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裏閻魔
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裏閻魔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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アイデアとしては、面白く、よくできた内容だとは思う。 ただ好みの問題としては、イマイチ好きになれなかった。 主人公が不死というか、長生きする必要性があるのか? それよりも裏閻魔としての長所を生かした濃い内容が読んでみたかった。 その方がより面白く読めたように思う。 本書では主人公の長い人生に焦点が当ててあるが、それよりも特殊な力を存分に生かした内容が読みごたえあったのではないだろうか? 最後もなんだかすっきりしない終わり方だし・・・ 続編をまだ読んでいないが、正直読みたいとも思わない。 また肩すかしを喰らうと思うと気のりがしない。 | ||||
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子供の姿のまま不死なった者も妖しい尼僧も、 外見はそのままでも経た年数に見合う内面の成長をする物語が多いが、 百年を生きても内面がソノマンマの主人公も珍しいと思います。 主人公・一之瀬周の描く下絵、彫り物は”色っぽい”そうだが、 登場人物にはそれが、女性、男性共に、感じられない。 文章の区切り、テンポがイマイチで少々読みにくい。 校正時にぜひ音読して頂きたいものだ。 (最近は間の悪い書籍が多すぎる。音読すればすぐに判るものを。) これを外国でも出版するそうだが、 幕末の日本の歴史背景や、和装、色などをも翻訳できる訳者さんは凄いと思う。 その方達に敬意を表して星三つとさせて頂きます。 | ||||
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思ったより分厚い本に、驚いた。 文体は読みやすく、誰にでも受け入れられるのではないかと思う。 不老不死になるという、ファンタジックさに、当初はどうかな、とも思ったのだが、話がしっかりしていたし、その部分以外は普通の小説と変わらなかったので、どんどん読み進められた。 特別などんでん返しなどがある訳でもないが、かといって途中で飽きる訳でもなかった。 もう一度読み返したいかといえば、そうでもないが、続きは気になる本だ。 | ||||
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設定は目新しいものではありませんが、書き慣れてるな、と思いました。 19世紀から戦後まで、虚実交えて描かれるドラマは新人の方とは思えません。 描写も表題からくるおどろおどろしさとは異なり、内容の割には意外とマイルドです | ||||
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不老不死の身になりながらも 人間くささを持ち合わせる主人公。 この主人公とそれを取り巻く人々を 史実に絡めながら上手く描いている。 でも 他の方もお書きのように クライマックスの対決はいらないかな。 友人の忘れ形見の奈津。 時が進みにつれ 人として当たり前に成長していく奈津。 一向に年をとらない閻魔。 最初は妹として。 年を追うごとに姉、母、祖母・・・。 互いを想う気持ちはあふれるほどあれど 互いを大切に思うからこそ その想いを素直にあらわせないもどかしさ。 ものすごく好きな設定なのですが もう少し閻魔と奈津の心のふれあいや葛藤が書き込まれてもよかったかな。 最後、なんだか「えっ?これ、続いちゃうの?奈津は?」てな展開だったし。 もし続きがあるんなら どんなかたちでもいいから 想いを心に秘め続けた二人を幸せにしてあげてほしいな。 | ||||
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命の恩人の彫り師から「鬼込め」をされ、不老不死の身となった「裏閻魔」こと主人公の周の運命を、同じく自ら「鬼込め」して他人の心臓を喰らう事で不老不死を維持する「夜叉」並びに周の盟友の娘奈津の運命と重ねて描いた作品。「ポーの一族」を想起させる設定ではあるが、「夜叉」が周の(幻の)兄弟子兼宿敵であり互いの久遠の闘いを描いた物語である点と、不老不死という特性を利用して江戸末期から昭和初期にかけての世相を一人の視点から眺めるという趣向に独自性があるのだろう。 更に大きな特徴は、20才のまま変らない周に対して、14才の時に周の義妹となって以来、周を慕い続ける奈津が時と共に周の年齢を越えてしまう哀しみが物語の一つの軸となっている点である。変り得ない者と移ろい行く者とのコントラストが織り成す哀感が物語の主旋律を奏でているのだ。魔界的舞台設定に比して、文体・用語が簡潔で、物語の進行も詩情性に富んでいるのは凛とした奈津の存在が大きい。周と夜叉、共に宿業を背負っている割には透明感に溢れている点もこの傾向を助長している。他の人物配置も良く練ってある(ご都合主義とも言えるが)。特に猫のクロには深い印象を受けた。逆に、ドロドロとした展開を好む方にとっては淡白過ぎて物足りない面もあるかと思う。 鬼が棲む人の心の漆黒性を描き上げたスケールの大きな作品、という印象は微塵も受けなかったが、上述した哀感・詩情をテーマとした娯楽小説としてはマズマズの線を行っているのではないか。心の掘り下げ方次第で、今後も期待出来る作家だと思う。 | ||||
