裏閻魔
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あらすじ
「ゴールデン・エレファント賞」第1回〈大賞〉受賞作!壮大なスケールでおくる、超弩級エンタテインメント・ストーリー!!時は幕末。長州藩士・一之瀬周は、新撰組に追われて瀕死の重傷を負うが、刺青師・宝生梅倖が掌に彫った「鬼込め」と呼ばれる呪いの刺青で命を救われる。周は不老不死の運命を背負うこととなり、明治から昭和へと激動の時代を刺青師・宝生閻魔として人目を憚るようにして生きていく。傍らには常に、友人の遺児・奈津の姿があった。その奈津を狙うのは、姉の仇で同じ鬼込めの技を持つもう一人の刺青師・夜叉。少女だった奈津もやがて女として閻魔を意識しつつ、純愛を貫きながら彼の年を追い越し老いていく……。「ゴールデン・エレファント賞」とは……日本の優れたコンテンツ・クリエーターによるオリジナル小説作品を発掘し、各国言語で世界にリリースすることを目的に2009年に設立された、国際的 エンタテインメント小説アワード。(「BOOK」データベースより)
外部リンク
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評判
裏閻魔の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
裏閻魔の総合評価:
8.08/10点 レビュー 48件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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の、明治から敗戦直後の昭和までを描く作品。
文章はさらりとして読みやすく、しかし乾いた文体でもない。文章を読む時に
その文章の持つリズムが心地よく響いてくる。残酷なあまりに残酷なシーンも余
さず描いているが、流ちょうとも言える文章を味わった時に、後に雑味を残すこ
ともなく、読み続けることができる。
作者は文章をよほど推敲したのだろう。軽い文章でいて不必要な修飾はほとん
どない。文の繋がりもしっかりと計算してあり、目で文字を追っていると、スピ
ード感も削がれることがない。「達者」ではないが文章そのものに味がある。
入墨の持つ魔術性も、しっかりと描写していて、「絵空事」にならないリアリテ
ィさを感じる。ややもするとくどすぎる説明文が入りがちなこの種の「伝奇的」小
説の悪弊がない。
説明が重なるが、文章そのものは軽快に進み、会話文が主体のなっているが、
スカスカの印象もない。
私の悪い癖で、会話文主体の小説は、本を逆さまにして見ることがある。内容
が薄い小説は例外なく、文字と文字、文と文がいやに広く見える。ページが随分
と白っぽい感じがするが、この作品で行間が広く感じるが、スカスカではない。
伝奇ものに特有の、異能力を頼りすぎた、何もかも異能力で解決してしまう、
ワンパターンなストーリー展開が目立つ作品が多いが、本作品ではとても上手に
(おそらくはかなりの時間をかけて推敲し文章化したのだろう)物語の暴走を防い
でいる。
漫然とAmazonを眺めている時に本作品が目にとまった。作者の名前も聞き覚
えがない人だったが、取り寄せて良かったと思う。奥付の作者の略歴には、現在60
代で、「専業主婦」であったと記されている。最近は時代小説に若手の方が多くな
り、時代小説かなという気もしたが、小説の枠にとらわれない作風だ。このよう
な方が増えてくるのはありがたい。
ただ外国での出版も謳われているが、ある程度日本文化に理解のある方でない
と、この「入墨」や伝奇的作風は理解が難しいのではないだろうか。