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秀吉の枷
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秀吉の枷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 1~20 1/4ページ
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本能寺で信長の死体が見つからなかったのは史実のようだ。 それは、本能寺から秘密の抜け穴が作られていたからで、それを作るように命じられたのは秀吉だった。 秀吉が毛利の広島攻めの最中に、光秀の本能寺の変が起こるが、その可能性を察知した秀吉は、部下に命じて抜け穴の出口をふさぐ。 それを知らず、抜け穴に逃げ込んだ信長は小姓たちとともに穴の中で窒息死することになる。 その事実を服部半蔵を使って掴んでいたのが家康。 ただすぐにそのネタを使うことはせず、秀吉の三河攻めのときに切り札として使う。 秀吉の最期の時、「お館さま(信長のこと)ごめんくだされ」と何日も狂い泣いたという。その理由は、この抜け穴ふさぎにあったというのが加藤廣の見立てなのである。 よくできた仮説で、いろいろな資料がかなり細かく読み込まれている。どこまでが史実で、どこからが加藤の仮説かがよくわからない。 けれども、それがわからないのがうまい小説の書き手だとも思う。 信長、秀吉、家康、この3武将は対照的に語られるし、事実そうした性格の違いを持ち、異なったアプローチで権力に至る。 しかし、この時代、この順番でしか現れえなかったのではと思いもする。 | ||||
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特にありません。 | ||||
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帯がついていない他は新品と遜色ない美しい品をお送りいただきました。気に入っています。 | ||||
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本書は、2006年4月に日本経済新聞社から刊行されたものを、 2009年6月の文庫化にあたり、上・中・下巻に分冊したものです。 秀吉の天下取りを描いた内容で、秀吉が九州仕置きを終えて大坂に戻った話から始まり、 死までを描いています。 上巻から下巻まで加藤氏の奇をてらった仮説にあふれていて、 読者が本書の内容を鵜呑みにされないよう願います。 | ||||
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本書は、2006年4月に日本経済新聞社から刊行されたものを、 2009年6月の文庫化にあたり、上・中・下巻に分冊したものです。 秀吉の天下取りを描いた内容で、中巻は中国大返しの途中で姫路城に立ち寄った話から始まり、 関白となって九州仕置きを終えた辺りで終わります。 加藤氏の奇をてらった仮説と信長像を受け入れることが出来ず、 本書の内容も素直に受けいれられません。 | ||||
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本書は、2006年4月に日本経済新聞社から刊行されたものを、 2009年6月の文庫化にあたり、上・中・下巻に分冊したものです。 秀吉の天下取りを描いた内容で、上巻は本能寺の変の3年前から始まり、 軍師に迎えた竹中半兵衛が秀吉に与えた秘策が鍵になっていて、中国大返しの途中で終わります。 本作は、本能寺三部作の第二弾で、前作「信長の棺」では太田牛一を主人公にしたアイデアが面白かったのですが、 本作では加藤氏の奇をてらった仮説と信長像を受け入れることが出来ませんでした。 | ||||
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難しいタイトル,「枷」は読めませんでした(苦笑). 枷(かせ):罪人の首や手足にはめて自由を束縛する,昔の刑具.転じて人の行動を束縛する邪魔物. → 「あしかせ」 心理的、物理的に行動の妨げになるもの. → 「古いしきたりが枷になる」 信長を殺害したのは明智光秀であると,疑いのない史事として語り継がれていますが,前作の 『信長の棺(ひつぎ)』 の裏話的なところもあり,前作を読んでいるとなおのこと,続編としても興味深く,秀吉にとっての『枷』が何であるかを推察しつつ読み進められます.『信長の棺』,『秀吉の枷』,『明智左馬助の恋』は「本能寺三部作」と呼ばれているようで,繋がる部分が多々のようです. 歴史的事実は何が本当で,何が作り話であるか,これは伝えられ方にもよるのですが,後になって伝えられていたことが間違いだったという発見はたくさんあります. → 武田信玄の史書 『甲陽軍鑑』 しかりです! 