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砂の王国
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砂の王国の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 41~60 3/4ページ
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オウム事件以後の新こう宗教の実態を実にしっかり調べて物語にした傑作、上下スラスラ読んで楽しめる。著者の作品は初めてだったが、他の作品も読んでみよう。 | ||||
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萩原氏の作品を読むのは初めてです。ポップな文体が読みやすく、流れるように物語が展開していきます。失業し、路上生活者に転落しながらも、人生に絶望せず、新興宗教を立ち上げる主人公のパワーに感服しました。そこにこの小説の面白さがあると思います。辻原登の『冬の旅』では主人公は同じく失業して路上生活者に転落し、最後には殺人を犯してしまうという不幸・不運の連続のような人生模様を詳細に描いていますが、この作品の主人公は人生に絶望しない、ニーチェの超人のように、人生を肯定し、さらばもう一度と立ち上がる、漲るようなパワー(生きる力)を発揮しています。このようなストーリー展開がこの小説特有の曙光と希望をあたえてくれます。まるで「悪」もまた「正」なりと肯定しているかのようです。でもこの小説はブラックノベルではありません。純文学作品です。お薦めの一冊です。 | ||||
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登場人物のキャラクターが皆おかしい。おなか抱えて笑っちゃう場面も少なくなかった。特に占い師は魅力的。 | ||||
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軽いタッチで描かれているものの中身濃い、盲目的な服従、怖いな~。 | ||||
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風呂敷の広げ方はさすがという感じ!! 主人公が宗教を創始するという道を選ぶまでのエピソードの積み方がうまい。 下巻に期待。 | ||||
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うーん、惜しい……。 どんどん不穏な展開になってきて、ページをめくる速度も上がっていたんだけれど……残りの枚数が減ってきて、大丈夫か? ここから主人公のトラウマと向き合って奥さんと連絡をとって、という展開をする(枚数的)余裕があるのか? と心配していたら、そのまま終わってしまった。 部分的にはすごく面白いところがたくさんあるだけに、そして荻原さんが好きなだけに、残念……。 | ||||
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ホームレスの行動、心理描写などとても巧みに表現されている。 また宗教団体を設立する過程。発展と共に生じる不和。そしてパージなど。 これって会社、サークルなんかと全く同じだよなあと。 教祖と裏方。ライブドアの堀江と宮内。勝間和代と出版社など様々なことが当てはまるんじゃないだろうか。 クリエイティブ志望(失笑)の初期創設メンバーの若者は自分のことみたいで笑えなかった。 無知で、名誉を与えられる場所を見つけるといいようにこき使われてしまう。 そしてそもそもの能力がないため、教団の発展と共に用無しになる。 離婚した元妻が登場するような伏線が書かれていたが、最後まで登場せず。 あれ?と思った。 長く書きすぎて、筆者も飽きたんじゃないか。 面白かったけどてんこ盛りすぎ。 | ||||
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今、全てに軽く絶望しているオレが今、ここにいて、この小説を読んだんだ。 この物語がスタートした瞬間、主人公は絶望の中にいる。 今の自分にシンクロして、一気に読めた。そしてそれは途方もなく快感だった。 この本は一章と二章に分かれている。 「自分にシンクロして、一気に読めた」それは一章までの話で。 そこからはあまり楽しめなかった。 ぶつりと何かが途絶えたのは、語り手が変わったからかな。 一章は本当に面白くて良かった。 二章はあんまり覚えてない。オレにとってはそんな本。 | ||||
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出だしはメチャ暗いが、その後の展開は明るく楽しんで 読めるホームレス小説です。 一攫千金を夢見て競馬で当て、宗教を始める発想は斬新 かつとても面白いですが、ビジネスを一緒にする肝心の パートナー選びが間違っていましたね。 宗教もビジネスの一つだと思いますので、入り口でそこに 気付いて欲しかった。そもそも氏素性のはっきりしない 人間となんか怖くてビジネスなんか出来ない筈です。 ただ、著者の小説は長編でもいつの間にか引き込まれて、 どんどん読み進めてしまいます。 やっぱり面白いからなんでしょうね。後編に続く。 | ||||