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不老不死キャラというとどうしても達観して老成したキャラになりがちだけど、 この主人公はガキっぽくて甘ちゃんで熱血漢というのが面白い。 不老不死の呪い「鬼込め」にしても傷の治癒に激痛があったり寿命があるかも? ・・・というのを匂わせて完璧なものではない、という描写が新鮮だ。 ただ結果的にそういう部分が主人公のひ弱さを際立たせて「周囲の人に守ってもらってるヒーロー」になってる。 展開しそうで案外展開しない話であまりカタルシスがないのが気になった。 時代がスキップして年代ごとに展開する点や、新撰組ネタで始めて原爆ネタでオチをつけるのは上手いと思った。 ただこれも大河ロマンというより結局「惚れた女に告白できず何十年も逡巡する話」なんだよなぁ。 登場キャラが多いわりに主語を飛ばして書く文章も若干読みにくかった。 もう少し練った方がよくないか? なんか全体にあまり褒めてないけど、自分はこういう話が今ひとつ好きでないのかもしれない。 ノイタミナ枠で深夜アニメとかになりそうな話ではある。 | ||||
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刺青師・宝生閻魔の幕末から昭和の初期までの人生の歴史小説です。 奈津、刺青師・夜叉らが 一緒にその人生を生きていきます、また黒猫のクロも一緒に。 最初は 怖いかも、、グロイかも、、と色々予想を立てながら読み進みましたが、、、。 読後の感想はきっと人それぞれでしょう、 私は さわやかに感じました。 | ||||
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自分の意図せぬ出来事から、鬼を持ち不老不死の身となった主人公の100年の物語です。 文体はさらりと流れ読みやすく、帯のイラストと大変マッチしています。 内容は日本版トワイライトと言いましょうか。 主人公とヒロイン奈津の関係を軸に様々な出来事が起こるのです。 しかし、日本と西洋との差か、二人はお互いの心を明かさず秘めた思いで時間が流れます。 が、奈津は外科医です。あの時代に外科を選ぶ進歩的な女性が、秘めた思いでずっと過ごす? いくら不死の悲しみを理解して、葛藤があったとしても、閻魔への愛情から自らも鬼を封じ込めそうですが。 という事で、星3つですが、面白かったです。 | ||||
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正直よく分からない賞の大賞とか、どうなんだろうと思っていたが…意外や意外。 表現がおかしかったり、そもそも日本語として意味不明なライトノベルが売られている昨今、 「んん?」 と思う事無く一気に読む事が出来た。 不老ではあるが完全なる不死では無い身体になってしまった主人公と、 彼を一途に慕う女性との関係が、ああいう形になってしまうのも評価したい。 日本人がまだ奥ゆかしい時代が舞台であるとはいえ、その姿勢が崩れなかったのは本当に良かった。 主人公に都合のいい展開になったり、似た境遇でありながら相対する兄弟子との絡みが、 もう少しドロドロしていれば尚良かったかな。 登場人物の殆どが割と大人な感じなので淡々と進むのは仕方が無い? 次の作品が気になる作家さんだ。 流行に捕らわれず頑張って欲しい。 | ||||
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史実を縦軸としながら、横軸にフィクションを交えて話が展開される様は、晩年の手塚治虫の漫画を読んでいるような感覚に襲われた。(時代背景が、手塚晩年の代表作「アドルフに告ぐ」や「陽だまりの樹」と微妙にシンクロしているので、余計にそう感じられたのかも) フィクションとして展開される話は、手塚治虫よりも梶原一騎の描く世界に近しい印象。 単純ではない、無骨で異形ではあるけれども、純真な情愛の形が、様々な出来事の中で、儚げに揺れている。 物語は大日本帝国の敗戦と共に終わりを告げる。 少し心に影が落ちる感じで、爽やかな読後とはいえないが、不老不死の主人公とは異なり、ヒロインは天寿を全うして逝くのであるから、二人の情愛の物語としては、ここで幕を引くしかなかろうという感じ。 さりながら、不老不死として生きる定めを受けた主人公・閻魔が、敗戦後の高度経済成長という時代の波の中で、何を支えに、何を求めて生き続けているのか、その後の生き様も覗いてみたいと思った。 | ||||
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