加藤さんの作品は,古文書や歴史資料に基づき,これまでの歴史認識をミステリー風に脚色,事実かどうかは別にして,読み物,歴史ミステリーとして大変面白く描かれているところが素晴らしいともいます. 実はこの作品を手に取り,筆者がこの4月に亡くなっていたことを知るに至りました.感謝の気持ちを込めて,「本能寺三部作」を全て読ませていただきたいと思っています. ******************** 本能寺の変を新解釈で描いた『信長の棺』で知られる時代小説家, 加藤廣(かとうひろし)さんが, 2018年4月7日に循環器不全のため死去されました. 享年87歳でした.ご冥福をお祈りいたしたく思います. ************************************************ | ||||
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秀吉の生涯をたどると,それはただの歴史上の人物だからとか,現代では考えられないような権力をつかんだからとかいう理由でその人生を理解不能としてしまうのではなく,秀吉の人生から現代人にも通ずる何か大切なものあるのではないかという感じました。 この小説はフィクションで,筆者の推理がかなり織り交ぜられていますが,史実が外されている訳ではありません。はじめてその説に触れる僕としてはショックですが,そこから見えるドラマは現代の日本人にも通じるところがあり,一人の人間としての秀吉を見ることができたような気がしました。 秀吉の生涯,特に本能寺の変を中心にそれ以後が描かれています。上巻からかなりの量がありますが,飽きさせない構成になっており最後まで一気に読むことができました。 | ||||
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秀吉の生涯をたどると,それはただの歴史上の人物だからとか,現代では考えられないような権力をつかんだからとかいう理由でその人生を理解不能としてしまうのではなく,秀吉の人生から現代人にも通ずる何か大切なものあるのではないかという感じました。 この小説はフィクションで,筆者の推理がかなり織り交ぜられていますが,史実が外されている訳ではありません。はじめてその説に触れる僕としてはショックですが,そこから見えるドラマは現代の日本人にも通じるところがあり,一人の人間としての秀吉を見ることができたような気がしました。 秀吉の生涯,特に本能寺の変を中心にそれ以後が描かれています。上巻からかなりの量がありますが,飽きさせない構成になっており最後まで一気に読むことができました。 | ||||
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秀吉の生涯をたどると,それはただの歴史上の人物だからとか,現代では考えられないような権力をつかんだからとかいう理由でその人生を理解不能としてしまうのではなく,秀吉の人生から現代人にも通ずる何か大切なものあるのではないかという感じました。 この小説はフィクションで,筆者の推理がかなり織り交ぜられていますが,史実が外されている訳ではありません。はじめてその説に触れる僕としてはショックですが,そこから見えるドラマは現代の日本人にも通じるところがあり,一人の人間としての秀吉を見ることができたような気がしました。 秀吉の生涯,特に本能寺の変を中心にそれ以後が描かれています。上巻からかなりの量がありますが,飽きさせない構成になっており最後まで一気に読むことができました。 | ||||
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テンポ良く読めて、娯楽本として気軽な逸品。信長の葬儀の話以降はだれてしまっている。茶々が秀吉になびいたことのくだりもそれまでのおもしろさからすると、B級で☆ひとつ減。作者はたぶん本能寺の変のことについてのみ書きたかったのでしょうね。だからそれ以後の秀吉についての文章に力がない。でも「信長の棺」と「明智佐馬助の恋」と三部作続けて読むことはおすすめします。 | ||||
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加藤廣本能寺三部作の第2作。文庫本中巻は本能寺の変後から九州遠征までを秀吉の視点で描かれる。本能寺の変戦後処理では、天下を取るための秀吉の打ち手がギリギリのところで功を奏し天下を手に入れる。結果として中国大返しが天下取りの起点となるものの、本能寺の変後明智、柴田を退けることは容易なことではなかったことがわかる。実質的に天下を取った後秀吉の人格が変質していく。 信長は天下を取る前に壊れて結果的に光秀に討たれてしまったが、秀吉は信長を超えて関白、太閤へと権力を上り詰める。あれほど大きな権力と富を手に入れてしまうとさすがの秀吉も壊れてしまうようだ。本作で秀吉は権力を手に入れる過程で武力や謀略で競争相手を蹴落としていく。その中には信長も含まれているが、自分の犯した禁が露呈してしまうのではという懸念が秀吉の枷(かせ)となってのしかかっていく。自分の罪と権力により次第に秀吉が孤独になってくる。同時に後継者問題が大きな枷となって秀吉にのしかかってくる。 | ||||