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私はこんな結末を期待して読んでいたので、最後まで違和感 なく読めました。 自分が作り上げた組織にもかかわらず、いつの間にか組織が 大きくなりすぎて制御不能になったり、ある日突然、その 組織から追い出されたり、他の組織に乗っ取られることなど ビジネスの世界ではよくあることです。 私は真っ先に居酒屋「つぼ八」の例を思い出しました。 ただ、宗教というテーマならでは「洗脳されやすい人たち」や 「宗教を利用しようとする政治家」などが興味深く描かれて、 とても面白かったです。しかし、まさかあの女優が政界に 打って出るとは思いませんでした。 前編、後編通しで読むのはかなりしんどいですが、サクサク 読めてしまいます。 | ||||
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3人のホームレスがインチキ宗教を立ち上げるが、徐々に内側から崩れゆく・・・・ってタイトルから結末が大体想像できますよね。 けど、まさか総崩れではなくこういう展開にいくとは! 緻密に築き上げたはずの王国も相手が人間となると、感情となると、計算通りにはいかない。 成功するとどんどん欲がでてくるもの。 主人公の失敗は「自分だけが変わらなすぎたこと」だったのでしょう・・・。 ホームレス時代と、教団が軌道に乗ってきてからのあたりに少し中だるみは感じはしたものの、やっぱり荻原浩!楽しめました。 | ||||
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作中で取り上げられた症例について、その描き方に疑問が残ります。 その症例を持つ方々は、確かに描かれたような特性を持っていますが程度に差があり、必ずしも皆がこうだとは限りません。 そういった断り書きも無いため、この本を読まれた方が、同じ症例を持つ方々を誤解し偏見を持つのではないでしょうか。(杞憂ならいいのですが) 実際に存在する症例を取り上げるのであれば、それなりの配慮は必要かと思うのですが。 その点をのぞけば、面白かったです。 | ||||
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ホームレス、新興宗教という非日常は興味を引くものがある。 が、新興宗教の内紛、教祖の覚醒、創設者のパージ、元の木阿弥といった大筋は教祖誕生のコピーだ。 | ||||
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幅広いジャンルを描き分ける荻原浩氏ですが、本作は、ホームレスが宗教団体を作る、という内容です。 ネタバレにならない程度で紹介するとこんな内容です。 エリート証券マン山崎が坂道を転がり落ちてホームレスになったところから物語は始まります。食べるものにも困る過酷な環境の中で出会った一人の若者。そのずば抜けた容姿と声に魅了され、彼を教祖に担いで宗教団体を設立します。目論見通りに教祖の魅力によって団体はどんどん大きくなり、サラリーマン時代ですら得られなかった金を手にすることになります。ところが、組織はどんどん大きくなり、彼の手に余るようになっていきます。教祖として祭り上げた仲村の秘密、信者の離反、裏切りなど数々の事件が起こり・・・。 ハードカバー上下、圧巻の800ページ長編ですが、意気をもつかせぬ展開で、最後までノンストップで読ませます。このあたりのリーダビリティはさすがの一言です。終盤までの怒濤の展開は本当に面白いです。結末が尻すぼみなのがとても残念なのですが、それを差し引いても、十分楽しめ、考えさせられる一冊(二冊)でした。 | ||||
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ホームレスから3人で立ち上げたインチキ宗教。 教祖に師範代、そして事務局長として役割を果たし、組織は巨大化し一人歩きして行く。 やがて分裂して自分はもとの、、、、 急な話の展開は筆者の技術でそれほど違和感を感じさせないが、もっと教祖や師範代、信者の心理が ほしかった。続きが欲しかった。 | ||||
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ホームレスにまで落ちてしまった主人公が同じような境遇の者達で インチキ新興宗教をたちあげる。それじたいは篠田節子の「仮想儀礼」とよく似ています。 ただ筆者ならでわのユーモアと巧みな話の展開にグングン引き込まれていきます。 さあ 下巻ではどうなるのかな? | ||||
