せな感じがしてきます。
ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150753687

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