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「秀吉の枷」下巻では秀吉の後継者問題と中心となる。秀吉の晩年、後継者に関して不幸も重なり、これまででは信じられないような失策を繰り返す。すべてを手に入れた男が傲慢になり、それをいさめる部下もいなくなってしまった。また、自分の代で栄華を極めるとそれをどう子孫に残していくかが問題になってくる。その弱みを巧みに利用した淀の策略も面白い。本作では秀吉も淀に手玉に取られたわけではなく、自らの判断ミスから淀のシナリオにのらざるを得なかったというストーリーは説得力がある。 後継者問題では打ち手がことごとく裏目に出て、罪の意識だけが秀吉に残される。天下を取るということはさらに大きな枷を背負ってしまった秀吉に悲哀を感じてしまう。 本作は歴史の事実に基づいた歴史物語として読むより、現存する資料を通して作者の推理を物語にしたパラレルワールドでの出来事と割り切って作者の創作を楽しみながら読むのが良いと思う。 | ||||
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本作は前作の『信長の棺〈上〉 (文春文庫)』で描かれた信長像と本能寺の変の真相を秀吉の視点で展開される。前作は信長を敬愛する太田牛一の視線で書かれているのに対し、本作での秀吉目線の信長像は客観的というか辛辣でさえある。上巻は竹中半兵衛がなくなるところから本能寺の変までとなるが、覇権が近づくにつれて壊れていく信長を冷ややかに見ている秀吉は新鮮で凄みがある。 | ||||
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「信長の棺」の続編にあたる作品でぜひ前作品を読んだ上で本書を読むと一層おもしろい。 秀吉の信長を恐れる心情がやがて信長を超える自信となっていく様子が見事。 しかし生涯信長の遺骸行方に翻弄させるところはこれまでに無かった展開で読み応えがある。 歴史小説225作品目の感想。2010/02/03 | ||||
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秀吉が晩年に行った残虐な仕打ちに、 斬新な発想で理由をつけていて面白かったです。 よく、こんな風に辻褄を合わせられるなぁと、感心しながら読みました。 | ||||
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まだ途中なのですが、秀吉がどうしてこんなに早く、信長の死を知ったのか? そしてどうしてその用意ができていたのか。そして秀吉の死の前の信長の幻影の意味とは? またどうして秀吉だけが信長のようにこき使われる人に、光秀とは異なりうまく生き延びることができたのか? 作者の推測の域でありますが、一通り話されている歴史小説とは違った視点で、 なにか別の推理小説を読むようで興味を持ちながら読んでいます。 | ||||
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シリーズものだが、一気に読めてしまう。加藤廣の現代社会に当てはめて考える考え方が話を面白くしている | ||||
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シリーズとして読み始めたが、シリーズというよりもすべての話を総合して読むと、すごい内容の推理と事実の組み合わせがとても面白い解釈となって一気に読める作品 | ||||
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成り上がり天下人秀吉がその後半生に、信長の死に加担した罪の意識に追われ、自身の世継ぎを巡る疑念と苦悩に絡め取られる姿がよく描かれている。この二つの疑惑を鍵として展開するから「ミステリー」的な面白さが続く一方で、このミステリーの探求に捕らわれていないから文庫本三冊の物語に軽薄感が残ることもない。 世間的な大成功を収めても、その過程で犯した罪の意識から逃れることは容易ではない。何が幸せで何が不幸なのかをよく考えさせられる物語でもあった。 | ||||
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