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私は、上下2巻に分かれた長大な単行本は、基本的に読まないことにしている。というのも、どんなに世上の評価が高い作品でも、人それぞれ、合う合わないがあるわけで、合わなかった場合の最後まで読み続けるフラストレーションを考えると、読む気がしなくなってしまうのだ。そんなわけで、この作品も、これまで荻原浩の全作品を読んできた手前、読まないわけにはいかないという、半ば義務感のような気持で読み始めたというのが、本音のところだ。 さて、この長大な作品を読んだ印象なのだが、私は「オイアウエ漂流記」のレビューで、「もっと、読者を引き付けて離さない力のある作品を書いてほしい」と書いた。そういった意味では、この作品は、力の入った作品ではあると思う。ただ、これだけの長大な作品を、皆さんにお勧めできると思ったかということになると、話は変わってくる。 この作品では、主人公がカルト宗教を立ち上げるまでと、そのカルト宗教が徐々に信者を増やし、肥大化していく過程が、丹念過ぎるほど丹念に描かれている。それは、さながら、「カルト宗教や悪徳マルチは、こういう手口であなたたちを取り込んでいくんですよ」と、読者に懇切丁寧に解説しているような趣があるのだが、そんなものに全く関心がなく、取り込まれるつもりもない読者からしてみれば、所詮は自分には無縁の特殊な世界のことが、長々と書き連ねられているような思いを感じてしまう面があるのだ。 下巻の本当に終盤も終盤になって、ようやくサスペンス小説的な盛り上がりを見せ、次のページをめくる指が止まらなくなってくるのだが、とにかく、そこまでが長いのだ。この作品の評価は、そこまでの長い道のりをどう捉えるかによって、変わってくると思う。私は、たしかに、そこまでの長い道のりにも、それなりのドラマが作られているとは思うし、荻原浩には筆力もあるので、退屈も感じない。しかし、その一方で、荻原浩の特徴である良くも悪くも軽い筆致で、さしたる緊張感、緊迫感もなく流れていくそこまでのストーリー展開には、次のページ、次のページと、指が止まらなくなるほどの面白さも感じないのだ。私は、やはり、作品自体が必要以上に長過ぎたと思う。この作品を直木賞の受賞作としなかった選考委員の判断は、妥当なところだろう。 | ||||
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上巻はぐっと引き込まれて、あっという間に読めたのですが。 下巻に入るとぐぐっと重くなるのと、展開も遅め。 この物語は、出来ればハッピーエンド・・というか、希望が持てるような終わり方が 好ましかったと思います。 上巻の最後の方から、「きっと、ホームレスに戻って終わるんだろうなーー」と思っていたら、 案の定・・ とはいえ、面白かった! もしも、この続きの第3巻があったら、期待を持ってぜひ読みたい、そんな感じです。 | ||||
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かつては大手証券会社に勤めていた山崎がホームレスに転落。そんなどん底の生活から這い上がるべくホームレス暮らしで見つけた俳優のような容姿と魅力的な声をもつナカムラと、辻占いをやっている龍斎を率いて新興宗教「大地の会」をはじめる。 ホームレスの状態から宗教を立ち上げるまでの展開、宗教をはじめてから会員たちが増えていき、やがて制御ができなくなっていく様子が事細かに描かれていて読みやすかった。特にエコ・レイブでの演説はおもしろかった。 自分の日常の欠けている部分を他人に埋めてもらいたい、現実じゃない力がこの世にあることを信じたい、内部に入り込めば入り込むほど周囲が見えなくなっていく、なぜ人が宗教にのめりこんでいくのか、非常にリアルに描かれていたと思う。はまってしまうと真実を受け入れられない気持ちも分かる気がする。 ただ、実体のない砂のお城があっという間に崩れてしまうように、最後はあっさり終わってしまった。さらに続きがあると思わせるような微妙な感じの終わり方だったのが残念だった。 | ||||
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荻原浩さんの作品は好きで、ケチな私が全部買って読んでいます。 どちらかというと、『愛の座敷童子』のようなほのぼの系が好きだったのですが 今度のは、ほんとうに驚きました。かつてなかった凄味がありました。 新興宗教ものは、最後は破綻・壊滅する以外の結末は考えられないし、 篠田節子さんの『仮想儀礼』という先行作品もあるので、終え方はさぞ困難だろうと思いつつ 分厚い上下を電車の中でも手放せず、二日で一気に読み終えました。 今晩、直木賞ですが、これで取られると思います。 対抗馬の貴志祐介さんも私が「本屋で買って読む作家」リスト上位の、毎回期待値の高い方ですが 今回は荻原さんでしょう。 もし映画化する場合は、山崎は香川照之さん、仲村はオダギリジョーさんの『ゆれる』コンビで お願いしたいと思います。 | ||||
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